M3 Lee

Last-modified: 2023-07-12 (水) 12:41:19

A04_M3_Grant.png

Tier 4 アメリカ 中戦車

公式紹介ページ

スペック

車体装甲厚(mm)51/38/38本体価格(シルバー)126,000
最高速度(km/h)前進38マッチング範囲(戦闘Tier)4~6
後退16派生元車輌M2 Medium
発見可能範囲(m)静止時381.41
移動時397.21

パッケージ

初期LVL1LVL2LVL3LVL4LVL5LVL6LVL7LVL8
M3 Lee
E:3,500
S:126,000
無線
E:?
S:1,980
エンジン
E:?
S:13,900
履帯
E:?
S:4,650
無線
E:?
S:33,600
主砲
E:?
S:30,000
副砲
E:?
S:8,350
戦車
T1 Heavy
E:14,055
S:435,000
戦車
M4
E:14,055
S:350,500

E:必要経験値
S:購入シルバー

詳細

パッケージ名エンジン主砲履帯砲塔HP通信機
出力副砲車体旋回速度砲塔装甲通信範囲
出力重量比下記参照地形抵抗旋回速度視認範囲
初期
M3 Lee
Wright R-975EC275 mm Gun M2VVSS T41M3 S480SCR 200
40037 mm Gun M540 / [35.30]51/--/--265
14.351.1/1.3/2.342320
LVL.1
無線
Wright R-975EC275 mm Gun M2VVSS T41M3 S480SCR 210
40037 mm Gun M540 / [35.25]51/--/--325
14.331.1/1.3/2.342320
LVL.2
エンジン
Chrysler A5775 mm Gun M2VVSS T41M3 S480SCR 210
44037 mm Gun M540 / [38.69]51/--/--325
15.731.1/1.3/2.342320
LVL.3
履帯
Chrysler A5775 mm Gun M2VVSS T48M3 S480SCR 210
44037 mm Gun M543 / [44.69]51/--/--325
15.731.0/1.1/2.342320
LVL.4
無線
Chrysler A5775 mm Gun M2VVSS T48M3 S480SCR 506
44037 mm Gun M543 / [44.66]51/--/--615
15.721.0/1.1/2.342320
LVL.5
主砲
Chrysler A5775 mm Gun M3 L/37VVSS T48M3 S480SCR 506
44037 mm Gun M543 / [44.32]51/--/--615
15.601.0/1.1/2.342320
LVL.6
副砲
Chrysler A5775 mm Gun M3 L/37VVSS T48M3 S480SCR 506
44037 mm Gun M643 / [43.72]51/--/--615
15.391.0/1.1/2.342320

※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。

砲性能

主砲性能
名称弾種弾代貫通ダメージ攻撃半径砲弾速度砲弾射程発射速度AP弾
DPM
照準時間精度総弾数最高角
最伏角
75 mm Gun M2AP
APCR
HE
56
7G
56
90
125
38
110
110
175
---
---
1.06
588
735
588
720
720
720
16.671,8341.800.4550+20
-9
75 mm Gun M3
L/37
AP
APCR
HE
56
7G
56
92
127
38
110
110
175
---
---
1.06
619
820
619
720
720
720
20.002,2002.100.4150+20
-9

副砲性能砲塔装甲
名称弾種弾代貫通ダメージ攻撃半径砲弾速度砲弾射程発射速度AP弾
DPM
照準時間精度総弾数最高角
最伏角
旋回速度視認範囲
37 mm Gun M5AP
APCR
HE
18
2G
10
48
70
19
40
40
50
---
---
0.31
782
978
782
720
720
720
18.757502.100.46103+20
-10
51/51/51
40320
37 mm Gun M6AP
APCR
HE
18
2G
10
56
78
19
40
40
50
---
---
0.31
792
990
792
720
720
720
20.008001.700.42103+20
-10
51/51/51
40320

※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。
緑字:改良砲塔

解説

  • 概要
    Tier 4アメリカ中戦車
    様々な畏敬をこめてLee先生と呼ばれる。
    苦行代表格といわれながらコアなファンも多いのが先生の徳のなせる業というところ。
    砲塔旋回速度の数値は車体についている主砲の旋回速度となる。
     
    中戦車として分類されているものの、主砲である75mm砲を使用するため砲塔にある37mm砲は旋回稼動しない

    副砲システムの導入に伴い、いままで無用の長物であった37mm砲塔が180°旋回稼働するようになった!
    これは全宇宙のLee先生ファンの宿願でありやっとこの不遇車輌にも回転砲塔が来た!と歓喜する声が聞こえてくるだろう。
    特殊な兵装システム
     
  • 主砲火力
    2種類の75mmを使用できる。
    旋回砲塔に副砲、車体右前に限定旋回式の主砲を持つが、実際に撃てるのは主砲だけであり、なんと中戦車でありながら射界が限定される
    また砲が低い位置に配置されているため、通常の戦車なら攻撃可能な位置でも砲が地形に遮られ撃てないことが多い。
     
