各能力

Last-modified: 2020-08-14 (金) 02:37:32

コンプレックス(SHAME)

 あらゆるティーンはコンプレックスを持っており、それは自分に弱さ、奇妙さ、価値のなさを感じさせるものです。あなたのコンプレックスはグループによく知られているか、もしくは厳重に守られた秘密かもしれません。GMはあなたのコンプレックスを強調、または活躍させるシーンを設定することで、それを利用してあなたをトラブルに陥れるとよいでしょう。あなたがもし太りすぎなら、あなたはロッカールームでからかわれます。友人は、あなたが高所が怖いことを知っているにもかかわらず、最も高い崖から飛び降りるようにあなたを挑発します。先生はあなたのエッセイを  乏しい語彙とスペルミスでいっぱいの  クラス全体の前で声を出して読み上げます。あなたのコンプレックスはあなたのティーンを知ってもらうときに使用するツールです。「コンプレックス」と「問題」は絡み合っており、あなたの「コンプレックス」は「問題」になる可能性が非常に高いですが、お互いに関係がないこともあります。ミステリー間でコンプレックスを変更することができます。ミステリーごとに、コンプレックスを使用してダイスロールに自動成功(6)を追加できます(72ページ)。すでにサイコロを振って6が出なかった場合、または6を1つ以上出したけれど更に結果を良くしたい場合でも、使用して構いません。その状況でコンプレックスがどのように役立つかを説明できなければなりません。複数セッションのミステリーまたはアドベンチャーランドスケープをプレイする場合、セッションごとに1回自動成功のためにコンプレックスを使用できます。


GM:暗い学校の3階に入ると、先生が目を閉じて立っているのが見えます。彼女は夢遊病のようです。
プレイヤー2(グスタフ):「アンダーソンさん! アンダーソンさん、眠っているんですか?」
GM:彼女はすばやく窓まで歩いて、その土台に登ります。彼女が窓を開けると、冷たい風が部屋を吹き抜けます。
プレイヤー2:彼女を起こすために激しく手をたたきます。 「アンダーソンさん、寝てますよ!」
GM:先生は反応しません、そして、あなたは先生が窓から身を投げようとしているのに気づきます。どうする?
プレイヤー2:彼女をつかんで、引き下ろそうとします。
GM:【筋力】判定だね。
プレイヤー2:失敗、だけど、「コンプレックス」を発動させて判定に成功します。私のコンプレックスは「父が刑務所にいる」。みんなは、私が父親のようにダメになると思っているけれど、アンダーソンさんを救えたら、私は違うとみんなに証明する!

傷痕(SCARS)

 あなたが「衰弱」になるたびに、あなたはその苦難によって身体的または精神的に傷つきます。あなたの「傷痕」を一文で説明してください。以下のようにすることができます。例えば、出来事自体の説明(「強盗による銃撃」)、「傷跡」の説明(「銃創後の右太ももに大きな傷がある」) 、それがあなたにどう影響するかの説明(「撃たれた後、右足が不自由である」など)、または、その出来事があなたをどう変えたかの説明。(「私は銃が怖くなり、一人で寝られない」など)。傷跡は、人生を変える出来事を思い出させ、あなたのティーンに深みを与えるのに役立つことでしょう。

