※指南ページは一個人のプレイヤーたちが集まり作成しているので、必ずしも全ての情報が正しいとは限りません。信頼性向上のため、一人でも多くの追記・修正をお願いします
はじめに
ここでは、バンカラマッチなどで採用される4つの「ガチ」ルール全てに通ずる考え方を記述する。
ウデマエポイントの増減など、試合戦略以外のゲームシステム論は基本的にバンカラマッチ(チャレンジ)を前提としており、Xマッチなどの他モードには当てはまらない部分もあるので注意してほしい。
ルール毎の指南ページもあるので、合わせて参照されたし→ルール別指南
そもそも、勝敗はどうだっていい
いきなり何を言ってるんだという話だが、まあ考えてみて欲しい。
ある時君が敗因を作ってしまい5連敗6連敗。
チャレンジでポイントを支払ったのはいいものの、もらえるポイントは雀の涙ほどだったとしよう。
それは、キミが弱くなってしまったのか?
まさか。である。特別な理由がない限りそんな事はあるわけがない。程度の差こそあれプレイする程にイカは当然強くなる。
一度でも到達したことのあるウデマエは「到達できるウデマエ」だ、まぐれなんて存在しない。昇格にはそれだけの勝敗を積み重ねる必要がある。そして昇格戦に勝利することが出来たならばなおさらだ。
強くなった結果がウデマエとして付いてくるに過ぎないのだ。
だからボコボコにされようが落胆することはない。もう一度言おう。結果に関わらず......次の試合に挑むキミは確実に前の試合より強いのだ。
ただし疲労や眠気、プレイ時間はちゃんとケアしよう。
バンカラマッチにおける味方
「ウデマエとは、バンカラマッチでどれだけ味方を勝利に導いたかを示す指標だ。(公式Twitterより)」
味方を勝利に導く=自分のチームが勝利する、なので結局の所自分の技量がウデマエに反映されるのではと思うかもしれないが、ここで大切なのはなぜ「味方」を強調した言い方をしているか、である。
バンカラマッチでは原則として3人の味方が居る。味方のプレイスタイルや力量はバラバラであり、不条理な組み合わせに出会うこともあるだろう。
ボイスチャットの無い通常の対戦は四人五脚に似ている。歩調が合わないと転んでしまい、気分も良くない。
だがそこでイライラしたら負けである。
イライラによって集中力や冷静な判断が失われ、雑なプレイや無理なプレイの原因になり、それによってさらなる負けが続き、味方へのイライラが更に増し…という悪循環に陥る。
もちろん試合を重ねる中で味方のミスに遭遇するのは事実だが、自分だって確実に結構な頻度でミスしているものだ。
トッププレイヤーでも、5分間の非ノックアウト試合では1回もデスしないことの方が珍しいだろう。
たとえトッププレイヤーでもミスは当たり前に起こることなのだ。
イライラしてこのような当たり前のことが見えなくなり、自分の立ち回りを客観視できなくなったら気分転換が必須だ。
甘いものやコーヒーを摂取するなり、シャワーや外の空気を浴びるなりして、一旦冷静さを取り戻そう。
どうしても無理だと思ったらその日はゲームをやめてバンカラマッチから離れよう。
そして落ち着いたら自分と味方の動きを観察し、歩調を合わせ、時に反面教師にしながら、勝利を目指そう。
少々よくない言葉だが、バンカラマッチで真剣に上を目指すにあたって避けて通れない言葉のひとつに「キャリー」がある。
キャリーとは、満足にキルの取れない弱い味方を自分の力で牽引してチームを勝利へと導くことだ。
1人1人の責任が重い少人数のチーム戦であるスプラトゥーンでは、味方のおかげで勝てることもあれば、味方のせいで負けることだってもちろんある。確かにそれは否定しようのない事実である。
(その負けは「味方のせい」ではなく「あなたも含めたチーム全員の連帯責任」だ、というような方向性の話はここではしないものとする)
しかし、あなたが「味方のせいで負けた」と感じた試合の中には、あなたがもう少しだけ強ければその味方をキャリーして勝てた試合も一定数確実に存在している。それもまた事実なのである。
今より高いウデマエを本気で目指すなら、「味方が弱いせいで勝てない!」という段階でいつまでも立ち止まってはいられない。とにかく努力を重ね、キャリーする側として試合を動かせるプレイヤースキルを身に着けよう。
今あなたよりも上位のウデマエにいるプレイヤーたちは、たまたま強い味方とばかりマッチングしてラッキーな勝利を積み重ねたから上位にいるわけでは決してない。
彼らもあなたと同様に、自分の力ではどうにもできない理不尽な敗北を数え切れないほど経験しつつも心折れずにチャレンジを続け、自ら勝利の原動力となれる技量を少しずつ手に入れて上位にたどり着いたのだ。
諦めずに練習を続ければ、昨日の試合であなたのチームの敗因となったあの味方を勝利に導ける「キャリー力」*1を手に入れることもいつかできるはずである。
味方の編成を見て、自分の「ポジションと役割」を理解しよう!
