スキル
スキルと判定
スキルは様々な行動への習熟度合い表すものであり、個々のスキル毎にレベル(Lv)を持つ。3章「判定」に記載されている通り、スキルに関わる判定では、判定基本値を「{特性値}+〈スキル〉Lv」とする。使用する特性値とスキルの組み合わせは多くの場合には決まっているが、ルール上、スキルと特性値は1対1対応しない。判定の際に特性値とスキルを指定する。
スキルの習得
スキルはスキルコストを支払って獲得する。作成時はランクから決まるスキルコストを持つ。何らかのスキルを1Lv上げるために必要なコストは、5Lvまでは1Lv毎に「習得後のLv」に等しい点数となる。成長を含めたスキルのコストは「スキルのコスト表」を参照。初期作成時での〈スキル〉Lv上限は4Lvとする。作成時の余りは半分(切り上げ)にして成長に持ち越してよい。
スキルのコスト表
レベル(Lv) | 0→1 | →2 | →3 | →4 | →5 | →6 | →7 | →+1 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
スキルのコスト | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 5 | 5 | 5 |
初期習得スキル
全てのキャラクターは、スキルポイントを使用する前の段階で、はじめから以下のスキルを持っている。
すべて選択式なので、選んで習得すること。このあとスキルポイントを使用して成長させてもよい。
- 以下から1つ:〈噂話〉1Lv, 〈地域知識〉1Lv,
- 以下から1つ:〈運動〉1Lv, 〈交渉〉1Lv, 〈文献検索〉1Lv
- 以下から1つ:〈幻想知識〉1Lv, 〈自然知識〉1Lv, 〈生活〉1Lv, 〈工作〉1Lv
- 以下から1つ:〈忍び〉1Lv, 〈感知〉1Lv, 〈探索〉1Lv
選択した初期習得スキルが付喪神の種族特性による習得スキルと重なる場合は、スキルポイントを使用する前の時点で3Lvとし、そのスキルについてのスキルワード1つを1Lvで習得できる。
スキルレベル上限
スキルレベルはスキルレベル上限を超えて成長できない。
スキルレベル上限の初期値は4である。ただし、付喪神が種族の特殊能力で取得したスキルの場合は上限の初期値が5であるなど、初期値が例外をもつ場合もある。
スキルレベル上限は成長に従って上昇する。上昇値は、例外も含めたすべてのスキルレベル上限の初期値に対して適用する。
例えば、スキルレベル上限の上昇値が+2.4となっている場合、
- 初期レベル上限が4である通常のスキル:上限6.4(6レベルまで上昇可能)
- 初期レベル上限が5であるスキル:上限7.4(6レベルまで上昇可能)
となる。
スキルリスト
以下に習得可能なスキルの例を挙げる。もしこの例に当てはまらないスキルを習得したいという希望があれば、GMが適宜設定すること。ただし、可能な限り既存のスキルに当てはまるものとして解釈し、個別の特徴を出したいのであれば、選択ルール「スキルワード」を適用することが望ましい。
スキルは一般スキルと戦闘スキルに分類した。
- 一般スキル:主に探索の場面で使用することが想定されているスキル。選択ルール「スキルワード」が適用可能。
- 戦闘スキル:弾幕戦闘におけるルール上の扱いが別途決まっているスキル。戦闘ルールに準じた扱いの場合、「スキルワード」は適用できない。(一般スキルとして使用できる場合もあり、この場合は「スキルワード」を適用可能。)また、妖術との組み合わせに使用できない。
【 】付きで記述されたスキルは、芸術のジャンルや学問の分野などを選択する必要がある。
各スキルの詳細については、スキルの詳細を参照。
一般スキル
- 〈運動〉:飛行を含む、様々な運動や力仕事などに使用する。
- 〈【芸術】〉:芸術の腕を示す。ジャンルを選ぶ。
- 〈イメージ〉:能力などで具現化するイメージの精緻さを示す。
- 〈生活〉:家事などの生活能力を示す。
- 〈工作〉:道具などを作成する技術を示す。
- 〈忍び〉:隠密行動や追跡、変装といった隠れるための技術や、物を隠す技術を示す。
- 〈盗賊〉:すりや鍵開け、暗号などの技術を示す。
