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概要
ナルアディード付近の地図にも乗らないぐらい小さな島。
主人公であるジーンが土地を建物ごと買い(のち、島ごと購入*1)、【縁切り】の効果の検証及び、世界に物質を増やすための商売の拠点とするべく整備している。
整備が進むにつれ、噂が噂を呼び「青の精霊島」と呼ばれている*2が、チェンジリングが多いせいか『暗殺者の島』とも呼ばれている*3らしい。
初登場
「第112話 商売」
島の景色
島の形状は緩く三日月型(どちらかと言えば「ばか〇け」ぐらいのカーブ)で、島の中腹に漁村。
島の先端にかつての砦跡及び町の跡地がある。書籍4巻ラストに地図がある。
島の周辺に隠れた岩礁が多く、大きな船どころか二人乗りくらいの小舟が通り抜けるのが精一杯。
ジーンが最初に訪れた際は島民が15人しかいなかったが、のちにチェンジリングを含めて14家族*4まで拡大する。
領民
領主
ソレイユ=ニイ(ニイ=ソレイユだったかもしれない)
領主代行
ジーンの「特別注目されていないと忘れられやすい」と言う特性のため、ほとんどの場合代行のソレイユを領主だと思い込まれている。
住民
名前 | 役職 | 初登場 | 備考 |
アウロ | ジーン補佐 | 第136話 なぜか緊迫感 (第144話 妖精) | 精霊側チェンジリング |
キール | ソレイユ補佐 | 第136話 なぜか緊迫感 (第144話 妖精) | 人間側チェンジリング |
マールゥ | メイド | 第169話 メイド | 精霊側のチェンジリング |
ファラミア | ソレイユの侍女 | 第169話 メイド (第187話 怪しい従業員一同) | 精霊側チェンジリング 水に沈む黒水晶の精霊 |
カイン | 金銀の補佐 | 第187話 怪しい従業員一同 | チェンジリング |
アベル | 金銀の補佐 | 第187話 怪しい従業員一同 | チェンジリング |
テオフ | 魔石師 | 第187話 怪しい従業員一同 | チェンジリング |
チャールズ | 庭師 | 第187話 怪しい従業員一同 | 精霊側チェンジリング |
ファダー | 医者 | 第297話 個性的 | 人間側チェンジリング |
パメラ | 薬師 | 第187話 怪しい従業員一同 | チェンジリング |
パン屋の夫婦 | パン屋 | 第297話 個性的 | 夫がチェンジリング |
宿屋の親父 | 宿屋 | 第297話 個性的 | 精霊側チェンジリング |
石工 | 石工 | 第181話 塔 | 人間(弟子も含めて数名) |
ワシク | 鍛冶師 | 第226話 人口比 | 黒鉄の竪穴出身の地の民 |
アウスタニス | 金細工師 | 第297話 個性的 | 精霊側チェンジリング |
ヘインズ | 『精霊の枝』管理者 | 第306話 枝の心配をする | 人間 |
オルランド | 『精霊の枝』管理者補佐? | 第308話 予想外 | 人間 |
渡し船の老人 | 渡し船 | 第140話 島 | もともとの住民 |
ミール | 精霊の枝の受付 | 第411話 島のお仕事する人たち (第412話 容疑者増加) | もともとの住民 |
ルーン | ミールの姉妹 | (第412話 容疑者増加) | ミールに憑いた精霊 |
テス | ヘインズに 魔法陣を習っている子供 | (第413話 オルランド君) | |
バルトローネ | 警備及び教育担当 | 第423話 爆弾メモならぬ発言再び |
※初登場の()内は名前判明タイミング
島の気候
カヌムなどに比べると暖かい。
島の産業
ナルアディードで藍を購入し、これで織った布を染色して販売予定。*5
水の多い美しい街並みが特徴で、観光業をメインに行う予定。
また他に精霊灯やジーンが見せたペッパーミルなども委託生産している。
以前は土が痩せており、農業などは行っていなかったが、現在は土壌改良が成功し*6、毒のないトマト、ジャガイモ、ナスなどの試験栽培を中心に行われている。
この他、マンゴーやサトウキビなども行う予定。
飛び地(リプア領)
「第354話 自分でも集めてみる」で名前が登場した。私財を投げうつタイプの領主がいるらしい。
飢饉が起きて、一部をソレイユに売却した。
領地の住まい
島の先端にある塔の一つと、町中に一つある。
青トカゲくん
「第195話 同時進行」で登場した、ジーンが住む島の塔の精霊。
精霊の枝
節が目のようにも見えるハニワのような枝と、繊細な白と黒の枝の3本。*7
なお、領民が守らなければならない「約束」は清潔を心がけることである。
あふんあふん言ってる精霊
『精霊の枝』の入り口にある短い階段の上に覆っている精霊。*8
『悪意ある者を知らせる』*9魔法陣によって引き寄せられているらしい。*10
踏むと『あふん』と鳴く(?)