試合開始時、自軍と敵軍全員の持ちブキが表示される。
それを見て、瞬時に「この試合で自分が取るべきポジションと遂行すべき役割」を判断できるようになっていこう。
ブキは射程によってポジションが分かれている。
大まかに「前衛」「中衛」「後衛」に分かれ、さらに後衛は「中衛寄りの後衛」と「チャージャー」に分かれる。
- 前衛
スプラシューター、ホットブラスター、スプラローラー、ヒッセンなど、中射程以下のブキがここに該当する。
文字通り最前線に出る。ヒッセン、スプラシューターなどの塗れるブキは、ヘイト集めも並行して行う。
- 中衛
プライムシューター、デュアルスイーパー、スクイックリンα、ロングブラスターなど、やや長めの射程のブキがここに該当する。
前衛の一歩後ろからより広く状況を見つつ、味方前衛にヘイトを向け隙を見せた敵を攻撃したり、機をうかがって前線に出たり、後衛が狙われそうになったら救援に行ったりと柔軟に戦う。
- 後衛
本来のポジションよりも後ろに下がってしまうと、敵にかける圧が弱くなり、敵は簡単に前線を上げることができてしまう。結果、敵の攻めを誘発し、こちらの不利を招くのだ。
これは最後尾に位置するチャージャーも同じで、前線にマトモな攻撃が届かない位置に芋っていると、前線が人数不利となり簡単に味方がやられて、戦線の崩壊を招いてしまう。
本来のポジションは、「前線にキチンと攻撃が届く位置」だ。どんなブキを持つ時も、適切なポジショニングを意識しよう。
また、ブキには、キル性能は高いが塗りは弱い「キルブキ」、塗り性能は高いがキル性能は低い「塗りブキ」、キルも塗りも両方できる「万能ブキ」がある。
キルブキがキル役を担い、塗りブキが場を整えた方が、各ブキの強みを生かすことができて効果的である。
ただし塗りブキの場合、ただ塗っているだけでは戦力にならず、それどころか味方のスペシャルゲージを稼ぐ場所を奪ってしまうなど足を引っ張りがちなので、塗りブキでもある程度キルするか、あるいは積極的に「ヘイト集め役」を買って出る必要がある。
特に前衛の塗りブキを持っているならば、できる限りヘイト集め役を兼任しよう。
前に出なければヘイト集めも何もないので、チキンにならずちゃんと前に出ること。
中でもシェルター属は、ヘイト集めに特化したブキ属だ。敵の注目を効果的に集め、味方がキルしやすい状況を作っていこう。
ポジションと役割を組み合わせると、自分の大まかな立ち回りが決まるぞ。
例えばプロモデラーは「前衛の塗りブキ」であり、「ヘイト集め役」を兼任する。
プライムシューターは「中衛のキルブキ」である。
スプラチャージャーは「後衛のキルブキ」である。
ただしこの役割というのは相対的なものであり、同じブキを持ち続けているからといって、ずっと同じ役割を遂行していれば良いわけではない。
例えば、スプラチャージャーは基本的に塗りよりもキル寄りのブキであり、プレイヤーが敵を正確に撃ち抜く実力を持っていて味方も通常の編成であれば、素直に敵をキルしていくのが効果的である。
しかし、他の味方が全員リッター4Kやハイドラント、ロングブラスターなど塗りが極端に弱いブキだらけになってしまった場合、スプラチャージャーは塗り役も担わなければならないこともある。
また、例えば自分が万能ブキを持っている時は、毎試合味方の編成をよく見て、自軍に足りない部分を補う立ち回りが求められるぞ。
味方の編成にキルブキが多ければ塗り寄りに、塗りブキが多ければキル寄りに立ち回ろう。
常に味方の編成や状況に注意して、「今、自分はどのような役割が求められているのか」を常に適切に把握することが重要なのだ。
このあたりのことは上級者になるために#t339291eで詳しく述べられているので、より理解を深めたい人はそちらも参照しよう。
戦闘型ブキで味方を勝利に導け!
激しい戦闘が展開されるバンカラマッチでは、単独で敵を倒す能力に欠ける塗りブキ・サポート系ブキでは勝率を安定させるのが難しいといわれている。
自分自身がヒーローとなって敵をなぎ倒すのではなく味方を引き立てて勝つのを本分とするサポート系ブキはどうしても味方の力量への依存が強く、実力で相手に後れを取っている未熟な味方を牽引する力には乏しいからだ。
サポートを受けて存分に暴れてくれる強い味方が来た時はいいが、そうでない時になかなか勝てないとなるとウデマエは上げづらい。
では、バンカラマッチにはどのようなブキが向いているのか?
それはもちろん、ある程度以上のキル性能を備えた万能ブキやキルブキである。
この手のゲームでは「キルこそが最大のサポートである」などと冗談交じりに言われたりもする。いささか暴論気味ではあるが、とにかくキルを取って人数有利を作れば塗り状況もよくなり味方も自由に動きやすくなる…と考えればあながち間違いともいえないだろう。
サポート系ブキを使っていて、頑張ってサポートしても味方があまり活躍せずデスを繰り返して負けてしまうという悩みを感じることが多いなら、いっそ味方に迫る敵を自分の手でキルしてしまうことで不利マッチングの勝利を狙えるような戦闘力重視のブキへの持ち替えを試してみるのもひとつの手だ。
人数差を見逃すな!
画面の上部に表示されているアイコンが敵・味方のイカの数を示しているのはご存じだろう。
しかし、戦闘に集中してつい見落としていなイカ?
人数差というのは、戦力的には数字以上に大きな意味を持つのだ。
ランチェスターの法則というものがある。まずはこれを軽く説明しよう。
これは簡単に言ってしまえば、「戦力は兵(または武器)の質の1乗、数の2乗に比例する」というもの。
例えば、全員が.52ガロンで至近距離から同時に打ちはじめ、全弾命中すると仮定しよう。
1対1ならば、必ず相打ちになることは分かるだろう。
では、1対2の時はどうだろうか?自分はやられるが、相手を1人は倒して相打ちに持っていける?
