志向/寸評

主観性の極めて強い項目なので、初心者向けの参考程度と捉えてください。

寸評

• 軍国主義
  志向による制限が非常に緩くて自由度が高い。安くなった請求権コストを活かした戦争による拡張を主軸に据えたプレイスタイルに向いている。
  連射レート強化は序盤に強いが終盤では志向以外から来る補正が積み重なって相対的に価値が下がる。それでも本格的な拡張戦争を行う時期には十分役立ち、AIは内政ほどほどに軍事に極振りしてくるため、こちらの経済が完成していない序盤において軍事的不利を改善できる。
  戦争向きなだけで、この志向だけを理由に外交態度が悪化するわけではない点も遊び方に幅を持たせてくれる。字面に反して単なる軍事的バフとして扱えるだろう。
  この志向以外ではプレイに制限の大きい狂信的排他主義でしか使えない政策『無撤退ドクトリン(覇道の伝統コンプが必須)』も極めて強力。
  一方で属国や宿敵を求めたり、宇宙軍許容量を使い切らないと派閥が不満を抱えるため、序盤の派閥統合力を上げにくい点は注意。
  高名なパラゴンはヴィクトルとジアズモン。どちらも運命の特性が強力で、ヴィクトルは評議員に据えれば宇宙軍許容量を底上げしつつ影響力の産出を増加させてくれる為、この志向と相性が良い。
  ジアズモンは評価の低い将軍クラスであるのが玉に瑕だが、固有特性で占領した惑星のPOPを三割も強奪する為、請求権を付けられなかった惑星を占領する価値を高めてくれたり、仮想現実のPOPすら浚って消滅しない自国の民に変えるなどかなりの独自性を持つ。
  (Ver4.1.3現在AI帝国は仮想現実ルートを採用出来ないはずだが、何故か一部のユニーク勢力は例外でこのパスを採用する事がある。特にハビンテは3割でも累計14k前後のPOPを誘拐する為、シャットダウンによるPOPの逃亡を緩和出来る)

• 平和主義
  狂信的がどうかで最も大きく遊び方が変わる志向である。
  平和主義であればほぼすべての帝国にイデオロギー事由の戦争を仕掛けられるため、軍国主義以上に好戦的な動きもできる（派閥満足度は下がるが）。相手が絶滅主義の場合は総力戦になるため拡張も容易であり、そうでなくとも解放戦争でイデオロギー強要した国を外交属国化することもできる。
  一方の狂信的な平和主義はこちらから戦争をしかけることが事実上不可能になり、非戦プレイを強いられる。艦隊戦力をわざと減らして挑発すれば、防衛戦争に持ち込むことができ、請求権が発行できるようになるが他の志向と戦争の仕方を大きく変える必要がある。
  帝国規模に最も寄与しがちなPOPからのそれを大きく抑えられる点が地味に強く、研究や伝統で大きなアドバンテージをとりやすい。ただし、そもそも戦争で他国からPOPを奪いにくい志向ではある。
  高名なパラゴンはウルドとヴァス。どちらも優秀なパラゴン。

• 受容主義
  異種族からの外交態度が改善するため仮想敵国が増えにくい。相手が絶滅主義など、それでも険悪になるときはなるので、使者数が増えていることを活かした積極的な外交活動を展開して味方を見つける方針になりやすい。
  交易価値補正は企業帝国と相性が良く、通商条約なども絡めれば序盤から大きなエネルギー収入が期待できる。
  権威主義と組み合わせても異種族を奴隷化できない。
  専用の布告は移民条約によって友好国のPOP成長を吸引する効果がある。
  国力に直接的に寄与するのは交易価値のみで、主に外交手段で帝国運営を安定させるような志向である。
  高名なパラゴンはシンとノナ。ノナは序盤は優秀だが腐りやすく、シンは今一つ。二人ともいまいちなのは受容主義だけで、明確な欠点としてよいであろう。

• 排他主義
  異種族からの外交態度が悪化して仮想敵国が増えやすい。積極的なファーストコンタクトができないために通算して初期の外交態度が悪化しやすく、宿敵に囲まれることもしばしば。
  しかしながらPOPこそ国力な現環境においてその成長速度に補正が乗るの悪くない。さらに現在のバージョンでは成長だけでなく製造にも補正が乗るので、人工生命化した場合も強みが腐らなくなった。
  最大の武器は星系基地の影響力コストが安いことで、序盤の平和的拡張で他帝国にアドバンテージをとりやすく、低難易度であれば敵対的な帝国がいても国力差でどうとでもできることも多い。
  当然高難易度だと軍がそろう前にぼこぼこにされることが増えるので危険が高まる。また拡張速度に合金生産が追い付かないこともしばしばあるため、国是や特性と相談しつつ、影響力が使い切れるように狂化するかどうかを決めよう。
  これらのメリットデメリットは立地にも依存し、特に異種族と一切の外交ができず強く嫌われることになる狂信的な浄化主義の国是を採用する際は顕著となる。
  平等主義と組み合わせると、異種族を奴隷化して自種族だけ平等主義の国家を作ることができるが、強制移住を平等主義派閥は嫌うため幸福度や派閥統合力に苦労しやすくそこまでのメリットはない。
  逆に、権威主義とは相性が良く、権威主義でも触れているように、征服や従属化を積極的に行うプレイスタイルと相性が良い上にそうしていれば派閥満足度も勝手に上がる。ただし、奴隷POPのマイクロマネジメントが求められるため作業量は多い。
  また精神主義とも相性がよい傾向にあり、特に超能力パス採用時は超能力者をスムーズに増やせる点が高相性。
  かといって異種族に居住権を与えると、孤立主義政策を好む排他主義派閥が生えてくるため前述したプレイスタイルと相性が悪くなる。
  高名なパラゴンはアチュリオンとシュラドゥンで、どちらも非常に優秀。特にアチュリオンはユニーク特性を持ち、戦略家として最高クラスの人材。