島の歴史
「第112話 商売」で登場したナルアディード付近の地図にも乗らないぐらい小さな島。
島の周辺に隠れた岩礁が多く、大きな船どころか二人乗りくらいの小舟が通り抜けるのが精一杯だという。
ジーンが最初に訪れた際は島民が15人しかいなかった。
「第140話 島」で、二百で島ごと管理の権利を買った。
「第155話 青色」で、藍を使った染め物をメイン産業にすることが決まった。
「第160話 領主」で領主から土地と土地にいる人を買い領主となる。
「第195話 同時進行」で自身の住まいとなる塔の手入れを始める。
「第227話 塔の上の風呂」の段階で、移住者はチェンジリングを含めて14家族だということ。
「第229話 塔の各階」で一度お披露目をしている。
「第241話 島の整備」でパルに教えてもらった土を入れることになる。
「第246話 設置」で精霊の枝をエクス棒からもらう。
「第307話 島の呼び名」で青の精霊島と呼ばれていることがわかる。
島の住人詳細
アウロ(金色)
ジーンが「自分の替わりに雑用をやってくる人物」を依頼されたノートに紹介される形で出会う。*11
精霊側のチェンジリングで、カダルの系譜。そのため、ノートに嵌められる形でジーンと誓文を交わす際、カダルが姿を現した。
それもあって、しばらくは「胡散臭い笑顔の金髪美形」として「金色」と呼ばれていた。*12
ジーンに依頼されたのは彼の替わりに島の差配をすることであり、これについては(チェンジリングの世間一般的な扱いもあり)戸惑っていたが、そつなくこなしていた。
その後、相方のキールがジーンと正式な契約を結ぶのに合わせてアウロも契約を結ぶ*13が、ビジネスライクな距離感が続いていた。
ジーンの作るお菓子に目がないキールとは対照的に、そんな相棒を冷めた目で見ている。だが後日甘いものが苦手なだけだったことが判明。精霊が多くかかわった素材を使ったチーズオムレツをジーンが振舞った結果、「我が君」と呼ぶようになる。*14
ジーンの存在を魔力で感知可能で、彼が島に来るとどこからともなく待ち構えている。
キール(銀色)
「第136話 なぜか緊迫感」で登場した。出会いから契約までの流れは「アウロ」と同じ。
人間側のチェンジリングで、彼の両親は入れ代わりの最中の二人を見つけたが、どちらが息子かわからずどちらも育てることにしたようだ。
その後、彼の両親は何者かに殺害。アウロとともに逃げる際、さらに「人間」部分を渡すことで「精霊の道」を利用可能にした。(その際おそらく味覚を失う)なお、両親を殺害した相手に対しては報復は完了しているとのこと。
甘いものが好きなようでジーンの作ったクッキーに執着し、いかにも怪しいノートの依頼も引き受けた。
言われるまでクッキーの作り手がジーンだと気がつかなかった*15など、どちらかと言えば脳筋の部類らしい。
以前助けてもらったソレイユに対しては、恩義以上の好意を持っているようで、彼女が島に来ることがジーンと正式契約をした理由の一つ。
渡し船の老人
初登場は「第140話 島」で登場したもともと島に住んでいた住人の一人。
ジーンが船の操縦の仕方を習うなどしているようだ。
現時点で名前が判明していないが、ジーンがナルアディードとの行き来に利用しているため登場回数は何気に多い。
ソレイユ
「第167話 ソレイユ」で登場した女性。
アウロ、キールとは旧知の中で、他の使用人などを探す依頼を出していたのが彼女。
ナルアディードにある「カルバ商会」というそれなりに大きな規模を持つ商会の副会頭であり、会頭の養女でもあった。
現在は養父であった会頭が病に倒れたのを幸いに、商会を乗っ取ろうとする息子(会頭の実子)との縁談を蹴り飛ばすためにカルバの家から籍を抜き、商会もやめた。
なお、商会自体はすでに会頭や金庫番を含めて畳むことが決まっている。
島に渡ろうと渡し船の老人ともめているところでジーンと出会う。
その後はジーンとともに島に渡り、キール達と旧知の仲であり、能力が申し分ないこともあり、領主代行および島での商売を行う商会関係を一任される。*16
