はじめに
仮想マシン定義でのBIOSに関するまとめです。
VMware製品では仮想マシンのBIOSにPhoenixBIOSを使用しています。
以下の画像は、BIOS設定にてBoot-time Diagnostic Screenの項を
Enableとした時のBIOS起動画面をキャプチャしたものです。
PhoenixBIOS 4.0 Release 6.0を使用していることがわかります。
nvram
BIOS設定を保存するファイルを指定します。
Non Volatile RAM(非揮発性RAM)の略らしいです。
このファイルを削除すると、仮想マシンのBIOS設定が初期化されます。
bios.bootDelay
BIOSの起動を待機する時間をミリ秒単位で指定します。
下記のbios.forceSetupOnceと共に、BIOSの起動時間が短すぎて
セットアップ画面に入れない場合に有用な設定です。
- 0~4294967295
通常、上記の範囲内の数値を指定します。
bios.forceSetupOnce
次回の仮想マシン起動時に、自動的にセットアップ画面に入るかどうかを指定します。
上記のbios.bootDelayと共に、BIOSの起動時間が短すぎてセットアップ画面に入れない場合に有用な設定です。
有効にしていても、セットアップ画面に入ると自動的に無効に戻ります。
- TRUE
- FALSE
のいずれかを指定します。
SMBIOS.reflectHost
物理マシンのOEMID(製造元とモデル名)を仮想マシンに認識させるかどうかを指定します。
通常、仮想マシンのOEMIDは、製造元が"VMware, Inc."モデルが"VMware Virtual Platform"となっています。
OEMIDはmsinfo32.exeで確認することができます。
- TRUE
- FALSE
のいずれかを指定します。
rtc.startTime
仮想マシンのシステム時刻をUNIX epochからの経過秒数で指定します。
正確にはBIOS関連の設定ではありませんが、BIOSのシステム時刻もこの設定に合わせて動作します。
- 0~4294967295
通常、上記の範囲内の数値を指定します。
UTCの2000/01/01 00:00:00を再現してみました(rtc.startTime = "946684800")。
JSTに変換されて9時間早くなっていますが、BIOSセットアップ画面からも確認することができます。
UTCの2038/01/19 03:14:08(rtc.startTime = "2147483648")以降を指定すると、
2038年問題を仮想体験することもできます。