リトルマック

Last-modified: 2023-10-04 (水) 11:59:48

キャラクター解説

 ボクシングゲーム『パンチアウト!!』シリーズの主人公。通称「マック」。1983年に登場したアーケード版で初登場した。ニューヨーク市ブロンクス区出身のアメリカ人。
 とことん無口だが短気で喧嘩好きな17歳。身長は172cm、体重は48kg。身長はアメリカ人としてはやや低めだが、別に「リトル」と呼ばれるほど低くはない。*1…のだが、対戦相手がどいつもこいつも階級を無視した巨漢なので相対的に見る場合はリトルである。ついでにいうと本人は割と本気で身長が平均より低いことにコンプレックスを持っている様子。*2

 夢はワールドチャンピオンになることではあったが、学があるわけでもコネがあるわけでもない一般市民であったのでどうすればいいのか分からず日々喧嘩に明け暮れているところを元ボクサーのドック・ルイスと偶然出会う。ドック・ルイスは元ヘビー級ボクサーではあったが今は酒浸りの毎日で肥満体で自堕落な生活を送っている状態であった*3。しかしマックの才能と情熱に感化され再び一念発起。断酒を開始しトレーナー兼セコンドとしてマックと共にワールドチャンピオンへの道を駆け上がる。
 …と、こういった背景を見ての通り、実は参戦ファイターのなかで唯一の「正真正銘の一般人」である。*4
 得意戦術はカウンターであり、相手の攻撃をギリギリでいなしつつ反撃を叩き込むのを得意とする。逆に自分から攻撃していくことは苦手。後述するが、実はこの部分についてはスマブラSPにおいてもしっかりと原作再現されている。

 パンチアウト!!シリーズは元々は米国任天堂の要望で開発されたゲーム。なのでどちらかと言うと国外市場向けの作品で、Wii版も2以降の『ルイージマンション』シリーズで知られるカナダのゲーム開発会社Next Level Games(任天堂子会社)が開発を行った。
 対戦相手にドンキーコングがいたり、マリオがレフェリーを担当したりと他のファイターともちょっとだけ繋がりがあったりする。さらに言うと、FC版のとある敵キャラの勝利ボイスが『リンクの冒険』にてガノンの笑い声に転用されているなど少なからず魔王様とも関係を持つ作品である。


ファイター性能


 『for』から参戦。『X』ではアシストフィギュアとして登場していたが、forで参戦するにあたって、Wii版の容姿に変更された。ドック・ルイスも勝利ポーズの時に登場し、原作とは違い日本語版では日本語で喋ってくれる。後述するが、かなり極端な性能をしたファイターとして設計されている。

 

キャラクターの長所

  • ステップ、ダッシュなどの地上の機動力がとても高い。(地上回避は除く)
     →ダッシュ時に限り低姿勢になるので、幅が狭い技にも強い
  • 地上技は発生も速く当てた後の展開が良い技がそろっている
  • 体術のみのキャラにしてはリーチが長め
  • アーマーや無敵がつく技が多く、技の打ち合いに強い
  • 発生と持続に優れるカウンター技を持ち、不利展開でも相手に読み合いを強制できる
  • リスクこそ高いものの上Bは1F無敵3F攻撃のため、繋がっていないコンボに対して抜ける手札がある
  • 最後の切り札に匹敵するKOパンチを持ち、逆転性能が高い
     

キャラクターの短所

  • 空中性能があまりにも弱い。空中技も弱ければ、ジャンプ高度や横の加速度とどれをとってもワーストクラスで、復帰力も前作ほどではないが低め。投げも安く、地上技一辺倒で戦わざるを得ない
     →故に、地上技にOP相殺がかかりやすく、性能自体は高いのにみるみる頼りなくなってしまう弱点がある。
  • ガードに振った技にもOPがかかる今作のシステムも向かい風。OPとの相性はプリンと同じぐらい悪い。
  • 実は技の後隙が長めで、ガードされると結構な技で反撃されやすい。OPもかかっていれば尚更。一番短い硬直差は横スマ下シフトの13F。
  • その割に、体重も軽めで被弾のリスクが大きい
  • カウンターこそあるが、それしか択がないため浮かされた時の展開が苦しい
  • 移動受け身の移動距離が短く、ダッシュ攻撃などで容易に追撃できる。
  • 空中回避の性能が移動距離、無敵時間のどちらも貧弱。打ち上げれば物凄く脆い。
  • 地上移動回避の性能が極めて低く、移動の素早い動きに無敵になるフレームが追い付いていないため前方向に移動回避をすると無防備のまま敵の技に突っ込むような形に、後ろに移動回避するとリーチの長い技は回避出来ず隙を晒すだけになる。具体例を言うとアイテムのバンパーを横回避でくぐれない。よって回避行為が信用できずアーマーの活用が必須になる。ボクシングの基本である「相手の攻撃に合わせて素早く身体を引く動作(所謂スウェー)」はその場回避に割り振られており、そちらは割と高性能。

