スマブラ個人小説/Shaillの小説/スマブラ大騒動!

Last-modified: 2012-11-26 (月) 19:10:14
1

リンクは、外で案山子相手に剣の稽古をしていた
マスターとクレイジーの調子が最近良くないので、乱闘が休みになりっぱなしなのだ
なので、剣を振る機会がなくなって、腕が鈍るのを阻止するための運動だった
リンクは、拾得中の背面斬りの練習も兼ねていた
そんな時……
「フンフフ~~ンフフンフン」
謎の鼻歌を歌いながら、アイクがやってきた。リンクを全く気にせず、歌はどんどんエスカレートしていく
イラ
「おい」
アイクを呼び止めた
「ん、なんだリンク」
「こっちは剣技の練習してんだ。邪魔するようなことしないでくれるか?」
「チッ、わぁったよ」
しかし、その忠告を華麗にスルーし再び歌いだす
リンクの顔が暗くなった
ついにアイクは熱唱した。それはもう、猛烈に
「分かってねえだろうがぁー!!!」
そして当然の如くリンクは絶叫し、剣を斬り上げた。アイクはステップでかわす
「何すんだよ」
「邪魔するなっつってんだろ!」
暫く罵りあうことを吐いた後、剣と剣が交じりあった


数分もすれば二人共へばっていた
息を切らし、所々擦り傷があった
「お前なんかとはもう絶対喋らねえからな」
「こっちこそ」
喧嘩が始まった

2

次の日から、二人は口を利かなくなった。他の戦士達は不思議そうな顔をしたが、理由を聞いて呆れ、
仲直りしろ、と言う奴は峰うちを喰らって悶絶した。
そんな喧嘩が続いていたある日…
「大変大変大変~!」
ピットが大声をあげてやってきた。
「どうした?」
アイクが尋ねた。
「あのね、あのね、亜空間がでてね、ゼルダとマルスがいなくなったの」
「えぇ!?」
「マルスまで!?」
「あいつも落ちたな…」
外を見ると、紫の珠が浮かんでいる。
「ゼルダ…」
リンクが出発しようとすると、腕を掴まれた。
「行くのは俺だ。テメェは引っ込んでろ」
アイクにそう言われ
「黙れ。ゼルダを助けるのは俺だ」
二人共譲らなかったので、ピットが
「二人でいけば?」
と笑顔で言った瞬間、鳩尾と後頭部に拳と柄がめり込んだ。
飛べない天使は、なんで…と呟きながら泡を吹いて倒れていった。
「……」
二人は顔を見合わせ
「チッ、仕方ねえなぁ」
「付いていく訳じゃねえからな」
と言い合いながらも、同時に歩を進めていった

3

亜空間に突入した二人は、一言も喋らなかった。ただ敵をやっつけて、先に進むだけだった
そんな二人の喧嘩が続いているとき…
一際大きな扉があった。リンクはそれに入ろうとしたが また腕を掴まれた
「先に入るのは俺だ」
「どっちでも良いだろ、そんなの」
また言い合いが始まり、結局同時に奥になだれ込んだ
「ってぇ」
地面にしたたかに顔を打ちつけた二人は、頭をさすりながら立ち上がった
「?、ここは…?」
その部屋は奥のもう一つの扉があるだけで、何もない
その扉に近づこうとした時、突然何かが降ってきた
「お、お前らは……俺!?」
それは、影虫で作られたアイクとリンクだった

4

リンクとアイクは影相手に苦戦していた
相手は息の合ったコンビネーションで攻撃し
一方アイクとリンクは喧嘩したままで、バラバラに動いていたので、どんどん追いつめられた
それほどチームワークとは大きかった
息が合えばたかが模造などに負けることはない筈だったが
影達の優勢が続き、一方的にやられていた
そんな時
「いつまで強情張ってる気だ」
アイクがふと口を開いた
「どういう意味だ」
リンクがそっけない口調で返した
「このままじゃ、やられるんじゃねえのか?」
「そうかもな」
しばらく沈黙が続いた後…
リンクがため息混じりに言った
「仲直りしたいんだろ」
「分かってんならいわせんな」
「うるせぇ、素直じゃねえなあ」
投げやりだが、確実に二人の思いが変わった
バラバラだったチームワークはじょじょに立ち直り、やがて影達が追いつめられていった
そしてタイミングを見計らい、
「天空!」
「回転斬り!」
二人の必殺技でとどめを刺した
バラバラになった影は影虫へ変わり、その場に消滅していった
影の最期を見届けたあと、二人は扉へ向かった。

5

扉は堅く閉ざされていた
「駄目だ、開かない。鍵が掛かってる」
リンクは扉の鍵穴をほじくりながら言った
「鍵なんか必要ねえよ」
「じゃあどうするんだよ」
リンクが尋ねた
アイクはラグネルを大きくふりかぶり
「叩き割る!!」
そう言ったと同時に扉ごと破壊した
瓦礫と化した扉を跨いで中の部屋へ入った
「マルス!」
「ゼルダ!」
二人はそう叫んだ
部屋の中は…
なんとマルスとゼルダが椅子に座って楽しそうに会話をしているではないか
二人共拍子抜けした
そんな二人に気付き、
「あら、リンク。意外と早かったじゃない」
と、口に手をあてて笑っている
「どういうことだ?」
そう叫ぶアイクにマルスが説明した
「いやね、二人共喧嘩してるから仲直りさせるために協力してくれってマスターに頼まれたんだ」
「じゃあこの亜空間と影虫は?」
「マスターがサンプルだって言ってたよ」
それを知った二人はなんだか損した気分になり、沸々と怒りがこみ上げてきた
「ちょっと…二人とも、そんな怒らなくても。仲直りできたんだし……グボッ!」
マルスはやばい呻きをあげてその場に崩れ落ちた
「リンク」
「ん」
「準備、できてるか」
「あぁ」
その声がもの凄く低く不気味だったので、ゼルダは声を掛けるのを躊躇った


翌日マスターの姿を見る者はいなかったとか…


end


後書き
アイクとリンクの喧嘩物語終了です
話がベタでオチが締まらないですが、見てくれた方有難うございました!




  • やっぱりとても面白いです、ところで、ゼルダはどうなったんですか?よろしければ教えてください、お願いします -- ホワイト? 2012-11-25 (日) 14:15:52
  • あ…ゼルダはですね…(適切な回答をせねば…)ぇー。剣士二人が姫を傷つける訳にもいかないので、その場に放置され、単身フロルの風で帰りましたとさw(今考えました) -- Shail? 2012-11-25 (日) 14:27:35