Tier 5 ドイツ 駆逐戦車
スペック
車体
HP | 500 |
---|---|
車体装甲厚(mm) | 20/15/15 |
最高速度(km/h) | 60 |
重量/最大積載量(t) | 22.31/26.0 |
本体価格(シルバー) | 380,000 |
修理費(シルバー) |
詳細
パッケージ名 | エンジン | 武装 | 履帯 | 砲塔 | 他 | ||||||||
出力 | 弾種 | 貫通力 | ダメージ | 総弾数 | 弾代 | 発射速度 照準時間 精度 | 旋回速度 | 砲塔装甲 | 旋回速度 | 視認範囲 | HP | 通信範囲 | |
初期状態 | Maybach HL 90 | 7.5 cm Flak L/60 | Pz.Sfl. IVc | Pz.Sfl.IVc | 500 | 400 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
360 | AP APCR HE | 139 174 38 | 135 135 175 | 72 | 109 7G 98 | 15 1.70 0.35 | 44 | --/--/-- | 26 | 380 | |||
8.8 cm Flak 37 L/56 | Maybach HL 100 | 8.8 cm Flak 37 L/56 | Pz.Sfl. IVc verstärkteketten | Pz.Sfl. IVc | 500 | 550 | |||||||
400 | AP APCR HE | 145 194 44 | 220 220 270 | 60 | 252 8G 252 | 8.82 1.90 0.35 | 48 | --/--/-- | 26 | 380 | |||
8.8 cm Flak 41 L/74 | Maybach HL 100 | 8.8 cm Flak 41 L/74 | Pz.Sfl. IVc verstärkteketten | Pz.Sfl. IVc | 500 | 550 | |||||||
400 | AP APCR HE | 194 237 44 | 240 240 295 | 48 | 252 11G 252 | 8 2.10 0.32 | 48 | --/--/-- | 26 | 380 |
外観
↑撃破された状態も仰角を大きく取った姿
自走砲もびっくり(というと語弊があってコイツが自走砲というか対空車両なのだが)の仰角90度。
解説
TankHunterで追加されたTier5ドイツ駆逐戦車。
Pz.Sfl.IVc(Panzer Selbstfahrlafette IVc)とは4号装甲砲車C型の意味であり、独特な外見を持ち、守備を捨てて走攻に特化している。
ゲームでは駆逐戦車の分類に入れられているが自走高射砲であり、本来は航空機を攻撃するのが主任務。
特徴的な箱状の戦闘室の側壁は外側に展開出来るようになっており、運用時は展開して360度の射界を確保出来るようになっている……のだがこのゲームでは展開しないので、単なる巨大なトタン板であり射界も限定される。
- 火力
強力な火砲が揃っているが、これらは本来、戦車砲ではなく高射砲である。
高射砲なので仰角は非常に高く取れ*1、高所への攻撃は十八番。
応用として下り坂に布陣すれば、驚くほど広範囲に攻撃が可能。
反面俯角は5度しか取れないため、撃ち下ろし・ハルダウンは苦手。- 7.5 cm Flak L/60
8.8cm Flak18の原型となった、60口径7.5cm高射砲。
III号突撃砲G型等が装備する70口径7.5cm砲と比べ貫通力が下がっているが、それでもAP139mmAPCR174mmと十分な貫通力を持っており、同Tierはもちろん上位陣にも通用する。
優れた発射速度も相まってDPMも高く、射界も広いため射撃機会も逃しにくい。
一発辺りのダメージは少々控えめだが、乗り出し状態でも十分戦える優秀な初期砲。 - 8.8 cm Flak 37 L/56
アハト・アハトの異名で知られる、56口径8.8cm高射砲。
当車両の史実砲であり、この高射砲を戦車砲に再設計し直したのがティーガーの主砲である。
以前はAP貫通力が初期砲から僅かに低下(132)していたが、3.5のアップデートでAPの貫通力が向上(145)し扱いやすくなった。
