ロッソ

Last-modified: 2016-09-26 (月) 21:18:35

ロッソ

連隊付きエンジニアにして、薬物中毒者。孤独な研究の果てにとある存在と出會い、行動と思想を共にする。
通称は技官。愛称はキノコで、こっちはほぼ公式設定である。

L1からL4までは典型的な先鋒型近距離アタッカーで、「知覚の扉」によるランダム自バフと、「レイザーズエッジ」と「オーバードーズ」を同発して、準備の整っていない相手を真っ二つにするのが仕事である。ロッソに限らず、このゲームのエンジニアは時と場合によっては、レジメントの戦士よりも火力が高い場合がある。ドーピングの前には、筋肉などお飾りなのだ。

ノーマルカードのコストパフォーマンスは平均的だと思われる。「レイザーズエッジ」の活用と「オーバードーズ」の火力(最大:14)を考えれば、コスト18のL4がベストだろう。ペナルティ無しで上から下までのコストのキャラクターと組めるので、放り込みやすい。L3はコストが17に落ちるが、「オーバードーズ」の最大火力も10に下がってしまうので、やはりなるべくならL4以降の運用を考えていきたい。

L5、そしてレアカード以降の考察は、「ヘルズ・ベル」のスキル解説後に回そう。

知覚の扉

MOV/全/無1↑
HP-1、自身にランダムに状態異常(3ターン)

  • 錠剤を噛み砕いて、自分の能力を底上げする。歩くたびに禁止薬物を摂取し、その副作用からかHPが減るという、かなりイキったコンセプトのスキルである。これがL1技なのだからスゴい。ロッソを使うということは、扉を開くということなのだ。
  • 付与されるステータスはATK+5、DEF+5、MOV+1のどれかであり、重複すると残りターン数が上書きされる。フリードリヒとは異なり、ひたすらアッパー系ばかりキメて暴力に走ったり、ダウナーにハマりこんでDEFばかり強化されることもある。
  • イニシアチブを取ってひたすらに殴りまくるのがロッソの本分なので、MOV+1とATK+5はとてもありがたく、加えてDEF+5も防御スキルを持たないロッソにとってはセーフティ・ネットとして機能する。専用武器と合わせれば、そこそこの防御値も期待できる。
  • また皮肉ながら、ロッソ自身の弱点もまたこのスキルである。「無縫天衣」と違ってステイの後に自傷ダメージが付くのは幸いだが、HP1の際に扉を開くとロッソは自殺する。その上、HP1になったロッソの選択肢は、1.自殺 2.ステイ+提出 3.ステイ と前後に動くことが出来ず、事実上麻痺を受けている状態になる。提出した移動カードによってはイニシアチブこそ取れるが、そもそもこうなる前に交代もしくは回復しよう。
  • そして、毒状態で「知覚の扉」を開けるとHP-2、猛毒では3も減るのでそれにも注意が必要だ。他キャラでは大したことのない状態異常に見えるが、ロッソにとっては数ターンで致命傷になりえる場合もある。
  • 余談だが、元ネタはオルダス・ハックスリーの『知覚の扉』であると思われる。

MOV/全/無1↑
HP-1、自身にランダムに状態異常(4ターン)

  • 効果ターンが1ターン伸びるというシンプルな強化。シンプルではあるが、HP-1の服毒回数を減らしたり、3種盛の確率が上がるので非常に利便性に富むようになる。

オーバードーズ

ATK/全/特2↑
ATK+現在HP×2 (最大:10~14)

  • 首筋に薬物を皮下注射するカットインの、ロッソの代名詞とも言えるスキル。説明文は時空の歪みがどうのという内容だが、ドーピングしてブン殴ってる感じにしか想像出来ない。
  • 星2と銃か剣が一枚でもあれば、どの距離からでも30ダイス前後の一撃を見舞うことが出来る。スキル自体がシンプルなため、特に内包される弱点は見当たらない。ヴォランドやタイレル相手に出すか出さまいか迷うくらいのものだろう。その為、ロッソのために他キャラでも頻繁に使う星2をいかに揃えるかが問題になってくる。
  • 弱点はともかくも、問題点はある。現在HPが低下するにつれて補正値が下がる点である。HPが低下してきたロッソをしぶとく使って自己回復を図るか、交代をかけて控え回復キャラクターなどに癒やさせるか、見限るかはプレイヤーの選択次第だ。
  • ロッソ使いなら試したことはあるだろうが、星2だけ提出してもATKは上昇し、攻撃判定が出る。大した期待値ではないが、覚えておいても損はないだろう。
  • 「レイザーズエッジ」「ヘルズ・ベル」と同発することで真価を発揮する。次項、次次項で解説する。

