メロディーズ荘園事件調査

Last-modified: 2021-08-26 (木) 21:37:33

※ガチャの方はこちら

荘園の夜嵐の「サプライズ」ゲーム(ブラウザ)



荘園へようこそ、また1人、雨夜に足を止められた旅人さん。
ここの荘園の主人は各地の奇妙な物語を集めるのを好んでいます。
以前ここへ来たお客様は「サプライズボックス」というゲームで遊んでおりました。
箱の中から物を取り出し、その物に関係する物語を話すと、荘園の主人の「サプライズ」ボーナスを獲得できるというものです。
しかし、語り部たちは物語のインスピレーションを失って頭を悩ませている様子。
彼らに手を貸してくれませんか?

物語

※S17・真髄1のSR衣装(「夜魔」の従者を除く)のテキストに続く内容になっているため、探偵の物語以外は真髄ページに移動しています

幼い頃、実家の花園で見つけた一羽のナイチンゲールの歌声はとても美しく、大層気に入った私は、たくさんの時間をその鳥と共に過ごした。
実は私は実家があまり好きではなく、大人になり家を出た私は、やむを得ず帰る際にも、あの鳥を見ることで心を和ませていたんだ。
しかしある時、妻の療養のため、実家に戻ることになった。
私が妻にナイチンゲールを紹介すると、彼女は怖いと言いだした。
その言葉でようやく、私もあの鳥の寿命が長すぎることに気がついた。
あの鳥は私と二十三年も共に過ごしていた、鳥の寿命は長くても十年ほどだというのに。
それに気づいた瞬間から、私はあの歌声を美しいと思えなくなった。
なぜ、同じ鳥だと私が認識していたか?とても特徴的な羽の形と、決して枝から飛ばないからだ。あの鳥はずっと、同じ枝に留まっていた。
妻が怖がるため、私はそのナイチンゲールを決して戻ってこられない場所に連れて行った、少なくとも、当時の私はそう思っていたのだが――
程なくして妻は他界し、葬式を終えて家に戻った夜……私はあのナイチンゲールが留まっているのを見つけてしまった。変わらずあの枝に止まり、けれど、歌うことは二度となかった。

メロディー荘園事件調査~夜嵐のサプライズ~



イベントストーリー

序章-メロディーズ荘園の隠し部屋

あの部屋にある箱は何かって?サプライズボックスさ。
ゲームに使うアイテムだよ。聞いたことくらいあるだろう?
サプライズボックスから玩具を1つ引いた後、蝋燭が消える前にその玩具に関する物語を語るんだ。
まあ、それがただの物語かどうかはわからないけどね。
ひょっとしたら、彼らは別の何かを語っているのかもしれない。

探偵:この記録ファイルは日記とは違い、荘園の外で起こった出来事を記録したようだ。
探偵:これは?メロディーズ荘園……作者は私と同じ、探偵のようだ。

  • 1日目
    "D・M"
    今宵は最も美しいバラだけのものだ。
    彼女が枯れてしまう前は。
  • 2日目
    "D・M"
    蛍は口をきけない。
    でも、聞いたことはあるでしょう?
    彼女の死に際の泣き声を。
  • 3日目
    "D・M"
    ああ、あの綺麗なパペットのこと?
    彼女は自由を欲しがったから、彼女の糸を切ったのですよ。
  • 4日目
    "D・M"
    空の上の月は愛よりも遠く、湖の底の月光は死よりも冷たい。
  • 5日目
    "D・M"
    「真相」の檻を開けてはならない。
    何が入っているか分からないものだ。

第一章

  • 0.Mr.リーズニング/休憩室
    Mr.リーズニング:ゴールデンローズ事件以降、DMは私に感謝する名目で、私をメロディーズ荘園の変装サロンに招待した。
    出席するのは最近巷で名を馳せつつある新参の芸術商人たちだ。
    Mr.リーズニング:自身の目的を胸に、約束に応じたが、サロンは予期通り行われなかった。
    夜嵐が招いた停電が、盃を交わすはずだった素晴らしい夜をDMの小さな居間に閉じ込めてしまった。
    Mr.リーズニング:手持ち無沙汰になった人々は、この長い夜を過ごすために何か良い案はないか話し始めた。
    その中の1人、夜魔の格好をした少女は「サプライズ」ゲームをやろうと提案した。
    ルールは簡単、この場にいる全員がDMの用意したサプライズボックスからアイテムを1つ引くというものだ。
    そしてそのアイテムをテーマに、怖い話を語る。
    Mr.リーズニング:くだらないゲームだ。
    Mr.リーズニング:しかし予想外なことに、私以外の人たちは皆それに同意した。
    私は参加する気になれず、山荘の電力供給装置を調べに行ったところ、雷が落ちて切れてしまったようだった。
    使用人たちは雨が止んだら修理を呼ぼうと考えた。
    Mr.リーズニング:天気を観察したところ、この雨が止むのは明日になりそうだ。
    暇になった私は、やむを得ず再び居間へと戻った。
    Mr.リーズニング:この時ゲームはすでに2回行われていたらしく、「夜魔」と「怪鳥」は自身の物語を語り終わっていた。
    そしてこの時語られていたのはーー

    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    雨を祈る女:「ーー次男の死体は見つかりませんでした。ただ全身が濡れた神女の死体だけが、母屋の中心に横たわっていました。」
    ようやく私の物語を語り終え、次は向かい側の少年ーー「王子」の番だ。
    彼はあの人形をいじりながら少し考え、私を見やった。
    どうやらやっとインスピレーションが掴めたようだ。

    ※「王子」視点を選択した場合
    「王子」:「ーー頭には黒い羽で編まれた王冠が添えられていた。
    そして、彼の胸には金色の花が咲き誇っていた。王子はすでに息を引き取っていた。」
    ようやく僕の物語を語り終え、次は向かい側の東方の女性の番だ。
    彼女はコホンと咳払いをし、彼女の話を始めた。
  • 1-3.「王子」・雨を祈る女/休憩室
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    「王子」:我が家からそう遠くない場所に、かつて荒廃した城があった。
    雨の夜はいつもそこからフクロウの鳴き声が聞こえていた。
    「王子」:言い伝えによると、そこには王子が住んでいたらしい。
    彼は子犬を飼っていたが、ある日その子犬が死んでしまった。
    悲しんだ王子は懸賞令を交付した。
    子犬を生き返らせた者の願いなら、どんなものでも叶えてあげると。
    「王子」:最初の雨の日は、1人の魔女がやって来た。
    彼女は濡れた手で子犬の乾いた死体に触れると、子犬の毛皮はすぐさま滑らかになった。
    王子は喜び、魔女に訊ねた。
    君は何が欲しい?
    「王子」:魔女は、この城で一番美しいサファイアが欲しいと言った。
    雨を祈る女:彼は全く口を動かさずに声だけを発した。
    人形の動きを合わせているせいで、まるでその人形が話しているように見える。
    彼はその玩具をテーブルの上に立たせ、「怪鳥」の格好をしたDMの助手に顔を向けさせた。
    「王子」:2日目の雨の日は、1人の鳥飼いがやって来た。
    彼女は連れていた奇妙な鳥から黒い羽根を1本抜き取り、子犬の頭を軽く撫でると、子犬はすぐさま息を吹き返し、呼吸を始めた。
    「王子」:だが依然目を覚まさず、深く眠ったままだ。
    王子は喜び、鳥飼いに訊ねた。君は何が欲しい?
    「王子」:鳥飼いは、この城で一番聡明な機械が欲しいと言った。
    雨を祈る女:「王子」はどこからか歯車のようなものを取り出し、少しいじるとその人形に嵌め込んだ。
    そして隣の「夜魔」の格好をした少女に目を向けた。
    「王子」:3日目の雨の日は、1人の裁縫師がやって来た。
    彼女は白い布を取り出し、子犬を包み込むと、
    「次にフクロウが鳴く雨の夜、12時の鐘が鳴った時にこの布を捲れば、あなたが望むものが手に入ります」と言った。
    王子は裁縫師に訊ねた。君は何が欲しい?
    「王子」:裁縫師は答えず、王子に問い返した。
    「私の姉妹を見たことはありませんか。1人は東方の服を纏い、掌は湿っております。
    もう1人は死人の頭に留まるのが好きな奇妙な鳥を飼っております。」
    王子はないと答えた。
    「王子」:裁縫師は城を去った。
    去り際、彼女はこう言った。
    「犬は最初の鐘の音で目を覚ます。私は最後の鐘の音が鳴った時に報酬をーー金色の心をいただきに参ります。」
    雨を祈る女:全員が彼の含みある言葉に注意を引かれた。
    彼は居心地が悪そうに、しかし少し得意げに続けた。
    「王子」:その日は1日中雨が降り、夜が訪れると、窓の外のフクロウが鳴き始めた。
    「王子」:最初の鐘の音が響いた時、長らく静かだった城から子犬の鳴き声と王子の驚嘆の声が聞こえた。
    そして12回目の鐘の音が響いた時、全ては静けさを取り戻した。
    「王子」:翌日、使用人たちが王子を起こしに行くと、濡れた王子のベッドと、ベッドを覆う白い布が目に入った。
    彼らが白い布を捲ると、そこには王子が静かに横たわっていた。
    彼のサファイアのような目は固く閉ざされ、頭には黒い羽で編まれた王冠が添えられていた。
    そして、彼の胸には金色の花が咲き誇っていた。
    「王子」:王子はすでに息を引き取っていた。

