編成と初動

Last-modified: 2021-12-22 (水) 15:28:59

※この内容を理解するためには、「マップの見かた」ページも読んで、マップの基本的な性質を理解しておくこと。

初心者向け~孤立しないために~

「普通に進んだだけなのに味方に怒られた」
ほとんどの初心者は、そんな経験があるはず。
これは必ずしも味方のせいではなく、自分の初動が原因であることも少なくない。
開始して直進するだけで有利・不利がついてしまう 信じがたいかも知れないが、そういうことは起こりうる。
特に、自分がHTに乗っているときには、これから述べることに十分注意してもらいたい。

初期配置の法則

多くのマップは、MT/LTの得意エリアと、HTの得意エリアで2つに分かれる。正式な名称はないが、「マップの見かた」に合わせて、これを車種エリアと呼ぶことにする。
MT/LTの得意エリアは多くが「丘陵地」であり、HTの得意エリアは「市街地」である。
全体が市街地だったり、丘陵地に見えるマップも多いが、見た目の景色ではなく、地形の特徴がそれぞれで違うと理解してもらいたい。

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初心者が最低限覚えておくべきこと

初心者は難しいことを考えず、次のルールで開始から動いてみよう。
どんな戦車でも、丘陵地エリアに向かう(=HTなら開始直後に方向転換する)
駆逐なら、丘陵地エリアを狙える狙撃位置に着けば良い。
特にTier6辺り以降、このルールに従うだけでも、4割台の勝率ならば数%は上昇すると思われる。
なぜなら、このゲームにおける数的優位は、個人の操作技術や、戦車の性能よりもはるかに大事だからだ。
マップの両側に4-3や5-2、6-1で分かれた場合、数の多い側は優位だが、少ない側が不利になる。
しかし7-0にしてしまえば、0側の被害はない。
敵側が両サイドに分かれていたなら、味方の誰もいない側に進んだ敵が合流するまでの間、自分たちのチームは数的優位を得られる。
これは通常戦におけるもっとも基本的な勝ちパターンであり、逆に、市街地に進んでしまった戦車を抱えたチームの、典型的な負けパターンでもある。
なので初心者の人たちは、まず細かいことは抜きにして、試合が始まったらとにかく丘陵地側に向かうことを徹底してみよう。
孤立で負けることの多かったプレイヤーならば、それだけでも勝率は回復するはずだ。

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ちなみに、「だったら全員市街地でも良いのでは?」と思うかも知れないが、完全な入れ違いとなった場合、市街地はきちんとした防衛線が張れれば強いものの、不特定の味方で組まれた通常戦では、なかなかに難しい。
なので、「敵味方で同じ車種エリアに固まった場合」と「逆エリアで入れ違いになった場合」の両方で、最低でも五分五分の取れる丘陵地が基本となる。

中級者以降で考えるべきこと~編成による初動の予測と対応~

(編集中)

状況をあらかじめ予想する手がかりの一つが、チーム編成だ。
編成を見た段階で、味方や敵が最初どのように動くか、ある程度の予想が立てられる。
その予想に基づいて、マップのどちらへ向かうか、どの程度進むかを決めることが出来れば、序盤から孤立して包囲されたり、誰も来ない場所を防衛して味方から非難を浴びるといった失態はかなり防げる。
ここでは、Blitzにおける編成パターンと、初動の傾向を見ていこう。

(1)【軽軽中中中駆駆】…MT/LT多め・HTなし

結論:丘へ行こう

Tier4までに多い、HTなしの編成。まれにマチルダみたいな車両が混じるが、あまり気にせず、とにかく全員で丘陵地に向かおう。
ただし、全員がマップの外側に一列で並ぶのはマズい。マップ端の角から中央寄りまでの範囲で、別々の遮蔽物を使い、敵の射線を散らすようにしよう。
バランス良く配置に付けば、攻めはクロスしやくすく、相手の踏み込みは後ろのTDが補いやすい。基本陣形に慣れておこう。

(2)【軽軽中中駆駆】…MT/LT多め・HT1台

結論:丘へ行こう

T1Heavyなどの強固なHTがツリーに加わり、Tier4~6辺りに増え始める編成。
これも(1)と同じで問題ない。
注意すべきはHTの取り扱い。
Tier的に初心者HT率が高いので、孤立する確率も高い。開幕前の指示で、何とか丘陵地~中央に向かわせよう。もし指示に従わず、単独で市街地に向かったとしても、放置しておこう。
相手が2台以上で味方の1台を襲っても、救援は考えず、敵発見器+デコイによる時間稼ぎと考える。その間に、数的優位を得ている丘陵地を制圧してしまえば勝てる。

自分がHTの場合は、前線に向かうならば、味方MTと最前線を交代すること。そのまま後ろに止まって支援するのは厳禁。味方が中央に集まっているなら外側、外側なら中央寄り。自分が遅れて到着するはずなので、空いた穴を埋めるように配置に着こう。