ATK/全/特2↑
ATK+現在HP×2 <MAX:16>

  • 最大値が16になる。HPが減るとExである恩恵がなくなるが、先手で相手を殴り続ける限りは事実上無印よりATK2高い状態で殴り続けられる。
  • 微妙な強化に見えるが、全距離がで発動可能R2→R3でHPとDEFが上昇コストの上昇が1、といった強化具合なので十分に強くなっていると言える。

レイザーズエッジ

ATK/近/剣6↑

相手の防御力を「半分」にする。オーバードウズ発動時、HP+2

  • 相手を両断する典型的な近距離技だが、条件はやや重く、ATK補正はない。だが、防御力を半分にする恩恵は名目以上に大きく、「アクティブアーマ」すらかち割ることもある。
  • 「オーバードーズ」との同発を前提としたスキルである。回復とともに、大火力でもって薄くなった相手の鎧を切り裂くのは、ロッソで戦う上での何よりもの醍醐味だ。よって、L4までのロッソは剣と星を抱えて近距離に飛び込む戦法に終始する。読まれやすいが、読まれたところでちょっとした対策ならそれごと斬ってしまうような心強さもある。
  • 回復はロッソの生存には勿論のこと、次回以降の「オーバードーズ」の火力にも関係してくる。だが、知覚の扉を使用して近付いた場合、結果的には1点しか回復していないことになるので、他キャラの回復スキルなどと比べるとやや心許ない。近距離はリーズやベルンハルト(「解放剣」が自バフに刺さる場合も)など入手しやすいキャラクターですら大火力を出してくることもあるので、信頼を置きすぎないように。
  • これまた余談だが、イデリハの「ハイディング・ミスト」中に遠距離から「レイザーズエッジ」が撃てた時期があり、攻撃スキルが同時に三つ光るという空恐ろしい事態になっていた。2015年4月現在は修正されている。

ATK/近/剣6↑
相手の防御力を「半分」にする。オーバードウズ発動時、HP+3

  • 微強化に定評のあるロッソ。Exレイザーズエッジに至っては「スキル併発時にHP回復量が1増えるだけ」というもの。
  • しかし侮ることなかれHPを使ってバフをかけ、HP準拠で補正を得る彼にとってはそのHP1が大きな差となる。というか、例にももれずというかHPとDEFが上昇し、コストも1しか上昇していないため、純粋にかなり強くなっている。

ヘルズ・ベル

ATK/中遠/剣5↑銃5↑
自分以外の全てのキャラに2ダメージ、オーバードウズ発動時、自分のHPを2回復

  • 毒ガスをばら撒く。これがゴシック・ファンタジーRPGであることをしばし忘れるスキルである。
  • 条件が重いので、乱発出来るのは二人目、三人目になるだろう。イベントカードで補佐しても確実に出せるわけではないので、狙って撃っていきたい場合は手札コントロールに気を使う必要がある。
  • これまた「オーバードーズ」と同発し、大火力とともにHPを2点回復する。仲間が毒ガスに噎せているのを眺めつつ、ガスマスクの下で一息ついている畜生がロッソだ。
  • ロッソの唯一の固定ダメージソースなので、メリーやヴィルヘルムといった鉄壁にも対応できる。他二人の味方メンバーに固定ダメージがいない場合はL5以降の運用を考えよう。
  • 問題はやはり味方へのダメージである。三人目で用いればノーリスクで使えるが、コンラッドやビアギッテなどの低HPキャラが控えにいる時に鳴らすと瀕死になりかねない。自分でセーブしてベルを鳴らしていたつもりでも、瀕死の味方を追撃しようと相手の控えからルートやブロウニングが飛んできて、ベルで弱った味方のとどめを刺されることもある。味方が存命中は慎重に使おう。
  • これを逆手に取って、手札を増やすために瀕死の味方に逝ってもらう戦法もある。発展形として、「オーバードーズ」を使わずに、ノイクロームの火力増強のために「ヘルズ・ベル」を使って味方をやせ細らせる手段も考えられる。ややコスパは悪いが。
  • なお、ノーリスクでベルを鳴らすための三人目運用時は、相手に控え攻撃を許さないように万全の警戒をしよう。出てきた時にはボロボロでは、折角の「オーバードーズ」が腐ってしまう。

ATK/中遠/剣5↑銃5↑
自分以外の全てのキャラに3ダメージ,オーバードウズ発動時自分のHPを3回復

  • 全キャラのHPを味方諸共3減らし、代わりに自分のHPは3回復させる。
  • これまでの強化とは打って変わってかなり強化された。味方を蔑ろにする面も強化された。ここまでの火力があれば大将として運用されると一発で形勢逆転できるほどの耐久と虐殺能力を有するといってもいいだろう。