    ※「王子」視点を選択した場合
    雨を祈る女:私たちの流派の祖先は、かつて代々1人の城主に使えていました。
    1代に1人神女が生まれ、その神女が城主に舞を捧げれば、城主は神の庇護を得られると言われていました。
    ある代で、民たちは干ばつの被害に遭い、苦しい生活を強いられており、城主家の長男と次男は後継者を巡って争っていました。
    「王子」:彼女は手中の奇怪な白いぬいぐるみを整え、質感の良さそうな白い布地を軽く撫でた。
    その優しい動きはまるで恋人の肌に触れるようだ。
    雨を祈る女:神女は慈悲深い次男を支持することにしました。
    祭典で、彼女は雨乞いの舞を踊ると、本当に雨が降ったのです。
    人々は次男を選ばれし者と認め、彼を後継者に支持しました。
    「王子」:彼女は一度話を区切り、何かを考えるように窓の外の大雨を見やった。
    雨を祈る女:慈悲深い次男は兄弟を追い詰めることなく、彼を領地に返しました。
    雨を祈る女:しかし、次男の優しさは報われませんでした。
    次男が療養していた間、長男は領地で兵を集め、馬を買い、数年後には城下に兵を進めて次男の退位を要求しました。
    それを実行するために彼は次男の屋敷に火を放つよう指示し、周りで見ていた民衆にこう言いました。
    雨を祈る女:「彼が本当に神の庇護を得ていると言うなら、雨を降らせてこの怒りの炎を鎮めてみろ」
    その夜、人々は燃え上がる屋敷から祈りの歌が聴こえたものの、雨は降らず、大火事は三日三晩続いた後ようやく治まりました。
    「王子」:話しながら、彼女はそのぬいぐるみをぎゅっと握りしめ、指でぬいぐるみの顔に描かれた黒い涙痕をなぞった。
    雨を祈る女:次男は天に見放されたのだと当時の人々は思いましたが、屋敷の廃墟の中からは次男の死体は見つかりませんでした。
    ただ全身が濡れた神女の死体だけが、母屋の中心に横たわっていました。
  • 4.「王子」・雨を祈る女(2)/休憩室
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    雨を祈る女:ちょうど話が終わった時、鳩時計が9時を告げた。
    それはこの物語を一層不気味にし、「夜魔」に変装した少女は腰を抜かしそうだった。
    彼女はDMに付けられたメイドに部屋に戻って休むと言い、私も自分の部屋へ戻ろうとした。
    なんせ、私には今夜やるべきことがある……

    ※「王子」視点を選択した場合
    「王子」:ちょうど話が終わった時、雷の音が響き渡り、窓の外の雨は更に激しくなった。
    それはこの物語を一層不気味にし、「夜魔」に変装した少女は腰を抜かしそうだった。
    彼女はDMに付けられたメイドに部屋に戻って休むと言い、僕も自分の部屋へ戻ろうとした。
    なんせ、僕には今夜やるべきことがある。

第二章

※《》内は1章で「王子」を選択した場合の項目
1章の選択によって死亡者の順番が変わる。
どちらにせよ2人死亡するが、最初に死んだ方のキャラクターの方が手がかりがより多くなる。

  • 0.雨を祈る女《「王子」》/「王子」の客室《雨を祈る女の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    雨を祈る女:しかし、この夜は私の想像以上に長く続いた。
    この平静とはかけ離れた、血まみれの雨の夜は、叫び声によって幕を上げた。
    雨を祈る女:私が扉を開けると、「王子」の客室の入口には大勢の者たちが集まっていた。
    雨を祈る女:慌てた様子のメイドは、オドオドと「王子」の部屋を指さしながら、アタフタと傍にいるDMの謎の客人に何かを説明していた。
    雨を祈る女:近づいた私が見た光景は、彼女の混乱を納得させるものだった。

    ※「王子」視点を選択した場合
    「王子」:しかし、この夜は僕の想像以上に長く続いた。
    この平静とはかけ離れた、血まみれの雨の夜は、ガラスが割れる音によって幕を上げた。
    「王子」:僕が扉を開けた時、廊下にはすでに大勢の人々が集まっていた。
    あの大人しい従者がしきりに雨を祈る女の部屋の扉を叩いているが、返事はない。
    「王子」:DMが招待した謎の客人は彼を押しやり、力づくで扉を破った。
    僕は傍らの弱ったウィックが大丈夫なのを確認してからその夫人の「トラブル」を見に行くことにした。
    「王子」:そして僕が部屋に入った時、そのトラブルは窓の外で唸る嵐以上に恐ろしいことに気付いた。
  • 1-7.アイテム調査/「王子」の客室《雨を祈る女の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    【招待状】

    DMの招待状には、荘園の主な建築物の間取り図が描かれている。
    招待を受けた全員が持っているものだ。
    【奇妙なビスケット】

    綺麗に作られたビスケット。ミルクの香りがする。
    【半分残った赤ワイン】

    「王子」のテーブルの上にあった半分残された赤ワイン。
    【1枚のエサ皿】

    空っぽなエサ皿。かなり年季が入っているようだ。
    【革のスーツケース】

    綺麗な革のスーツケース。空っぽのようだ。
    雨を祈る女:「王子」は歪んだ姿で暖炉の傍に横たわっていた。
    両目を大きく見開き、すでに息をしていないようだ。
    彼は心臓を両手で強く押さえつけており、白くなっている関節から死ぬ間際の苦しみが見て取れる。
    雨を祈る女:全ての客室には配膳用の通路がある。
    私の部屋もそうだ。
    直接料理を客室に配膳できる他、下の階の使用人と連絡を取る時にも使用される。