(3)【中中重重駆駆】…MT/LT多め・HT2台

結論:丘に行っとけ

Tier5以降から増えてくる編成。
(2)とほぼ同じで、基本は丘陵地と考えてよいが、HTが2台に増え、市街地に行ってしまう確率が上がる。
そのHTに追従することは、あまりおすすめしない。分かれる時点で初心者か、支援の必要もない超上級者である確率が高いからだ。
丘陵地側はこのような場合、突撃を避け、時間を稼ぐ。そうすればまれに、前進を続けたHTが敵の裏に回ることもある。挟み撃ちの形になれば勝機はある。
そのままHTが芋ってしまった場合は、かなり不利なので、撤退戦を考える。逃げ遅れた味方に恨まれることもあるが、戦犯はあくまで芋HTだ。負ける可能性が高いが、芋HTを囮にして、突撃する敵にカウンターが撃てる場所を探し、少しでも与ダメを稼ごう。

(4)【重重重駆駆】…HT多め(3台)

結論:できれば丘、ただし市街地も十分にあり、入れ違いも視野に

台数的に、HTを無視できない。
この場合でも、まだ丘陵地ルートは機能するが、HT全員が市街地に向かった場合は、さすがにMT/LTもそちらが主戦場と考えたほうが良いだろう。
(港湾やロックなどの一部例外を除く)
敵も同じ編成なら、同じように判断が分かれているはずで、HTが多い分、市街地に向かう確率も高い。
MT/LTは、偵察ならともかく、何も考えずに角地を取って守ろうとすると、敵に押し切られる危険がある。
そうならないためには、丘陵地は撤退を視野に入れた偵察にとどめよう。
また、市街地と丘陵地で敵味方の入れ違いが発生した場合、丘陵地側の先頭MT/LTが市街地側の後ろに追いつき、先頭HTは何も考えず直進を続けて丘陵地に向かってしまうことが多い。
「マップの見かた」の「市街地防衛戦」にあるとおり、市街地を制圧したならば、基本的に市街地を全員で防衛することを考えよう。

(5)【重重重重駆駆】…HT多め(4台~)

結論:市街地と裏取りorクロス(マップにより丘)

さすがにHTが半分以上の編成となると、市街地ルートメインと見て良いだろう。
ただし、港湾やロックのように、この編成でもなお、多くのHTが丘陵地に向かう場合もあり、それ以外のマップでも、HT複数台が丘陵地に向かうことは普通にある。一番避けたいのは孤立なので、その場合は素直に従おう。
HT以外の編成は気にしなくても良い。
数の少ないMT/LTは、裏取りや奇襲で敵布陣を崩す勝敗の鍵にもなり得る。しかし、ただHTに追従するだけだと、弾除けにもならないどころか、味方HTの邪魔にすらなりかねない。敵のMT/LTより先にやられてしまうことは避けたい。

(6)【重重駆駆駆】…TD多め

結論:待ち伏せ強め、強行NG

ガン攻めの好きな中級者にとって、やや危険なパターン。
TDが3台以上の時は、進行ルートよりも、「攻めすぎないこと」に注意したい。
「敵前衛が手薄だ!」と勘違いして不用意に突撃し、後衛・狙撃の分厚い弾幕を浴びれば、MT/LTならそれだけで終了、もしくは瀕死になってもおかしくはない。
前衛の台数がお互いに少ない以上、先に釣られて狙撃を浴びたほうが不利になる。

(7)【中中重重重】…バランス型その1

結論:味方よく見て

初動の判断に一番困るパターン。
両側に分散する確率が高い。敵も似た編成であり、またマップによっても展開は様々。
ミデル・ロック・黒金・オアシス・港湾・マヤ辺りのマップでは、HTも丘陵地側に来ることが多く、逆に来なかったHTのチームが負ける試合がかなり多い。
これに対し、廃線・フォールズ・ディスペア・運河・沿岸・アルペン・ノルマン・ヘラス・ユーコン辺りは、HTが市街地側に進むことが多い。
自分がMT/LTである場合は、丘陵地側へスタートを切りつつ、味方HTの初動をよく見て、まとまるようであれば前線構築、分散しそうならば撤退を視野に入れた偵察に留める(「味方HTが動くまで待機」は厳禁)。
自分がHTの場合、味方MT/LTが勢いよく丘陵地に向かったならば、分断を避けるため、自分も丘陵地に向かう。MT/LTがキョロキョロしているような場合は、自分が市街地に引っ張っていくつもりでそちらに向かっても良いだろう。なお、熟練者によっては、最短で中央に進み、全方位に対応可能な行動を取ることがあるが、慣れない人が真似すると、逆に全方位から狙撃を浴びることになる。おとなしく外側をエンジンブーストで進もう。
自分がTDの場合は、味方の様子を見て、強そうな味方の支援ができる方に着こう。

