Fairlady Z 280Z-T (S130)

Last-modified: 2024-04-21 (日) 09:21:08

基本スペック

駆動方式[FR]/ミッション[5速]
初期馬力[155ps]/カーナンバー:27-53

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全長:4540mm
全幅:1695mm
全高:1305mm
最高速度:km/h

モード別カテゴリー称号
ST無敗【】
夏休み称号【】
ワンメイクバトル【キング】
エンジン形式バトル【直6選手権】
期間限定首都一TA・1【伝説の】
期間限定首都一TA・2【俺の】

備考:マキシ6から登場した、フェアレディZの2代目モデル。

加速は全回転域においてクセが無く、適切なギアであればどの回転域からもしっかり加速するが、各ギアは2~4速ともいっぱいまで引っ張る必要がある。
最高速に到達するまでの最後のひと伸びは少々弱い。真の加速能力を発揮するにはMT推奨だが、全回転域での再加速のクセの少なさからATとの相性も良好である。

全幅はFairlady Z (S30)同様の5ナンバーサイズと狭めで直進安定性も良好のためすり抜けはしやすい。ただし全長は後述の通り2by2モデルのためこちらが少し長め*1なので、コーナーを攻めすぎてインにぶつけないように注意。
回頭性と旋回性能は平均的だが、テールを振って曲がるというより車全体で横滑りながら曲がるような挙動をする。
角度のきついカーブ進入前にはしっかりシフトダウン・ブレーキングで減速して、細かなアクセルワークを駆使する必要がある。

ブーストは平均より若干上。しかし高速重視コースで厨車を相手にするには少しばかり力不足か。

以上の事から、腕に自信のある中級者~上級者向けの車と言える。
現時点は入手方法が限られている事もあってか、使用者はまだ少ない。

特記事項

6RRまでは新規登録不可能だった。以下の条件で入手可能だったが、6RR+からは通常プレイで入手可能と公式で発表された。

  • 5DX+から6への引継ぎ時、累計獲得マキシG10万G以上を達成する。600馬力(20話クリア済み)からのスタートとなる。

条件を達成していると、湾岸ターミナル右上の『特別アイテム受取』ボタンから車両登録を行える。
もし登録権利を行使していない場合、次作への引継ぎをサボらずに実行していれば(6→6R、6R→6RRへ)権利は持ち越され、現在でも新規登録ができる。

ドレスアップパーツは装着不可。ただしカスタムカラーは存在する。
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選択可能カラー

グレイッシュ
グリーンメタリック
レッド
ワインレッドメタリック
ホワイト
シルバー
メタリック
ブラック
メタリック

初期カラーの「シルバーメタリック&ブラックメタリック」の色イメージ
S130シルバーメタリック&ブラックメタリック.jpg

更新回数及び追加カラー

1ゴールドブラック21
2イエロー22
3フロッググリーン23ワインレッド
メタリック
4ブラックグレー24
5ホワイトシルバー25シルバーブラック
6パールブラック
メタリック
26
727
8ペールグリーン28
929
1030
11ブラック31
1232
1333
1434
15ブルー
メタリック
35
1636
1737
1838ダークレッド
1939
2040シルバーレッド