    ※「王子」視点を選択した場合
    【招待状】

    DMの招待状には、荘園の主な建築物の間取り図が描かれている。
    招待を受けた全員が持っているものだ。
    【直された人形】

    3つの精巧な人形。
    スカートには雨を祈る女の家紋が刺繍されている。
    大切な家伝の宝のようだ。
    【1杯の赤いワイン】

    雨を祈る女のテーブルの赤ワインは、誰にも飲まれていない。
    【木製スーツケース】

    綺麗な木製スーツケース。空っぽのようだ。
    「王子」:「雨を祈る女」はずぶ濡れの姿で窓辺に倒れていた。
    体にはガラスの破片が飛び散り、すでに息を止めている。
    「王子」:部屋のあちこちに大量の水垢がある。
    形はそれぞれ違えど、地面、ベッド、窓枠などあちこちに散っている。
    1本は入口まで、もう1本は左側の壁に掛けられた絵の下まで続いている。
    「王子」:全ての客室には配膳用の通路がある。
    私の部屋もそうだ。
    直接料理を客室に配膳できる他、下の階の使用人と連絡を取る時にも使用される。
  • 8-11.雨を祈る女・D.M・メイド・料理長・Mr.リーズニング《「王子」・D.M・従者・修理人・怪鳥・Mr.リーズニング》/「王子」の客室《雨を祈る女の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    雨を祈る女:DMの謎の客人は、現場の第一発見者である恐怖メイクを施したメイド「驚」(実際には「悲」)に質問していたところだ。
    雨を祈る女:彼女はDMがサロンで「王子」に仕えるよう手配した者だった。
    ???:最後に「王子」を見たのはいつだ
    メイド:9時15分です。皆様がお部屋に戻られたすぐ後で。
    ???:彼に呼ばれたのか?
    メイド:いいえ、「王子」はここ2日ご機嫌が良くなかったようですので……
    ご主人様が今日は雨天であることに気を使って、厨房で赤ワインを温めて持ってくるよう私に言ったのです。
    ???:機嫌が悪い?
    メイド:ええ、彼の子犬が環境の変化で少し参ってしまったようなのです。
    あれ?……そういえば、あの子犬はどこに……
    ???:最後に彼に会った時、何か変なところはあったか?
    メイド:いえ……
    ???:なら、さっきはなぜここに来た?
    メイド:飲み終えたグラスを片付けるよう言われました。
    ???:それはいつ?
    メイド:つい先ほどです。5分ほど前に。
    ???:だが、最後に彼を見たのは9時15分だと言っていたが?
    メイド:ええ、配膳通路からメモで伝えられたので、本人には会っていません。
    雨を祈る女:この時、犬の鳴き声が彼らの会話を遮った。
    DMの「疑念」のメイクをした料理長ー「疑」が子犬を連れて入って来たのだ。
    その子犬は楽し気に探偵に数回吠え、主人の不幸を哀れむ様子は全く見受けられない。
    料理長:何かあったのか?おお!なんてことだ!
    可哀想なウィック!君の可哀想な主人はなぜこのような不幸に……
    ???:これは「王子」の犬か?
    料理長:はい。
    ???:あなたはなぜここに?
    料理長:このお方が夜に厨房へ訪ねてきたのです。
    子犬に食べ物をやって、お腹いっぱいにさせたら送り返して欲しいと頼まれたんですよ。
    ???:この犬は全然参っているようには見えないが。
    メイド:嘘はついていません!料理長も証明してくれます。
    「王子」は我々が出したエサに問題があると疑って、厨房で怒鳴り散らしたこともあったんですよ。
    ???:ならこの犬は最近何を食べていたんだ?
    メイド:「夜魔」さんのビスケットを気に入ったようで、それをかなり食べているようでした。
    雨を祈る女:何かを検証するためか、探偵はビスケットを拾ってその子犬に嗅がせると、子犬は警戒しながらそれを避けた。
    このような挙動では、「驚」の証言はいささか信頼に値しない。
    料理長:彼女たちは嘘をついていない。
    この犬は少し前までずっと弱っていた。さっき良くなったばっかりだ。
    ???:さっき?
    料理長:「王子」はこう言っていた……お酒を少し飲ませたら、急に元気になった。
    ???:犬に酒を飲ませた?
    DM:私の友人は中々険しい人生を歩んでいます。
    この世で彼に死んでほしいと願う者は、恐らく生きて欲しいと願う者よりも多いでしょう。
    そしてここは彼にとって、決して安全とは言えない環境です。
    だから……理解できるでしょう、君も疑心暗鬼な人間なのだから。
    雨を祈る女:その謎の人物はふんと鼻を鳴らしただけで、DMに答える気はないようだった。
    そして振り返って料理長への質問を続けた。
    ???:彼があなたの元へ行ったのはいつだ?
    料理長:9時20分頃です。
    雨を祈る女:謎の人物は考え込むようにそのグラスを嗅いだ。
    再び屈みこみ、王子の「口元」を嗅ぐとグラスを指さしてDMに目を向けた。
    ???:これはお前のワインか?
    雨を祈る女:DMが歩み寄り、同じようにグラスを手にして匂いを嗅いだ。そして首を振った。
    DM:いいえ、私は確かに「王子」に酒を送りましたが、うちの酒は全てフランス物です。
    このお酒はイタリアの物でしょう。
    正確には、「夜魔」の故郷であるフィレンツェですね。
    ???:あなたからも「夜魔」からも、私は受け取っていないが。
    D.M:なぜなら、この酒は芸術の取引情報を伝えるために使われるからです。
    「王子」は私からコレクションを購入し、交換条件についても話をつけました。
    本来は今夜中に取引を終わらせるはずだったのですが……まあ彼が唯一の取引相手ではなかったのが幸いです。
    雨を祈る女:DMの言葉は明らかに意味を含んでおり、謎の人物は私に、そして私の背後に目を向けた。
    ???:夜魔はどこへ?
    D.M:下の階で休んでいます。
    ご存知の通り、彼女は体が不自由で上の階に上がることができません。
    それに歳も小さいので、睡眠が足りないのですよ。
    雨を祈る女:謎の人物は眉間にしわを寄せ、何かを考えているようだった。
    最終的に全員を部屋から追い出し、DMに部屋の扉に鍵をかけるよう要求した。
    ???:警察に電話する。
    警察が来るまで誰もこの部屋に入るな。本館から離れることも禁止だ。
    DM様にも秩序の維持に協力していただきたい。
    そして私も、夢の中の夜魔を訪問する必要がありそうだ。
    雨を祈る女:彼がそう言った後、私は私の部屋に戻って鍵をかけた。

    ※「王子」視点を選択した場合
    「王子」:あの謎の客人は部屋をぐるりと一周し、恐怖のメイクを施している従者ー「惧」に質問した。
    彼はDMがサロンで雨を祈る女に仕えるよう手配した者だった。
    ???:最後に彼女を見たのはいつだ
    従者:9時15分です。皆様がお部屋に戻られたすぐ後で。
    ???:彼女に呼ばれたのか?
    従者:いいえ、雨を祈る女様はここ2日ご機嫌が良くなかったようですので…
    ご主人様が今日が雨天であることに気を使って、厨房で赤ワインを温めて持ってくるよう私に言ったのです。
    ???:機嫌が悪い?
    従者:ええ、最近湿気が多くずっと雨でしたから、彼女の人形も湿気でカビが生えてしまったようなのです。
    彼女はあの人形を大事になさっていたようで、いつも部屋の一番目立つ位置に置いておりました。
    ???:カビなどないように見えるが。
    「王子」:謎の人物は人形をいくつか手に取って詳しく確認しながら、訝しげに従者を探った。
    怪鳥:彼は嘘なんてついていません!
    今日までは確かにその人形の服にカビが生えていました。
    「夜魔」がそれを直したのです。
    人形の襟を見てください。そこの布は取り換えられて、透明な糸で縫合されています。
    「夜魔」は非常に有名な人形師で、これは彼女だけの技術なのです。
    「王子」:謎の人物は怪鳥に目を向け、嫌々ながらも彼女の言葉に納得したようだった。
    そして従者への質問を続けた。
    ???:最後に彼女に会った時、何か変なところはあったか?
    従者:いえ……
    ???:なら、さっきはなぜここに来た?
    従者:グラスの片付けを彼女に頼まれたからです。
    ???: 彼女はこのグラスに手を付けてないようだが……
    D.M:このご婦人は赤ワインがお好きではないようで。
    ???:ならどうして送らせたんだ?
    D.M:それは、このお酒を飲むことが重要ではないからです。
    私の可哀想な使用人たちはこのグラスの真の意味を理解していない様でして。
    赤ワインは、取引を意味するのです。
    D.M:雨を祈る女は私からコレクションを購入し、交換条件についても話をつけました。
    本来は今夜中に取引を終わらせるはずだったのですが……まあ彼女が唯一の取引相手ではなかったのが幸いです。
    「王子」:DMの言葉は明らかに意味を含んでおり、謎の人物は訝しげにDMに、そして僕に目を向けた。
    その後また従者への質問を続けた。
    ???:彼女はいつあなたを呼んだ?
    従者:つい先ほどです。5分ほど前に。
    ???:だが、最後に彼を見たのは9時15分だと言っていたが?
    従者:ええ、配膳通路からメモを渡されたのです。本人には会っていません。
    他のお客様の迷惑になってはいけないと思い、入口で待っていました。
    その時にガラスが割れる音を聞いたのです。
    ???:ガラスが割れる前、何か変なところはあったか。
    従者:いえ……あ、でも……水の音が聞こえた気がします。
    彼女が窓を開けたのではないでしょうか。
    修理人:それは違います。
    「王子」:彼らの会話を遮ったのは、驚愕のメイクをした修理バッグを持つ爺さんだった。
    記憶が正しければ、彼はこの荘園の修理やメンテナンスを担当している修理人ー「驚」のはずだ。
    修理人:この部屋の窓は壊れておりました。
    このご夫人に今朝修理を頼まれたのですが、予備の部品が足りなかったため断念したのです。
    ご夫人はかなりご不満なようでした。
    「王子」:謎の人物はまた窓の前へ戻り、調べてみた。
    修理人の言うことは正しく、窓枠は引っかかって動かせなくなっていた。
    D.M:残念です。明日彼女の部屋を変えて差し上げようと思ったのですが、どうも遅すぎたようです。
    「王子」:DMは大袈裟に手を振った。
    その大袈裟な動作のせいで、彼の「遺憾」は嘘くさく見えた。
    ???:本来ならどこに移動させる予定だったんだ?
    D.M:東の突き当たりの部屋、怪鳥の真上です。
    ???:なぜその部屋に?
    「王子」:謎の人物は聞いた。僕も疑問に思っていた。
    僕たちは皆西に住んでいるし、僕の隣も空いている。そんな遠くに移す必要は全くない。
    修理人:本館の設計上、夜魔さんが住んでいるお部屋以外、2階の客室の下の階の部屋は対応する使用人部屋になっています。
    客人が部屋にいる間は使用人が使用人部屋で待機し、上の階から指令を受けたらすぐに向かえるようになっており、他の方の休憩を邪魔しないようになっています。
    「王子」:なるほど。そう言えば僕の隣の部屋の下の階が夜魔の部屋だった。
    「王子」:謎の人物は質問を止め、その場の者たちをじっくりと観察した後、僕の背後を見やった。
    ???:夜魔はどこだ?
    D.M:下の階で休んでいます。
    ご存知の通り、彼女は体が不自由で上の階に上がることができません。
    それに歳も小さいので、睡眠が足りないのですよ。
    「王子」:謎の人物は眉間にしわを寄せ、何かを考えているようだった。
    最終的に全員を部屋から追い出し、DMに部屋の扉に鍵をかけるよう要求した。
    ???:警察に電話する。
    警察が来るまで誰もこの部屋に入るな。本館から離れることも禁止だ。
    DM様にも秩序の維持に協力していただきたい。
    そして私も、夢の中の夜魔を訪問する必要がありそうだ。
    「王子」:DMは快くそれを了承し、僕も自分の部屋に戻った。
  • 12-15.アイテム調査/雨を祈る女の客室《「王子」の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    【1杯の赤いワイン】