それは否。
1対2では、こちらが1発撃つ間に2発の弾が飛んでくるため、こちらは最初の1発だけ撃ってやられてしまうのだ。これでは1人も倒せない。
もし1人だけでも相打ちに持ち込みたいなら、.52ガロンの2倍の性能を持つブキがあれば(もちろんそんなものは実在しない)、ようやく1人を倒して相打ちに持っていける。
こちらが.52ガロンの4倍の性能を持つブキを持ってようやく、2人を相手に互角に持ち込めるわけだ。
この例を見て分かっただろうが、「こちらの人数が半分の場合、1人あたりの実力orブキ性能が相手の2倍程度では全く対等になれず、依然として不利」なのだ。
つい「人数が相手の半分しかいなくとも、こちらの実力が相手の2倍勝っていれば対等に戦える」と勘違いしがちなので、よく覚えておきたい。
「こちらの人数が半分の状態で対等に持ち込むには、1人あたりの実力orブキ性能は相手の4倍も必要」なのである。
ちなみに、3vs4でも約1.8倍の戦力差である。1人の人数差でもかなり厳しいのだ。
これを考えると、撃ち合いの実力よりも、人数差を見る力の方が大事であることが分かるだろう。
相手が1人欠けて4対3になるだけでも、戦力的には1.8倍の差が生じることになり、かなり有利になる。
2人倒して4対2になれば、戦力的には4倍もの差が生じるのだ。
そんなときこそカウントを進めるチャンスだ!エリアを塗り、ヤグラに乗り、ホコを押し進め、アサリをゴールに投げまくろう。
特にヤグラ、ホコ、アサリの場合、ヤグラ乗りは自由に動けなくなるし、ホコ持ちやガチアサリ持ちは常に位置バレしてしまうため、撃ち合いの戦力としてはアテに出来ない。
さらに通るルートもおおむね限定できるため、守る側としては待ちかまえやすい。
つまり、互角の人数では攻め側が基本的に不利だ。人数差が付いた時を見逃してはいけない。有利な状況をみすみす見逃すことの無いように気を付けよう。
逆に、こちらが人数不利になった場合は無理をしてはいけない。
こちらが1人欠けて3対4になった時、上記ランチェスターの法則で当てはめると、戦力的には相手の半分強にガタ落ちすることになる。言うまでもなく圧倒的な不利だ。マトモに撃ち合おうとすると、簡単にやられてしまうだろう。
ましてや2対4ならこれはもう明確なピンチである。
もちろん、カウントや残り時間次第では人数差など構わず突っ込まなければいけない場面もあるだろうが、1人でも人数が少ない状況で戦うのがかなり不利であることを考えると、できるだけ4人揃った状態で戦うべきだ。
そこで、既に味方がやられているのに、焦って無理をした結果キミまでやられたらどうなるかを考えよう。
キミがやられたら、その時点でさらに味方の人数が減るのももちろん危険な状況なのだが、それよりも重大なのは、「味方が4人揃うタイミングがさらに遅れてしまう」ことだ。
キミがやられてから復活して前線復帰するまでの十数秒間、味方が4人揃うことは無い。その間、味方はずっと人数不利になってしまうわけだ。
なかなか4人揃わないとますます味方は不利になっていくし、その状況で散発的に味方のデスが続いてしまえば、味方は永遠に4人揃わないという事態になってしまう。
このように、「少し時間を置きながら1~2人ずつ味方がやられて、敵よりも人数が少ない時間が長く続く状況」を、「人数不利ループ」という。「不利ループ」の名の通り、悪循環だ。
この状況になってしまうと、相手のカウントが大きく進んでしまい、負けに直結するぞ。
味方がやられた後に、続けて自分までやられるのは致命的なのだ。そのような状況を招かないためにも、人数不利になった時は、とにかく無理をしないように。
「自分がデスしないことで人数不利ループの流れを断ち切るのだ」という覚悟が必要だ。
一歩下がって、塗りでスペシャルを溜めたり、敵に見つからない所に隠れて味方の復活を待ち、できるだけ4人揃ってから戦いに臨むようにしよう。
「全員1人で倒せば解決じゃないか」と思うかもしれないが、キミにそこまでのキル力があるなら最初から人数不利にはならないはずだ。
味方と連携して局所的人数有利を取れ!
上の項の説明を読んで、
「人数有利を1人分でも取れれば理論上は圧倒的に有利になるはずなのに、実戦ではどうしてあんなにもあっさり打開されて人数不利に転じてしまうんだろう」
と不思議に思わなかっただろうか?
そう。皆もご存知の通り、人数差による圧倒的なアドバンテージも時として非常にあっさりとひっくり返ってしまう。
4vs4が4vs3になるだけでも2倍近い有利が取れるはずなのに、いったいなぜなのか。その大きな要因のひとつが、ゲーム中の各場面で発生する局所的な戦闘だ。
実際のバトルでは、上記ランチェスターの法則の例のように「各チームのプレイヤー全員が1箇所に集まってブキを一斉に撃ち始める」ような撃ち合いは起こらない。
人数有利である側のチームが常に人数有利で戦闘できるとは限らず、4vs3の状況で自チーム1人と相手チーム1人がタイマンの撃ち合いになったり、自チームの1人が相手チーム2人に捕まって一方的にキルされたり…といった様々な戦闘が発生する。
このような形で人数有利をイカせない小規模戦闘が散発して自チームの人数を削られると、せっかくの人数有利もあっという間に相手側へと傾いてしまうのだ。
当然といえば当然の話ではあるが、人数有利をイカすためには味方の位置を常によく把握し、味方と連携して戦う意識が必要である。
自分のチームが人数有利を取っている場面でも、味方のことなど何も考えず、好き勝手なタイミングで敵陣に攻め込んでいるようではチャンスを拡大するのは難しい。
4vs4の状況で相手を1人落とした後、「人数有利!さあ突撃だ!」とすぐに敵陣に突っ込んでしまっていないだろうか?いくら4vs3の人数有利状況であっても、味方の援護も待たずに1人で突っ込めば1vs3の局所的人数不利ですぐにデスしてしまう可能性が高いぞ。
逆に相手のチームが人数有利である場面では、突出しすぎている・もしくは孤立しているイカを見つけて、できるだけ多くの味方と一緒に叩くことが打開のきっかけとなる。調子に乗ったスタンドプレーを冷静に咎めて反撃に転じよう。
人数有利の重要性(=キルを取ること、デスしないことの重要性)
人数差の重要性は、上記で述べた通りだ。
バンカラマッチにおいては、人数有利→オブジェクト確保&前線上げ→有利状況の維持というのが基本的な勝ち筋だ。
人数有利を取らずにオブジェクトを確保しても、すぐにやられて取り返されてしまい、全くカウントが進まない。それどころか、無策でオブジェクトを確保するとやられやすくなる分、不利を招く。
人数有利を取ることは、バトルの第一歩であると言っても過言ではない。
では、どうやって人数有利を作り出すのか?