forとの比較とSP版の総評


ベヨネッタの陰に隠れて、前作からの落差がかなり大きいファイターの一角である。技性能とシステム面の両方で弱体化しており、発売直後から弱キャラの評価を覆せないでいる。
前作もそこまでキャラランクが高い方ではなかったが、撃墜に繋がるセットアップが豊富だったことや、ガチ部屋で採用されていた2スト、終点固定といったルールがマックに味方していたため、中堅に位置しており上位でも戦えないことはないファイターだった。
今作は、この良いところが軒並み弱体化してしまい、「空中戦こそ最弱クラスだが地上戦は比類ない」というコンセプト自体崩壊気味となっている。
特に地上性能の優秀さについては「復帰力を増やした重量級版リトルマック」とでもいうべきカズヤが実装され競合相手になっている。スピードで差別化は出来ているが、近距離戦の爆発力はマック以上であり地上戦最強の地位が揺らぎつつある。

 

まず下強の弱体化。前作はこの技から上スマや上Bが確定していたため、撃墜帯になればダッシュからこの技を押し付けていればそれだけでプレッシャーになっていたが、後隙が増加したことでこの連携がほとんどできなくなり、また単純にガードにも振りづらくなってしまった。
次に地上横Bの弱体化。移動距離が短くなったことと、無敵時間が5F→3Fと短くなってしまい、対飛び道具やとっさの差し込みとしての信頼度が落ちた。
空中で使っても尻もち落下にならなくなったのは良いが、なぜか使用後に被弾しても再使用できないという謎の枷を背負っており、復帰性能が大幅に上がっているわけでもない。
最後に弱。前作は弱を途中で止めて他の技に移行するテクニックがあったが、今作はこのような連携が軒並み削除されており、弱上Bや弱下強などの怪しい連携ができなくなってしまった。上Bも飛びにくくなったのがマイナス。

 

システム面においても、空中回避が一回しか出せないというのは単純に空中ジャンプが低いマックには痛手。
新たに追加された空中移動回避も移動距離、移動後の速度などがマック1人だけ特別に性能が低い。OP相殺の仕様変更はキャラの短所で述べた通り。
そしてダッシュでキャラをめくれなくなったのも痛い。ステップやダッシュが非常に速いマックは地上めくりが普通に機能して強かったのだが、これを取り上げられたことにより間合い管理が非常に難しくなった。
ルールも3ストが主流になり、逆転が生まれにくくなったことや1ストリードしてそのままKOで早期撃墜、といった勝ち筋が消えてしまった(但しマック自身も逆転されにくくなっているので一長一短)。
何よりも、戦場化など終点以外のステージも採用が多くなったため、マックの苦手ステージが激増した。この優先ルールはマックにとって一番相性が悪いシステムである。

 

よくわかっていない相手になら地上技押し付けやKOパンチの早期撃墜などで優位に立てるが、しっかり対策を理解して不用意に攻めずにしっかりガードから反撃してきたり、空中に逃げられたりするだけで厳しく、短所ばかり突かれてしまう状態となってしまう。
そもそもスマブラというゲームは間合い管理や復帰などにほとんどジャンプが絡むので、重要度は明らかに空中技>地上技であり、空中技を弱くされているマックは根本からシステムにかみ合っていない。短所を隠せないほど長所が減らされてしまったので、このキャラで勝ち続けるのは至難の業である。
せめて着地のタイミングを瞬時に確認した上でとにかく速いダッシュで叩き込むのが良いかもしれない。今作はジャスガの仕様変更で攻撃側が強いシステムなので悪いことばかりではない。
更にダッシュキャンセルから弱・強・スマッシュを出せるようになったのも嬉しい強化であり、特に上強の対空が活かしやすくなったり横スマでぱなしたりできるなどがかなり強い。

 

