波に乗れ！夏の運動会/序章

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試合会場

ボランティア：もしかしたら……会場内で素晴らしい試合が行われているのかも。

試合前「取引」

• 1.試合会場の外
  見習い編集：前、左……そして前へ。よし、地図通りなら、恐らくこの先が……
  見習い編集：キャッ！（ぶつかる）
  ボランティア：（息切れ）ご……ごめんなさい！怪我はない？
  ボランティア：って、あれ？……編集さん？
  見習い編集：えっと……どちら様かしら？
  ボランティア：私だよ！エックス理工学院の生徒で、「放浪者ランニングクラブ」のメンバーの……数カ月前、記者としてうちの学校の運動会へ取材に来てたでしょ？
  ボランティア：校内新聞にも取材記事が載ったんだよ！
  見習い編集：うーん……あ、ああ！思い出した！あのクラブの生徒さんね！
  ボランティア：思い出したようには見えないなぁ……
  ボランティア：また会えたのは嬉しいけど……今は運動会の試合に向かう最中で、急いでるんだ。
  ボランティア：私は今回の運動会のボランティアとして招待されたの。よくある「盛り上げ役」だね。応援しながら白熱した試合も鑑賞できるから、お得なんだ。
  ボランティア：それじゃあ、またね！
  見習い編集：ちょっと待って……もしかして、エウリュディケ運動会のこと？
  ボランティア：うん。聞いたことあるの？
  見習い編集：偶然ね、私も丁度エウリュディケ運動会の報道を任されたの。上手くいけば……新聞社の正社員になれるかもしれない。
  見習い編集：試用期間ももうすぐ終わるし……今回の報道が失敗したら、もう新聞社では働けないかもしれない。
  見習い編集：でも、実は私……運動についてはよく知らなくて……
  ボランティア：そっか……この運動会は編集さんにとってとても大事なんだね。
  ボランティア：……よし。以前お世話になったことだし、今度は私が手伝ってあげるよ！
  ボランティア：そうだなぁ……インタビューを担当する助手として、使えそうな素材を集める手伝いをするってのはどう？
  ボランティア：これであなたは記録に専念できるし……ほら、ああいう美しい言葉や、スムーズな文章で、完璧な運動会のニュース原稿を書けばいい。
  見習い編集：それは本当にありがたいわ！正社員になれたらあなたにお礼を……
  ボランティア：エヘヘ、冷たいサイダーを1本くれれば十分だよ。
  ボランティア：いけない、運動会がもうすぐ始まる。歩きながら話そう！
  
  
• 2.試合会場
  
  主審：こんにちは……
  ボランティア：こんにちは。私は選手を応援しに来たボランティアで、こっちは運動会を報道する新聞社の編集さん。
  見習い編集：こんにちは。取材許可証はここに。
  主審：試合会場は主に2つの部分に分かれている。室内の体育館では主に陸上競技が、都市の運河に近い方では水上競技が行われている。
  主審：試合会場の中には食べ物や記念品を販売しているブースがある。興味があれば、自由に買いに行くといい。
  
  彼は適当に傍のカウンターを指さし、興味がなさそうに目の前の少女を見ていた……が、少し疑問も抱いているようだ。
  
  主審：何かあれば、会場内のボランティアか、救急医に助けを求めるように。
  
  主審：最後に……運動会専用のナンバータグを持って、ここから入場しなさい。エウリュディケ運動会へようこそ。
  見習い編集：ナンバー……タグ？私たちの数字は……どっちも40番ね。
  ボランティア：着けたよ！早く入ろう、試合が始まっちゃう。
  
  
  ボランティアが編集さんを会場まで引っ張っていくと、会場の熱気が2人に押し寄せた。
  空を舞う風船やカラーテープが視界に入り、賑やかな応援の声や歓声が響き渡る。
  こんな空気にあてられると、自分も混ざりたいと思ってしまう。
  
  ボランティア：よし、準備は万端。試合を見に……じゃなくて、取材に行くよ！
  ボランティア：ごめんごめん……まだ助手って身分に慣れてなくて。エヘヘ。
  ボランティア：運動会のスケジュールによれば、今日は水球試合とボートレースが行われるみたい。まずは……川辺に行ってみよう！
  見習い編集：ええ、ボランティアさん。あなたが取材した内容を私が記録するわ。インタビューの効率に影響しないよう、できるだけ口は挟まないでおくから。
  見習い編集：どうかスポーツに関する知識を駆使して、運動会の素晴らしい瞬間を記録するのを手伝ってちょうだい！
  ボランティア：任せて！
  
  

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