傷痕を受け入れる
 「コンプレックス」と同じように、傷痕がその状況でどのように役立つのか説明できるなら、あなたは傷跡を発動させてダイスロールを自動成功(6)にすることができます。ただし、「コンプレックス」とは異なり、傷痕を一度発動させてしまうと、二度と発動できません。英雄的で自己犠牲的な行動をとることで、傷痕を癒すことができます(第6章を参照)。
 「傷跡」は、処理して打ち勝つ必要があるトラウマを表しており、そうでないとこれらによりあなたは死ぬかもしれません。最初の傷痕から、傷跡を受け取るたびにサイコロを1つ振り、もしその結果が自分の傷痕の数より少ない場合、あなたのティーンはプレイから削除されます。傷痕が2つある場合は、成功するためには2以上を出す必要があります。傷跡が3つなら、プレイに復帰するには3以上を振る必要があります。ただし、6番目の傷跡を受け取ると、あなたはどうやっても助かりません。あなたのティーンはプレイから除外されます。状況に応じて、グループで何が起こるかを決定します。
  • そのティーンは即座に死亡する
  • ひどく傷を負い、病院で死亡する
  • ティーンは跡形もなく消滅する
  • ティーンは生きているが、両親は町から引っ越しを決めるほどに、トラウマの影響を受けている
  • ティーンは当局によって拘留され、養護施設に入れられる
 致命的な傷痕が、通常のトラブルもしくはプッシュロールで受けた場合、フェイズ5-後日談(95ページ)の最後のシーンで別れを起こすことをいつでも選択できます。エクステンド・トラブルで「傷痕」を受け取った場合、結果の一部として、ティーンはいずれ死ぬか、即座に姿を消します(75ページ)。
 あなたは、次のセッションのために新しいティーンを作成する必要があります。

GM:下水道に降りて、茶色の悪臭のする水に腰を沈める。カーブする壁は、病的な緑がかった黄色の弱い光で照らされています。マリアの殺人犯は、あなたが付いて来るのを見ていません。彼らはトンネルの中であなたの約30メートル先にいて、長いレザーコートが泥の中の彼らの後ろで浮いています。
プレイヤー2(グスタフ):ついていきます。【隠密】で判定、だけど失敗。
GM:殺人犯は角を曲がって、消えます。あなたが角に着くと、殺人者はあなたの前に突然現れ、暗闇の中であなたを押し付けます。あなたはその顔を見て、彼を認識します  あなたのお父さんです。ですが彼はあなたが誰なのか理解していないようです。彼の顔はグロテスクな笑顔が凍りつき、膿が頬を伝い、白目が紫色になっている。
プレイヤー2:「父さん、ここで何をしているの?」
GM:彼は、あなたに銃を向け、引き金を引きます。
プレイヤー2:銃を押しのけて、地面に押し倒そうとするよ。
GM:【筋力】判定して、失敗すると「衰弱」になる。
プレイヤー2:また失敗!
GM:キミは前からすでに「傷痕」を持ってる、そして今2つになった。生き残るためには、サイコロで2以上出す必要がある。
プレイヤー2:1!間に合わない。銃が火を吹き、グスタフの胸を打つ。彼は汚い水の中に崩れ落ちる。他の人がそこに間に合っても、グスタフは病院で息絶えるだろう。そうでなければ、死体は二度と見つけられない下水道へと流されてしまう。

対立(FRICTION)

 ティーンたちは友人であり、ミステリーを解決するために一緒にいますが、グループ内には常に対立があり、衝突、ドラマ、および秘密を生み出します。現時点でのグループ内の対立の原因を、一緒に決定します。対立はセッション中に変更できます。グループ内のすべてのティーンは同じ「対立」を持っていますが、それは全員に異なる影響を与えます  あなたの一人がその焦点となっていて、他の誰かが問題を解決しようとするかもしれません。下のリストから選択するか、新しいものを作成し、それから詳細の解決に進みます。例えば、誰が誰に恋をしていて、なぜそれが緊張を引き起こしているのでしょうか? 誰が誰からものを盗まれたのか、そして盗まれたのは何なのか? 対立を、グループ内の人間関係に結びつけましょう。グループを作成するときは、比較的穏やかな対立から始めるほうが良いでしょう。より深刻な問題は、グループを引き裂く危険性があります。対立の根拠が肯定的だったとしても、対立にはつながります。例えば、ティーンの2人は恋に落ちていますが、他の人には秘密にしており、彼らがその嘘に気づき、取り残されていると感じる、など。