    テーブルの上には赤ワインが1杯置かれている。
    グラスの内壁には痕がなく、誰かに飲まれた形跡はない。
    雨を祈る女:私は窓を押し開け、グラスに注がれた美酒を嵐の中に捨てようとした。
    しかしどうしても窓が開かない。
    ああ、昨日あの爺さんに直してもらうべきだった。
    【木製スーツケース】

    ベッドの上に四角形の木箱がある。
    ロックされており、探偵が持ち上げて揺らしてみたが、何の音もしなかった。
    恐らく空っぽだ。

    ※「王子」視点を選択した場合
    【1枚のエサ皿】

    空っぽなエサ皿。かなり年季が入っているようだ。
    【半分残ったワイン】

    テーブルの上には赤ワインの入ったグラスが1杯置かれており、内壁にワインの痕が残っている。
    どうやらグラスの大半が飲まれたようだ。
    【夜魔からのビスケット】

    隅にビスケットが何枚か落ちている。
    わざわざ骨の形に作った精巧なものだ。
    【革のスーツケース】

    綺麗な革のスーツケースがある。
    探偵が持ち上げて揺らしてみたが、何の音もしなかった。
    恐らく空っぽだ。
  • 16.雨を祈る女(2)《「王子」(2)》/雨を祈る女の客室《「王子」の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    雨を祈る女:私は静かに窓の外をぼんやりと眺めた。
    外の雨は更に勢いを増し、嫌な予感が私の心の中を渦巻いた。
    そこで私は安眠薬を飲み、眠りの神がこの長い夜を早く終わらせてくれることを祈りながらベッドで横になった。
    眠りの神は私の祈りを聞き届けてくれたようで、私はすぐに深い眠りに落ちた。
    しかし、あの物語の可哀想な巫女と同じように、神様は哀れみなど与えてはくださらなかった。
    眠りの神の背後には、死神が待ち構えていたのだ。

    ※「王子」視点を選択した場合
    「王子」:僕はウィックを下の階へ連れていき、ウィックに食べ物をあげてから僕の部屋へ送り返すよう料理長へ頼んだ。
    それまでは、1人であの得難い美酒を楽しみ、安眠することができる。
    だがその時の僕は、この安眠が永遠に続くとは思わなかった。
  • 17.Mr.リーズニング/雨を祈る女の客室《「王子」の客室》
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:地面に大量の水垢がある。1本は入口まで、もう1本は左側の壁に掛けられた絵の下まで続いている。
    Mr.リーズニング:水垢の傍には人形が置かれている。
    乾いており、水が染みた様子はない。
    その内1つの人形の襟は新しく、今しがた丁寧に修繕されたようだ。
    透明な糸が使われ、じっくり見ないとほとんど縫い目がわからない。
    Mr.リーズニング:「雨を祈る女」はずぶ濡れの姿で窓辺に倒れていた。
    体にはガラスの破片が飛び散り、すでに息を止めている。

    ※「王子」視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:「王子」は歪んだ姿で暖炉の傍に横たわっていた。
    両目を大きく見開き、すでに息をしていないようだ。
    彼は心臓を両手で強く押さえつけており、白くなっている関節から死ぬ間際の苦しみが見て取れる。

第三章

  • 0.Mr.リーズニング/休憩室
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:私は一度「夜魔」を訪問しているが、当時は彼女の従者に阻まれた。
    そして2件目の事件が起こり、誰もが不安に駆られている中、彼女の従者はようやく私を向かいの休憩室に通してくれた。
    私は彼女が来るまでの待ち時間を利用して他の者たちを順番に休憩室に呼び、2回目の質問を始めた。
    まずはあの大人しい従者ー「惧」だ。
    彼はDMの指名でサロン期間中2人目の死者、雨を祈る女に仕えていた者だ。
    彼は十分な手掛かりを提供し、夜魔と使用人たちを雨を祈る女の死と結びつけた。
    しかし「王子」の死については、まだまだ情報が必要だ。
    Mr.リーズニング:続きを聞こうとした時、ノックの音が響き、「夜魔」の従者が歩み入った。

    ※「王子」視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:私はDMの名を偽って「夜魔」を訪問したことがあったが、当時は彼女の従者に阻まれた。
    そして2件目の事件が起こり、誰もが不安に駆られている中、彼女の従者はようやく私を向かいの休憩室に通してくれた。
    私は彼女が来るまでの待ち時間を利用して他の者たちを順番に休憩室に呼び、2回目の質問を始めた。
    まずは最初に「王子」の死亡現場に来たメイドー「悲」だ。
    彼女はDMの指名でサロン期間中「王子」に仕えていた者だ。
    彼女は十分な手掛かりを提供し、夜魔と使用人たちを「王子」の死と結びつけた。
    しかし雨を祈る女の死については、まだまだ情報が必要だ。
    Mr.リーズニング:続きを聞こうとした時、ノックの音が響き、「夜魔」の従者が歩み入った。
  • 1.「夜魔」の従者/休憩室
    「夜魔」の従者:お客様、主人の用意を整いました。
    客室でお待ちです。
    ですが主人は喧騒を嫌いますので、お一人で向かってください。
  • 2.Mr.リーズニング・D.M・「夜魔」・「夜魔」の従者/「夜魔」の客室
    Mr.リーズニング:他の客とは違い、夜魔の部屋は1階に位置していた。
    DMが体の不自由な彼女を労ったからだという。
    私が夜魔の部屋に入った時、彼女はすでにテーブルの傍に座っていた。
    Mr.リーズニング:夜魔さん、今夜この屋敷で起こった惨劇についてご存知でしょう。
    「夜魔」:従者から聞きました。恐ろしいことです。
    Mr.リーズニング:しかし、ゲームをしていた時の驚愕と困惑に比べると、今の彼女は精神的にも心情的にも良さそうだ。
    Mr.リーズニング:今夜の9時から10時の間、あなたは何をしていた?
    「夜魔」:9時半までは従者と一緒にコレクションルームでDM様と家同士の商務について話し合っていました。
    9時半以降は先ほどまで1階に戻って休んでいましたよ。
    Mr.リーズニング:ならあなたの従者は。
    「夜魔」の従者:主人と一緒にいました。
    Mr.リーズニング:あなたと雨を祈る女との関係は?
    「夜魔」:挨拶する関係かしら?
    彼女が町へ来てすぐの頃はほとんど会話もありませんでしたわ。
    今日ゲームをした時に少し話しただけ。あなたもいらっしゃいましたでしょう?
    Mr.リーズニング:なら「王子」は?
    「夜魔」:他の人からも耳にしたかもしれませんが、彼は警戒心の強い変人でした。
    私はDM様のような懐の深いお方と話す方が好きでして。
    それに、私は犬を恐れているのです。
    Mr.リーズニング:では、あなたの部屋を確認しても?
    「夜魔」:なぜあなたが?
    D.M:おやおや、「夜魔」さんはイタリアからこの町へ来たばかりなので彼をご存知ないのかもしれませんが、こちらは巷で有名な探偵さんですよ。
    以前世間を騒がせた「ゴールデンローズ」事件も彼が解決したのですよ。
    Mr.リーズニング:主従の眼差しに驚きが横切った。
    従者の方は少し居心地悪そうに、「夜魔」は思わず身震いするような笑顔を浮かべている。
    「夜魔」:あら、これは失礼いたしました。
    それでは探偵さん、どうぞこちらへ。
    次の被害者が現れる前に真相を見つけることを祈っています。
  • 3-6.アイテム調査/「夜魔」の客室
    【半分残ったミルク】

    グラスの内壁に残ったミルクの痕は広く、成人が一気に半分ほど飲み干したように見える。
    じっくり匂いを嗅ぐと、植物からの抽出物のような香りがする。
    【修繕中の人形】

    顔部分と胸部の破損が最も激しい。
    【糸】

    整理されている。
    上の糸は巻きなおしたもののようだ。
    【緑色の布】

    緑色の布。薄く、繊維は柔らかい。
    端には切られた痕があり、これを切った者はこのような織物の処理に長けていることがわかる。
    ここまで柔らかい繊維の織物でも、切り口は非常に整っている。
    【ハサミ】