発売から長らく上記のような評価だったが、使い手達の研究・開拓とアプデでの度重なる強化(弱・K.O.アッパーカット・下Bの後隙減少、下強や横Bの範囲拡大、上スマのアーマー延長)などで、徹底して操作の腕前を鍛えてさえいれば使えるキャラとして仕上がっている。
マックが弱い扱いを受けるのはステージの影響による面もあり、終点のみで考えれば(最強とまでは行かずとも)実は強いファイターである。低評価も大会等のガチ環境ならば得意の終点をすぐに拒否されることや、あまりの復帰力のなさから絶対に安定しないといった面が大きく、地上の攻撃性能だけ見れば上位と比べても遜色ない。特に近距離と暴れの強さから近接コンボファイターなどにカウンターピックするケースはままあり、「総合的に考えれば弱いが、当たりたくはないキャラクター」という認識はどのプレイヤーでも共通していると言えよう。
長リーチやスピードキャラ以外でなら先端当てを意識してスマッシュ(特に横)を積極的に繰り出せば勝機は十分あるので、勝ちたければ「攻撃は最大の防御」に集中しよう。言うまでもないが浮遊台の無いステージに限り兎に角攻め続けること。


ガノンの対リトルマック


 ここまで散々に述べたが、ガノンマックはガノンに不利がつくカードという意見が多い。マックの技は実はガードに振ると反確となる技ばかりなのだが、ガノンのガードの弱さは全キャラでもトップクラスなので、距離さえ間違わなければロクな反撃がないことが多く、マックから見れば割と強気に技を振れる相手である。
 ガノンが得意とする下強間合いも、ステップの速さから容易に拒否でき、逆にDAでめくる/めくらないの2択を仕掛けることができる。そもそものダッシュが非常に早いため、DAや掴み、滑り横強等の択をガノンの択で全て見切るのは難しい。こうなると必然的にガノン側にとって読みの要素が多くなりすぎる。
 そして、相殺が起きない横強やアーマー付きのスマッシュがあるお陰で、ガノン相手にもさほど恐れず殴り合える。
 復帰阻止では簡単にやられてしまうが、それはガノンに限った話ではない。また、ガノンの機動力の低さからそもそも阻止にいけないケースも少なくない。撃墜されなければKO状態になったマックに体術しかないガノンは再度接近しなければならないので、撃墜レースでもそこまで遅れを取っていない。
 加えて、マックの本領は差し込みではなく差し返しであることも相性の悪いポイント。左右移動が素早く判定も強力であるがゆえに、こちらの攻撃の後隙や着地硬直を狙うのを得意とする。ガンガン突っ込んでくるようなマックなら割とどうとでもなるが、ステップや攻めるフリなどでこちらの隙を引き出した上で差し返しやアーマースマッシュによるカウンターを決めてくる熟練者には相当苦労する。(原作再現。)

 

以上を総合するとマックに有利よりに傾いていると考えられるが、ステージ選択や技の理解をしたうえできちんと立ち回れば決して勝てない相手ではない。
当たり前だがステージは終点だけは絶対拒否すること。終点以外だと小戦場も危険。
復帰は強化されたがまだ低いので、さっさと横強を当てたり崖外に投げるなどしてひたすら阻止を狙う方がよい。下手にダメージを溜めるとKOゲージも溜めてしまう。
一番は焦らないこと。特にダウン展開などは絶対に避けて戦おう。


炎獄握について


外側受け身をしても下強が確定する。
基本的に炎獄握後は下強か、内側受け身読みの技置きをしておけばほぼ悪い展開にはならない。
逆に横強はダウン姿勢が良いのでヒットしない。ヒットすればほぼそのまま復帰が詰むというのに


ステージ選択について


終点を絶対に拒否。次いでカロスポケモンリーグ、小戦場もやめておこう。*5
マック対策はステージ選択から始まると言っても過言ではない。
マックは「空中技が弱すぎる」ことと「台上に届く実用的な技がほとんどない」ことから台上待ちの相手にかけられるプレッシャーが皆無である。
台上に届く攻撃は上スマッシュの頂点部分(これも戦場のみであり、すま村の台上には届かない)、上B、ジャンプ横Bしかなく、
どれもリスクリターンがかみ合っていない。オフのトーナメントシーンなどでは一生登り空中攻撃を出しながら台上に逃げてタイムアップ勝ちを狙う相手と、それをロクに咎められず台下を右往左往するマックといった地獄絵図も起こりうる。

そのため基本的に上3つのステージ以外ならばどこでも良い。立ち回りも台上着地を多めにするとグッと楽になるだろう。
終点は台がないため地上戦をするしかなく、カロスも台こそあるが地上と離れた位置にあり立ち回りに組み込みにくいことや、崖が壁なので壁キックができるマックに復帰の択を一つ与えてしまう。
小戦場もVer.13.0より上強の性能が強化されたことにより、上強上Bなどの連携で早期撃墜されかねないようになってしまった。また、一番の問題である着地の誤魔化しをしつつ、かつマックが台逃げ相手に拾えるテクニックがいくつかあるのでここも危険。