雑記

  • 本車は1978年から販売開始されたフェアレディZの2代目モデルにあたり、本作に収録されているのは2,800cc直列6気筒SOHCエンジンのL28E型を搭載した2by2モデルの前期型である。フェンダーミラーやバンパー形状、テールランプから判断できる。*2
    ちなみに湾岸マキシに収録されている歴代フェアレディZの中で、唯一の2by2モデルである。
    • 正式な型式名はE-HGS130。L28ET型ターボエンジンを搭載するモデルは1982年から北米でのみ発売され、日本では販売されなかったモデルである*3
  • 本車は原作初期から中期に掛けて、平本・マサキ・北見の回想シーンで登場した車種ではあったものの、メインで搭乗していた人物がいないことに加えて、湾岸マキシ登場時に現行の車種ではなかったためか、「6」で収録されるまでは歴代フェアレディZの中で唯一収録されていないモデルだった。
    • 特にマサキの谷田部最高速トライアルでの回想エピソードにおいては、仕様自体はL28改 3.1Lメカチューンというありふれたものであったが、エアコンや遮音材が付けられたままで軽量化もろくにされていない街乗り仕様のS130であった。
      また、この手のチューンドカーは5,000km毎にフル・オーバーホールを行うのが普通であるのだが、北見によってエンジンに手を入れられてから30,000kmを走った三年の間、オイル交換以外の一切のメンテナンス・セッティング・オーバーホールをしていないという状態でありながら、252km/hという記録を叩き出した。さらには普通の谷田部仕様チューンドなら2周でエンジンをオーバーホールするのに対し、数周全開走行を続けたにも関わらず一切の不調を見せなかったコトから、北見チューンに対しての深いコンプレックスを植え付けられた、衝撃的な存在として描かれている。
    • 初代(S30)、3代目(Z31)、4代目(Z32)は原作で朝倉アキオ(主人公)、原田(とびきりのGT-R編)、森下マコト(幻のF1タービン編)の愛車としてそれぞれ登場する。
      5代目(Z33)、6代目(Z34)は原作では搭乗する人物は存在しないが、湾岸マキシ1、3DXの現役稼動時にそれぞれ現行、もしくは最新鋭モデルであったことから収録されたと思われる。
  • このような他とは類を見ないツートーンカラーを採用したのは先代のS30型・S31型Zに2by2が設定された時、かなりのっぺりした印象をユーザーが受けてしまい、当初の開発目的であった「ロングノーズ・ショートデッキ。それでいて大人4人が搭乗してもスタイルの変わらないクルマ」という路線から脱線したことに起因する。
    そこでS130型より「ボンネットをシルバー塗装し、伸びてしまったボディを感じさせないため」という視差効果を狙い、それに合わせたツートーンカラーに仕上げたのだ。これが世にいうマンハッタンカラーの誕生である(諸説あり)。
    ところが、この他に類を見ないデザイン性の高いツートーンカラーは爆発的な人気を博し、「黒X銀」の俗に言う逆マンハッタンや「黒X赤」「銀X紺」等様々なマンハッタンカラーが産まれた。
    日産が公式にマンハッタンカラーと呼称したのは79年の限定仕様車としてこのツートーンを含む数種類を発表したとき。後にツートーンはグレードから独立しオプションカラーとなった。
    • ちなみにちょくちょく出てくる「マンハッタンカラー」の由来も「古いリンカーンの配色を真似した」「マンハッタンの摩天楼をイメージした」など諸説ある。
  • ちなみに、市販車で日本国内初のNACAダクト採用車でもある。
    元々、先の輸出仕様である「280ZX-TURBO」のみに採用されていたもので効率の良い冷却ができると定評だった。そのスタイルの良さから、やはりどこで情報を手に入れたかわからないが日本のユーザーにも認知され、ちょくちょくボンネットを切って自作NACAダクトを作るユーザーも増えていた。
    これに目をつけた日産は後期型より日本導入を決定。先のマンハッタンカラーもあってか、スタイル・デザイン・性能 その全てにおいて若者から大人のハートをキャッチしたS130型は先代と合わせて世界販売台数累計100万台を突破。
    日本においては最も売れたZとも名高いモデルである。
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  • 70年代後半から80年代初頭に掛けてのチューニング黎明期には、シンプルな造りで信頼性の高いL型エンジンの中でも最大級の排気量を有しているL28を搭載し、先代のS30からリアサスペンションの形式変更、ボディサイズとホイールベースを拡大して安定性が向上したコトから、S130をベースにしたチューンドカーが数多く生み出された。
    • その中でも、大阪府・堺市に居を置くチューニングショップ「トライアル」が手掛けたL28改3L TO4タービン仕様の「トライアル・フェアレディZ」は、それまでの国内チューンド最高速のレコードホルダーであるゲーリー・アラン・光永パンテーラ*4の記録・307.68km/hを上回る307.95km/hという記録を叩き出したことで、日本のチューンドカー業界に偉大な足跡を残した。*5
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      これがそのトライアルのS130Z ちなみに会社のデモカーではなく、一般のオーナー車というところも注目ポイントである。
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      仕様はご覧の通り。
      かつて関西のチューナーは谷田部のようなコースも無ければ湾岸のような最高速ステージもなく、テストできる場所がかなり長い道のりと呼ばれ挑戦を嫌っていた。トライアルは幾度となくこの「呪縛」と立ち向かい、関東…もとい東日本のチューナー達に意地を見せていた。そんな強い思いと意地がこの素晴らしい記憶に繋がったといえる。それは決して偶然ではなく、関わったトライアル技術者ひとりひとりの努力の結果と言えよう。
  • 本作品を象徴する存在である「悪魔のZ」のモデルとなったのは、先述したABR細木エンジニアリングにて製作され、現在は伝説的存在となっている最高速クラブ「Mid Night」に所属している真紅のS130である。現在では当時とオーナーが変わり仕様変更されたが、それでもブースト1kgf/cm2時に680psを叩き出している。