    1本の綺麗なハサミ。非常に鋭い。
    深緑色の繊維が付いている。
    これらの繊維は布の、そして雨を祈る女から発見されたものに似ている。
    Mr.リーズニング:彼女の化粧台を確認しようとした時、静かに待機していた彼女の従者が飛び出してきて止めてくれた。
    「夜魔」の従者:すいません、あなたは警察でもないのにレディーの化粧台を漁るなんて、やり過ぎでは?
    Mr.リーズニング:私は脳内で現在集まった証拠を素早く整理してみた。
    大体揃ったはずだ。もう捜査を続ける必要はない。
    Mr.リーズニング:すまない、失礼した。すでに警察局には連絡してある。
    ホセ警官ももうすぐ来るはずだ。あなたも従者も、この部屋から出ないようにしてくれ。
    Mr.リーズニング:そう言い、私は夜魔の部屋を退室した。
  • 7.Mr.リーズニング・D.M/休憩室
    Mr.リーズニング:DMは私の前を歩き、休憩室に入っていった。
    そして夜のゲーム中に彼が立っていた位置に立ち、意味深な眼差しを私に向けている。
    彼の両側に座っていた人たちはもう、二度と戻ることはないのだが。
    Mr.リーズニング:彼の相手をする気はなかったが、私の推論を証明するために、いくつか重要なポイントを彼に確認する必要がある。
    Mr.リーズニング:お前たちの芸術取引のルールについて教えてくれるか?
    「王子」と雨を祈る女のテーブルには赤ワインが置かれていたが、夜魔のテーブルにあったのはミルクだった。
    D.M:もちろん、喜んで。
    D.M:以前申した通り、赤ワインは取引結果を伝えるためのものです。
    取引に同意するとね。ミルクも同じです。
    ただ意味は逆で、取引のキャンセルを意味します。
    Mr.リーズニング:つまり、お前と「夜魔」の取引は失敗したと?
    D.M:ええ、「王子」と雨を祈る女に比べると、彼女はよっぽど欲深かったのですよ。
    ですが、彼女も今回何の収穫もなかったわけではありません。
    Mr.リーズニング:どういう意味だ?
    D.M:我々の取引は一方的なものではありません。
    夜魔と「王子」、雨を祈る女との間にも、それぞれ取引があったはずです。
    Mr.リーズニング:監視していたのか?
    D.M:いえいえ、ただの推測です……
    Mr.リーズニング:だが彼の意味ありげな表情は、この推測を確信しているようだった。
    取引の一方が死亡した場合、取引は続行されるのか?
    D.M:いいえ。棄権とみなされ、次の取引相手に回されます。
    Mr.リーズニング:これが最後のパズル。
    真相の蜘蛛の巣がゆっくりと張られ、断罪を待つ獲物も、一歩ずつ網に歩み寄っているのかもしれない。
    「王子」(もしくは雨を祈る女)の物語から始めましょうか。
  • 8-15.「夜魔」の証拠チェーン
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    • 死者:「王子」
      Mr.リーズニング:コレクターの家の養子であり、芸術商人。
      様々な機械人形のコレクションを好んでいる。
    • 目的
      Mr.リーズニング:この集まりに参加した人間は、私以外全て芸術商だ。
      DMも彼らの今回の目的が芸術品の取引であることを証明した。
      では、「王子」は何を取引しようとしていたのか?
      Mr.リーズニング:あのような精巧な骨董箱は明らかに旅行用のものではない。
      中には取引用の芸術品が入っていたはずだ。
    • 死因
      Mr.リーズニング:死体の様子から、「王子」は中毒死したと思われる。
      彼の死は、どうしても彼が話していた物語を思い出させた。
      Mr.リーズニング:命を以って命を得る。
      「王子」の金色の心が動きを止め、死神の渡鴉が彼の頭上に降臨したが、彼の子犬ウィックは元気を取り戻した。
    • 凶器
      Mr.リーズニング:王子の口元からは奇妙な香りがしていた。
      あれはイタリアフィレンツェの植物から取れる抽出物の香りだ。
      少量であればリラックス効果があるが、大量に使用すると猛毒となり、事前に解毒剤を服用していなければすぐに死亡する。
      水に溶けやすい。
      夜魔はフィレンツェ出身だ。夜魔の目標があの2人だった場合、この部屋にある彼女の私物はどれも凶器になり得る。
      Mr.リーズニング:あのグラスにもこの香りがあった。
      そして赤ワインは、抽出物の理想的な受け皿だ。
    • トリック
      Mr.リーズニング:しかし王子が「ウィック」で毒見した時、なぜウィックは無反応だったのか?
      待て……この部屋には「夜魔」の物がもう1つある。
      Mr.リーズニング:このビスケット、少し香りがする。
      「夜魔」のミルクの香りと少し似ているようだ。
      これが解毒剤だとすると、ウィックはずっとそれを食べていたことになる。
      ならば抽出物は無効化される。そしてそれが「王子」の盲点となった。
    • 動機
      Mr.リーズニング:「夜魔」はなぜ彼を殺したのか。DMは「夜魔」が欲深いと言った。
      Mr.リーズニング:赤ワインは取引への同意、ミルクは取引のキャンセルを意味する。
      取引に同意した側が取引実行不能になると、取引は自動的に失効し、次の取引者に回される。
      それに私は「王子」の部屋で取引に使用できる財や取引の品を見つけていない。
      DMが言った通り個人の取引が存在していた場合、「夜魔」が欲していたのは取引の枠だけではないはずだ。
    • 脱出トリック
      Mr.リーズニング:しかしメイドが呼び出された時、「王子」が配膳通路で伝えた情報はすでにワインを飲み終えたというものだ。
      彼を殺したのは赤ワインだとすると、その時彼は死んでいたはず。
      ならば、メイドを呼んだ人物は犯人しかあり得ない。
      では犯人は、どうやって脱出したのか?
      Mr.リーズニング:あの空間は大人1人余裕である。
      これで犯人がメイドに片付けを頼んだのも説明がつく。
      だが私はその時間帯、メイドが2階で歩く音しか聞いていない。
      彼はメイドに下の階から離れてもらう必要があったからだ。
      これで彼は配膳通路を通って1階に戻れる。
    • 死亡時間
      Mr.リーズニング:メイドの話によると、「王子」が彼女を最後に呼び出したのは9時50分頃。
      この時、「王子」の部屋へ行くには私がいる部屋の前を横切る必要があり、その時間帯はメイド以外誰も通らなかった。
      これで犯人がメイドに片付けを頼んだのも説明がつく。
      Mr.リーズニング:呼び出した人間が「王子」ではなく、犯人だった場合。
      最後に「王子」の生存が確認できた時間は料理長が彼に会った9時20分まで遡る。
      だとすると、その時間帯に2階に行き、雨を祈る女を殺害した夜魔と従者にも犯行時間はあった。
    • 犯人:「夜魔」
      Mr.リーズニング:夜魔は元々体が不自由だった。
      だが彼女の従者だけで全ては実行可能だ。

