カップリングSS

Last-modified: 2012-01-08 (日) 01:36:20

いま! ?




盛大なる注意。カップリングとか書いてるけど  同  性  愛  モ  ノ  です。
主にBLメインかと思われ。GLも美味しいけどね。そして駄文注意。
さて、ここまで言ってなんだけども耐性がないお人はブラウザバック、マジオススメ。
まあこのwiki参加者さんは大半のお方が平気だと思われますが。




言っておくが、CPはこうだ。○○(攻め)×■■(受け)が正しい書き方。




かきかけなう。

 気高き新聞部長(ライオン)と落ちぶれ人間失格(ライオン)









 手に入れたことのなかったものが、手の中にある。
 出会えたからこそ、今がある。
 惹かれあった二つの魂は、互いに共鳴する。




 巡り会って、どのぐらい経っただろうか。初めて出会った時は、そう――殺し合いをした。それも懐かしく思う。振り回され続けて、振り回し続けて、そんな自分達が居る。その関係は親友、とでも言うのだろう。もしくは、それ以上か。彼はとても面白い人物だと思う。彼が私のことをどう思っているかはわからないが。
 ――にしても、今日は天気がいい。暑くなるぐらいに。今頃、彼はどこかで涼んでいるのだろう。


 巡り会って、どんぐらい経ったっけな。初めての出会いは殺し合いだったな。それにかなり腕の立つヤツだったし。けど、そんな記憶もどこか懐かしい。連れ回して、連れ回されての関係が続いて俺らが居る。そんな関係はきっと、トモダチとかいうヤツなんだろう。まあ、それ以上だろうけどな。俺はアイツを気に入ってる。腕もいいし、何より面白いし、な。いてて退屈しない。アイツが俺をどう思ってんのか知らねーけど。
 ……にしても、憎たらしいぐらい程の晴天。今頃、アイツは取材帰りで街中を歩いてるんだろうな。






 ――何故か、街が、静まり返っている気がする。
 こんなにも、綺麗な空が広がっているのに、人を見かけない。
 この感覚を一言で表すなら――取り残された。
 自分だけ置いてけぼりを喰らって、誰も居ないような……。
 もしかしたら、(アイツ)も居ないような、そんな気がした。






 こんな自分に、大切なものを与えてくれた(アイツ)が消えてしまったような感覚。




 静寂を払い、駆け出す。誰も居ないなんて、嘘だろう。否、嘘だと信じたい。アイツが居ない世界なんて、それこそ生きている価値が無い。何しに生まれたのか――問い詰めたくなる程に、後悔する程に、生きる価値が無くなってしまう。……きっと、こんなことを考えている俺は、アイツに依存してるのかもしれない。


 孤独を纏い、歩み行く。静まり返ったという事実を、無に帰せたい。彼が居ない世界は、退屈すぎる。それに、他の人物も居ないということはもっと退屈だ。そんな世界は――捨てたくなってしまう。何しにここに居るのか――考えたくなる程に、思案する程に、居る価値が無くなる。こんなことを考えている私は、彼を余程気に入っているのだろう。


 こつこつこつこつ。やけに大きく響く靴音で、互いの居場所がわかるような気がした。もうすぐ会えるという、淡い希望を抱いて、歩んでいく。自分だけ取り残された世界という概念なんて、壊してみせようと、(アイツ)を探していく。
響く靴音に、駆ける靴音がした。これは彼のものだろう。間違えるはずなどない。
響く靴音に、早足の靴音がした。これはアイツのだろう。聞き違えるはず、ない。
 ――ライオンのように強き彼らは、惹かれ合う。


「祗さん!!」
「異月ッ!!」


 交わした声。再び巡り合えた場所は――かつての、廃工場。――静寂が途端に終わりを迎えた。二人が互いに駆け寄っていく。
異月の姿を見つけた祗は彼に飛びかかるように抱きついて行き、それを容易く受け止める異月。じゃれ合うかのような二人。祗の方は、僅かに涙を零しながら。異月はいつものように、口元に笑みを浮かべて。
広い廃工場の中心でのそんな光景は、まるで――傷を舐め合うライオンのように。


「あ、あのな、異月……えとな、……言いにくいんだけどよ……」
「? なんでしょうか?」


 異月にべったりくっついたまま、彼を見上げつつ祗が恐る恐る口を開く。


「……俺さ、お前のことさ、――好き、みたいなんだ。今日の体験で、わかったんだよ……。……恋愛感情として、だぞ……?」


 どこか弱々しくそう言い放った腕の中の少年に対し、彼を抱き締めている少年はクスリと笑ってから――。
腕の中の少年の唇にそっと、自らの唇を重ねた。突然のことに驚いたのか、腕の中の少年が顔を赤くする。


「――これが私の答えですよ」


 ある意味卑怯な答えを出せば、祗が耳まで赤くなる。そんな彼を見て、異月はいつも通り笑う。
すっかり平和ボケした殺人鬼は、気高い新聞部部長にお熱のようである。そんな新聞部部長様は、彼をどう見ているのだろうか。
 ――二匹のライオンは惹かれあい、そして互いを認め合い、互いを愛し合う。


          fin.






あとがき。


ごめんなさい好きにしていいって言われて好きにした結果がこれですごめんなさいマジでごめんなさい。
いっぺん首吊ってきます。
強気受けと強気責めもなかなかよろしくないでしょうか。責めに回ると祗はヘタレになるんじゃないか。
そしてもう一度、本当にごめんなさい、そしてありがとうございました。