    限定射界という犠牲を背負っている代わりにスペックは優秀。
    初期砲から単発火力が高めな75mm砲を使用でき、火力要員としては十分だろう。
    ただし扱いやすいかというとやはり砲塔が回せないので微妙である。
    この際、分類が中戦車であることは一旦忘れよう。
    また、総弾数がどちらの砲も50発と微妙に少なく、後先考えずに乱射すると撃ち尽くしてしまう点にも注意が必要。
    ちなみに砲弾は共有。
     
    • 75 mm Gun M2
      初期砲。
      貫通力・ダメージ・分間ダメージのバランスは良く、同格相手であれば十分戦える。
      照準時間は最終砲に勝るがこちらは精度が極めて悪く、遠距離での運用は困難。
      早めに最終砲を開発したい。
       
    • 75 mm Gun M3 L/37
      最終砲。
      初期砲と比べて分間ダメージと精度が上昇。
      単発火力は110と高めの数値でありながら、分間ダメージは2,200という破格の性能。
      貫通できる相手に撃ち続けられる場面では非常に強い。
      ただし、初期砲からAP・APCRの貫通力が2mmしか上昇しておらず、格上重戦車を相手にするには厳しい値。
      貫通可能な相手や弱点の把握が必須となる。
       
  • 副砲火力
    データ上、副砲にも視認範囲が存在するが、あくまでも視認担当である車長が居る場所からの視認範囲が基本となる。
    • 37 mm Gun M5
      M2 Mediumの初期砲。
      どの車輌も副砲に搭載されるものは旧型の砲であることが多い。
      Tier 3の時でさえ、単発火力は低く、APCRを用いても貫通力が今一つであり、お世辞にも使いやすいとは言えない。
      せっかく来た全周副砲だったが残念ながら単発火力は低めとなる。
       
    • 37 mm Gun M6
      最終砲。
      M2 Mediumの中間砲。
      多少、貫通力に努力の成果を見て取れるが、多少ましにはなった程度で初期砲とほぼ変わらない。
      せっかく来た全周副砲だったが残念ながら単発火力は低めとなる。
      軽装甲の車輌などに当てていくのならまだ使えるほう。
       
  • 装甲
    耐久値は310と同格中戦車の中で最低値であり、殴り合いになるととても脆い。
    加えて、マッチングされるTier帯で猛威を振るう十榴こと105mm榴弾の貫通53mmにギリギリ耐えられず一撃爆散する危険性が付きまとう。
    何かと邪魔になる砲塔部分と機銃塔部分も50~60mm程度ととても頼りに出来ず、その車高と砲の射線のズレから稜線射撃時は相手からは思いっきり砲塔が見えているのに、こちらからは相手が撃てないという破滅的な状況が発生する。
    俯角はアメリカ車両らしく十分にあるものの、稜線射撃には全く向いていない。
     
    攻撃時には右端に寄った主砲の配置を活かして、障害物から主砲だけを出すように反時計回りで行動する癖を付けると大きめの投影面積が半分以下になり生存率が大幅に上がる。
    また、実装された全周37mm副砲塔の装甲値は前面51/側面51/背面51mmとなっており、旋回速度は毎秒40°である。
     
  • 機動性
    最高速度38km/hと遅めであるが、加速は平均的で旋回速度は良好な上に超信地旋回が可能なので操縦はしやすい。
    主砲を活かすためにも状況をよく見て積極的に陣地転換したい。
     
  • 総論
    耐久値はごく一部の例外を除けば軽戦車にすら劣り、装甲も信頼できるものではなく、105mm以上の榴弾砲の攻撃を受けようものならまず耐え切れず一撃で即死してしまう。
    大きな車体は隠蔽率も悪く、敵の攻撃に対して隠れたり耐えたりすることは不得手といえるだろう。
    しかし身を守るため障害物の影から撃とうにも、完全に隠れたつもりで上部砲塔が丸見えで一方的に撃たれたり、斜め上方から飛来する自走砲の砲弾に当たり易かったりなどなど、普通の中戦車以上に苦労が多い。
    射界の狭さから攻撃にも反撃にも手間取りやすく、軽戦車や中戦車に肉迫されて旋回戦に持ち込まれると苦戦は必至と実に多難である。
     
    色々と扱いの難しい戦車だが、一般的な中戦車として扱うのではなく、前線から一歩引いた位置で火力支援に徹してみよう。
    貫通できる相手が多い戦場であれば遠距離狙撃も悪くない。(ただし隠蔽率や精度の悪さは考慮しておこう)
    視界範囲には劣るが、恵まれた無線機の性能から敵の位置情報に困る事は稀で、一方的に撃ちまくれる状況なら、2,200という破格のDPMを誇る75mm砲は優秀な火力を発揮してくれる。
    そして先に述べた通り、副砲塔のある車体左側をできるだけカバーする事を意識して建物の影から右端にある主砲だけを出せば、被弾の確率を大幅に下げつつ攻撃することができる。
    どうしても前に出なければならない時は、左側に回りこまれないよう敵の位置と距離を慎重に測りながら移動しよう。