 

余談になるが、ステージの『エレクトロプランクトン』の終点化ステージにした上で、マックのカラーを7Pのワイヤーフレームにすると視認性がとんでもなく下がる。
攻撃が見えないことが頻発するため注意が必要。

 

なお、リトルマックと最も相性が良いのは終点ではなくKOFスタジアムである。復帰の概念が存在しないステージなので鬼神の如く暴れまわることになる。

要注意技



  •  発生1Fの弱。単発と百裂にそれぞれフィニッシュを変えられるタイプで、単発は程よく打ち上げるのでDAや横Bでの追撃、回避読みや着地狩りなど苦しい展開となる。
     百裂のダメージも全段ヒットで12%ほど。崖や台の端だと百裂の被弾が増えてダメージがかなり嵩む。そもそもガノンで懐に入ること自体間違いなのでこのダメージもやむなしだろう。
     1・2段止めからの怪しい連携は前作ほど脅威ではないが、図々しくもやってくる使い手はいる。
     
     余談だが、ボタン押しっぱなしで弱1を連打している間は何故かカメラがマックを追従しないというバグがずっと残っている。
     村と街の移動台の上でボタン押しっぱなしにすると確認しやすい。カメラの状況を強引に操作して操作ミスを誘うことも一応出来たりする。何もないところで弱1連しているマック使いをみたら番外戦術を仕掛けられている意識を持つこと。
     
  • 横強
     大きく踏み込むワンツーパンチ。4Fで驚異の火力12%、リーチも悪くない。相殺が起きないので打ち合いにも強い。ダッシュから反転振り向きで出すととてもよく滑る。マックに投げられたところでたいして痛くないので基本的にガードでよく、目の前でガードできればもちろん反確だが、先端当てされると何もできないので掴みを空ぶったりしないように。
     スマッシュの後隙に横強を入れ込むのはテンプレムーブである。
     
  • 上強
     対空攻撃。実は裏拳。ボクシングでは裏拳は反則行為である。4Fで連発でき、低%で当たるとお手玉される。不用意な裏回りは上強擦りに狩られるので注意。
    アップデートによってヒット時に相手を行動不能にさせる時間が長くなった影響で中%帯まで上強上Bが確定コンボになるようになった。
    また、上強裏当てから反確が取れなくなった&上強裏当てから色々なコンボが入るようになったため、マックの泣き所であった「どの技振ってもガード安定で反確余裕です」という弱点が少し解消されてしまった。ガノンとしてはかなり頭の痛い話である。
    DAでめくられたことに気づかず誤って掴みを出してしまう→上強裏当て上Bで撃墜・・・などもよくある。
     
  • 下強
     下段パンチ。ボクシングでは下段への打撃は反則行為である。弱くなったとはいえ3Fで軽く浮かせる厄介な技であることには変わりない。先端当てされればもちろん何も反撃できない。上スマや上Bバーストがなくなったため、横Bが最大の連携となる。
    下強ガード直後に橫スマ下シフトで確定でガードが割れるため、ガードしたらすぐに回避入れるかジャンプすること。
     
  • DA
     大きく踏み込むチョッピング。マックの移動性能も相まってとても当てやすい。ガードしても出す位置によってはめくられる。
     ガノンは立ち回りで空Nや空上を置いて接近拒否することがよくあるが、見てからDAで差し込まれるので中距離はおとなしくしておいた方が無難。
     ガノンが20%前後の時に食らうとちょうど戦場・小戦場の台の上にダウンする形になる。そこから更に起き上がりの方向や起き上がり方次第ではさらに追撃をもらうことも多い。
     が、それ以上にマズいのが横スマ上シフト→DAで台上へ→台上ダウンみてからKOアッパーという非確定なヤンキーコンボが存在すること。初見殺しでしかないが警戒していないと引っかかるので注意。
     