      ※「王子」視点を選択した場合
    • 死者:雨を祈る女
      Mr.リーズニング:著名舞踏家であり、芸術商人でもある。
      東洋の骨董と芸術作品を集めるのを好む。
    • 目的
      Mr.リーズニング:この集まりに参加した人間は、私以外全て芸術商だ。
      DMも彼らの今回の目的が芸術品の取引であることを証明した。
      では、「王子」は何を取引しようとしていたのか?
      Mr.リーズニング:あのような骨董箱は明らかに旅行用のものではない。
      中には取引用の芸術品が入っていたはずだ。
    • 死因
      Mr.リーズニング:死亡状況から判断するに、雨を祈る女は溺死したと思われる。
      彼女の死に様は、どうしても彼女が話していた物語を思い出させた。
      Mr.リーズニング:本館に一番近い池は50メートルある。
      あんな嵐の中だ。犯人が彼女を池に連れて行って溺死させたのなら、彼女の服はびしょ濡れのはずで、上着だけが濡れているわけがない。
      そのため、彼女はあの物語の巫女にように、部屋の中で溺死したのだろう。
    • 死亡時間
      Mr.リーズニング:従者の話によると、雨を祈る女が彼を最後に呼び出したのは9時50分頃。
      この時、雨を祈る女の部屋へ行くには私がいる部屋の前を通る必要があり、その時間帯は従者以外確かに誰も通らなかった。
      しかし、この時間は本当に確かなのか?
      Mr.リーズニング:呼び出した人間が雨を祈る女ではなく、犯人だった場合。
      最後に雨を祈る女の生存が確認できた時間は9時15分まで遡る。
      その場合、その時間帯に2階に行き、「王子」を殺害した夜魔と従者にも犯行時間はあった。
    • 凶器
      Mr.リーズニング:雨を祈る女の四肢には拘束の痕が残されていた。
      それは大したことないが、彼女の鼻腔には特殊な緑色の繊維があった。
      この色の繊維を、別の人物の部屋で見たことがある。
      恐らくこれが彼女が命を落とした原因だ。
      Mr.リーズニング:これは一種の吸水性に優れた布だ。
      湿気を防ぎ、水気を吸収できるため、芸術品の保存に多く使われる。
      一瞬で水分を吸い取り、空気を遮断する特性を利用すれば、溺死の症状に似た死亡状況を偽造可能だ。
    • トリック
      Mr.リーズニング:雨を祈る女の部屋の水垢はとても奇妙だった。
      最も広く散った部分はベッドの上と窓際だ。
      窓は雨によるものだとしたら、ベッドの上の水垢は何なのか?
      そして、彼女はなぜ助けを呼ばなかったのか。
      Mr.リーズニング:犯人が入って来た時、雨を祈る女は寝ていたはずだ。
      そして縛り上げられた時にようやく目が覚めたが、すでに間に合わなかった。
      吸水布に口と鼻を覆われ、大量の水が流れ込み、布はすぐに水を吸って彼女の息をふさいだ。
      これで助けを呼ばなかったのも、ベッドに水垢が集中していたのも頷ける。
      窓が割られる前に従者が聞いた水の音もそう。
    • 動機
      Mr.リーズニング:「夜魔」はなぜ彼女を殺したのか。
      DMは「夜魔」が欲深いと言った。
      Mr.リーズニング:赤ワインは取引への同意、ミルクは取引のキャンセルを意味する。
      取引に同意した側が取引実行不能になると、取引は自動的に失効し、次の取引者に回される。
      それに私は「王子」の部屋で取引に使用できる財や取引の品を見つけていない。
      DMが言った通り個人の取引が存在していた場合、「夜魔」が欲していたのは取引の枠だけではないはずだ。
    • 脱出トリック
      Mr.リーズニング:雨を祈る女の部屋は内側から鍵がかけられていた。
      夜魔とその従者が犯人の場合、彼らはどうやって脱出したのか。
      Mr.リーズニング:あの空間は大人1人余裕である。
      これで犯人が従者に片付けを頼んだのも説明がつく。
      だが私はその時間帯、従者が2階で歩く音しか聞いていない。
      彼は従者に下の階から離れてもらう必要があったからだ。
      これで彼は配膳通路を通って1階に戻れる。
    • 犯人:「夜魔」
      Mr.リーズニング:夜魔は元々体が不自由だった。
      だが彼女の従者だけで全ては実行可能だ。
  • 16.Mr.リーズニング/休憩室
    Mr.リーズニング:私は休憩室に座り、固く閉ざされた「夜魔」の部屋を眺めた。
    その中で「夜魔」は夢の世界に陥っているわけではなく、奇妙な童謡を口ずさんでいた。
    今私が把握している手掛かりを警察に渡せば彼女は間違いなく罪を問われるだろう。
    だがどうにも、何かを見逃している気がする。
    Mr.リーズニング:突然響いたドアベルの音が私の思考を止めた。
    ホセ警官が来たようだ。全ては私の予想通りに発展した。
    私が自分の推理を話した後、「夜魔」はあっけなく自身と従者の罪を認め、ホセは夜通しで彼らを連行した。
    Mr.リーズニング:大雨は日が昇ると同時に止んだ。
    全て終わったと思った時、本館の者たちは、怪鳥がいなくなったことに気付いた。
    DMがその事を私に知らせた時、私はふと、1件目の事件以降、「怪鳥」を見ていないことに気付いた。
    そして彼女の言いぐさから、彼女はただの助手であるはずはない。
    それに彼女は「夜魔」に対して特別な理解を示していた。
    まさか、彼女は共犯なのか?
    Mr.リーズニング:怪鳥の行方を探すために、私とDMは再び休憩室に戻った。
    「夜魔」の部屋を通りかかった時、ふとあの日彼女が口ずさんでいた童謡を思い出した。
    Mr.リーズニング:彼女は共犯ではない。「夜魔」の最後のターゲットだ。

第四章

  • 0.Mr.リーズニング/休憩室
    Mr.リーズニング:物語でも、童謡でも、現実でも、「王子」と雨を祈る女は物語の登場人物のように死んだ。
    だが童謡の姫の結末はまだ決まっていない。
    怪鳥の物語はーー。
  • 1.Mr.リーズニング・D.M/休憩室
    Mr.リーズニング:怪鳥はあの日、どんな物語をしていた?
    D.M:彼女はあの日……鳥と鳥かごについての話をしていましたね。
    Mr.リーズニング:籠の中の悪鳥……どうやらすぐにでも「夜魔」に会いに行く必要がありそうだ。
  • 2.Mr.リーズニング・「夜魔」/精神病院
    Mr.リーズニング:再び「夜魔」に会ったのはあの嵐の夜の1日後だった。
    予想外なことに、私たちが顔を合わせた場所は警察局の監獄ではなく、金持ちの家族トラブルを処理するための精神病院だった。
    「夜魔」はこのような処遇に慣れているようで、私の訪問にも驚いた様子はなかった。
    「夜魔」:あなたたちは彼女を見つけていないのね?
    Mr.リーズニング:彼女は死んだのか?
    「夜魔」:生きていて欲しい?
    Mr.リーズニング:私は答えなかった。
    「夜魔」:あなたは生きていて欲しいと願うわ、本当よ。
    あなたが思っているよりももっと。
    だから、少しだけ手伝ってくれたことに免じて、あなたにチャンスをあげようと思う。
    「夜魔」:少なくとも今、彼女はまだ生きている。
    でも、人が飲み食いしないまま生きていられる限界がどれほどか、探偵のあなたなら分かるはず。
    「夜魔」:謎は、私のクローゼットに残しておいたわ。
    手掛かりはあなたがもう見つけているはず。
    そして答えはあなた自身が探すべきよ。
    Mr.リーズニング:彼女が言う手伝いというのが何なのか追及する余裕もなく、私は荘園に引き返した。
    荘園についた時、空はすでに暗くなっていた。時間がない。
  • 3.Mr.リーズニング/「夜魔」の客室
    Mr.リーズニング:私はあの時「夜魔」の従者に開けられるのを止められたクローゼットを開いた。
    Mr.リーズニング:中には1本の鍵があった。
    Mr.リーズニング:記憶の中で、鍵が使える場所を思い出した。2つの箱ーー
  • 4.Mr.リーズニング/「王子」の客室
    ※「王子」視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:私は鍵で「王子」の箱を開けた。
    中にはDMの招待状にそっくりなカードが入っていた。
    そこには暗号が書かれていた。
    【暗号化された招待状の欠片】

    1枚の破れた質の良い紙。
    形から見るに、空白の招待状の一部に見える。
    奇妙な文字がある。

    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:私は鍵で雨を祈る女の箱を開けた。
    中にはDMの招待状にそっくりなカードが入っていた。
    そこには暗号が書かれていた。
    【暗号化された招待状の欠片】

    1枚の破れた質の良い紙。
    形から見るに、空白の招待状の一部に見える。
    奇妙な文字がある。
  • 5-6.Mr.リーズニング・D.M/休憩室
    ※雨を祈る女視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:私はそれらを休憩室に持って行き、解読を試みた。

    【「王子」の招待状】

    【「王子」の招待状】


    Mr.リーズニング:vigt-deux heures trenteSalon
    D.M:これはフランス語です。10時30分、休憩室。
    Mr.リーズニング:いつの間にか、DMも休憩室に姿を現していた。
    D.M:「夜魔」は儀式感を重んじる人です。
    彼女はこのトリックで秘密の招待を送るのが好きでした。
    Mr.リーズニング:なら、彼女は怪鳥にも招待状を送ったはず。

    ※「王子」視点を選択した場合
    Mr.リーズニング:vingt-deux heures trente Bureau
    D.M:これはフランス語です。10時30分、書斎。
    Mr.リーズニング:いつの間にか、DMも休憩室に姿を現していた。
    D.M:「夜魔」は儀式感を重んじる人です。
    彼女はこのトリックで秘密の招待を送るのが好きでした。
    Mr.リーズニング:なら、彼女は怪鳥にも招待状を送ったはず。
  • 7-10.Mr.リーズニング・D.M/怪鳥の客室