(8)【軽軽重重重】…バランス型その2

結論:味方よく見て※TD注意

バランス型その1よりも、LTが増えた編成。ただし、ここでは単純な車種ではなく、「前線維持よりも偵察・遊撃向きのMT/LTが多めの編成」と捉えていただきたい。ソ連LTTB・T-54ltwtを除くLTと、ドラキュラ・プロゲを始めとする一部のMTは、ハルダウンでの削り合いで前線をキープするよりも、前線確認後は一旦撤退して行方を晦ませた方が、仕事が捗る場合がある。
この編成で特に注意したいのが、自分がTDだった場合で、丘陵地の味方が撤退する可能性も視野に入れて行動しなければならない。
HTが市街地に向かい、丘陵地に向かったLT/MTは偵察→撤退だった場合、足の遅いTDが丘陵地に深入りすると、一緒に逃げられない。
この場合は味方に見放されても、あまり文句は言えないし、援護しようとした味方と共倒れしてしまっては最悪だ。
なので、すぐに市街地に逃げ込める、開始位置付近の狙撃位置に留まり、味方が逃げ出したら直ちに自分も撤退するか、もしくは最初から市街地に入ることを考えよう。

例外マップ

上記でも触れているが、一部のマップではこのセオリーが当てはまらない。
鉱山は編成に関わらず、中央の丘を起点とした布陣が基本。
カッパーフィールドは、他とは違い、両外側に分かれるのが基本になる。
その他、編成に関わらず丘陵地メインになりやすいマップの中でも、特に港湾は、市街地との地形的分断が非常に大きいので、初心者~中級者HTは市街地からのワンチャンなど夢見ずに、まずはしっかり丘陵地側で仕事できるようになろう。

さいごに

以上はあくまで「判断の目安」であり、毎回異なるプレイヤーが各自の知識と判断で動く以上、必ずこの通りになる保証はない。
最も大事なのは「無用な孤立を防ぐこと」であるから、味方が想定外の動きだからといって、自分だけが頑なにセオリーを守って孤立する、という本末転倒は避けたい。
想定外の動きが発生したときは、どのような場合にそうなるのか、その場合自分はどう動くのが最適かを考えて、新たな自分の行動パターンに組み込むことを考えよう。


コメント

  • 編成についての考察がなかったので作ってみました。装飾や内容の検討などお願いします。 -- 2021-12-10 (金) 16:58:38
    • 内容多いし文章長すぎ細かすぎで分かりづらい。そもそも丘や市街地ってどのマップの事言ってんだよ -- 2021-12-10 (金) 19:18:33
      • ハルダウンor豚飯昼飯なのかなと思った。ただそれでも俯角とかについて全く触れられてないから謎ではある。 -- 2021-12-10 (金) 20:14:21
    • 丘陵地とか市街地は「マップの見かた」の「車種エリア」のこと。けど確かにこれだけじゃわかんないので、ここにも説明付け加えるね。あと今は文章ばっかりだけどこれからちょっとずつ図を入れてわかりやすくするよ! -- 2021-12-11 (土) 00:27:41
  • 作成お疲れ様です。興味深い内容なのでこれからの内容の熟成が楽しみです!ただ、可能であればコメ欄はwazawazaに立ててリンクさせた方がID識別とか投稿後編集削除とかでメリット大なので、ご検討いただけたらうれしいです。 -- 2021-12-10 (金) 22:08:56
    • あ、ミスったごめんなさい…zawazawaでした。こういう誤字の事後編集もzawazawaだといちいち補記しなくて良くなるので有難いです。 -- ? 2021-12-10 (金) 22:10:32
    • やり方がわからんかったのでとりあえずコレにしたけど、勉強して入れますわ。 -- 2021-12-11 (土) 00:29:21
      • と言っておいて何ですが、zawazawaはコンテンツとして管理人さんに正式に認められてからにします、車両ページ以外はログインユーザーでないと作れないっぽいので。 -- 2021-12-11 (土) 00:34:14
  • ここに背負わせるのもアレな話だが、優秀な戦術考察のページが色々あるが、「味方を真っ当に理解した人々」とみるか「なにも理解しない・Wikiも見ない群衆」と見るかで先ず考察の妥当性や断言できるセオリーの具合が変わるのが間違いないので、項目を分けた方がいいだろうなと思うようになった(マル -- 2021-12-11 (土) 00:41:00
    • 文章を一部訂正編集。 -- ? 2021-12-11 (土) 00:43:31
  • MatildaBPはMT扱いだけど、無印MatildaはHTのはずです。どなたか訂正お願いします -- 2021-12-11 (土) 12:59:49
  • 作成おつです。初心者がこれ読んでどれだけ理解できるのか予想がつきませんが、とりあえず開幕特攻とスナイプHTさえしてくれなければいいです -- 2021-12-22 (水) 15:28:59