Ashitaka

搭載可能 消耗品

十字キー左
	応急工作班	無制限	消耗品の動作時間：10 秒 消耗品の準備時間：80 秒
十字キー上
	修理班	3 回	消耗品の動作時間：28 秒 消耗品の準備時間：80 秒 回復：0.5% HP/秒
十字キー右
	強化型副砲照準器	3 回	副砲の安定性：+100% 副砲の散布界：-50% 消耗品の動作時間：30秒 消耗品の準備時間：160秒

詳細は消耗品を参照

日本帝国海軍の巡洋戦艦「愛鷹」。1920年代に建造が始まった天城型巡洋戦艦の3番艦として計画されていたこの船は、なかなか複雑な歴史を持っている。
第1次世界大戦中に建造が始まった長門型戦艦に続き、新型戦艦および巡洋戦艦の開発計画が動き出した。これが加賀型戦艦と天城型巡洋艦である。ユトランド沖海戦で判明した戦訓を基に設計されていることから、長門型とは一線を画する新型戦艦として期待されていた。
実際には、優先して設計されたのは加賀型戦艦の方であった。この2種類の戦艦は決戦海域で共同して戦うと想定されていたため、先に戦艦の設計を決める必要があったのだ。しかし用兵側と軍令部側の主張の隔たりが大きく、1918年3月に入り、ようやくA127案*1をベースとして加賀型戦艦の設計案がまとまった。
これを受けて、天城型巡洋戦艦については、その2か月後から具体的な開発研究が始まった。当初、計画案には32ノット案と30ノット案の2種類が存在していた。前者は速度優先で、装甲を殆ど無くして35ノットが発揮可能という派生案まであったが、最終的には後者の30ノット案が選択された。天城型巡洋戦艦の主砲は長門型と同じ45口径三年式41cm砲を連装にして、5基10門搭載している。長門型より1基2門分、強化された形だ。
ただ、これだけの主砲を搭載しながら、30ノットの高速を両立しようとした結果、艦内のスペースが不足した。これを解決するため、天城型は平甲板型にして、さらに艦中央部に大型の船楼を設けた。日本戦艦としては珍しい外見である。
さらに目を引くのが、4本の煙突をアーチ状にして1本にまとめた独特の煙突形状だ。実は長い間、天城型巡洋戦艦の煙突は、前後2本からなるものと信じられていた。しかし近年、1921年9月10日に製図した図面が発見されたことで、この特異な集合煙突の姿であることが確認された*2。したがって、World of Warshipsの「愛鷹」は、天城型戦艦の完成直後の姿と性能を忠実に反映した軍艦と位置付けられているのである*3。
「愛鷹」については、いくつか補足が必要だ。史実の天城型巡洋戦艦については、建造中にワシントン海軍軍縮条約が締結されたことにより建造中止となり、うち2隻(天城と赤城)は航空母艦に改装されることとなった。三菱長崎造船所で起工したばかりの「愛鷹」は破棄され、4番艦の「愛宕」は未起工であった。
より厳密には、3番艦「愛鷹」の名称は、計画案の時点で「高雄」に変えられてしまっている。したがって、ネットなどでいくら検索しても、「愛鷹」の名では殆ど情報が出てこない。加えて計画が破棄されてしまった結果、高雄と愛宕の名前は後に重巡洋艦に流用されてしまったので、いっそう分かりにくくなっている。
日本の巡洋戦艦と重巡洋艦は、有名な国内の山の名前に由来する。もしあなたが日本に来て、東京から大阪方面に向かう新幹線に乗ったとすれば、運が良ければやがて進行方向の右てに富士山を望むことができるだろう。これを最初に隠してしまう大きな山こそが、愛鷹山である。
ウォーシップ・スポットライト: Ashitaka

　本艦の艦名の由来は静岡県東部、富士山の南に存在する「愛鷹山(あしたかやま)」から。なお愛鷹山は広義の意味では独立峰である愛鷹山と複数のピーク*4を含めた愛鷹山塊の事を指すが、狭義の意味では愛鷹山峰単体を指す。古い記録においては「足高山」と記されており、箱根の「足柄山」、山梨県の「足和田山」とともに「富士三脚(富士三足)」とも呼ばれた。また昔から愛鷹山麓は神馬の牧場として有名であり、源頼朝が富士の巻き狩りの際に駿馬99頭を奉納したという。現代でも愛鷹山峰の山頂には愛鷹明神を祀る桃沢神社が存在する。

　一番艦「天城」はワシントン海軍軍縮条約による戦艦の保有制限を受けて空母化改造が行われるも、改造中に関東大震災を罹災。その際の損傷が修復困難とされたため、解体処分となった*7。その代わりに空母化改造がなされたのが加賀型戦艦の加賀である。
　二番艦「赤城」も天城と同様に空母化改造がなされ、こちらは無事に空母として完成。1942年6月のミッドウェー海戦の戦没までアジア･太平洋戦争序盤の日本の快進撃を支えた。
　三番艦「高雄」及び四番艦「愛宕」はワシントン海軍軍縮条約による戦艦の保有制限により建造中止、未完成のまま解体処分となった。

　本艦を含む天城型戦艦の計画時の艦名はすべて「あ」で始まる名前となっている(天城、赤城、愛鷹、愛宕)。なお似たようなケースは海外にもあり、英国海軍のリヴェンジ(ロイヤル・サブリン)級戦艦はスペリングがすべて「R」で始まる(ロイヤルサブリン、ロイヤルオーク、リヴェンジ、レゾリューション、ラミリーズ)ことから、別名「R」級とも呼ばれる。