    【怪鳥の招待状】

    【怪鳥の招待状】


    Mr.リーズニング:vingt-et-une-heures-trenteAtelier de picture
    D.M:9時半、コレクションルーム。
    Mr.リーズニング:コレクションルームは2階にある。
    この部屋の中も捜査したが、臨時で置かれているコレクション以外は特に目立った違和感もなかった。
    DMの話によると、コレクションルームと言っても、臨時の面客用に客室を改造したものだとか……
    Mr.リーズニング:待て、修理人が言ってたな。
    ここの客室には全て1階と繋がっている配膳通路があると。
    コレクションルームのはどこだ?
    D.M:湿気を防ぐために、2階の通路の入り口は封じられています。
    Mr.リーズニング:怪鳥の居場所が分かった。
  • エピローグ
    Mr.リーズニング:最終的に、私たちは1階にある廃棄されたその配膳通路の中から木箱に囚われた怪鳥を見つけた。
    死の一歩手前だった彼女は、それでも強く生き延びた。
    彼女と共に2枚の絵もそこにあった。
    1枚は東方美人図、2枚目は青い光がきらめく森の風景画だ。
    DMの話によると、これらは雨を祈る女と「王子」の一族に伝わるものらしい。
    Mr.リーズニング:家同士の取引よりも、私が気になっていたのは「夜魔」の言う「手伝い」だった。
    だが彼女はそれ以降、私の面会要請を全て断っていた。
    Mr.リーズニング:ほどなくして、ホセ警官から彼女が回復した怪鳥との面会を要求したことを聞かされた。
    Mr.リーズニング:私と「怪鳥」の面会は、またしてもあの休憩室、同じような雨の夜だった。
    ただ、前の雨夜で物語を語った者も、それを聞いた者も、私たち2人以外はいなくなっていしまったが。
    Mr.リーズニング:私は彼女と「夜魔」の関係について訊ねた。
    だが「夜魔」とのこともあったので、彼女の返答には期待していなかった。
    だが意外なことに、彼女は窓の外の嵐を眺めながら笑みを浮かべたのだ。
    怪鳥:探偵さん、その答えは1つ前の雨の夜に夜魔がもうあなたに教えたはずです。
    Mr.リーズニング:彼女の物語のことか?
    怪鳥:ああ……ええ、あの時あなたはご不在でしたね、ぬいぐるみに関する話です。
    Mr.リーズニング:それで、君はその少女ということか?
    怪鳥:いいえ、私はあのぬいぐるみです。

地図

1F

2F

事件ファイル

  • 雨を祈る女の死の真相

    水のない場所でなぜ溺死したのか?
    「夜魔」の従者は水を吸いやすい布を使って雨を祈る女の口と鼻を覆い、大量の液体を注いだことで彼女の呼吸を阻み、溺死に似た死因を偽造した。
    伝説の神女と同じように、雨は、真相を隠すベールなのだ。
  • 「王子」の死の真相

    同じ赤ワインでも、なぜウィックには美酒となり、「王子」に対しては致命的な美酒になったのか?
    「夜魔」はビスケットを通してウィックに解毒剤を与え、「王子」がウィックを利用して毒味をすることで警戒心を解いた。
    そして彼の隙を突き、命を奪う赤ワインを飲ませたのだ。
    死と生の取引に、公平など最初からありはしない。
  • 怪鳥失踪の謎

    鳥かごは束縛であり、守護でもある。
    それは夜魔が私や誰かのために準備した文字遊びゲーム。
    彼女は十分な手掛かりを提供した。
    後は参加者が鳥かごを開ける鍵を見つけるだけだ。
    彼女の従者の脱出を手助けした仕掛けにも、彼女の秘密が隠されている。
    しかしこの簡単なゲームで、最も多くのゲームが残された。
    彼女は本当に怪鳥を殺す気だったのか?
    そして、あのなぞかけはフランス語だったのか。
    私は本当に全ての謎を突き止めたのか?

登場人物

  • 雨を祈る女

    著名舞踏家であり、芸術商人でもある。
    東洋の骨董と芸術作品を集めるのを好む。
    取引用に持ってきていた芸術品は雨を祈る女の一族に伝わる東方美人図。
    • 第1章・第2章(雨を祈る女視点の場合)
      9時50分に雨を祈る女の死が発覚し、騒ぎになる。
      その後部屋に戻り、「王子」視点同様DMから赤ワインを送られて殺される。
    • イベント以前
      雨を祈る女は家に伝わる日本人形を大切にしており、いつも部屋の目立つ場所に置いているほどだった。
      しかし2日前から雨による湿気の影響でカビが生えてしまったため、不機嫌だった。
      このカビは第1章時点で既に「夜魔」によって修繕されている。
      また、雨を祈る女の客室の窓は壊れて開かなくなっており、朝に「驚」に修理を頼んだが、部品が足らないために直せなかった。
    • 第1章・第2章(「王子」視点の場合)
      9時の鳩時計が鳴り、サプライズゲームを終えて自身の客室に戻る。
      9時15分頃、DMの命令で「惧」が取引の了承を示す赤ワインを温めて持ってくる。
      雨を祈る女はDMからコレクションを購入する取引を行っており、交換条件についても話をつけていた。
      しかし彼女はワインが好きでなく、外に捨てようとしたが窓が壊れてためおり断念。
      安眠薬を飲んでベッドで眠りについた。
      9時50分頃、「夜魔」の従者が雨を祈る女を装い、配膳通路を通じてワインを飲み終えた旨のメモを「惧」に渡した。
      「夜魔」の従者は寝ている雨を祈る女を拘束し、吸水布で口と鼻を塞いで窓の近くに連れていった。
      そして窓ガラスを割って外の大雨が彼女にかかるようにし、大量の水が吸水布を通して彼女に流れ込んで溺死した。
      彼女は縛り上げられた時に目が覚めたが、水を吸った布が口に張り付いたために助けを呼ぶことが出来なかった。
      「惧」は窓ガラスが割れる音に異変を感じて雨を祈る女の客室の扉を叩くが返事はなく、Mr.リーズニングが扉を蹴破って強制的に侵入することで雨を祈る女の死が発覚した。
      配膳通路には人ひとり通れるくらいの空間があり、「惧」を入れ違いになるように、「夜魔」の従者は絵画を回収して配膳通路を通って雨を祈る女の客室から休憩室へと移動し、そのまま「夜魔」の元に戻った。
  • 「王子」

    コレクターの家の養子であり、芸術商人。
    様々な機械人形のコレクションを好んでいる。
    DMによれば険しい人生を送っており、敵が多いために警戒心が強く、犬のウィックに毒味をさせていた。
    取引用に持ってきていた芸術品は「王子」の一族に伝わる青い光がきらめく森の風景画。
    • イベント以前
      2日前からウィックが環境の変化のせいか元気がなく、その影響で機嫌が悪かったと「悲」が証言している。
      ウィックは元気がないのにも関わらず普通の食事に口をつけず、「夜魔」のビスケットだけを食べていた。
      「夜魔」のビスケットには後述の毒の解毒剤が入っていたが、「王子」はそれを知らなかった。
      彼は厨房に問題があるのではないかと怒鳴り散らしたこともあったらしい。
    • 第1章・第2章(雨を祈る女視点の場合)
      9時の鳩時計が鳴り、サプライズゲームを終えて自身の客室に戻る。
      9時15分頃、DMの命令で「悲」が取引の了承を示す赤ワインを温めて持ってくる。
      「王子」はDMからコレクションを購入する取引を行っており、交換条件についても話をつけていた。
      どの段階で行われたのかは不明だが、部屋に来たワインは「夜魔」の従者によってフィレンツェに生息する植物から作る毒が入れられていた。
      この植物は少量であればリラックス効果があるが、大量に使用すると猛毒となる。
      「王子」は毒味役としてワインをウィックに与えたが、事前に解毒剤入りのビスケットを食べていたため、中毒死するどころか急に元気になった。
      9時20分頃、厨房へウィックを連れて行き、食べ物をあげてから「王子」の客室へ送り返すよう「疑」へ頼んだ。
      この間に「夜魔」の従者は「王子」の部屋に侵入。
      その後「王子」は自室へ戻り、残りの赤ワインを飲んでいる途中にワインに入ってた毒が身体に回り、暖炉の傍で中毒死した。
      9時50分頃、「夜魔」の従者が「王子」を装い、配膳通路を通じてワインを飲み終えた旨のメモを「悲」に渡した。
      配膳通路には人ひとり通れるくらいの空間がある。
      グラスを回収するために階段を登ってやってくる「悲」を入れ違いになるように、「夜魔」の従者は絵画を回収して配膳通路を通って「王子」の客室から「悲」の待機部屋へと移動し、そのまま「夜魔」の元に戻った。
      「王子」の客室を訪問した「悲」は死体を発見して叫び声を上げ、「王子」の死が発覚した。
    • 第1章・第2章(「王子」視点の場合)
      9時50分に雨を祈る女の死が発覚し、騒ぎになる。
      その後部屋に戻り、雨を祈る女視点同様DMから赤ワインを送られて殺される。
  • 怪鳥

    DMの助手。
    「夜魔」に対して特別な理解を示していた。
    「王子」視点では雨を祈る女の事件前の行動について証言した。
  • 第1章・第2章
    1件目の殺人の後に失踪。
    「夜魔」の招待で9時30分にコレクションルームに行っている。
    詳しい経緯は不明だが、そこで怪鳥は木箱にとらわれ、現在は使われていないコレクションルームから2Fに繋がる配膳通路に放置されていた。
    死亡した2人から奪われた芸術品も彼女と同じ箱に入っていた。
  • 第3章・第4章
    「夜魔」が警察に逮捕された後も行方不明だったが、Mr.リーズニングによって餓死寸前で発見された。
    「夜魔」との関係についてMr.リーズニングから聞かれた際は「夜魔がサプライズゲームで話した物語におけるぬいぐるみが自分だ」と言った。
  • 「夜魔」