Ex知覚の扉

移・全・無1以上
HP-1、自身にランダムに状態異常(4ターン)

  • たった1ターンの延長だが、体感では結構嬉しい仕様だった。こればかりは、使用感はプレイヤーやデッキ構成によって異なるだろう。
  • R2にすることで、ステータスが888から988に変わり、「知覚の扉」の効果が1ターン増え、ストーリーの続きが読める。コストはR1の22から23に上がる。これを安いと取るか高いと取るかは、ロッソをいかに使うかによって変わってくるだろう。

Exオーバードーズ

攻・全・特2以上
ATK+現在HP×2 (最大:14)

  • HPが二桁に突入したことで、オーバードーズの最大値も1HP分上がった。他に特筆すべき点はない。星イベカが積めるようになったくらいである。コストはじわりと24に上がる。
  • だが、ここで言いたい。彼が化物じみてくるのはR4からだ。

Exレイザーズエッジ

攻・近・剣6以上
相手の防御力を「半分」にする。オーバードウズ発動時、HP+3

  • ロッソが死ななくなる。散々悩まされてきた「ランドマイン」や「暴れる」や「汚濁の嘆き」を帳消しにしてくれるほどの超回復である。
  • ステータスがすべて上がり、11・9・10になる。それでコストは25と1しか上がらない。正直かけらが余っているなら、R1を作ったらついでにR4まで駆け上がるのをお勧めしたい。
  • しかし、相変わらず近距離にへばりついて剣6と星2を出さなければならないことに変わりはなく、お世辞にも条件が軽いとはいえない。

Exヘルズ・ベル

攻・中遠・剣5以上銃5以上
自分以外の全てのキャラに3ダメージ、オーバードウズ発動時、自分のHPを3回復

  • 驚愕のR5。ステータスは11,10,10とコスト帯にしては控えめ。(キャラクターデザイン的に考えて、「知覚の扉」のダメージが気になる程度の範疇で推移させようという狙いだろうか)コストは25から28に跳ね上がる。
  • 問題の3ダメージである。相手チームが全員生存していた場合、合計9ダメージ入る。
  • ここまで来たら味方への被害など考えてはいけない。こちらの控えがビアギッテだろうがクーンだろうが、ひたすらに下がって「ヘルズ・ベル」。寝ても覚めても「ヘルズ・ベル」。三度の飯より「ヘルズ・ベル」である。撃てば撃つほど勝利に近づくと言ってもいい。
  • しかし、コストが跳ね上がったことで強力なEx技とお見合いすることがますます避けられなくなった。コストペナルティ的に最低デッキは28+22+22の72なので、中遠距離の暴力をいかに耐え忍び、鐘を鳴らせるかがキーである。

パーティー考察

そもそも他キャラとコンボする余地がほとんどない独りよがりなスキルばかりなので、誰を入れてもあまり変わらないと思われる。「ロッソの苦手なキャラを得意とするキャラ」を入れるという、至極当然なコンセプトに落ち着いてしまうのが正直なところ。

強いて言うならば、特も剣も銃も移もかなり消費するので盾カードを吐いてくれるキャラクターがいると心強いだろう。大火力で確殺するためにドローキャラクターと組んでもいい。

「ヘルズ・ベル」を使うのであれば、組まずにおきたいのは低HPキャラだ。ビアギッテなどは1天衣2ベルで死ぬ。ついさっきドローキャラと組ませようと書いた気がしないでもないが、きっと気のせいだろう。

ロッソの長所を伸ばすか、短所を補うか、そもそも先方で捨てて残り二人でコンボするか、まずはテーマを絞ってみるところから始めてみよう。

イベントカード

「レイザーズエッジ」か「ヘルズ・ベル」を武器に使いたいのであれば、銃3か剣3のどちらか片方で埋めるのが望ましいが、逆に言えばどちらを選んでも確実性は薄いので、他二人のスキルを優先しても問題ないだろう。盾は一切使わないので余程の事情がない限りは省こう。
剣3星1などの「オーバードーズ」にも使えるクジイベントカードはかなり優秀なので、持っていたらなるべく積んでいきたい。

対策

L4同コストではオウラン、ギュスターブ、シラーリーなどに不利が付くが、速攻で「レイザーズエッジ」「オーバードーズ」の同発を決めれば落ちてくれる。問題はいかに剣6星2を用意してイニシアチブをもぎ取れるかだ。シンプル故に読まれても構わないという度胸と、圧倒的な火力をどれほど見せつけられるかが鍵だ。

L5以降はコストが22オーバーすることで、強力なEx技とタイマンを張ることにもなる。策を弄するタイプではない分、直線的な攻撃を妨害される前にどれだけ屍を積み上げられるかが勝負である。彼のコンセプトは最後まで変わらない。走って殴れ、である。