- 〈【学問】〉:現代的な学問に通じていることを示す。
- 〈幻想知識〉:魔法や妖怪、神話、伝承、幻想郷の成り立ちなど、幻想に類するものに対する知識を示す。
- 〈自然知識〉:自然に関する知識や、妖精、自然に親しい妖怪などへの知識を示す。
- 〈歴史〉:外の世界や幻想郷の歴史に関する知識を示す
- 〈噂話〉:人里や妖怪の間などでの最新の噂に関する知識や、それらを集めたり流布したりする技術を示す。
- 〈地域知識〉:幻想郷の地理に関する知識を示す。
- 〈文献検索〉:文献などから知識を得るための技能を示す。
- 〈【言語】〉:言語を選ぶ。その言語を使いこなせることを示す。
- 〈医術〉:実用的な医術を示す。妖怪にも有効とする。
- 〈交渉〉:様々な交渉能力を示す。説得や商売に加え、脅しなど広い意味でのコミュニケーションを含む。
- 〈報道〉:新聞などを用いて報道する技術を示す。
- 〈感知〉:視覚や聴覚などの五感に加え、第六感や魔力や妖力を近くする能力を示す。
- 〈探索〉:部屋などから何かを探し出す技術を示す。
- 〈コネクション/【キャラクター】〉:キャラクターを選ぶ。有効活用できる人間関係を示す。
戦闘スキル
- 〈抵抗〉:能力などへの抵抗に使用。
- 〈ショット〉:戦闘行動「ショット」の命中判定に使用。また、射撃武器を用いた場合、ダメージに固定値で+〈ショット〉Lvする。
- 〈弾幕〉:戦闘行動「弾幕」の効果を決める(DP減少数とダメージ)。
- 〈回避〉:回避判定に使用。
- 〈ホーミング〉:戦闘行動「ホーミング」の命中判定に使用。対象数や達成値を決める。
- 〈近接戦闘〉:「近接攻撃」の命中判定に使用。ダメージに固定値で+〈近接戦闘〉Lvする。
選択ルール:スキルワード
スキルの適用範囲の中で、「特に得意である分野」を設定することで、スキルを詳細化する選択ルール。
個別のスキルについて、分野を示すキーワードを設定する。判定を行う際にGMが適切と判断した場合、判定に「各スキルワードのLv」のボーナスを得られる。
スキルワードは対応するスキルのLvと同じLvまで上げて良い。スキルワードの獲得に必要なスキルポイントは1点である。また、Lv上昇に必要なスキルポイントは1Lvあたり1点である。
スキルポイントを消費すれば、一つのスキルに複数のスキルワードを設定してもよい。判定の際に複数のスキルワードが適用可能であったとしても、得られるボーナスは最大のLvを持つものとする。
習得していないスキルの扱い
習得していないスキルの判定が可能か否かは、「専門知識が必要か」をもとにGMが判断すること。〈感知〉〈回避〉〈抵抗〉や、常識の範囲と思われる知識スキル、誰でも挑戦できるような運動、交渉に対する対抗判定などはスキル無しで行ってよい。これらの判定の場合は、単にスキルを0Lv で習得していると見なす。その他、慣れていなければ実行しにくいような行動の場合は、スキルを習得していなければ-3を目安にペナルティを課す。逆に、「慣れている人物には簡単過ぎる行動であれば、スキルがあれば自動成功とする」「多少なりとも専門知識がなければほぼ失敗する行動であれば、スキル無しの判定は行えないとする」などの処理を行ってもよい。
戦闘の章で明記するが、攻撃行動に含まれる戦闘行動はスキル無しでは行えない。
判定基本値の目安
人外の多い幻想郷では上を見れば天井知らずと言えるが、一応の目安を示しておく。
- 判定基本値3:素人。
- 判定基本値4~5:趣味で嗜んでいる。
- 判定基本値6:専門家としては駆け出し。
- 判定基本値8:一人前。そのスキルで食べていくにはこのぐらいは欲しい。
- 判定基本値10:十分に専門家と言える。
- 判定基本値12:人外の入り口。妖怪として一目置かれる。
- 判定基本値15:人外。妖怪としても十分。
- 判定基本値18:その能力で名の知れた人妖。達人。
(ver1.2から移動、情報収集関連などを追記)
(専門スキルのルールを削除し、スキルを大幅に統廃合)
(一般スキルと戦闘スキルを区別)
(選択ルール「スキルワード」の追加)
(スキルの裁定に関する記述を「スキルの詳細」として独立)