APCRの貫通力に関しても以前は初期砲の方が上だったが、アップデートにより171から194と大幅向上。
重装甲目標相手にも対応しやすくなった。
良好な精度・照準時間と高い単発攻撃力を持ち扱いやすい。
Tier6で登場するKwK 36・PaK 36といった同種の56口径8.8cm砲は、相手の装甲も厚くなっているため貫通力不足に悩まされることが多いが、当車両はTier5マッチングであるためそこまで重装甲の車両も多くなく、神経質にならずとも威力を発揮できる。
また、射界が固定砲の駆逐戦車としては非常に広く、良好な照準時間と相俟って射撃機会を逃しにくい。
総合的にはTier5の中でも優秀な対戦車砲であり、上位のL/74にない扱いやすさをも持つので、格上対策をAPCRで補う形でも使い続ける価値はある最終砲候補の一つ。 - 8.8 cm Flak 41 L/74
非常に優秀な貫通力・精度とL/56以上の単発攻撃力を備えた74口径8.8cm高射砲。
NashornやTigerの最終砲に近い性能を持ち、S-35 CAの105mm長砲身としのぎを削るTier5最強クラスの対戦車砲*2の一つ。
L/56のAPCRより高い194mmのAP貫通は、遭遇する殆どの戦車を正面から貫通できる。
さらにAPCRはあのAT 2やAT 7の正面すらも貫通し得る。
Tier不相応な高性能砲であるにもかかわらず、L/56と比べた照準時間の悪化は中戦車主砲程度に収まり、発射速度も問題なく、カタログスペックだけ見れば凶悪な性能を持った上位互換砲。
その他、仰角が90度まで取れ、崖下などから上にいる敵を狙える希少な存在でもあり、ライブオークの鉄橋下から枕木の間を狙い、線路上の敵の下部を攻撃する事も可能である。
文句なしの最終砲……と言いたいところだが、この砲には左右の射角が極めて狭い*3という特有の欠点があるため、やや長い照準時間との相乗効果による射撃機会の減少を補う運用が必要。
使いこなすのは難しいがTier7HT並みの砲を使えるのは大きな利点であり、射角や加速力を犠牲にしてでも搭載する価値はある最終砲候補の一つである。
- 7.5 cm Flak L/60
- 装甲
全く無い、以上。
……と一言で終えてしまいたいところだが、単純に薄いだけが問題ではないのでさらに記述する。
車体側面の装甲厚が薄いこと自体は多くの無砲塔オープントップTDと変わらないのだが、側面が砲を覆う高さで前後方向に長く、起動輪のすぐ後ろに始まり車体後端部まで達している。
この背の高い箱のような形状のため、横や斜めから見た面積が大きく被弾しやすい。
耐久力500はTier5TDとして標準程度だが装甲が薄く容易に貫通されるため、10.5cmや122mmといった大口径榴弾砲なら2発、7.5cm砲でも3発で撃破されてしまう。
図体の大きさから隠蔽率も悪いので、位置取りには細心の注意が必要。
アップデートで側背面が14mmから15mmになったが、誤差の範囲。 - 索敵能力
良好。視認範囲380mはTier5ではM7と並ぶトップクラスの広さ。通信範囲550mは十分である。
とはいえ車両の性質上最前線で闘うのは不向きなので、前に出過ぎないように。 - 機動力
こちらも優秀。
最高速度が高く加速も良好、旋回性能も高いと文句の付け所が無く、陣地転換には必要十分。 - 総論
Tier6~7最終砲相当の火力・ストレスをあまり感じない機動力・格下にも喰われかねない紙装甲という、駆逐戦車の特徴を更に極端にしたような車両。
自走高射砲ということもあって下手な重戦車よりも大柄な車体を持つため、従来の駆逐戦車と違い隠蔽率が悪く、ちょっとした草むら等も利用しにくい。
相手に発見されないよう多少離れた場所に布陣し、味方の索敵で見つけた敵を遠距離からアハト・アハトで叩いていこう。
史実
1928年にクルップ社によって開発された高射砲「8.8cm FlaK 18」(本来は1928年に開発だが、ヴェルサイユ条約により高射砲は新規開発と新規保有が禁じられていた兵器であった為、この砲は第一次大戦中に既に生産開始され、保有していたという欺瞞工作として命名された)は本来の対空戦闘任務以外にも、対戦車戦闘や陣地攻撃にも威力を発揮した。
ドイツ国防軍はこの8.8cm高射砲の自走化を求めた。
これは当時対ドイツ用要塞であるマジノ要塞を破壊する為に開発されたDicker Maxと同じ考えであった。
