大人数でテラリア 第19話

Last-modified: 2019-09-16 (月) 18:15:18

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アリスは喧嘩をしているガイドと武器商人の間にあえて首を突っ込む。
「ブラッドムーンって何?」
一階からまた扉を叩く音がする。
早くしろ、とガイドに目線で訴える。
「モンスターが大量に出てくる。さらにNPCも何人か機嫌が悪く……っ、アリス、こいつの銃口を何とかしてくれ」
アリスはちらと武器商人の銃を見た。
(……マシンガン系かな?ということは、)
うん、ガイド、頑張れ。
また下から扉が壊れた音がした。もうすぐ商人の部屋にたどり着きそうだ。
「あー、あー、武器商人さん、弾薬売ってくださいな」
武器商人は一瞬ガイドとアリスを交互に見たが、
「……畜生」
銃を下ろした。
「何で綺麗な奴が居るん……」
「早く!!」
70シルバーと銃口を向ける。
「ほらよ、マスケット弾100発だ」
弾を受け取りすぐに下に降りる。
いや、降りようとしたが、ゾンビの数が多い。仕方なく上から撃つ。
「……というかあいつら何してるんだ……」
地下に行った誰かさんを思い浮かべ、思わず口に出してしまう。
(こっち来た。よし、いいかな)
大量のゾンビが目標をアリスに変更した。
アリスはまずフレアガンで一斉に火をつけ、そしてそれからじっくり撃ち抜くつもりだった。
突然の後方からの衝撃が、打算を粉々にした。
「くぶぅっ!?」
悲鳴を挙げてゾンビの方向に吹っ飛ばされる。
原因は、
(__ドア)
おそらく、開かれたドアからあくまのめだまでも飛び込んできたのだろう。
アリスは後退りして銃を構える。
(私のライフはまだ180以上……防御は0だけど、いける……)
そう思った瞬間、後ろから帽子を被ったゾンビが出てきた。
後ろに気をとられた隙に距離を詰められる。
(これは、ちょっと、まずいかも)
直後だった。前方のゾンビの中に、誰かが現れた。
「痛いっ!?おい、何でスポーン地点にゾンビが重なって……!?」
メイジだった。アリスはわずかに気を取り直した。
「メイジ、暴れて!?」
「アリス居るんだな!?覚えておけよ!?」
手榴弾の音。それと同時にそちらにフレアを放ち、そして振り向きざまにマスケット銃を撃つ。
その間にメイジは包囲網を突破し、
「痛い、おいアリス、後で囮に使ってやるからな!?」
余裕でこんなことをのたまう始末。よく見れば金の鎧を着けている。
……ため息。
そしてそのあとセグアルとリアも来た。
全員でブラッドムーンを迎撃する。
「さぁ、もう打ち止めか?」
「みたいだね」
「……アリス、今度地下探索行こう。さすがにここに来て防具0はヤバい」
「…………(怨念)」
軽口を叩き合いながら。
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東から ゴブリンぐんだんが 攻めてくる!!

コメント

  • キュウリマンさん突破まであと2話…… -- アイズ 2019-09-16 (月) 18:15:18