• 物質主義
  終盤であっても繰り返し研究があるために、研究速度の補正は最後まで決して腐らない強さを持つ。現環境のAIは研究が極めて下手であるため技術差に悩む状況自体が少ないとはいえ、序盤の研究が早いことで解禁される技術が増えると容易にAIを圧倒しやすくなる。
  維持費が安いため、生体POPの成長と独立に製造される点が強力なロボットを活用しやすく、志向の集中も相まって人工生命体と相性が良い。
  ロボット維持費の安さは合金を少しでも艦隊に多く回せるようになる意味で軍事力の強化となるし、当然研究が早ければ戦力も強化されやすいため、実は軍事に強い志向でもある。
  半面統合力算出は少なく伝統取得は遅れ気味。国是や起源、建物でカバーしたい。
  なお、教えを説く狂信者のAIパーソナリティを持つ帝国からは一方的に嫌われ、その度合いは狂信的な排他主義をも上回る点には注意。
  高名なパラゴンはゾンダルとボリン。どちらも優秀で、ゾンダルは不死かつ全体でも指折りの優秀な提督である。

• 精神主義
  統合力が絡む点において非常に強い補正を持つ。職業からだろうと派閥からだろうとすべての統合力産出に補正が乗り、それでいて布告も安くなるために強力な布告を常時組み合わせて帝国運営しやすくなる。布告も乱用しやすい。
  聖堂は行政事務所の完全上位互換であり、特に統治志向となる精神主義の魅力を引き上げる効果は征服惑星の安定度を早期に改善する効果があるため拡張戦争と相性が良い。専用布告と組み合わせればその効果はさらに顕著となり、統合力が統合力を生む状態を作りやすい。専用アセンションパス聖別された惑星も最大火力は非常に高く、強力。
  これに超能力ルートのアセンションパスを絡めれば更に精神主義派閥にPOPを集中させることができて強力である。逆に精神主義が強力になりすぎて志向変更が難しい欠点がある。
  狂精神でもロボットPOP自体は利用可能だが派閥満足度に悪影響を及ぼす点には注意。とはいえ他で統合力が有り余っているなら許容可能な損失であることも少なくない。統合力は布告などはあるものの他の資源・技術・戦力に横展開しにくい資源ではあるので、そこも気を付けたい点である。
  統合力があまり始めたらアセンションティアの向上などで活用しよう。まずは母星をティア10にすることを目指すとよい。
  注意点としてアセンションティアは開発構想に算出強化がない星とは相性が悪く意味が薄い。もし積極的に活用したいなら適応の伝統を採用して算出を増やすことも考えておこう。
  なお、個人主義機械も精神主義を採用できるが、やはりロボットと相性は良くないのか精神主義派閥は少数派になりがちで、超能力ルートも採用できないので強みは薄い。
  高名なパラゴンはウラスターとデメトール。どちらも極めて優秀で志向の強みと言って間違いない。二人とも可能な限り採用したい。特にウラスターはユニーク特性を持ち、超能力パスで大活躍する最強クラスの顧問となる。

• 権威主義
  枯渇しがちで産出量も増やしにくい影響力を増やせる数少ない手段として権威主義志向の採用がある。もちろん君主制の統治体系を採用できるため戦力投射次第では更なる影響力を得られる。
  増えた影響力産出で外交条約を多く結んでも良いし、請求権を発行して惑星を征服して奴隷を獲得してもよい。征服や従属化を積極的に行うプレイスタイルと相性が良い上にそうしていれば派閥満足度も勝手に上がる点は楽だが、奴隷POPのマイクロマネジメントが求められるため作業量は多い。面倒でも浄化もできない。
  もし種族が増えすぎてしまったらシナプス旋盤にぶち込んでしまおう。
  排他主義との差別化点としては、比較的他国との外交態度が悪化しにくいこと、異種族に居住権を与えても派閥が分裂しないこと、強力な連邦種別の一つである覇権体制を組みやすいこと、などがあげられる。
  高名なパラゴンはカイシャとキューラ。どちらもメリットデメリット両方がある癖のあるパラゴンだが、キューラはかなり優秀な人材。

