●出典:UNDERTALE
作曲者/編曲者
作曲:Toby Fox
編曲:Toby Fox
入手方法
概要
Toby Fox氏を中心としたチームが制作し、個人制作のインディー作品ながら個性的かつ魅力的な世界観とプレイヤーの行動次第で大きく変化する秀逸なストーリーで世界中のゲームファンから高い評価を獲得しているインディーズゲーム『UNDERTALE』において、最も有名であろう戦闘BGM。
重厚かつハイテンポで、昇りつめるような激しい曲調のハードロックとチップチューンを組み合わせた楽曲。
チップチューン音源のイントロから一気にバンド音源が加わり盛り上がる展開、後半のエレキギターソロなどが特徴的。
いかにも「強敵と対峙する」というような曲だが、本作では他のどのBGMとも意味合いが大きく異なっている。
「誰も死ななくていいやさしいRPG」をキャッチコピーとし、何らかの工夫をすることでモンスターとのバトルを平和裏に終わらせることができる『UNDERTALE』であるが、モンスターをすべて撃破しながら進むことで数あるルートの1つである「G(ジェノサイド)ルート」に突入する。
このGルートの最終ボスである「Sans(サンズ)」との戦闘で使用されるBGMがMEGALOVANIAである。
サンズは他のルートでは主人公と戦うことはなく所々で「骨ジョーク」をかましてくるお茶目なキャラクターだが、その実は主人公(プレイヤー)がセーブ/ロード/リセットを繰り返してゲーム世界の時間を巻き戻している事に気付いており、主人公が周回する中で一線を踏み越えないよう警告したり平和的な解決を促したりするような役目を担っている。
そして、遂に一線を越えモンスターを殺戮する悪鬼と化した主人公からモンスター世界を守るため、Gルートでのみ死力を尽くして立ちはだかるのである。
なお、この時の攻撃手段の一つとして召喚してくる竜のドクロのような物体*1が、サンズのコスチュームの腕に付いた武器の由来である。
また、他のルートの楽曲はすべて関連する人物・場所などのテーマのフレーズを組み込んでいるが、この曲は唯一どのテーマ(ライトモチーフ)も組み込まれていない点でも異例。
主人公を止めるケツイを反映させるかのごとく凄まじい強さを持ち、攻略の難易度は本作中でも随一。よほどのことがない限り何度も敗北し再挑戦を繰り返しながらこのBGMを聴き続ける事になるため、なおさら印象に残りやすい。
また、よしんばサンズに打ち勝ったとしても、主人公の末路は…。
実はこの曲、『UNDERTALE』が初出ではなく別の作品に使用されていた曲のアレンジである。
本作のリスペクト元の1つである『MOTHER2 ギーグの逆襲』をもとにしたToby Fox氏の改造ハックロム『EarthBound Halloween Hack』のラスボス戦で使われたのが最初。
他にもウェブコミック『Homestuck』で『UNDERTALE』よりも前にアレンジしたバージョンを出しており、作者の思い入れの強さがうかがえる。
なお厳密には曲名表記が異なっており、『Halloween Hack』版は最初のみ大文字の「Megalomania」、『Homestuck』版は大文字と小文字が入り混じった「MeGaLoVania」、『Undertale』版は全て大文字の「MEGALOVANIA」となっている。
「MEGALOVANIA」という曲名は「MEGALOMANIA」と「Transylvania」という2つの単語に由来する。
「MEGALOMANIA(メガロマニア、誇大妄想狂)」の部分は『LIVE A LIVE』の同名のボス戦曲「MEGALOMANIA」のことで、
メロディーは当然ながら全く違うが、音使いや曲調は同曲をリスペクトしており共通するものがある。
そこにハロウィンのイメージがあるルーマニアの地名「Transylvania(トランシルヴァニア)」を組み合わせたものとのこと。
スマブラでは上記の通り追加Miiファイターコスチューム 第3弾の「サンズのぼうし+ふく」を購入することで追加される。
Miiファイターコスチュームとしてこうしたインディーズゲーのキャラが登場することもそうだが、購入時にBGMが併せて手に入るのは史上初の試み。
しかもToby Fox氏直々のセルフアレンジという凄まじいまでの力の入れようがその凄さを物語る。
これだけのものを揃えて、日本円でたった81円で手に入れられるのだから驚きである。
なおこのサプライズ発表が行われた「Nintendo Direct 2019.9.5」の場において、
桜井氏は自身の自宅において、来日していたToby Fox氏とスマブラで対戦したことを明かしている。
自身もかなりのゲーマーであるToby氏のスマブラの腕は、同じくヘビーゲーマーであり公式動画などで何度となくその技量を披露している桜井氏を相手に互角以上の戦績を残すほどで、桜井氏をして「すごく強かった。こういうゲスト系の中では一番強かったんじゃないかなと思います」と言わしめるほどだった。