メインストーリー/相次ぐ変局

Last-modified: 2025-12-01 (月) 19:37:56

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異変

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釈淵さんは、妹がすでに巻き込まれていることに気づかないまま、サラに陣法の起動を急かし、「始まりの主」を呼び出すよう求めていた。一方、サラは別の思惑を抱えているようだった。

長いあいだ待ち続けていた釈淵さんは、
その夜、さらに深い迷いの淵へと沈んでいった。
葉釈淵:僕をここに呼んだのは、
    あの陣を起動するためではなかったのですか?
サラ:ええ。これ以上あなたを試してもしょうがないもの。
   あなたにはわたしと、共に始まりの主のもとへ赴いてもらうわ。
   陣の起動は…他の誰かにやってもらいましょう。
葉釈淵:…陣法は確かなものとなり、
    始まりの主がいる場所も明らかとなった今…
    召喚をためらう理由もないと思いますが。
サラ:焦ってはだめよ。これは土の中で眠る種のようなもの…
   意思だけで芽吹くわけじゃないの。
   必要なのは養分と、土を破るべきときを見極めること。
サラ:もう少しだけ待ちましょう…
   始まりの主がお選びになった「鍵」、そのすべてが揃うまで。
''サラはそっと顔を傾けた。
風に溶けた誰かの囁きを聴くように、
あるいは葉釈淵の焦りを見透かすかのように。
その口元に浮かんだ笑みには、期待と
冷たい計算の色が滲んでいた。

外の様子を確認しよう
目が覚めると、外から何やら物音が聞こえた。様子を見に外へ出てみよう。

(外が騒がしい…
何があったのか、早く見に行こう。)

葉瞬光:松涛先輩…どうして、こんな…
松涛:き、緊急事態だ!
アキラ:ミアズマに侵蝕された痕跡がある…
(松涛と話す)

異変

鉱区跡地でミアズマの異変が発生し、重傷を負った松涛先輩がその知らせを伝えに戻ってきた。私と瞬光はただちに同門の救出へ向かうことを決めた。
》松涛先輩…
》何があったの?

リン:松涛先輩!?いったい何があったの?
葉瞬光:っ…!すぐ手当てするわね!
松涛:いや、俺のことはあとでいい、まず聞いてくれ!
   ゆうべの深夜、鉱区跡地でミアズマがいきなり噴き出したんだ…
   現場にいた弟子たちが囚われてしまった。
葉瞬光:そんな…!?
    リン、師匠たちを待ってる場合じゃないわ!

》今すぐ出発しよ

リン:そうだね…!すぐ出発したほうがいいかも!
   松涛先輩のことはお兄ちゃんとオシシに任せたよ!
アキラ:任された。イアスをそちらに向かわせよう。
    盤岳先生とダイアリンには僕から伝えておくよ。
アキラ:とはいえリン、くれぐれも忘れてはだめだぞ。
    瞬光の状況は少し特殊だということを。
葉瞬光:大丈夫よアキラ、リンとはちゃんと約束したから。
    そう簡単に封印を解いたりなんてしない…
    それに忘れないで、ワタシは結構強いのよ。
    青溟剣に頼らなくたって、みんなを守って見せる。
葉瞬光:こういうときくらい、
    「頼れる姉弟子」っぽいことをさせてよね!
適当観を出る前に、
慌てて駆けつけたダイアリンがさらなる知らせを届けてきた…
ダイアリン:状況はだいたい把握しましたけど、
      いちばんの問題は盤岳先生と連絡が取れないことです。

》(まさか、昨日ダイアリンに言われたことを…)

リン:(不穏だね…まさか昨日ダイアリンに言われたことのせいで、
   全部ひとりで背負おうとしてるんじゃ…)
ダイアリン:ついでに寧謙さんもいなくなっちゃいましたし…
      こんなタイミングでミアズマの異変が起きたのは、
      ちょっと出来すぎです。
      二人が失踪したことで、ますますあたしの推測は確信に変わりましたよ。

》推測?
》何か分かったの?