  • 横スマ
     シフトで性能が変わる珍しい技。無シフトは素直なストレート、上シフトは若干アッパー気味になる。実は横のリーチも上シフトの方が長い。
     スーパーアーマーで発生も早く隙も小さい、更に踏み込む為リーチもある。
    完全なる押し付け技なので、そもそもこの技が振られるタイミングに付き合わない事が重要となる。崖上がり際やラインを詰められた際に早期バーストを狙われやすい為注意。
     前作はジャスガが簡単だった故に弱キャラ~中堅以外だとそこまで振るわなかったが、今作はジャストシールドの難易度上昇に加えガード時の硬直が増加したので、ガードされたときのリスクが相対的に減ったのはマックにとって大きな強化。
     横スマに限らないが、空中攻撃相手に使ってアーマーでダメージを受けながらそのまま返り打ちなんてこともできる。今作の重要要素の空中攻撃が強い相手にも耐性をつけられるのは大きい。あのガノン空Nもこれで怖くない。
     使いすぎによるOP相殺は気になるが、特にオンラインなら反撃も難しくパナしまくるマックも多い。
     下シフトはあまりふっとばさないがダメージ(なんとガノンのドリャーと同じ)とガード削り値が高い(プラス補正の分ドリャーを凌駕)。これがもっとも警戒すべき技。
     ガードして反撃入れればいいだろ・・・とタカをくくっている相手にぶっ刺さる。
     ヒット時も小さく飛ぶのでダウン展開となる。受け身失敗するとステップ弱でダウン連→下強横Bやスマッシュ確定の痛い連携になる。
     アップデートによってシールド削りが強化された影響で下強から続けざまに出すと確定で割れるようになった。危険。さっさと橫回避いれて逃げること。
     ちなみに崖端までマックを追い詰めたときに橫スマ下シフトをガードしてしまうとマックがノックバックで下がってしまい、空中へ押し出されることによって後隙が消えてしまう。その状況で橫Bを使われると確定でシールドブレイクしてしまうので、崖端に立っているマックに不用意にガードを固めないこと。
     この技の押し付けの強さはスーパーアーマーとガード硬直(+シールド削り値)の大きさによるものなので横スマを振り回す相手にシールドや技のぶつけ合いはNG。
     重量級ほど露骨ではないもののスマッシュなので後隙は相応にある。その場回避やジャンプや引きステで避ける、引いてからの振り向き掴み・炎獄握で技ごと吸い込む等が対処法として考えられるだろう。
     
  • 上スマ
     気合を込めたアッパー。出だしに火炎属性が付与されており、それ以降で当たった時よりダメージが上がる。
     上強と似たような技であり基本的に上強を警戒していればまず当たらない。上方向に飛びにくい今作は当たっても生き残ることも多い。唯一頂点付近のみ戦場の台上に届くので油断しないように。
     地味に出だしはガノンの崖掴まりにもあたる。
     
  • 下スマ
     下段へのスイングパンチ。この手の前後攻撃には珍しく前後で吹っ飛ばし力が変わらない。繰り返すが、ボクシングでは下段への打撃は反則行為である。ベクトルが低く、一部キャラの復帰に刺さりまくる性能だが、ガノンは上Bでしっかり崖を掴めば当たらないので問題ない。間違ってもアッパー部分を当てようとか欲張ったりしないこと。アーマーで耐えられて死にます。
    スマッシュはすべて発生前(ホールド解除前)にアーマーがつく。溜めスマに先に反撃しようとしないこと。
     
  • 空中後
     威力はへなちょこ、リーチも短い、着地隙もデカめと強力なものが多い空後界の風上にも置けない存在。これでもマックの空中技の中では最もバースト力が高い(230%ぐらい必要だが・・・)。裏拳なのでしっかり反則行為である。
     「じゃあなんで要注意技に書かれているんだ?」という疑問があるかもしれないが、確かにこの技自体は前述の通り威力も低いし吹っ飛ばない。
     …が、70%を超えたくらいから倒れふっとびになるのが問題。しかも弱すぎて殆ど吹っ飛ばないためマックのすぐ近くで地面にバウンドするという最悪の展開になる。
     台のない終点なら受け身取ればいいで済むのだが、問題は台のあるステージで戦う場合。
     マックは全キャラ中最弱威力かつ取り回し最高の空中Nと空中下を持っているため、突然の空後ヒット→台上に引っかかってダウン→空中Nか空中下で拾う→上スマでお星さま…という嫌すぎる展開になることも。
     「マックの空中攻撃なんてゴミだろwww」と油断しているとそのゴミで命を刈り取られる結果になりかねないので、いくらゴミでも油断だけはしないように。
     マック側としてもこんな弱い技は振りたくはないのだが、戦場だのすま村だのといった終点以外のステージを選ばれたときの苦肉の策として振ってくることがある。
     
