■情報収集に関するルール

Last-modified: 2016-10-23 (日) 00:14:26

情報収集に関するルールについて

セッション進行の円滑化を考慮して、情報収集に関するルールを新たに設定することにしました。また、千幻抄で主に想定しているシナリオ傾向が探索を含むことを明確にするためでもあります。

ルール自体は、市販のゲームで使用されている「情報項目」を用いたルールを、千幻抄向けに記述したものです。特に変わったことは設定していませんが、システマティックに運用できる形ではなく、ある程度GMとPLのその場のアドリブが効くような曖昧なルールにしています。

情報収集をシステマティックに運用することでセッションの円滑な進行を可能にする、という点では、かなり劣ったルールということになりますが、能力の工夫やロールプレイなどを楽しむのを重視して、その場で柔軟な運用が可能なようにしています。

この点では、情報収集に関するルールは「情報収集型シナリオの進め方の指針」と言った方が良いかもしれません。違う形のセッションを進めたければ、GMとPLの了解の上で、このルールを無視しても構いません。

情報収集に関するルール

情報項目

GMは、セッション中で得られる情報(あるいは、予定しているシナリオに合わせてPC達を誘導するために必要な情報)を、「何についての情報か」を元に、情報項目に分類する。
情報項目は以下の内容から構成される。

  • 項目分類:何についての情報か
  • 調査方法:どのような行動と判定によって調査できるか。例えば人里で起きた情報であれば、〈噂話/人里〉や、人里に住むNPCとの会話などが該当する。複数の調査方法を設定してもよい。
  • 難易度と内容:情報項目ごとに、情報を得るのに必要な判定の達成値と、情報の内容を設定する。段階的に複数存在しても良い。目安としては、
    • 10-13:特に情報収集に長けていなくてもそれなりの確率で見つけられる情報
    • 14-16:情報網や土地勘、適切なNPCのとのコネクションがあれば発見できる情報
    • 17-19:得意分野であれば発見できる情報
    • 20-22:意図的に隠されているなど、かなり難しい核心的な情報
      となる。難易度を設定するときは、情報の詳しさや秘匿の度合いに加えて、シナリオの進行目標もあわせて設定する。
  • 開示条件:情報項目の存在と難易度を開示する条件。いくつかの情報はセッション開始後すぐに開示してもよい。
    情報項目の開示はPCが知り得る情報ではないが、PLは行動選択のときに考慮してよい。
    (PCのにとっての適切な理由付けが可能であることが望ましい)
  • ボーナス条件:判定にボーナスを得られる条件やボーナスの度合いなど。これは以下のようなパターンが考えられる。
    • スキルで決定される場合:何らかのスキルを使用した場合は+2、など
    • 特定の条件を満たした場合:特定の人物に尋ねる、特定のキャラクターが尋ねる、特定の情報を所持している、など
    • 能力の使用:能力を使用した場合にボーナスが得られる
      ボーナスの値はGMが適度に決定してよく、自動成功(特定の条件を満たせば判定不要で情報を開示)としてもよい。
      また、ボーナス条件と逆にペナルティ条件を設定しておいてもよい。

情報項目の設定において、すべての項目を明確に設定しておく必要はない。
その場でのPCの行動やセッションの進行状況などにあわせて、GMは適宜その場で変更しながら適用してよい。

情報収集

情報収集は基本的に以下のような手順を取る。

  • PCは行動を宣言するか、調査したい情報項目と適切な判定方法を指定する。
  • GMはどの情報項目に該当するか決定する。(情報項目が指定されている場合は、判定が適切かどうかを判断する)
    行動が明らかに意味をなさない場合や、セッション進行上の都合に応じて、GMは判断をプレイヤーへ差し戻してもよい。
  • 必須ではないが、会話しての情報収集などの場合、適度にロールプレイを行う。
    (千幻抄のコンセプトの一つは幻想郷で暮らす妖怪や人間をロールプレイすることである)
  • GMはボーナスを決定する。ロールプレイなども加味してよい。
  • PCは判定を行う。
  • GMは結果に応じた情報を与える。

文献の調査や、品物の分析なども同様に取り扱う。

実地調査

状況によっては、PCが自ら現場に出向いて調査を行うことも考えられる。この場合も、同様に情報項目を決定しておくこと。PCが行う行動は、観察(〈感知〉判定)や〈探索〉、〈追跡〉などが考えられる。[クレアヴォヤンス]などの能力による効果は、ボーナス条件として取り扱う。

幻想能力による情報収集

セッション進行の円滑化を目的に、「類型ルール」によって使用できる幻想能力には、情報収集を意図したものが多数含まれている。情報収集においてこれらの能力を使用する場合、PCは行動宣言のタイミングで能力の使用を申告する。GMは状況に応じてプレイヤーに選択可能な情報項目を提示する。幻想能力が使用された場合、原則的には十分高い成功(達成値25など)が得られたものとして扱う。

コネクションに関するルールの変更

(コネクションのルールに統合予定)
情報収集での使用に適するように、コネクションにレベルを与え、スキルと同様に取り扱う。
初期のコネクションに対し、スキルレベルを合計6となるように割り振ってよい(最大で3)。
以後、スキルと同様に成長する。初期作成時点でスキルコストを支払ってレベルを上昇させてもよい。

判定に使用する場合、「コネクションを持つキャラクターが、コネクション相手からどのように評価されているか」を考慮し、
判定に用いる特性値を決定する。例として、

  • 身体能力や格闘戦能力:身体
  • 飲み比べ、身体の強さや肉体労働:耐久
  • 知識や魔法、経済力、知恵など:知性
  • 芸術や感性、「一緒にいて楽しい」といった感情など:感覚
  • 意志の強さや我慢強さ、会話時の説得力:意思
  • 妖術の強さ:スキルとの関連付けを行っている場合、対応する特性値

PC間のコネクションや、NPCとのコネクションなどをシナリオ開始時に設定する場合、GMが適切なスキルレベルを指定し、プレイヤーは判定能力値を決定する。