意思疎通ヒート

Last-modified: 2013-08-13 (火) 02:12:17

女「好きだ!付き合ってくれえええええ!!」

男「だが断る」スタスタ

女「くっそぉ…いつになったら私に振り向いてくれるんだ!」

猫「まあ、無理だニャ」
女「そんな事はない!」

すずめ「アホーアホー」

女「すずめがカラス語しゃべんなぁあああ!!」

ポチ「女ちゃんもうやめよう? 僕、さすがにもう無理だと思うんだ」

女「何を言う! 昨日は調子が悪かっただけだ!」

ポチ「…毎日フラれてるじゃん」

女「う…き、今日こそは大丈夫だって!!」

ポチ「説得力ないよ…」

女「うぁ、もうこんな時間か!! 行ってくる!!」

ポチ「行ってらっしゃい…」

~夕方~

女「またフラれたああああああ!!!」
ポチ「僕もう見てらんない」

女「よおし! 散歩にいくぞポチ!!」
ポチ「うん!」

女「しかし今日はいい天気だな!」
ポチ「雲ひとつない青空だもんね!!」

ポチ「あれ、男さんじゃない?」

女「んな!? 逃げるぞポチ!!」

ポチ「わわわ!! なんで逃げるの~~~!?」

女「心の準備が出来てない時に勝てる相手ではない!」

ポチ「え…? いつも負けてるじゃん…」

女「うるせええええええええええええ!!!!」

男「何か視線を感じる…窓の外か?」

猫「にゃあ~」
男「なんだ猫か」

 その後

女「ど、どどどどうだった?」
猫「普通にテレビ見てたよ~」
女「そうか! これはお礼の刺身だ、ありがとな」
猫「お安いご用さぁ~もぐもぐ」

女「よし次はハトにお願いするか!」ハアハア
ポチ「そろそろ…間違いに気付こうよ」

女「よおしポチ!! 一発芸を覚えるぞ!!」
ポチ「ええ…恥ずかしいよ」

女「馬鹿野郎! 芸のできない犬はただの犬だあ!!」
ポチ「別にただの犬でいいし…」

女「よし特命犬ただのポチを目指すぞ!! さっそく特訓だあ!!」
ポチ「聞けよバカ飼い主」

女「ちくしょう! 今日もダメかああああああああ!!」
ポチ「次、またがんばればいいよ」

野良猫「あら女さんじゃん? お久~」

女「お前、ミケか! 久しぶりだなぁ~どこ行ってたんだぁ?」

ミケ「ちょっと隣町にオトコ漁りにね」

女「は? オトコ漁りってお前そんな猫じゃなかっただろぉ!?」

ミケ「うふ、女はちょっとの間に変わるモノよ♪ 女さんはどうなの?」

女「バカいうな、そんなホイホイできるかぁ!!!!」

ミケ「まだなんだ~女は生モノなんだから早くしないと腐っちゃうよ~?」

女「な、なななな…!」

ミケ「ま、良いけどね。それじゃ私はこれからお楽しみだからバイバイ♪」

女「く、くそぉっ! 猫に負けたぁ…!!」
ポチ「別に勝ち負けの問題じゃないと思う」

亀「それで今度は僕に相談かい?」

女「おう! どうすりゃいい!?」
亀「っていうかまだ彼の事が好きなんだ?」
女「もちろんだ!」
亀「一途だよねぇ、僕ならとっくにあきらめて他の人探すけど」
女「他の人なんて考えられん!!」

亀「でも、しつこい女はウザがられるよ~? これは人も亀も共通だね」 

女「く、ならどうすれば…」
亀「ちょっと距離を置いて見たらどうかな? ホラ、離れて初めて判る魅力ってあるじゃない」
女「おお、なるほどな! ありがとう亀!!」
亀「お役に立てて光栄だね」

次の日

女「おい亀ぇえええええええ!! 遠くから叫んだけどダメだったぞ!!」
亀「その距離じゃないんだけど」

猫「おあああああああ」

女友「盛りついちゃって、発情期ねえ…」
女「そ、そうだなっ」

女友「女ちゃん顔赤いけど大丈夫?」

女「も、問題ないぞ!!」
女友「ならいいけど…」

猫「早く来てぇ…もうガマンできないの…!」

女(言えん、私にはこう聞こえてるなんてとても言えん!!)