    また、"地獄のチューナー"こと北見淳のモデルとなったのも、ABR細木エンジニアリング代表の細木勝氏である。
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    これがその真紅のミッドナイトS130Z
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    ベースは1978年式280Z-T 湾岸マキシと同じグレードの2シーターだ。
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    赤く結晶塗装されたヘッドカバーが特徴のL28改3.1L仕様。かつてK26タービンのツイン仕様だったエンジンは、腰下にHKS89φピストン、L20用コンロッド、LD28用を加工したフルカウンターシャフトが組まれた。一方ヘッドにはポート研磨や燃焼室加工など、メカフルチューンなみの作業が行われ、ABRオリジナルカムシャフトが組みこまれる。タービンもK26に代えてIHI RHC6 VX55がセットされた。
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    メーター類はBNR32用タコメーターやオリジナルの300km/hフルスケールのスピードメーターに交換。ゴチャゴチャしたいかにもという訳では無いデザインは、機能性と「あくまでもチューニングカー」というメッセージが込められている。
  • 本車は湾岸マキシ開発スタッフの1人、ムネカタ氏の愛車でお気に入りの車である。
    ムネカタ氏は湾岸マキシへの本車の収録を熱望していたようで、未来研通信において読者に「収録を希望する声を意見箱に上げてほしい」旨の内容を担当する度に毎回綴っていた。「6」で収録が決定したためムネカタ氏の悲願がようやく叶うこととなった。
    ちなみに5DX+の未来研通信第71回目のムネカタ氏の発言によると、最初に要望を出したのは2012年4月であるとのこと。そのため6年の間ずっと収録を熱望し続けていたということである。
    また実装当初よりドレスアップパーツが装着不可能な事を多くの人から残念がられていたが、収録を熱望していたムネカタ氏もその1人のようで、湾岸マキシ6の第26回未来研通信では初詣に訪れた神社でドレスアップパーツ実装の願いを絵馬に書いたことを明かしている。
  • 余談だが、PSP版「首都高バトル」にてFairlady Z (S30)に特定のエアロやドレスアップパーツを付けることでS130の外観に仕立て上げる事もできた。ただし中身はあくまでもS30である。
  • 1979年10月から1984年10月にかけて放送された刑事ドラマ「西部警察」シリーズに本車が登場している。その名も「スーパーZ」。
    PartⅡ第14話まで活躍したマシンX(4代目スカイライン2000GTターボ KHGC211型)の後継車として登場し、ドア部分がガルウィング化されている。また、ボンネット上に2連装の催涙弾発射銃を2基搭載、リアバンパー下部に左右2本ずつの煙幕発生装置*6、格納式の赤色灯*7などギミック満載の特殊車両であった。また、マシンXやマシンRS(6代目スカイライン2000RS DR30型)と異なり、ボディーカラーは純正色に存在しないゴールド/ブラックのツートンカラーとなっている。
    カスタムカラー1つ目はこれを意識している。
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なお、ドリフトスピリッツでT-Bar Roof(HS130)の名で後に収録されており、湾岸マキシとは違いエアロパーツが装着可能となっている。
ドリフトスピリッツに収録されているT-Bar Roof(HS130)ルーフがその名の通りTバールーフになっていたり、2by2仕様ではない為ボディ形状が異なっている。
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ルーフ(Tバールーフ化されている)
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エアロパーツ装着 ホイール変更例
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*1 Fairlady Z (S30)は4425mm、本車は4540mm。
*2 後期型はドアミラーになり、バンパー、テールランプも変更されている。
*3 当時、日本の運輸省(現国土交通省)の型式申請が通らなかったため。申請が却下された理由は不明。
*4 ハワイ出身の日系アメリカ人、ゲーリー・アラン・光永氏がオーナーのデ・トマソ パンテーラをベースにした東名レース仕様の最高速チューンドカー。アメリカ在住のイタリア人チューナー、マリオ・ロッシが組み上げた7.7L V型8気筒 OHVエンジンであるシボレー・LS7を搭載し、ABR細木エンジニアリングにて届いた際に壊れていたエンジンの組み直しと車体・足回りの仕上げを行い、当時のチューンドカーとしては規格外のエンジンベンチ出力650psオーバーという大出力を叩き出し、日本国内のチューンドカーで初めて300km/hの壁を越えたマシンである。しかしその記録を打ち立てた数日後、東京・目黒の一般道にて運転席側の側面から電信柱に衝突し、ドライブしていた光永氏と共にこの世を去ってしまった。
*5 その後、これを超える車としてトラストがかつて300km/hを叩き出したソアラを持ってきた。300km/h計測以降改造・改良を重ね、オーバーホール無しでのべ2万キロのテストを施し熟成されたエンジンは、重いソアラの車体を引っ張り309.27km/hを叩き出す。後にこの車はトラスト代表の名をとり大川ソアラと呼ばれるようになる。
*6 劇中ではマフラーが5本出ているように見えるが、前述の通り4本は煙幕発生装置で実際のマフラーは中央部の1本のみである。
*7 PART-II第40話「ペガサスの牙」のクライマックスで下から迫り上がる様子が確認できる。また、PART-III第14話「マシンZ・白昼の対決!!」ではレース前にはパトライトが出ていたがレース中は格納されていた。