史実

M3 Lee

1939年に制式化され量産が開始されたM2中戦車だったが、1940年5月の対仏戦争で使用されたドイツ軍の戦車は37mm砲や50mm砲を装備する3号戦車や75mm砲を装備する4号戦車?であり、M2中戦車の劣勢は明らかであった。
そのため75mm砲を全周周回する砲塔に搭載する戦車の開発が開始されたが、そのような大口径砲を砲塔に搭載する経験が不足していたことから取り急ぎの急造車両として、M2中戦車をベースとした車体に75mm砲を限定旋回式で搭載する車輌の開発が1940年8月よりロック・アイランド工廠で開始された。これがM3中戦車である。

 

M3中戦車の基本構造は前身であるM2A1中戦車とほぼ同じである。
その主砲は車体右側に装備された75mm砲で、当初は主に対歩兵・陣地を想定したフランス製野砲ベースの砲身長が短い75mm砲M2を搭載していたが、後期生産型では砲身を延長して対戦車能力を向上させた75mm砲M3を搭載するようになった。
また、主砲が限定旋回式であり、対戦車能力が低いことを考慮し、車体上部には37mm Gun M-5またはM-6を搭載した小型の全周周回砲塔を装備し、さらにその砲塔上部には機銃付きの車長用キューポラが付いていた。
また量産途中からはM3軽戦車と同様、各砲にジャイロ・スタビライザー(縦方向砲安定装置)が搭載されるようになった。
しかし縦方向のみを安定させるため走行中には射撃できず、信頼性も低かったため機能を切る乗員も多かったようである。
装甲厚は最大約50mmで、当時の戦車としては十分な厚さを確保していた。
サスペンションについてはVVSSを採用していたが、後にバネの可動範囲を増やした改良型が装備された。
エンジンは初期にはWright Continental R-975EC2を搭載していた(M3、M3A1、M3A2)が、その後Chrysler A57(M3A4)やGM製エンジン(M3A3、M3A5)を搭載する車両も生産された。
また車体についても、上部構造をそれぞれリベット(M3、M3A5)、溶接(M3A2、M3A3)、鋳造(M3A1)とする3種類が各地の工場で生産された。
このようにM3中戦車は様々なバリエーションが同時並行的に生産された。
これは大規模な量産を行うに当たり、各工場が得意とする技術によって部品生産を行ったためであるが、戦前より品質管理を徹底してきたアメリカでは、例え生産を様々な工場に分散させたとしても、統一的な規格・精度を有する部品が集まることを期待できたのである。

 

もともとM2中戦車向けに計画されていた大規模生産施設を振り向け、M3中戦車の生産はフルスケールで行われた。
1941年3月に開発が終了し、4月に試作車が完成すると同月には量産が開始され、1942年12月までに改良が繰り返されながら各型合わせて6258両が生産された。
そのうち後述するイギリスとソ連にそれぞれ約2500両、1500両が供与されている。

 

アメリカにおいてはM4中戦車が登場するまでの戦力として配備され、チュニジアをめぐる戦いで初めて使用されたが、乗員の練度不足もあってドイツ軍相手に大きな損害が出た。
その後はイタリア本土での作戦にも使用されたが、M4中戦車の配備が進んだこともあり、1943年には第一線を退いた。
太平洋戦線ではギルバート諸島の戦いで使用された。

 

M3中戦車は、北アフリカでドイツと戦うイギリスにもレンドリースとして供与された。
イギリス向けとして車長用キューポラを廃し、無線機を搭載するため後方に膨らんだ砲塔を持つ車輌が開発されたが、急を告げる戦局のため、アメリカ軍と同じ仕様の車両も供与された。
イギリス軍では南北戦争の将軍から、前者に「グラント」、後者に「リー(本車)」というあだ名を付けた。
M3中戦車は高い信頼性と榴弾・徹甲弾両方を発射可能な75mm砲が好評だったが、車高が高い多砲塔戦車であることからくる運用上の問題も存在した。
その後はM4中戦車の配備に伴い、43年から第一線を退いていったが、ビルマ方面では引き続き使用され、またオーストラリア軍にも配備されて、有効な対戦車火器が少ない日本軍と戦火を交えた。
またソ連にもレンドリースで供与されたが、T-34などと比較して全般に低性能で、「七人乗りの棺桶」と乗員に揶揄されることになった。

 

本車の派生車輌にはM7 PriestM12などが挙げられるほか、カナダがRAM巡航戦車を開発している。

 

参考資料
『British and American tanks of World War Two』Peter Chamberlain, Chris Ellis
http://ja.wikipedia.org/wiki/M3中戦車
http://combat1.sakura.ne.jp/M3-LEE.htm

コメント

  • Lee先生に念願の副(主)砲を‼️(°Д°) -- 2022-06-04 (土) 13:32:54
  • 副砲のおかげでかなり柔軟な立ち回りが出来るようになって感動した。主砲の癖が強くてM8ルートに逃げてたけど今使ってみると性格の違う砲を使い分ける独特な戦い方が出来て楽しいな -- 2023-07-12 (水) 12:41:19