秘宝大争奪 ~劇作家の創作紀行~

Last-modified: 2017-12-13 (水) 23:52:33

プロローグ

ウィリアム・シェイクスピア
 ――ふう…
 
 こうして出歩いても
 いいアイデアが出てくるわけではないか――…
 
 しかし、部屋で閉じこもっていても
 時ばかり過ぎて、
 自分の閃きは停滞していくのみ…
 
 嗚呼――どうしたものか――
 ……ん?
 


 
ウィリアム・シェイクスピア
 ……船か…
 
 ……ヴェネツィアの貿易商…
 ……地を渡り、海を渡ったいにしえの英雄…
 ……愛を許されない二人の逃亡…
 
 ……ううむ…
 そうか……やはり自分も、旅に出る必要が……
 
 ……その前に脚本の締切りを
 なんとかしなくてはならない。
 どうしたのもか……
 
 ………酒場、か。
 
 ……そうか、依頼だ。
 


ニーナ
 プレイヤーさん、
 こちらが今回の依頼人の
 シェイクスピアさんのお宅みたいです。
 
 見つけてほしいものがある――との依頼でしたが
 いったいどうのような物なんでしょうね。
 依頼の詳細をお伺いしましょうか。
 


 
ウィリアム・シェイクスピア
 ――そうか――
 きみたちも、
 我が声に応えてくれた者ということだね。
 
ニーナ
 ……?
 は、はあ…
 
ウィリアム・シェイクスピア
 私の要求はごく簡単だ。
 ――そう、私の心を満たしてくれる…
 それだけでいい。
 
ニーナ
 ……は、はあ…
 
ウィリアム・シェイクスピア
 ――我は求める!
 生まれたときから偉大であった者!
 努力して偉大となった者!!
 
 そして! 偉大になることを強いられた者を!
 まだ誰も到達していない領域のそれを!
 
 彼らの遺した意志を、物を!
 それを私は筆に乗せ、声に乗せ、魂に乗せ、
 皆に伝えよう!
 
ニーナ
 ……は、はあ……ええと……
 ……つまり…?
 
ウィリアム・シェイクスピア
 ――劇の題材にできる、
 興味深い逸話を感じられるような
 物品を持ってきてほしい。
 
 できれば、どこかで購入した物ではなく、
 見つかって間もない、珍しいものがいいな。
 
ニーナ
 あっ、はい…そういうこと……
 ではどこかの遺跡を調べてみたほうが
 いいかもしれませんね。
 
ウィリアム・シェイクスピア
 ほほう…、遺跡か。とても良い着眼点だ。
 そこは古代の英雄たちが眠る場所でもあるからね。
 ……ともかく、入手の手段は任せるよ。
 
 ――ああ、そうだ。
 ささやかではあるけれど、
 自分からも物資を提供しよう。
 
 これは報酬とはまた別のものだから、
 安心してくれていいよ。
 
ニーナ
 はい、分かりました。
 では精一杯頑張ってみます!
 


 
ウィリアム・シェイクスピア
 ……先ほどの客…
 プレイヤー、という名であったかな…
 そうか、船団を率いる提督か……
 
 彼が持ってくる物次第では、
 自分も彼の旅に同行したほうが
 いい作品を仕上げることができるかもしれない。
 
 ……まあいい。それは実際
 プレイヤー提督の働きを見て
 考えるとしよう……

本日の支給品

ウィリアム・シェイクスピア
 プレイヤー提督。
 珍しいものを持ってきてくださいね。
 期待しています。

7250ポイントを獲得

ニーナ
 ――ふう…
 シェイクスピアさんに満足いただけるような
 秘宝ってなんでしょうね…
 
 もっとこう、明確にしていただいてもいいのに…
 
???
 ――おや?
 
ガリレオ・ガレレイ
 こんな場所で珍しい…
 プレイヤー提督ではありませんか。
 何かを発掘中ですか。
 
ニーナ
 ガリレオさん!
 
 本当に珍しいですね!
 あっ、もしかしてガリレオさんも
 なにかお探し物ですか?
 
ガリレオ・ガリレイ
 ……探し物、というのはまあ…
 間違いではありませんね。
 
 ただ、私の場合は地中ではなく――
 天のほう、ですけれど。
 
ニーナ
 天――空、ですか?
 
ガリレオ・ガリレイ
 ええ。
 この近辺は天体観測に適しているのです。
 そのため、しばらく滞在する予定です。
 
ニーナ
 そ、そうだったんですか!
 
ガリレオ・ガリレイ
 ……発掘、もしよろしければ
 私もお手伝いしましょうか。
 
ニーナ
 ――!
 よろしいのですか!
 
ガリレオ・ガリレイ
 ええ、いつもお世話になっておりますし。
 ……ただ、夜は観測があるので
 昼間だけとなりますが……
 
ニーナ
 わあ、嬉しいです!
 助かります!

55000ポイントを獲得

ガリレオ・ガリレイ
 ――……………
 
ニーナ
 ……?
 ガリレオさん?
 なにか気になるものでもありました?
 
ガリレオ・ガリレイ
 ――……………
 
ニーナ
 ガリレオさん?
 
ガリレオ・ガリレイ
 ――ぐう。
 
ニーナ
 ね、寝てる!?
 
ガリレオ・ガリレイ
 ――は…っ!
 ……失礼しました。
 
ニーナ
 い、いえ……
 夜は天体観測、昼は発掘なんて
 そりゃ眠たくなっちゃいますよ。
 
 むしろ、いつ寝てるのかなって……
 少し休憩しましょうか。
 
ニーナ
 プレイヤーさんも、
 あまり無理しないようにしてくださいね。

エピローグ

1 ~ 999999

ウィリアム・シェイクスピア
 ―――いいね!
 
ニーナ
 うわっ、びっくりしたっ!
 
ウィリアム・シェイクスピア
 とても興味がわく品々を用意してくれたようだ。
 これでペンの進みも良くなるよ。
 
ニーナ
 お役に立てたのなら良かったです。
 
ウィリアム・シェイクスピア
 では自分はさっそく執筆に取り掛かろう!
 この脚本を演じる際には
 ぜひきみたちにも観劇してほしいな。
 
 また今度、招待状をお送りしよう!
 
ニーナ
 わあっ!
 やりましたね、プレイヤーさん!
 


 
 (…そして後日、約束通りに招待状を受けとっとた
  プレイヤーたちは、シェイクスピア
  率いる劇団の舞台を観劇したのだった…)
 


 
ニーナ
 ――舞台も成功のようですし…
 シェイクスピアさんには報酬もいただきました。
 
 プレイヤーさん、
 依頼達成お疲れさまでした!
 
ロッコ・アレムケル
 提督、出向の準備はあっしらに任せてくだせえ。
 次の目的地を決めてもらえば
 さっそく向かいやすぜ!
 
ニーナ
 いつでもご指示くださいね。
 

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