    イタリアのフィレンツェ出身の芸術商人。
    著名な人形師でもあり、体が不自由なため車椅子に乗っている。
    儀式感を重んじる人物で、暗号を作った招待状を送ることを好んでおり、ターゲットの1人である怪鳥には9時30分にコレクションルームで待ち合わせる招待状を送っている。
    また、これは「王子」と雨を祈る女にも送っており、1件目の死亡者の芸術品の入っていた空箱に10時30分を待ち合わせ時間にする招待状が入っている。
    怪鳥と特別な関係があるらしい。
    • イベント以前
      「王子」の飼っている犬にビスケットを与えており、犬は「夜魔」のビスケット以外を食べなくなっていた。
      「夜魔」のビスケットには「王子」を殺した毒の解毒剤が入っていた。
      また、雨を祈る女は家伝の宝である人形の服にカビが生えたことで機嫌が悪くなっていた。
      「夜魔」は人形師としての独自の技術を使い、布を取り換えて透明な糸で縫合した。
    • 第1章・第2章
      停電中の暇潰しに「サプライズ」ゲームを提案した。
      9時30分まで従者と一緒にコレクションルームでDMと取引の会話を行う。
      以降は1Fに戻り休んでいたと供述しているが、この時間にコレクションルームで怪鳥と待ち合わせる招待状を送っている。
      DMとの取引は失敗しており、どのタイミングかは不明だがDMからミルクを送られている。
      しかしDMの予測によれば、彼女は雨を祈る女と「王子」とも取引を行っていたらしい。
      「王子」の殺害に使われた植物から取れる抽出物、雨を祈る女の殺害に使われた緑色の給水布、その何れも彼女の私物である。
      「夜魔」は身体が不自由なため上の階の部屋に客室がある2人を殺害することは難しいが、彼女の従者が手足となって犯行に及んだ。
    • 第3章・第4章
      Mr.リーズニングの推理によって「王子」と雨を祈る女を殺したことが発覚。
      本人も自身の犯行を認め、ホセ警官によって従者と共に夜通しでで連行されることとなった。
      しかし監獄ではなく金持ちの家族トラブルを処理するための精神病院に移送されており、怪鳥の行方を調べるMr.リーズニングに対してヒントを出した。
      その後は彼からの面会を全て拒否しており、回復した怪鳥との面会を要求した。
  • 「夜魔」の従者
    「夜魔」の従者。
    身体が不自由な主人に代わり、移動を伴うトリックの仕掛けを行った。
  • D.M

    メロディーズ荘園の主人。
    ゴールデンローズ事件以降、感謝の名目でMr.リーズニングを自身の変装サロンに招待した。
    「サプライズ」ゲームで使うサプライズボックスとアイテムを用意した。
    芸術商人である「王子」・雨を祈る女・「夜魔」の3人と取引を行っており、1人目の死亡者>2人目の死亡者の順で取引成立の赤ワインを送っている。
    (この取引は取引の一方が死亡した場合、棄権とみなされ、次の取引相手に回される)
  • 「悲」

    恐怖メイクを施したメイド。
    D.Mが「王子」に仕えるよう手配した使用人で、「王子」が死亡した際の第一発見者。
    雨を祈る女視点では「王子」の事件前の行動について証言した。
    ワインの取引について理解していなかった。
  • 「疑」

    「疑念」のメイクをした料理長。
    雨を祈る女視点では「王子」の事件前の行動について証言した。
  • 「惧」

    恐怖のメイクを施している従者。大人しい。
    D.Mが雨を祈る女に仕えるよう手配した使用人で、雨を祈る女の異常を最初に察知した。
    「王子」視点では雨を祈る女の事件前の行動について証言した。
    ワインの取引について理解していなかった。
  • 「驚」

    驚愕のメイクをした老人。
    荘園の修理やメンテナンスを担当している修理人。
    「王子」視点では雨を祈る女の事件前の行動について証言した。
  • Mr.リーズニング

    巷で有名な探偵。
    ゴールデンローズ事件以降、DMが感謝の名目で変装サロンに招待した。
    客人たちには「謎の客人」として認識されている。
    1件目の殺人の後「夜魔」の部屋を訪問したが、「夜魔」の従者に阻まれた。
    嵐の夜に起こった2人の殺人のトリックを見破り、死亡寸前だった怪鳥を見つけ出した。

大まかなまとめ

  • ゴールデンローズ劇場の事件を解決したMr.リーズニングは、DMから感謝の名目でメロディーズ荘園の変装サロンへ招待される。
    荘園には3人の新進気鋭の芸術商人が招待されており、リーズニングは「謎の客人」として荘園を訪れた。
    しかし荘園は電力供給装置に雷を受けたことによって停電を起こしたため、サロンは予定通り行われなかった。
    夜嵐の中、停電が直るまで手持ち無沙汰となった参加者たちは居間で時間を潰すこととなり、「夜魔」の提案でサプライズゲームをすることになった。
    サプライズゲームとはDMの用意したサプライズボックスから玩具を1つ引いた後、蝋燭が消える前にその玩具に関する物語を語るというもの。
    リーズニングは興味がなかったため参加せず、荘園の状態を調査するために居間を出て行った。
  • リーズニングが居間に戻ってきた時、サプライズゲームは「夜魔」と怪鳥が話を終え、「3人目(雨を祈る女、もしくは「王子」のうち視点選択した方)」が話すところだった。
    「4人目(視点選択してない方)」の物語が終わると丁度9時の鐘が鳴り、サプライズゲームは一旦お開きとなった。
    各自一旦部屋に戻りそれぞれの時間を過ごすこととなったが、およそ一時間後に「(サプライズゲームにおける)4人目」の死体が発見されたことによって全員が死人の客室に集まった。
    リーズニングは「夜魔」を除く全員に聞き込みを行い、死人の客室を施錠して本館から離れること・客室に入ることを禁止した。
    その後、彼は警察に連絡をしてから彼女の部屋を訪問したが従者に阻まれた。
  • 更に時間が経過し、2件目の殺人事件が発生した。
    犠牲者は「(サプライズゲームにおける)3人目」であり、リーズニングは再度聞き込みを行った。
    「夜魔」は漸く話をできるようになり、休憩室で彼女と話すこととなった。
    リーズニングは1件目の事件が起きる前の「彼女と従者の行動」と「死亡者との関係」の質問と、「夜魔」の客室の調査を要求した。
    「夜魔」は少し渋ったが、DMによってリーズニングが著名な探偵であることが明かされたため、彼が客室に入ることを認めた。
    「夜魔」の客室の情報、そして死亡者たちの客室の手がかりと使用人たちの証言からリーズニングは「夜魔」とその従者が犯人であると突き止めた。
  • リーズニングが自身の推理を話すと、「夜魔」はあっけなくその罪を認めた。
    「夜魔」は客室に閉じ込められ、ホセ警官が荘園に訪れると従者とともに連行されて行った。
    翌日になると雨は止み、本館では怪鳥が1件目の事件以降失踪していることが明らかになった。
    しかし彼女の行方は分からない。
    リーズニングは部屋に幽閉されている「夜魔」が口ずさんでいた童謡を思い出し、怪鳥も彼女のターゲットであると考えた。
    また、今回の事件がサプライズゲームで話された物語と密接に結びついていると考え、自身が席を外していた時に話されていた「怪鳥の物語」をDMから聞いた。
  • 事件の起きた2日後、リーズニングは「夜魔」のいる精神病院で彼女と面会し、怪鳥の行方を聞いた。
    「夜魔」は「手伝いをしてくれたことへの報酬」として、ヒントは自身の客室のクローゼットにあることを教えてくれた。
    再び荘園に戻った彼は「夜魔」のクローゼットから鍵を見つけ、その鍵で1件目の死亡者の骨董箱を開けて「夜魔」から死亡者に宛てた招待状を発見した。
    更にDMの助言によって怪鳥の客室でも怪鳥宛の招待状を見つけたが、そこにはコレクションルームを待ち合わせ場所とする旨が書かれていた。
    コレクションルームにある廃棄された配膳通路から餓死寸前の怪鳥と2件の死亡者たちの芸術品の入った木箱が発見され、事件は完全に解決した。
    リーズニングは以前の面会以降自身との面会を拒否する「夜魔」が怪鳥との面会を要求したと聞き、回復した怪鳥に彼女との関係について質問した。
    怪鳥はサプライズゲームにおける「夜魔」の物語を語った上で、自身は物語に登場する「ぬいぐるみ」だと言った。
    結局リーズニングは、「夜魔」の言う「手伝い」など、いくつかの疑問が解消しないままだった。

※殺人のトリックや詳しい経緯は登場人物まとめを参照

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