1940年2月、アルケット社によってPz.Kpfw.I Ausf.Bの車体を利用して生産されたのがSturmpanzer I Bisonが1940年5月10日からのフランスの戦いで思わぬ戦果を挙げた事から、優れたこの考えを利用して高射砲を運搬する為に特別な車体を求めた。
しかし同年6月21日、フランスの降伏により戦闘は終了し、対戦車自走砲へと変更、当初の予定であった8.8cm FlaK 18ではなく長砲身となった8.8cm FlaK 41を搭載する事が出来る様に仕様変更がクルップ社に通達された。
1942年、クルップ社はPz.Kpfw.IV Ausf.C?の車体を利用して8.8cm FlaK 37を搭載。
このプロトタイプはVersuchsflakwagen 8.8cm FlaK auf Sonderfahrgestellと名付けられた。
Pz.Sf.IVc はこの時に改良されたPz.Kpfw.IV Ausf.Cの車体名であるが、実際はPz.Kpfw.IV Ausf.Cのコンポーネントを一部利用した車体であり、車体自体は全くの新設計であり、転輪もハーフトラックに似たプレス式が採用されていた。
特徴的なのは車体の上部には高射砲をそのままの状態で搭載する事ができ、走行中の乗員を守る為に側面と後面には起倒式の装甲板が装備され、走行時には立てた状態、射撃時には半開状態と全開状態の2つの形態を取る事が出来た。
同年12月にプロトタイプはテストされ非常にいい結果を残したが、様々な仕様変更が求められた。
1944年のプロトタイプには10.5cm StuH 42を搭載する案やクルップ社が試作した高射砲ゲレーテ42を搭載する案もあったが、結果は当初の予定通り、ラインメタル社の8.8cm FlaK 41になった。
更に8.8cm PaK 43を搭載する案もあったが、こちらはPz.Kpfw. VI Tiger?用に8.8cm KwK 36 L/56。Pz.Kpfw. Tiger II用に8.8cm KwK 43 L/71といった重戦車に対戦車砲を搭載する事が決定していたので廃案となった。
最終的に2両(3両説もあり)のプロトタイプが製作されたが、1両は1943年7月9日の連合軍のシチリア島上陸から始まったイタリア戦線に投入された記録があるが、残りの車両はテスト後にスクラップになった説もあるが資料が無い為に未だに不明である。
余談ではあるが1940年のフランスの戦いで当時のイギリス重戦車Matilda Mk.II,フランス重戦車Char B1の前にドイツ軍は苦戦を強いられていた。
当時、第7装甲師団師団長ロンメル将軍は8.8cm FlaK 18で編成された空軍野戦高射砲部隊(一説には陸軍の 10.5cm 野砲隊)に命じ、これらの戦車を撃破している。
1941年5月、イギリス軍の「ブレヴィテイ作戦」を8.8cm FlaK 18で迎え撃ち、ハルファヤ峠の戦いでは捕虜となったイギリス軍戦車兵が8.8cm FlaK 18を憎らしげに見ながら「高射砲で戦車を撃つのは卑怯ですな」と言った際にドイツ軍砲兵が「88ミリ砲以外では撃ち抜けない装甲の戦車で攻めてくるのはそれ以上に卑怯だ!」と言った会話をロンメル将軍の副官、シュミット中尉が書きとめたのは有名なエピソードである。
さらに余談となるが本車両の初期装備となっている7.5cm Flak L/60は8.8cm FlaK 18の原型となった砲で、弾薬が威力不足と判断され制式採用はされなかったものの輸出は行われた。
そのうち中国に輸出されたものを日本軍が鹵獲、コピーしたものが四式七糎半高射砲として生産されたのだが、それを戦車搭載用に手直ししたものが四式中戦車や五式中戦車に採用された五式七糎半戦車砲である。
コメント
- 貫通しない車両がないくらい -- 2020-09-15 (火) 02:40:57
- カニ目が恋しい ため息 -- 2020-12-29 (火) 22:02:27
- ±1なら75MMで事足りるな -- 2020-12-31 (木) 12:04:05
- KV1部隊3 -- 2021-06-26 (土) 10:25:14
- ほぼフル満ヘルスをちまちま一方的に攻撃して勝てた。隠ぺいが強化されてエグい -- 2021-06-26 (土) 10:26:53
- 意味もなく真上を向きたくなる -- 2021-08-28 (土) 00:11:50