島に関する「一般人」「常識人」枠。
優れた商人であり、なまじ物の価値が分かってしまうため、ジーンが無造作に扱う物を見て悲鳴を上げる役になっている。(チェンジリングは自分の興味がないものについては関心が長く続かないため)*17
それなりに大きな商会の副会頭をしていただけあり、人脈やコネ、また商売の腕はそれなりのものがあるようでちゃんと稼いでいる。
ただ切実に常識人が欲しい。
マールゥ
初登場は「第168話 決定」で、キール、アウロとともに島でジーン待っていた。
実際に名前が登場したのは名前が出たのは「第169話 メイド」である。
赤銅色した髪の女性の精霊側のチェンジリングで、ジーンと誓文を交わした際にヴァン自ら現れているため、彼の系譜であることが分かる。(なお、キール達と違いジーンは即座に名前を呼んで精霊としても契約している)
チェンジリングらしく裏の仕事をしてきたようだが「メイドとして仕事をしてもらう」以上を頼むつもりのないジーンに「普通の仕事だ」と喜ぶ。実際、掃除は好きらしい。
キール達とはそれなりに因縁があるようで、よくジーンの作るお菓子や料理を視界の隅で取り合いをしている。
うっかり『王の枝』たるコンコン棒EXとハタキで剣の打ち合いモドキをしてしまった彼女の心情は察して余るところである。
ファラミア
名前が出たのは「第169話 メイド」にて、ジーンがチェンジリングだろうとまっとうに雇うつもりなのを見て、自身の侍女として推薦した。
実際に島に来たのは、「第187話 怪しい従業員一同」の際。そのままソレイユの侍女として雇われる。
容姿はアップにしてひっつめた黒髪、黒目眼鏡装備で、メイドらしいと言えばメイドらしい。
黒髪黒目のチェンジリングは黒精霊交じりだと忌諱されてきたが、黒精霊憑きの特徴を知ったジーンには不審がられていた。「第226話 人口比」にて、「水に沈む黒水晶の精霊」が本性であることが分かり、ソレイユたちにも誤解が解けた。
精霊側チェンジリングらしく、普通の料理には味を感じられなかったようだが、「第361話 中立の島」でトマトがおいしかったようだ。
石工
「第181話 塔」で登場した街の整備を依頼されやってきた石工。
窓の周囲に装飾を行うことを望んでいたが、この辺りは鎧戸をつけてしまうため叶わず。依頼料がきちんと出て、割合好きにさせてくれるジーンのもと、思う存分腕を振るう。
なお、ジーンにそそのかされ、バラ窓も作ったようだ。
島に永住を決め、今後も島の発展?に貢献する予定。
カイン
「第187話 怪しい従業員一同」で島に来たチェンジリング。
がっしりして、くすんだ金髪を後ろに撫で付けている。アベルとともにアウロとキールの補佐をすることに。
アベル
「第187話 怪しい従業員一同」で島に来たチェンジリング。
ウェーブのかかった輝く金髪で線は細めの優男。別段、カインとは兄弟ではなさそうである。
テオフ
魔石師として、「第187話 怪しい従業員一同」で島に来たチェンジリング。
肩甲骨を越すストレートの白髪を後ろにまとめた眼鏡の青年。
パメラ
薬師として「第187話 怪しい従業員一同」で島に来たチェンジリング。
ウェーブがかかった腰までの白髪の青年。館ではなく町で暮らしている。
チャールズ
庭師として「第187話 怪しい従業員一同」で島に来たチェンジリング。
薄い黄緑色の髪の青年で、ジーン曰く深窓の令嬢と身分違いの恋をして駆け落ちする系の顔。
元子爵らしく、ジーンの領主としての教師としても宛にされていた。
「第242話 広めたい野菜」でジーンの作った味のする野菜を使った料理を食べて以来、「我が君」呼びになった。
黒鉄の竪穴のワシク
「第226話 人口比」で登場した地の民。寒がりらしい。
音痴らしく、彼が歌うと精霊が逃げることが悩みだった。
ただ、金細工師のアウスタニスと怒鳴り合うと精霊が喜ぶようで、島に来て以来メキメキと腕を上げている。
褒める場所はストレートに褒める性格らしく、チェンジリングらしくひねくれたアウスタニスも彼にはかなわないようだ。