  • 空N
     発生2F、全体15Fという驚異の回転率を誇る。・・・が、リーチは短いわ、威力は弱攻撃1発分しかないわ、ふっとばしも全くないわで攻撃性能としては終わっている。
     しかしこのフレーム情報は空中回避よりも良い。つまり、とっさの暴れとしては読まれるとまずい上Bや回避より空Nを押したほうが低リスクになるケースもある。
     この速さなので当たった側も空Nで割り込まれたと咄嗟に判断するのは難しい。例を挙げると、ジャンプして空上をしようとした瞬間に食らって、それが上強に化けてしまった時はそのままカウンターで地獄を見る。
     そして割り込まれてお互い地上に着地した場合は1F弱を持つマック側が有利になる。崖のジャンプ上がりから即空Nを押して怯ませたりと、主力技とはとても言えないが要所要所で使えばいい味が出る技である。上記のような特徴は頭に入れておこう。
     
  • 空中前、空中下
     差しあいの要の空前、メテオの空下・・・のような何かちなみに空下はパンチではなく掌底であり、これも反則行為である。
     弱すぎてとても他のキャラと同じようには振れない。しかしこれでもジャンプがなくなった魔王の復帰阻止程度ならば十分機能する。
     「マックが崖外に出てくるはずないだろ」とかタカをくくってはいけない。マック視点で考えると、崖姿勢が優秀で下スマのワンチャンが通じにくいガノンには、崖外で慣性を潰しにいく方が復帰阻止としては通りやすいと見ることができる。魔王使いたるもの復帰は常に命がけであることを忘れずに。
     
  • NB(気合いストレート/K.O.アッパーカット)
     溜めて前進するストレート。溜めはキャンセル可。最大溜めの威力はガノンパンチと同等の一撃必殺だが、その後の硬直がギャグかと思うほど長い技。明らかに乱闘で遊ぶための技。
     もちろんシールドブレイクすると崖端まで運ばれてから最大溜めストレートであっけなく撃墜される。リトマがよほどモタモタしなければレバガチャも間に合わない。終点崖端なら30%以上溜まっていれば充分であり、横スマ無シフト最大ホールドより撃墜力・ダメージともに高い。
     溜め中に約8%以下のダメージに怯まなくなるアーマー*6が付与されるので多段攻撃には滅法強く、打ち上げられた時の着地誤魔化しの一つとして使われる。
     ネタのように見えてシークやロックマンのような小技の火力が低かったり多段技だったりするキャラ、あるいはベヨネッタやソラのように飛び道具と高火力コンボこそあるが始動技の単発火力が8%未満のキャラなどにはぶっ刺さる奇妙な技。…なのだが、弱ですら11%かつほぼ全部単発技の魔王様にはほぼ関係ない話。
     一応下スマッシュの一段目を耐えられてそのままぶん殴られる可能性はあるが、レアケースなので忘れていい。せいぜい溜めキャンセルで揺さぶるぐらいだという認識でいい。溜めは掴みでキャンセル可能なので、目の前でガードを固めないように。
     最大溜めの攻撃中はヘビーアーマーが強化され約14%以下まで耐えられるようになる…が、言わずもがな1on1では忘れていい知識である。
     
     対策すべきはなんといってもKOゲージマックス時のK.O.アッパーカットだろう。40%程度で撃墜可、ガード不能、8-9Fにスーパーアーマー付与と超性能である。
     下強から繋がるのがいやらしい(これも前作よりは確定帯が狭くなってはいるが)。この状態になったマックはとにかく待ち気味になりこれを当てることに心血を注ぐ。
     ガノンはK.O.アッパーカットを安全に拒否する手段に乏しいので、本来待ちは厳禁のガノンであるが、こうなったらこちらもガン待ちを決め込んで下手に攻め込むこと自体を避けた方が良い
     ゲージが溜まる条件は、マック側の被弾1%につき1ポイント、ガノン側の被弾1%につき0.3ポイントを加算し、100ポイントになるとKOモードに移行する。合計90~99ポイントになると「キュイン」という小さな効果音がなる。聞き逃さないように。ガードしたり攻撃が相殺された場合にもゲージは加算される。上級者のリトルマックは前述の効果音がなった瞬間からKOを当てるための準備をしてくる。特に下強や相殺狙いのスマッシュには警戒が必要になるだろう。
     超威力なのは地上版であり、空中版は威力がガタ落ちしてかなりの高%でないと撃墜は困難になる。ただ、逆に言えば空中で撃墜技になる貴重な攻撃ということでもあることは覚えておくこと。舐めてはいけない。
     空中で使えば大きく前進できるのでKOゲージが溜まったままの状態で横Bを潰されたリトマの最後の復帰手段として使われることも。しかし硬直は非常に長いのでやっぱり復帰阻止には弱く、前進できても上Bで届かない位置まで落下するなんてことも。
     