スプラトゥーンというゲームについて一般的によく言われるのは、「相手を倒せなくても、塗るだけでも貢献できる」という謳い文句だ。
それは100%間違いとは言えないが、あくまでキレイゴトの範囲を出ない。
ナワバリバトルであれば塗りだけでもある程度貢献できるだろうが、バンカラマッチは対戦型シューティングゲームとしてガチンコの試合だ。
人数有利、すなわちキルを取り、デスを抑えないとカウントが進めにくく、勝利に結びつかない。
分析サイト「stat.ink」のデータを見ても、対戦における各種成績項目(キル数デス数アシスト数、塗りポイント、スペシャル発動数)の中でも、勝率との相関が断トツで強いのはキルレシオ(キルの多さ&デスの少なさ)である。
他の項目については、勝率との相関はかなり弱い(例外的に、「ガチエリアにおける塗り」のみ、勝率との相関が極めて強い)*2。
それだけ、「キルを取り、デスを抑える」ことは非常に重要なのだ。
世間でリッター4Kが圧倒的に強いと言われるのも、最高峰のキル性能と、最高峰のデスしにくさを両立しており、ブキそのものの性能が「キルを取り、デスを抑える」ことに特化しているからである。
塗りという役割が全く無いわけではないが、それも自分や味方を動きやすく・敵を動きにくくするためであり、すなわち塗り=キルを取るための布石である。
だからこそ「キル性能の低い塗りブキは、ヘイト役を兼任する」と上記で述べたのだ。人数有利を作る、すなわち敵の気を引き付け自分は死なずに味方のキルを取りやすくすることで初めて貢献できるのだ。
バンカラマッチにおいては、「塗るだけで貢献」はほとんど無いことを前提に置いておこう。
初心者が「敵に弾を当てられず戦闘になかなか勝てない自分でも試合に貢献できるように」という思いからプロモデラーRGなどの塗りブキを手に取るケースが時々見られるが、そういった後ろ向きな思考*3で塗りブキを選ぶのはバンカラマッチではあまりおすすめはできない。
ここまでの説明を見てもらえれば何となく分かるとは思うが、バンカラマッチにおける塗りブキは「キルが取れない人でもステージを塗るだけで勝てるブキ」ではなく「キルが取りづらいという甚大なハンデを抱えた上で様々な工夫を凝らして戦果を挙げなければ勝てないブキ」と言ったほうが適切な存在であり、上位のウデマエ帯で安定した勝率を記録するには並のキルブキ以上の高い技量が求められる熟練者向けの選択肢だからだ。
バンカラマッチで上を目指すなら、敵に弾を当てられない自分・塗りでしか貢献できない自分からはいつか必ず卒業しなければならない。ある程度のキル性能を持つブキを使って地道に練習を重ね、戦闘技術上達を目指すのが高ウデマエ到達への近道だ。
「戦闘より塗りで勝負が決まるユニークなゲームだからスプラトゥーンは好きだけど、銃で撃ち合って戦うゲームは本来苦手」というような人にはバンカラマッチの殺伐としたゲーム性は合わないかもしれない。
あなたをキルすべく鬼の形相で迫ってくる敵イカたちの殺気が怖くて辛いと感じたなら、バンカラマッチはもう遊ばずカジュアルなレギュラーマッチのみを楽しむことにするというのも立派な選択肢のひとつである。
裏取りしてきた敵を的確にキルできているだろうか?
敵が自陣にいないことが確認できた場合、前線に関与できる位置でキルを取れているだろうか?
前線に関与できる位置でキルを取って(あるいはヘイトを集めて味方のキルを誘発し)、可能な限り人数有利の状況を作り出すのだ。
そして、キルと同じく重要なのが、「ガチホコを持っている時以外でデスしないこと」だ(ガチホコのみ、カンモンやゴールに置く以外、基本的には「持ったらどんなに長くても60秒でデス」が運命なので、ホコ持ちのデスは仕方ない。それでも不用意なデスは避けたい)。
特に、人数有利でないのにオブジェクト確保に行ってデスするのは全くイカしていない(ホコでの一部の状況や戦法を除く)。やってしまっているなら今すぐやめよう。
それだけでなく、人数有利の時に不用意にデスしてしまうと、カウントを進めるチャンスを逃してしまう。
人数不利の時のデスも、人数不利ループの原因になるし、時には戦線崩壊を招くこともある。そうなると負けに直結してしまう。
無論、デスを完全になくすことは不可能だ。しかし少なくとも、チャンスを消してしまうようなデス、戦線崩壊を招くようなデスは、できるだけ無いようにしたい。
デスを防ぐことは、キルを取ることよりも簡単だ。
デスしてしまった原因は分かりやすい。毎回のデスを反省し、学習して次に生かそう。
不用意に敵に突撃してデスしていないだろうか?
初動でエリアやヤグラに突っ込んで無駄死にしていないだろうか?
危なくなる前に逃げられなかったのだろうか?
2人以上から狙われているのに気付けなかっただろうか?
むやみにスーパージャンプを使って着地を狩られていないだろうか?
反省と学習を重ねることが成長に繋がり、デス数は減っていくはずである。
もちろん自分のポジションにもよるのだが(前衛はデス数が多くなりやすく、後衛はデス数が少なくなりやすい)、今作のキル数はアシストもトドメも両方含まれるので、前衛ならデス数をキル数の3/4以下に、中衛なら2/3以下に、後衛なら半分以下に、スプラチャージャーやリッター4Kは1/4以下に抑えることを目標にしてみよう。
それを超えるデスをしていたら、基本的には死に過ぎであり味方負担になっていると心得よう。
なお、前衛寄りのブキで「自分は一定数のキルを取りつつデスを非常に少なく抑えているのに、味方ばかりデスを繰り返して負けることが多い」という場合、それはそれで味方負担の強い立ち回りをしてしまっている疑いがある。
具体的には、隠密行動のしすぎ・前に出ることを躊躇いすぎで敵のヘイトが味方だけに集中してしまっている場合にそのようなリザルト傾向の負け試合が多発しやすい。
もし心当たりがあるなら、次は「注目された時間」を意識して積極的に戦ってみると、自分のデスは多少増える一方で味方が動きやすくなり、チームとしての勝率アップにもつながるかもしれない。
同じようなパターンで何度もやられるな!!