ファダー
医者として「第297話 個性的」で登場したチェンジリング(人間側)。
初老の男性で、シュルムで王族の診療を断り、追放されたという注意書きがあった。
追手などの心配はないが、潔癖症で虫などに耐えられなかったらしい。島の生活が快適すぎるようだ。
パン屋の夫婦
パン屋として「第297話 個性的」で登場した。
夫がチェンジリングのため、味がわからない。
当然、パン屋としては致命的なため結婚を反対されてしまい駆け落ちで島にやってきた。
ジーンの作ったクッキーにより「バターの味」が分かるようになった。
ただすでにパン屋は稼働中であり、どちらが実際にパンを作っているかはジーンは知らない。
宿屋の親父
宿屋の主人として「第297話 個性的」で登場したチェンジリング。
筋骨隆々、髭面で引き結んだ口の強面の男性だが、本性は花の精霊だという。
花の蜜だけ味がするらしいが、甘いものが苦手と言う、どこから突っ込んでいいか困る人物。
アウスタニス
金細工師「第297話 個性的」で登場した精霊側チェンジリング。
人を食ったような態度をしていたが、ハラルファの眷属であり、誓文を交わす際には彼女が姿を見せている。
パウロル = ヘインズ
「第306話 枝の心配をする」で登場した老人。
城塞都市アノマにある神殿の前々代の神官長で、50年間、光の精霊ナミナに仕えていた。*18
座布団が憑いていたレナードの父親(前神官長)の養い親で、出自がはっきりしない前代の神官長の後ろ盾になるために早くに引退した。*19
精霊ナミナに仕えることに迷いが生じ、ナミナを直接目にするために、トマスとオルランドを連れてシュルムに向かったが、信仰心は戻らなかった。*20
アノマから船と陸路で1年半かかってナルアディードにたどり着き、『精霊の枝』を訪れたところをジーンと出会って、青の精霊島に案内された。
青の精霊島の神官長に就任するにあたって、アスモミイに傾倒しているトマスとは主従の誓いを解いてナルアディードに置いていくことに。*21
精霊たち曰く、上にドが付く真面目。精霊とは良くも悪くも交流できない性質の持ち主だそうだ。
人となりを知ったジーンにより、「第314話 捕獲完了」にて契約し、島の『精霊の枝』の管理人となる。
ハニワによる心霊現象じみた数々に感動しているようだ。
それなりに魔法陣なども書けるようで、島の子供たちに教えることを約束している。
オルランド
ヘインズの従者であり、ナルアディードの『精霊の枝』の管理者であるアスモミイの従者となったトマスの兄*22。
精霊曰く、真面目で苦労人。とのことである。
ソレイユに続く「常識人」「突っ込み担当」である。
ミール
『精霊の枝』の受付の少女
もともとの島の住人の一人。父親が神殿で衛兵の仕事についている。
パウロルに魔法陣を習っている一人で、写本が得意とのこと。
ルーン
ミールの「姉で妹」とのこと。
模様を描くのは苦手だが、模様を彫るのが好きで上手らしい。
「第413話 オルランド君」で、精霊であることが判明した。
テス
ヘインズに魔法陣を習っている少年
バルトローネ
登場は「第423話 爆弾メモならぬ発言再び」にて、島の騎士候補として登場。
ジーンの呼び方は「ソードマスター」。
シュルムから南で有名な人物で精霊剣を持っていたようだ。強さとしては力より速さ寄り。ただし、ジーンから見るとディノッソとカーンの方が強いとのこと。
変わった精霊剣を持っていたが、勇者に奪われ自棄になったのか、こじらせたようだ。
チェンジリングに敵意を持った言動をしているが、これはこの世界の住人のチェンジリングへの普通の対応なのか、剣を「勇者のチェンジリング」である迅に取られたからなのかは不明。
ヤケになったのかぶつぶつとつぶやくその言動を不愉快に思ったジーンに「第424話 動向把握」にてぶっ飛ばされた。
その後、心を入れ替えたのか吹っ切れたのか、「第428話 ショック療法?」で警備の一角を担うこととなる。
その他
住民ではないが、訪問者あるいは、退去者