女「こっちも大食いだああああああ!!!! さあ食えホポチぃ!!」
ポチ「僕が食べるんだ…」

10

女「私に足りないものは何だと思う?」
ポチ「う~ん、強いて言うなら色気かな…」

女「色気かああ!?」
ポチ「少し子供っぽいし」

女「うん」

ポチ「貧乳だし」

女「く、くやしいが言い返せん…」

ポチ「頭悪いっていうかバカだし」

女「それはただの悪口だろうがああああああ!!!」

11

女「もう限界だぞ熊さん…」

熊「それでお前はあきらめるんか?」

女「私だってあきらめたくはない!!」

熊「どんな道にも壁はある、しかしな…壁があるっちゅうことは

  入るための扉も必ずあるんやで?」

女「く、熊さん!!」
熊「それを見つけるまでがんばりぃ」

女「わかったあああああ!!! ありがとう熊さん!」

熊「青春や、涙なしには語れへん…!」

12

TV「○動物園からライオンが脱走したという情報が入りました。

    近隣の皆様は決して外に出ないよう…」
女「おい! 思いっきりうちの近所じゃねえかこれ!?」

ライオン「そうだね」

女「おわあああ!! どっから入ってきやがった!!」

ライオン「逃げる途中、ちょうど窓が開けっ放しだったんで失礼した」

女「失礼するな!! ってか動物園に帰れ!!」

ライオン「それはそうと、この犬食べても良いかな?」あ~ん

ポチ「うわあああ!!!!」
女「帰れええええええええ!!!!」

その後、フルボッコにされたライオンはあえなく御用となった

ライオン「次逃げる時は絶対あの家に近づかない事に決めたよ」

13

女「こんなに動物とは通じ合えるのになぜ男とはさっぱりなんだ!」
ポチ「やっぱり激しすぎるんじゃないかな・・・?

    もっと大人しくしてみればどう?」
女「し、しかし私は自分をまげてまで恋愛はしたくないぞ!」
?「よう言った!」

女「く、熊さん!!」

熊「今の言葉、胸に染みたでぇ」

女「で、でも何でここに熊さんがいるんだああ!?」

熊「ちょっと扉を叩いてたら壊れてしもうてな、散歩しとったんや」

ポチ「それって脱走じゃ…」

熊「がっはっは! 上手い事言うたなハチ公」

 そのあとすぐに係りの人に連れて行かれました

ポチ「次は何が脱走するのかな…あの動物園」
女「つうかオリの意味ねえな」

14

女「さあて散歩だ、行くぞポチ!!」
ポチ「うん! でも今日男さんに会ったらどうするの?」

女「う、今日はがんばる!」

ポチ「まあ、会うかどうか…あ!」

女「出たな男め! よぉし戦闘開始だポチ!!」

男「よう、犬の散歩か?」

女「そうだ! ポチって言うんだぞ!!」
男「かわいいな、俺も犬好きなんだよ」
女「そ、そうか!」

男「やっぱ犬は秋田犬だな~」ナデナデ
女「あああああ!!!!」

男「どうした?」

女「す、すまん急用を思い出したぁ!! 私達はこれで失礼するぞ!」
男「そうか・・・またな」

その後

女「てめええ!! 男に褒められた上、ナデナデとはどういう了見だ!!」

ポチ「犬に嫉妬されても…」

15

女「よし、この着ぐるみで…私も男にナデナデ体験だああああ!!!」
ポチ「KAWAEEEEEEEEEEE!!!」

女「お前が発情すんなあああああああ!!」

16

ペンギン「…」ペタペタ
女「なぜこんな街中にペンギンがああああああああ!?」
ペンギン「…ちょうどいい、お前私を水辺に案内しろ」

女「何で私が見ず知らずのペンギンを案内しなきゃならないんだ!!」
ペンギン「この由緒正しきコウテイペンギンに向かって失礼な…頭が高い!」

女「知るかぁああああ! ああもう仕方ねええええ!!」

その後・公園の池にて
亀「ちょっと困るよ~変なの連れてこられちゃぁ」

女「すまん! 後で可愛い亀連れてくるからガマンしてくれええ!!」

17

女「どうしたポチ! 調子悪いのか?」
ポチ「なんか、体がだるくて…僕もう死ぬのかな…?」

女「何を言う!! 私の花嫁姿を見せるまで絶対に死なせないぞぉ!!」
ポチ「あはは…それってずっと死ねないね…」

女「冗談言うなよポチィ…今さりげなく傷ついたぞ?」

ポチ「ご、ご…めん…」

女「お、おいポチ! ポチィイイイイイイイイ!!!!」

その後

獣医「風邪ですな」
女「てんめええ!!どれだけ心配したと思ってんだああ!!!」

ポチ「ごめんなさあ~~~~~~いっ!!」

女「あやまるなら逃げんじゃねえっ!!!」

そんなこんなで女と動物達の日々はつづく
意思疎通ヒート・おしまい

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