上の項で、「反省と学習を重ねることが成長に繋がり、デス数は減っていくはずである」と書いた。
逆に言えば、反省と学習が無ければ成長も無い、つまり上手くならないということだ。
デス数が嵩んでいる時、何度も同じようなやられ方をしていないだろうか?考えてみよう。
同じやられ方を2回繰り返す時点であまり良くないし、ましてや3回も4回も同じようなやられ方をするのは全くイカしておらず、学習能力が無いと言われても仕方ない。
デスした時は、毎回「何が悪かったのか」をしっかり反省し、どうすればそのデスを防げるかを考え、次の試合ではそのやられ方を絶対にしないくらいの気概を持とう。
そこで意識して、実際に同じパターンが起こった時にデスを防ぐことができて、はじめて上達したと言える。
これが、反省→学習→成長の循環だ。
そうやってデス数を抑えないと、いつまで経っても上手くなることはできないぞ。
多くのカウントを稼ぐためには、前線を上げる!
ここまでは、キルをすることとデスしないことの重要性を解説してきたが、ただ相手をキルしまくるだけ、生き残るだけでは、有利にはなるが勝ちには至らない。
バンカラマッチで勝利するには、より多くカウントを稼ぐ(=ルールに関与する=オブジェクトを確保する)ことが必須である。
よって、塗りで場を整え、相手をキルした次にやるべきことは、オブジェクトを確保しカウントを稼ぐことだ。
そして、単にキルしてオブジェクトを確保して、それ以後の立ち回りが適当になってしまうと、相手にすぐ取り返されて簡単にカウントを止められてしまい、ちっともカウントを稼ぐことができない。
もちろん、「現在負けていて、あと少しでカウントリード、残り時間も少ない」という場面など、目先の1カウントをもぎ取りに行く行動が必要な場面もある。
しかしそれ以外の場面においては、「効率良くカウントを稼ぐ」「一度に沢山のカウントを稼ぐ」ための方法論を理解することが重要である。
では、一度に沢山のカウントを稼ぐためには、どうすれば良いのか?それは前線を上げることだ。
上記の「人数差を見逃すな!」「人数有利の重要性」を理解したら、次は前線を上げる重要性を理解しよう。
先ほど、「バンカラマッチにおいては、人数有利→オブジェクト確保&前線上げ→有利状況の維持というのが基本的な勝ち筋だ」と説明したのを覚えているだろうか?
そこでもサラッと「前線上げ」という言葉が出ている。
前線を上げるというのは、具体的にどういうことか?それは、味方がオブジェクトよりも前に出て、敵の侵攻を阻止する、または時間を稼ぐことだ。
中央への侵入を見張ったり、オブジェクトを確保した味方を護衛したり、ルール毎に前線を上げる性質は異なる。
そのため、どのようにオブジェクトの前に出れば良いかは、ルール毎の指南ページを見よう。
カウントを進めるために「前に出る」ことと、前項までで説明してきた「デスを抑える」ことはほぼ相反する事項であるが、どちらも勝利のためには非常に大切だ。
状況を考えず前に出てデスを繰り返してもいけないが、何があっても絶対デスしたくないという一心でずっと後ろにいてもチームの有利は広がらない。
何度もデスを繰り返すか、後ろでずっと「芋」っているかの2択であれば相対的に後者のほうがマシとはいえるものの、いかなる時も前に出ずただ生存していればそれだけで一人前というわけではもちろんない。
前進と生存。2つの両立は決して容易ではないが、それゆえプレイヤーの実力が試されるのである。
前進のチャンスで安全な自陣からボム類をポンポンと投げ続けていなかったか?
牽制・クリアリング・後方支援などという名目で自陣高台から長射程メインを垂れ流すのに夢中になっていなかったか?
ステージを塗ってスペシャルを溜めること、ジャンプビーコンを並べることなどについ集中してしまいイカランプの点灯状況を見逃し、前に詰めて一気に勝ち切るチャンスを逃してしまっていなかったか?
デスを抑えるためには「デスしてしまった!」時に反省をすればいいが、
「前に出るチャンスを逃してしまった!」ことは試合をしながらではなかなかわかりづらく、ただやみくもに試合回数をこなすだけでは反省点を見つけづらいものである。
チャンスを逃さないプレイヤーになるためには、バトルメモリーで自分の試合を様々な視点から検証し、「ここは前に出ても大丈夫な場面だったな」という感覚を身に着けるなどの地道な努力が必要となるだろう。
もちろんオブジェクト管理も忘れるな!
なお、ゲームの基本をマスターした中級者帯付近の試合では、
チームの4人全員が「オブジェクトを運ぶ」係を嫌って「オブジェクト持ちの前に出る」係のほうに立候補してしまい、前線は上がっているのにオブジェクトがなかなか動き出さず、カウントがほとんど進まないままチャンスが終わってしまうというもったいないミスも発生しやすいので注意が必要だ。
ガチルールに慣れてくるとだんだんオブジェクト管理が億劫になり、
- 「今オブジェクト持ちたくないな…」
- 「誰かオブジェクト持ってほしいな…」
- 「お願いだから長射程ブキ使いがオブジェクト持ってくれ!」
- 「この負けはオブジェクトを持たなかった味方のせいだ!」
…などという気持ちが芽生えやすくなってくるものであるが、そうしてオブジェクト管理を人任せにしてばかりだと貴重なチャンスを逃してしまいやすいぞ。
全てのガチルールにおいて、絶対にオブジェクト管理をしてはいけないブキはひとつも存在しない。場の状況や味方の性格を正しく判断し、絶好のチャンスには自らオブジェクトを確保してカウントリードをもぎ取ろう。
上級者になるために/皆がオブジェクトを積極的に管理する(ただし誰が管理すべきか瞬時に判断せよ)も参照されたし。
自陣側に近い位置にいる敵から順番に処理せよ!