• 平等主義
  専門家からの資源産出が経済の主体であるため、そこに補正が乗る点が強力である。国是能力主義と組み合わせても面白い。
  派閥からの統合力への補正を活かすためにも、また排他主義と組み合わせない限り奴隷化（による異種族政治力の低下）がないためにも、派閥満足度を意識した動きが必要となる。
  強制移住が使いにくいため、奴隷化せずにPOPが空いている職に就業するままに任せる方が相性が良い。これはリングワールドや研究者枠を持つ遺物惑星にPOPを詰め込むのが難しいことを意味するため、こうした植民地を利用する場合は注意。
  高名なパラゴンはジンとゾシラ。ゾシラはなかなか優秀な評議会要員。ジンは使いづらい。

• ゲシュタルト意識
  集合意識か機械知性かという統治形態の違いが大きく、共通して語れることは多くない。
  確実なのは消費財や交易が存在しないという共通点であり、これにより非ゲシュタルト意識帝国とは異なる経済バランスが必要になる。移民条約もない。
  消費財がないということは統治者や専門家に相当する複雑ドローンの職業維持費の多くが基礎資源になっているため、基礎資源→消費財→研究・統合・合金という流れの間に入る消費財がないという意味ではシンプルになる。
  また、交易が存在しないということは交易路の保護や海賊に悩まされることがないということでもある。その分、エネルギー価値を別の方法で稼がなければならないが。
  移民条約がないため、特に集合意識では入植に気を遣うことにもなるだろう。
  経済のシンプルさゆえに初心者向けとする声と、通常の志向との違いが大きく外交的に嫌われやすいがゆえに初心者向きではないとする声が同時に聞かれる志向だ。
  
  

• 文化人寸評
  かなり文化人の性能には差がある。
  割合での強化と定数での強化が混在しているため比べにくいがかなり大雑把な目安として50POPの惑星でエナジー換算総出力500程度で考える。
  割合でボーナスを与えるものはPOP密度が高いほど強く、定数で与えるものは逆、なお狂信的な場合には2倍になる。

• 権威主義　布告資金＋3（≒統合力3≒MAX　6エナジー相当）
  ずば抜けて強く、活用できるなら布告資金は統合力等価である。実際にはそこまでの価値はないがそれでも大きな権威主義の強みと言える。
  狂権威なら文化人は統合力∔4布告資金∔6+αであり、全ての職業でも最強クラスの能力

• 物質主義　快適度　∔2（≒2エナジー相当）
  基本的に腐らず、かなり優秀な効果。小さな惑星でも仕事するためとりあえず建てられる。
  快適度は終盤でもデフレし難いためゲーム全体を通して強い。

• 精神主義　快適度の消費-2.5%　（≒1.25エナジー相当）
  全て市民POPなら80POPで物質主義と等価
  もっとも精神主義の場合は聖堂と役割が被るため、あまり文化人自体使われない。
  その意味ではモニュメントはPOPが高密度の惑星にのみ建てるなら噛み合ってはいる。

• 軍国主義　宇宙軍許容量1（≒1.5エナジー相当）
  かなり毛色が異なるため比較しにくいが狂軍事なら兵士や停泊地の半分とみると悪くはない効果。

• 排他主義　市民POP幸福度+1.25%（≒2.5エナジー相当）
  基本的には安定度が0.75％あがり職業産出が0.45％生産が上がる。総生産が500なら2.25出力が上がる。
  実際には交易価値上昇や犯罪減少を加味するともう少し強い。
  奴隷を使用していると効果が落ちる、小さな惑星では使いにくいといった問題はあれどなかなか強力な効果。

• 受容主義　POP維持費-1.25%（≒1.1エナジー相当）
  POPが使用する維持費が平均食料1、消費財0.4で計1.8エナジー相当、50POPで100エナジー相当とすると上記。
  生活水準が高い、POP密度が多い、サイバネティクスルート等で維持費が増えている、岩石種族、等だと価値が上がる。

• 平和主義　POP生活様式による交易価値交易価値+5%（≒1エナジー相当）
  POP当たりの生活水準による交易価値は平均でユートピアの豊かさで0.5、階級化経済で0.3程度。50POPなら25～15で5％なら1.25~0.75程度交易価値を上げる。
  あまり強くはないがサイバネティクスルートの企業統治形態の企業の神経商取引とは非常に相性が良くユートピアなら同条件3.75交易価値が増える。

• 平等主義　住居消費-1.25%　（≒0.7エナジー相当）
  換算が難しいが50POPなら0.63住居が削減出来る。1エナジー＝1住居と見るとこの程度。
  住居が不足する事は稀であるが一応住居の空きが多いとPOP成長が増えるのでまるっきり無駄というわけでもない。
  とは言え明らかに他と比べて弱く平等主義の弱点と言っていい。

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