apt-get install courier-imap
メールボックスの準備
Courier-IMAPはMaildir形式のメールボックスになっている。
Postfixでは標準でMailbox形式になっているため、
# vi /etc/postfix/main.cf home_mailbox = Maildir/ と指定する。
設定を変更したあとは
# /etc/init.d/postfix restart
でPostfixを再起動しておく。
Mailbox形式とは/var/spool/mailディレクトリの中にユーザー名のファイルを作成し、そこにメールを保存するもの。
ひとりのユーザーがひとつのファイルであり、何百通のメールを受け取ってもひとつのファイルに格納される。
このファイルが壊れてしまうとすべてのメールが消えてしまう。
それに対してMaildir方式ではユーザーのホームディレクトリの中にMaildirディレクトリを作成し
(/home/××/Maildir)、そこにメールを保存していく。
一通のメールがひとつのファイルになるので障害に強い。
Postfixの設定を変更するだけでなく、受信したメールを保存するディレクトリを作成しなければならない。
Maildirディレクトリの中には「cur」「new」「tmp」という3つのディレクトリを作るのだが、手動でやるのは面倒なので専用のmaildirmakeコマンドを使う。
メールを受信するユーザーとしてログインし、自分のホームディレクトリで次のコマンドを実行しよう。
$ cd ~ ホームディレクトリに移動する $ /usr/sbin/maildirmake Maildir Maildirを作成する
しかし、ユーザーごとにMaildirディレクトリを作成するのは面倒なもの。
「/etc/skel」ディレクトリにMaildirディレクトリを作成しておけば、次から新しいユーザーを作成すると同時にホームディレクトリにMaildirディレクトリが作成される。
/etc/skelディレクトリの中身は、新規ユーザーを作成するときにそのホームディレクトリへコピーされるのだ。
スーパーユーザーで次のコマンドを実行する。
# maildirmake /etc/skel/Maildir
メールアカウントの作成
Postfixの標準設定ではLinuxのユーザーがそのままPostfixのユーザーとなる。
つまり、作成したユーザーがあれば、そのログイン名がそのままメールアカウントになる。
たとえば、jitaku-server.netドメインでuserという名前のユーザーがいれば、user@jitaku-server.netというメールアドレスになるわけだ。
新たにユーザーを作成したときはuseraddコマンドを使う。
メールしか使わず、Linuxにログインしないというユーザーの場合は、ユーザーを作成するときに次のように指定する。こうすればLinuxにログインできなくなるため、安全性を高めることができる。
useradd -s /sbin/nologin ×× ××はユーザー名
Courier-IMAPの起動
Courier-IMAPを起動するには次のコマンドを実行する。「courier-imap」「courier-authlib」の両方のサービスを起動するところに注意してほしい。courier-authlibは認証を行うためのサービスだ。
また、psコマンドで正常に起動したかもチェックしよう。