Hudson Mk.V

ロッキード ハドソンは米国のロッキード社が製造した哨戒機/軽爆撃機である。製造国の米国は勿論、オーストラリア、ブラジル(A-28A)、カナダ、中国(中華民国)、アイルランド、イスラエル、オランダ、ニュージーランド、ポルトガル、南アフリカ、英国で使われた。また、旅客用としてはトリニダード・トバコ、英国、オーストラリアで使われた。

英国は当初、対潜哨戒機や輸送機として"アブロ アンソン"を使用していた。この機体は実用性や信頼性に優れており、部隊からは大変好評だった。しかし、第二次世界大戦が始まると第一線で活躍できるほどの性能は持っていなかった。1937年、米国ロッキード社は、旅客機モデル14(L-14 スーパーエレクトラ)を発表した。先述した通り、英国が対潜哨戒機として運用していた"アブロ アンソン"は旧式化していた為、これに目をつけた英国は、当機を軽爆撃機に改造するよう1938年に要求した。1938年12月10日、ロッキード社は要求通り、L-14を軽爆撃機したものの生産を開始した。

1939年から当初の予定通り、"アブロ アンソン"を置き換え、対潜哨戒任務や偵察に従事した。また、アルトマルク号事件のきっかけを作ったり、ビスマルク追撃戦にも参加した。なお、より優秀なB-24やウェリントンが配備されると、第一線からは下げられたが、輸送機や救難機として終戦まで運用された。終戦後は民間に売却され、旅客機などに使われ生涯を終えた。因みに、現在でも稼働する機体が残されている。

日本軍も当機を鹵獲しており、"加藤隼戦闘隊"にP-40などと共に出演した。

↑日本軍に鹵獲されたハドソン　と、一部で言われているがこの写真はロッキード本社のあるカリフォルニア州バーバンクで撮影されたものである。