推力制御/高度と推力

Last-modified: 2016-07-10 (日) 00:06:28

大気を持つ自然重力天体における、大気スラスターとイオンスラスターの推力変化に関する情報。


未整理情報

  • イオンスラスター系列は高高度から宇宙空間でスペックどおりの推力を発揮し、地表に近い濃密な大気の元では最小30%まで推力が低下します。
  • 大気スラスター系列は、濃密な大気の元で性能を発揮します。高高度では推力が低下していき、最終的には推力を得られなくなります。
  • 水素スラスター系列の推力は、大気(高度)の影響を受けません。
  • 大気スラスターとイオンスラスターの効率の関係は天体タイプに関係なく一定で、推力の倍率が100:30である高度から0:100である高度の間の長さ(変化の急激さ)や変化の基点が異なります。
  • 推力の倍率はグリッドの大小、スラスターの大小に関係なく一定のようです。

  • 操縦席類に着席した状態で画面上に表示される高度は対地高度であり、真下の地形の影響を受けます。このため、「地表での推力」は場所によって異なります。
  • 地表から穴を掘ってもその真上の高度は変化せず、地表より下の高度は、マイナス符号は付きませんが下降するほど増加していく負の値になります。
    • つまり、表示されるのは「天体が生成された時点の地表」に対する対地高度であると考えられます。
    • 地下も推力変化は続きます。

推力変化と電力消費
高度の変化によって推力が減少する際、電力推力比が悪化するのではなく消費電力も減少します。つまり、高高度でも電力推力比は大気スラスターのほうがイオンスラスターより優れており、推力が0に近付くような高度でも大気スラスターの電源を切る必要はありません。

各種解説とグラフ

高度と重力・推力

  • 重力影響範囲の外に向けた重力の減少は、外縁に近付くほど緩やかな変化になります。
  • 天体中心に向けた重力の減少は、おそらく線形な変化になっています。

重力圏外縁を基点とした重力・推力変化グラフ

  • 高度を横軸にし、スモールスラスター2種の推力の最大値に対する倍率と各高度の重力、計3種の値をプロットした散布図です。
  • 高度は自然重力が無くなる寸前の高度を-1mとして宇宙空間を0m扱いした数値です。
  • 緑色の部分は地表である高さの目安です。ゲーム仕様上の値ではなく、筆者が調査時に見つけた地点でしかないので、より高い地点や低い地点が存在する可能性があります。

  • 19km設定のEarth-likeの変化範囲はグラフ下限の高度を上記グラフの19/120にするとほぼ重なったため、天体直径がn倍なら変化に掛かる距離もそのままn倍になると思われます。

イオンスラスターを基準とした重力・推力変化グラフ

  • 高度を横軸にし、スモールスラスター2種の推力の最大値に対する倍率と各高度の重力、計3種の値をプロットした散布図です。
  • 高度はSmall Ion Thrusterの推力がスペックどおり(100%)に達する高度を0とした相対的な値です。
    • つまりグラフ左端は必ず平均的な地表付近の情報であるとは限りません。

推力変化と質量

スラスター自体の質量は当然ながら変化しないため質量あたりの推力は高度によって変化し、低高度で大気スラスター優位、高高度でイオンスラスター優位と逆転します。

大型船小型船
質量推力比_大型.png質量推力比_小型.png
  • イオンスラスターの倍率を横軸にとった散布図です。
  • 推力*倍率/質量

調査データ

調査データ1
追加が困難な地形依存の地表基準2つ。
  • 小型船、Update01.112~01.113、大気有り天体5タイプ全て
  • 大型船、Update01.139、大気およびイオンのスモールのみ、重力データ付き。3惑星とタイタン型
  • 上記グラフや下記表ではわからない「地表から何m程度か」を確認可能。

イオンスラスター基準
イオンスラスターの推力が100%になる高度を0とした相対値での表。
  • 大型船、Update01.139、2種スラスターのスモール、重力データ付き。現在の上記グラフの元データ。

イオンスラスター基準/非標準天体
スポーンメニューから任意の直径で生成した天体での、上記と同じ方法・計測内容のデータ。
スラスタータイプ比較
同一環境で大型船・小型船のスラスター4種の比較。

調査方法の改良案など

  • Easy Start系の初期配置ではなく、スポーンメニューで120kmの惑星系天体、19kmの衛星系天体を生成したほうが良いかも知れない。
    • 120kmで生成したMars、19kmで生成したEuropaにおいて既存と同じデータが取れたため、Easy Start系の初期配置天体は120kmと19kmから調整していないと思われる。
  • 比較用に120kmのエウロパ・タイタン、19kmの地球・火星・エイリアン惑星タイプ
  • 同じタイプの120kmと20km、19kmと38kmのような計算しやすい値でサイズによる重力や変化区間を比較
  • イオン100%高度から重力影響圏外縁までの距離

TIPS・小ネタ

  • ツールバーにオーバーライドの増減を設定した際に表示される推力は、オーバーライドで設定した推力に環境の影響が加わったものです。そのため、オーバーライドを設定してトグルをOffにしたスラスターを用意してツールバーに設定すれば計器代わりになります。
    • オーバーライド値を最大時にきりの良い値の推力が出るように、例えば大型船スモールイオンスラスターで34.72%(100kN / 288 kN = 0.3472)のようにすると、何%の推力が出ているかをツールバーから読み取りやすくなります。

関連項目