  • 横B(ジョルトブロー)
     ジャンピングパンチ。5-8F無敵になる。飛び道具に対して多少リスク覚悟でこれを出すこともあるが、ガノン相手には普通にダッシュやDAで差し込む方が無難なのでこれが立ち回りで飛んでくることはほぼないだろう。どちらかというと「唯一のまともな空中攻撃」として運用してくる場面の方が多い。
     復帰技としても使えるが先述したように1回しか出せないので、飛びが大きい場合などはそもそもこれを出してからでないと届かないことも多く、復帰ルートはかなり読みやすい。これを使った後のマックは正直何が当たっても帰ってこれないので、しっかり観察して空Nを置くなどでOK。
     横方向への吹っ飛ばしが大きいので、ステージ外へこれで突っ込んで疑似道連れにしてくることもある。深めに復帰を心がけること。
     豆知識になるが、崖際でおっとっと状態→ステージ側に転がり回避一回→最速でステージ側に横強→(しゃがみで位置キープ)→崖側にジョルトブロー…で崖捕まりを殴りつつ崖奪いが出来るセットアップがある。
     マック相手に無敵の切れた崖捕まりをしなければならなくなる復帰弱者のその後は語らずともわかるだろう。上記の行動をし始めた時は殴り崖奪いをするつもりなので注意が必要。
     
  • 上B(ライジングアッパーカット)
     飛び上がるアッパー。一応1F無敵で攻撃3Fなので最速クラスのガーキャン技である。ただし横範囲がかなり狭いため、ガーキャンとして機能するのはよほどめり込んだ位置でガードできた場合ぐらいで、積極的に狙えるものではない。専ら暴れやコンボ撃墜に用いる。
     1Fで割り込めるためコンボカウンターが回らない連携やコンボミスには問答無用で割り込める。しかし上昇量が小さいこと、自身の空中性能が終わっていることから、マルス/ルキナの上Bのような外しても着地先でごまかすようなこともし辛いため、マック側としてもかなり命がけで暴れる択となる。そもそもガノンはこのような猶予の厳しいコンボはあまりないため、暴れとしてはあまり気にしなくても良い。
     アップデートによって吹っ飛ばしが強化され、かつ上強上Bが繋がりやすくなった影響で、念願の主要撃墜技に変化した。
     とくに戦場の一番上の台からだと下手すれば50%くらいから即死する危険な技になっている。マックの頭上から飛び込むのは危険だと認識を改めるべし。
     また、地上からの攻撃技として見ると非常に厄介な点があり、マックが反転入力をするかどうかによってベクトル緩和の向きが真逆になるという特徴があり、緩和の向きを真逆にした場合、自分から寿命を大幅に減らす事になる嫌らしい罠がある。マックの顔の向いている方向に倒すと緩和できるのだが、地上で出したこの技は向いている方向に関わらず左右に動けるため、発動時に反転したり、反転せずに背中側に移動したりとフェイントを入れることでかなり誤認を誘えるようになっている。対策は完全に二択のジャンケン…というより、そもそも当たってはいけない類の技として認識すべし。
     攻撃性能は凄まじいが復帰技としては最悪クラスで、そもそも距離が短いのに自動崖つかまりできない。空下などを置いておけばあっけなく撃墜できる。
     
  • 下B(スリッピングカウンター)
     受付5-29Fの優秀なカウンター。しかし裏を返せば信頼できる暴れ択がこれしかないので、これまた読みやすい行動でありマック側としては祈りながら振る技である。
     一応微妙な距離の復帰時などはこれを置いてから復帰するなどもできるので、そこは読み合い。横Bで攻撃しながら帰ることを捨てて頼りない上Bで崖を目指すしかないので、命がけの択散らしである。
     当然ながら考えなしの大技ぶっぱにはこれが待っている。十分留意のこと。
     Ver.13.0にて倍率が大幅に上昇。魔王の攻撃力が1.5倍で跳ね返ってくるので橫強や下強を返されるだけでも死が見えるようになった。攻め方をワンパターンにしないこと。
     