人数差に加えて、敵に裏取りが得意そうなブキ持ちがいる場合、ソイツの動きも可能な限り意識しておきたい。
例えば、4対4で全員生存している場面で、味方4人の後ろに、1人の敵が回り込んできた時のことを考えよう。
これを放置した場合、目の前を見ると4対3になっており一見有利に思えるが、実は非常に危険な状態だ。
何故なら、後ろに回り込んだ敵に攻めて来られると、こちらは挟み撃ちの状態になってしまうからだ。
挟み撃ちがイカに危険であるかは、お分かりいただけるだろう。こちらが気付かないうちに一瞬でやられることも少なくない。それどころか、何も分からないまま味方が壊滅する危険性すらある。
これを防ぐためには、味方の後ろに回り込んだ敵にもしっかりと対応することだ。
特に後衛ブキを持っている人は、味方の後ろに回り込む敵にも対応できるような位置にいることが望ましい。
あるいは、自分がデスして復活した時は、必然的に味方の後ろから駆け付けることになる。その際、味方の後ろに回り込んだ敵がいないかをよく観察して、そのような敵がいるなら叩いておこう。
「自陣側に近い位置にいる敵から順番に処理していくこと」を「手前処理」というぞ。しっかりと覚えておこう。
味方の「やられた!」を見逃すな!!
敵の動向だけでなく、味方の状況をよく見ておくことも大切だ。
敵にやられた時、「カモン!」の代わりに「やられた!」のサインを出すことができる。
味方の「やられた!」にうんざりしている人も見かけるが、絶対に見逃してはいけない場合がある。
それは、自分の後方で「やられた!」のサインが出た場合だ。
すなわち、味方が裏取り対応に失敗したことを意味する。
後方の「やられた!」に気付かない=裏取りに気付かないということであり、味方の壊滅に繋がる。
実際、後ろで「やられた!」のサインが出ているのに誰も気付かないまま、次々と裏取りの敵にやられていく光景が後を絶たない。
こうなってしまうと、ステージ全面を敵に支配され、一気にカウントを稼がれ、そのまま敗北に直結するぞ。
味方の「やられた!」のサインが後方で出された場合、絶対に見逃さないようにしよう。
また、自分が敵の裏取りにやられてしまった時は、ちゃんと「やられた!」のサインを出そう。
ヤグラやホコで敵陣奥まで攻め込んでいる最中の場合は、そんな状況で裏取りを行う敵がおバカなので放っておいてもいいが、
そうでない場合は前線を下げてでも、必ず手前処理を行うようにしよう。
1度でも押し込め!
レギュラーマッチとバンカラマッチのルールには決定的な差がある。
レギュラーマッチ、つまりナワバリバトルは、3分の対戦が終了した時点でのステージの状態を元に勝敗がジャッジされる。
しかしバンカラマッチでは、どのルールでも5分の対戦時間の間でどちらが多くカウントを進めたことがあるかが問われる。つまりは対戦が終わった瞬間にどれだけ劣勢だったとしても、より押したことがある側が勝利するのだ。
この特徴のキモは、勝っている側が圧倒的に有利という点にある。1度リードしてしまえば最低限の防衛ラインを越えられなければ問題ないため、防衛時には余裕を持った動きが可能になるのだ。
攻撃時にも無理をする必要が無いため、堅実な攻めができる。
問題なのは、リードされてしまった場合。
基本的には、その状況が長引くと不利になる。相手に地面を固められ、スペシャルの用意までされてしまうと突破が困難になるからだ。
状況にもよるが、多少強引にでも早く攻めてリードを奪い返すのが有効となりやすい。その場合は玉砕を避けるため、極力味方と連携して動こう。
今がどの局面かを見極め、タイミングを合わせて打開せよ!