GM:さて、対立を決定します。これはグループ内で緊張を引き起こすものです。しかし、キミたちはまだ友人だし、ミステリーを解き明かすために互いに助け合うだろう。指針が必要な場合は、ここにテーマのリストがある。
プレイヤー3(エヴァ):セクシュアリティと愛はどう?
プレイヤー2(グスタフ):うまくいきそう。どのキャラの間?
プレイヤー3:今考えたのは、私のキャラのエヴァは、あなたの妹であるリンダにひそかに恋をしている。彼女は知らないけれど、あなたはそれを分かってしまった。どう?
プレイヤー1(リンダ):いいね! でも、私は実際には気付かないふりをしている。
プレイヤー2:そして、僕はリンダを取られたとエヴァに腹を立てている。加えて、僕はまだ実際に性的なものの全部を知らない。それは気色悪いし、変だ。

対立の解消
 GMが十分安全とみなした場所で、グループの他の1人または複数のティーンと会うことで、「よりどころ」と時間を過ごすときと同じように状態異常を回復できます。あなた達は、さらに身体的または精神的に親密になることが求められます  話したり、抱きしめたり、秘密を共有したり、お互いを慰めたり、セックスしたりするなどです。これにより、グループ内の対立を解決できますが、必ずしも対立の原因について話しあう必要はありません。 GMは対立を解決している間はトラブルに陥れることはできませんが、グループ内のティーンがどう解決するかは自由です。たとえば、グループ内で議論を開始するなどです。これにより、対立を解決しようとするのと同じシーンでトラブルが発生した場合、誰も状態異常を回復しません。

対立の例

  • グループ内に片思いがある
  • グループの2人は長年カップルだったが、1人は他の人に浮気をし、これを第三者に告白した
  • 2人は酔っ払ったときにセックスをしたが、何も起きていないふりをしている
  • 誰かが、別のグループメンバーの両親から何かを盗んだ
  • 2人が、グループ内のリーダーシップを競っている
  • 2人が、同じ人の注目を引こうと争っている
  • 1人がいじめに遭ったが、他の人は助けなかった

対立のテーマ

  • セクシュアリティ
  • 争い
  • 不公平な行動
  • 悪意
  • 誤解
  • 盗難
  • 臆病/恐怖
  • 弱み
  • 犯罪

質問

 ティーンを作成した後、ゲームが始まる前に、GMはいくつかの質問をします。あなたはティーンたちの観点から、できるだけ正直に答えましょう。
 GMは、以下の最初のリストから個人的に答えるために4~6の質問を、そして2番目のリストからグループとして答えるために2~3の質問を、選択します。すべてのプレイヤーが質問に答えることができ、ほぼ同じ量のフォーカスが与えられるようにするのは、GMの責任です。

ティーンへの質問
  • 最近、あなたの「問題」はどのようにしてますます悪化していますか?
  • ご両親は仕事で何をしていますか?
  • 学校はどうですか?
  • 処女ですか?
  • どうやって処女を失いましたか?
  • きょうだいがいますか?その場合、彼らをどう思いますか?
  • あなたの部屋はどのような見た目ですか?
  • 夜に、何を夢に見ますか?
  • 避難区域とはどのような関係ですか?
  • 誰に惹かれていますか?
  • あなたの日常はどのように変化していますか?
  • 「よりどころ」との関係はどうですか?
  • 実家から出ていくとき、どうなりたいですか?
  • ロボットと接する経験はありますか?
  • これまで出身地の外で一番遠くに旅行に行ったのはどこですか?
  • 「コンプレックス」はあなたにどう影響していますか?
  • グループ内の「対立」はあなたにどう影響していますか?
グループへの質問
  • グループを仕切っているのは誰ですか?
  • あなたたちを一緒にしているのは何ですか?
  • あなたは何について争いますか?
  • 「対立」はあなたたちにどう影響していますか?
  • あなたたち全員がお互いに知り合ってからどれくらいですか?
  • 何で笑いますか?
  • どんな秘密を共有しますか?
  • あなたたちのグループを嫌っている人は誰ですか?
  • 誰が誰と恋をしていますか?
  • あなたたちが話を避ける話題は何ですか。
  • 何を一緒にすると楽しいですか?