  • 掴み
     掴みの範囲がギャグのように狭く、つかみ発生Fも9-10Fと魔王様より遅くて持続も短く素手つかみ勢ではワーストレベル、つかんで投げてもほとんどリターンがないという全キャラ中でも屈指の弱さの投げ地上技はたしかに強いが、それの対となる掴みと投げが弱い時点で、「地上戦最強」のコンセプトは本当に正しいのか疑問が残るところである。まあ、ボクサーにとっては投げ技は無縁の存在なのだが…
     ただし、発生1F全体5Fという狂った速度で出される掴み打撃は脅威。ダメージ自体は低いのだがOP相殺を凄まじい速度で回復されてしまうため、マックの地上技の威力を元に戻されてしまう。こうなってくると横強や横スマッシュがバースト技に戻ってしまうという一点のみ怖い技。
     もっと良くないのはあえて投げずに掴み打撃だけをひたすら入れられ、掴み抜け硬直中に橫強をねじ込まれること。冷静にシールドを入れればいいのだが、暴れるついでに殴ろうとしていると発生負けしてそのまま吹っ飛ばされる。掴まれたらレバガチャしつつ一旦体勢を建て直すことに集中すべし。
     一応当たり方次第では下投げ上Bが繋がることもある。非確定なのでちゃんとずらすこと。ずらす方向は外側が安定で、内側に変更するといろんな技が確定するようになり危険。
     回避キャンセルダッシュ掴みを駆使するとリトマの横回避モーションの移動距離が相まって非常に長い距離を滑りながら掴んでくる。使いこなす相手には注意が必要。
     
     そして意外と侮れないのが後投げ。無抵抗のガノンを崖端から投げると155%、ほかほか補正MAX時は130%から致命演出が入るようになるというそこそこ実用的な投げバ手段となっている。僅かな差だがダメージもリトマの投げの中では最も高い。
     ベク変や緊急回避により多少堪えられるので実際の撃墜%はもう少し多めに見積もれるし、吹き飛ぶ角度は斜め上なので復帰が困難になるということもない…が、それでも崖外に出されて良い事など何一つ無いし
     斜め上に飛ぶのはリトマからすると逆に横Bや空前による追撃がしやすくなることにも繋がる。特に緊急回避を使った後は追撃を狙われかねないため下から復帰するルートを選んで阻止されにくくしたり、空Nや空上で追い返せるようにしておこう。
     
  • 踏み台ジャンプ
     技ではないが一応記載。リトマは一応メテオ技持ち(空下)だが判定が小さすぎて当てにくい上、与ダメージも低く、メテオ効果もヘボ過ぎてせいぜいダウン連程度にしか使えない。
     空下メテオは縦方向の復帰力が弱い相手なら使えなくもないが魔王様は上Bの上昇量が高いので対ガノンとしては有効打になりにくい。
     本人の復帰力が貧弱すぎるため崖外に出たら自滅もあり得る。そのため復帰阻止は下・横復帰に崖で下スマ待機、横からの復帰に一か八かの横B飛び出しといった感じ。
     空中技はどれも頼りにならない性能で崖外の相手に対してやれることは何もない。崖に近づくまでの復帰中は何も警戒する必要はないだろう。
     …などと油断して下から復帰しようとしてくる相手に突然急降下し、踏み台ジャンプによる疑似メテオをリトマが決めてくる場合がある。絵面はマヌケだがやられる側としてはたまったもんじゃない。
     リトマの非常に速い落下速度&魔王様の判定の大きさから位置が噛み合うと結構踏みやすい。これを狙ってくる場面は大抵空中ジャンプ+上Bをしっかり出せないと帰れない距離であることが多いので空中技を出して拒否することもままならない。
     対策としては空中ジャンプを温存し、必要以上に深いところから復帰しようとしないこと。リトマがダッシュで崖外に出ると踏まれかねない斜め下からの復帰をする時は警戒しよう。
     

*1 参考までに、日本の男性の平均身長は171.5センチ。アメリカ人男性の平均は177.8センチ。……通常で言うとリトルとは言えない。
*2 完全に余談だが、パワードスーツを着けた状態でのサムスの身長は190センチである。ゼロスーツの身長は縮尺から逆算すると175センチ。マックより身長が高い。
*3 パンチアウトの後日談…というかパロディ出演作品にあたる『キャプテン★レインボー』というゲームでは、リトルマックもチャンピオンになった後にこの体型になっている。よく似た師弟関係である。
*4 なお、一部『スマブラfor』の広告では「Wii fitトレーナー」が一般人代表として取り上げられていた。
*5 カロスがダメなのはあくまで魔王の話。台がマックの攻撃が一切届かない高い位置にあるお陰で、逃げの一手を打てる飛び道具持ちの場合はたとえ壁ジャンプを考慮したとしてもマックへの最適解になる。
*6 合計値ではなく、1hitで8%以下の技ならばどれだけ受けても怯まなくなる。