ここまで述べた通り、人数差はそのままチームの有利不利に直結する。
初動のあと、どこかの段階でチーム間には必ず人数差が発生し、有利側と不利側に分かれる。
ほとんどの場合、有利になった方が進軍、不利になった側は防衛に転じることになる。
ここで防衛が成功すれば、拮抗状態に戻ることになる。
初動(拮抗) → 人数有利/人数不利 → 進軍/防衛 → 進軍失敗/防衛成功 → 拮抗
一方で、進軍が成功した場合、そのチームは「抑え」に入る。防衛側は「打開」に挑むことになる。
大抵の場合はその状況がいつまでも続くことは少なく、抑えが崩れた側は撤退し、打開に成功した側は押し返すことになる。
初動 → 人数有利/人数不利 → 進軍/防衛 → 進軍成功/防衛失敗 → 抑え/打開 → 抑え失敗/打開成功 → 撤退/押し返し → 拮抗
バンカラマッチではこのように、よほどの実力差がある一方的試合でない限り、この周期に従って局面が展開することになる。まずはこれを意識しよう。
各局面のうち、進軍している状況でさらに攻め続けたり、抑えの状況を維持したりするのはそこまで難しいことではない。
この周期の中で最も難しく、工夫が必要となるのは打開だ。
打開をいかに成功させるかが勝つための、正確に言うと負けないための、最重要事項と言っても過言ではない。
もし打開が失敗し続けた場合、
初動 → 人数有利/人数不利 → 進軍/防衛 → 進軍成功/防衛失敗 → 抑え/打開 → 抑え成功/打開失敗 → ノックアウトで試合終了
となってしまう。打開ができないと、簡単に試合に負けてしまうのだ。
不利状況から打開するには、大量キルか、塗りの大幅な改善による抜本的な状況好転が必要となる。
焦るとついついキルに走りがちになるが、相手にそれまで押されていたということは
相手が自分より圧倒的に弱いわけではなく、よほどの実力者でない限り独りで打開するのは不可能だ。
味方と協力して打開をはからなければならない。
前線を中央付近まで押し戻し、敵の有利状況がすぐには再来しないと確信できる状態になったときが打開成功の目安である。
打開における優先順位
打開において重要なことを順番に並べると、イカのようになる。
この3つはどれも重要なので、意識してできるようになろう。
まず「不用意に死なない」について。
当たり前だが「無防備に身体を晒して敵の集中攻撃を受けてやられる」とか、「凡ミスで落下死する」とか、そういうことは避けよう。
それくらい打開時のデスは致命的なのだ。
次に、2番目の「味方と足並みを揃える」について。
間違っても「1人で突っ込んでいってやられる」なんてことはあってはならない。
あなたは、人数不利状況で1人で突っ込んでいって打開を成功させる実力を持っているだろうか?間違いなくNOだ。
そもそも人数不利状況でも自分1人で敵を倒しまくれるなら、「打開が必要な状況」に陥っていないだろう。
敵だってそれなりの実力を持っている。いや、敵にはあなたより強いイカがいる可能性だって高い。
そんな状況で、他の味方の準備が整っていないのに1人で突撃するのは、味方をさらに不利にする行為だ。
ましてや、打開の状況に追い込まれたにもかかわらず、味方がまだ全員復活していない状況で敵と戦おうとするのは言語道断だ。これは人数不利ループを生む確率が高く、打開失敗により敗北の確率を大幅に高める。
味方の状況をよく見て、味方周辺の塗り状況や退路が用意できているか、よく見てから敵と戦うようにしよう。
そして3番目のスペシャルウェポンは、戦況を一変させるポテンシャルを秘める。
スペシャルウェポンは、敵を一箇所にとどめておけなくする(敵が必死に逃げざるを得なくする)能力が非常に高い。
しかし単体で使っても効果範囲はたかが知れているし、効果時間も状況を打開するにはあまりに短い。
では、どうすべきか?正解は、味方のスペシャル発動とタイミングを合わせて連携することだ。
位置をずらして同時に発動すれば敵の逃げ道を大幅に減らして広範囲を制圧できるし、同じ場所を狙って時間差で発動すればその場所から長時間敵を退かすことができる。
よって、打開時にスペシャルゲージを貯め、味方とタイミングを合わせて発動することは、シンプルながらきわめて有効な手段となる。
しかしながら、打開時に「常にスペシャルゲージを貯めれば良いか」というと、それはNOだ。
もちろんスペシャルゲージは貯めた方が良いのだが、いついかなる時でも絶対に貯めるべきというわけではない。
それよりも重要なのが、2番目の「味方と足並みを揃える」ことだ。当然そのためには不用意に死んではダメだ。
自分のスペシャルゲージが貯まり切る前に味方が前に出たなら、自分もちゃんと前に出よう。
味方を放置して3対4にしてまでスペシャルゲージを貯め続けるというのは、良い選択とは言えない。それではさらに味方がやられてしまうだけだ。
目的はあくまで「(敵を倒して)打開すること」だ。スペシャルを使うことが目的になってはいけない。
なお、ここに書かれている理屈など何もかもかなぐり捨てて決死の突撃を仕掛けなければいけない場面も1つだけある。
それは今すぐ打開して相手チームのカウント進行を止めなければ自チームの敗北が決してしまうという場面である。
味方が3人やられていたとしても、スペシャルが溜まっていなかったとしても、この状況に追い詰められてしまったのであればもう戦うしかない。失敗は恐れず、わずかな勝機に賭けてトライしよう。
やる前から諦めて、相手の勝利が決する瞬間を黙って見届けるなどということはくれぐれもしないように。
「音」も大事な情報だ
画面に映る範囲には限度があり、目で追うだけでは把握できない情報の方が多い。
そんな時、画面に見えない情報を把握するのに役に立つのが「音」だ。
近くからインクを進む音や飛び出す音が聞こえた、背後から敵のブキの音や誰かがやられた音がした……などなど。
これらを活かせば、障害物に隠れていたり、潜伏している敵のおおまかな位置を推測することが可能だ。
中には非常に小さい音もあるため、イヤホン・ヘッドホンの着用もおすすめしたい。
ただし、ヒトの処理能力には限界があり、音にばかり気を取られていると今度は画面を見るのがおろそかになってしまい、撃ち負ける危険性が高くなる。
索敵中には音をよく聴き、接敵中は画面に集中するといったように、状況によって集中する対象を切り替えるべし。
絶対に諦めるな!
負けが確定的になったとき、意識的か無意識なものかに関わらず動きが雑になってしまう人がおり、最悪の場合は試合放棄に走る人もいる。
諦めの感情や、逆転を急ぐ焦りがこのような事態を生み出してしまう。
そこで感情を抑え、自分の戦い方を崩さないようにすることが大切だ。バンカラマッチは全ルールに延長戦のシステムがあるので、たとえ劣勢に追い込まれようとも、逆転は必ず起こりうる。
戦いを完全に諦めて自陣でウロウロし始めるなどの試合放棄行為に関しては立派な通報案件であり、勝てる勝てない以前にオンラインゲームを遊ぶ者のルールとして絶対に厳禁だ。(用語集「放置」も参照されたし)
降参などのシステムがないこのゲームでは、一度試合を始めた限り必ず最後まで全力で戦い抜く義務がある。旗色が悪くなったらわざとゲームオーバーしてもう1回…などという楽しみ方は認められないぞ。
また、前作と違って負けてもウデマエが下がるという事はなくなった。
もしも負けてしまったとしても、同じレートの中でコツコツ試合を続け、さらなる上のウデマエを目指していこうと割り切れば良いのだ。
本作では、表彰されれば負けてもその分ポイントが貰えるので、そういう意味でも最後まで戦い抜くことが大事になる。
勝利のためのプレイ環境
オンラインゲームで勝つためにできる努力はエイム練習や立ち回りの研究だけではない。
ライトプレイヤーを卒業して高ウデマエへの道を歩み始めるなら、道具選びやゲーム設定にも目を向けてみよう。
(プレイ環境については初めてのSplatoonのページでも解説されている。あわせてチェックしておこう)
無料・安価でできること
- ジャイロ操作をオンにする
もしこのゲームを今までジャイロ操作オフで遊んできたなら、ここで一度ジャイロ操作に挑戦(再挑戦)してみるのもオススメだ。
ナワバリバトルでは雑な視点操作で地面を塗りたくるだけで最低限ゲームになっていたかもしれないが、バンカラマッチではそうはイカない。敵イカタコという小さく素早い的を正確に狙って弾を当てる技術がダイレクトに勝敗に絡んでくる。そこで役に立つのがジャイロエイムなのである。
「スティックの傾き加減で敵に照準合わせるなんて無理だ!」……その悩みは、もしかしたらジャイロが解決してくれるかもしれない。 - 色覚サポートをオンにする
Xボタンのメニュー→オプション→その他 から設定できる「色覚サポート」は主に色覚異常を持つ人向けのアクセシビリティ機能だが、視認性を追い求める競技志向のプレイヤーにも活用されている。
バトルで使用されるインク色の中に見づらい色があると思う場合は色覚サポート設定を試してみるのもいいだろう。
(人によっては逆に見づらくなる可能性もあるほか、インク色が固定されることで視覚的な飽きにも少なからずつながると考えられるので注意) - イヤホン、ヘッドホンを使用する
テレビ等のスピーカーからでは聞き取れない細かな物音を聞き取りやすくなり、状況把握で有利になれる。そこまで高級なものでなくても状況把握には十分だ。 - 操作感度を調整する
一般に、短射程ブキであるほど高感度・長射程ブキであるほど低感度の設定が適しているといわれている。自分に合った設定を見つけよう。
ある程度の費用が必要となること
- TVモードでプレイする
Switch本体の小さい画面では勝利に必要な情報をすべて把握するのは難しい。
可能であれば、(Switch LiteではなくJoy-Con分離式のSwitchを購入した上で)テレビなどの大きなモニターに接続してTVモードでプレイしたい。 - Proコントローラーでプレイする
Switch純正周辺機器のひとつであるProコントローラー、通称「プロコン」はSwitch向けのジャイロ搭載コントローラーとして最高峰の一品であり、多くのスプラトゥーンプレイヤーに愛用されている。
決して安い買い物ではないが、このゲームで上を目指すなら一度は手にとってみる価値があるアイテムだ。 - インターネット環境を整備する
詳しくはプレイマナーのページを参照。インターネット回線の強さもオンラインゲームプレイヤーの強さのうちである。
ルール別簡易指南
スペシャルゲージ自動増加のシステムを把握しよう
ナワバリバトルとは異なり、4つのガチルールにはスペシャルウェポンの発動ゲージが一定条件下で自動的に貯まっていくというシステムが存在する。
概ね不利側の打開を助けるような仕様になっているが、ガチヤグラとガチアサリではオブジェクトを確保してポジティブに立ち回っている側に追い風が吹くこともある。敵に狙われるからオブジェクトを触りたくない…という後ろ向きな姿勢をとってばかりではチャンスが逃げていってしまうぞ。
- ガチエリア:エリア未確保の状態ではカウント劣勢側に少量のボーナス、エリア確保中はその相手側のチームに多量のボーナス。
- 不利な状況ではデスを控えてスペシャルを溜め、確実に打開しよう。
- ガチヤグラ:ヤグラ未確保の状態ではカウント劣勢側に少量のボーナス、ヤグラ確保中はそのチームに多量のボーナス。
- 積極的にヤグラに乗ることで有利が加速する。フリー状態のヤグラに一瞬乗るだけでもメリットがある。
- ガチホコバトル:ホコ未確保の状態ではカウント劣勢側に、ホコ確保中はその相手側のチームにボーナス。
- 特にカウント劣勢からの反撃時は、ホコを不必要にあまり長時間保持しないほうがよい。
- ガチアサリ:両チームがガチアサリを保持している or 保持していない状態ではカウント劣勢側に、片方のチームのみがガチアサリを保持している状態ではそのチームにボーナス。ただし両チームのチャンスタイム中は適用外。
これをやめるだけで負けが減る。ガチルールNGムーブ集
複雑な状況判断力が試される4つのガチルールではあるが、中には「この状況では○○だけはやってはいけない」と単純にパターン化できる物事もいくつかある。
そして、それらの中には初心者が良かれと思ってついついやってしまいやすい“ありがち”なプレーも多々含まれている。
不慣れなルールでどう立ち回ればいいかよくわからないなら、まずはイカのようなNG行為を避けることを覚えてみよう。
赤文字は直ちにノックアウト負けを招きかねない特に危険なプレーだ。
限られた状況では有効だが、裏目に出た場合のリスクがとても大きいのでよくわからないうちはむやみに行わないほうがいいプレーも便宜上含めている。
「打開では味方と足並みを揃える」など、このページで既に説明したようなルールを問わない事柄は省略している。
- エリアの中でデスする
- カンモン突破時以外で、ヤグラに不必要な大人数で乗る
- 初動のガチホコバリア割り合いに参加しない
- 「地雷ルート」でホコを運ぶ
- バリアのない状態のホコを放置する、味方任せにする
- ホコを持ったままずるずると後退する
- ガチアサリで敵陣にこっそり潜入、センプクして「カモン!」を出しスーパージャンプ待ちをする
- ガチアサリの敵チャンスタイム中に敵陣に居続けて反撃を狙う
その他
詳細はルール別指南ページを参考のこと。特に前線の上げ方は、各ページを読んでよく理解しておきたい。