リン:推測…?ダイアリン、また何か見つけたの?
ダイアリン:覚えてます?あたしが鉱区跡地の旧居住区で、
      亡くなった人たちの声から
      知ってる名前を聞いたって話…
ダイアリン:その名前が、寧謙さんだったんですよ。
葉瞬光:寧謙さん…?
    あのとき被災した人たちの中に、彼の身内もいたの?
ダイアリン:ええ。あの惨事にあって、
      盤岳先生が見殺しにした人たちの中には、
      寧謙さんの姉もいたようですね。
葉瞬光:ちょっと待って…
    見殺し…って、どういうこと?
ダイアリン:おっと…我らがプロキシさん。
      こうなっちゃった以上、もう隠しても仕方ないんじゃありませんか?

》(瞬光に盤岳先生のことを説明する)

リン:うぅ…瞬光…実はね…
瞬光に盤岳先生の過去を話した…
ダイアリン:ひょっとすると、
      寧謙さんがそういう身の上を隠して盤岳先生の道場に入ったのも、
      彼に近づくためだったのかもしれませんねぇ…
ダイアリン:朝一で報告書を受け取りましたが、
      あたしたちと会う以前に、サラと接触してたことも割れました。
      手がかりが途切れそうになる度、彼のいる場で
      都合よく繋がっていったのも、そういうことです。
ダイアリン:まあサラのことですから…
      おおかた寧謙さんが抱いている憎しみにかこつけて、
      何かしら取引をしたんでしょう。
ダイアリン:讃頌会の残党に出会い、古い書物の存在を知り、
      謎めいた陣法が見つかる…
      一見すると自然な成り行きに見えますけど…
      ちょっとスムーズすぎる気もしますね。
ダイアリン:おまけに寧謙さんは、ここ数日の間に
      近所の人や道場の仲間たちに挨拶回りをしていたようで…
      遠くへ行ってもう戻らないかも…そんなニュアンスのことを
      伝えてたみたいですよ。
葉瞬光:もう、戻らない…まさか…復讐?
ダイアリン:その可能性が一番高いですね~…過去に因縁のある人間まで使って、
      今回の異変に盤岳先生を巻き込みたかった。その心は、
      あの陣法を彼に起動させたいから…でしょう。
葉瞬光:じゃあ、ワタシが受け取ったあの紙切れも…

》盤岳先生の罪悪感を利用して…
》行動を誘導しようとしてたの?

リン:盤岳先生が瞬光たちに感じてる罪悪感を利用して、ってことだよね…
   釈淵さんが陣を起動するのを、瞬光のためにも
   盤岳先生はきっと阻止しようとするはず…
ダイアリン:はあ…今思うと、
      陣法を起動するために「鍵」が要るっていう話は、
      サラが書物に後から加えたものだったのかもしれません。
ダイアリン:鍵…つまり莫大なエーテルエネルギーと、
      それによって展開する陣が吸収するミアズマには
      どちらも行先がある気がしてならないんです。
ダイアリン:ラマニアンホロウ内のミアズマに観測された現象を、
      あたしたちがなんて形容してたか思い出してください…
      「引き潮」ですよ?まるで、
      どこか一か所に集まってくみたいじゃないですか。
ダイアリン;それと、あのホロウで聞いた奇妙な声…
      いまのところ、なんであたしと盤岳先生だけが聞こえたのかは
      分かってませんよね。
ダイアリン;でもあの声は、明らかにあたしの記憶を利用して
      揺さぶりをかけて来てました。
ダイアリン;じゃあ一体誰が?何の目的で?
ダイアリン;サラの行動を踏まえると、いちばんあり得るのは…
      ミアズマとあたしたちの力が、
      何か特別な存在へと導かれようとしている…
      あるいは、もう導かれているってことです。
ダイアリン:例えば…そう、降臨する「始まりの主」とか。

》だとしたら…
》あの陣の本当の役割は…

リン:だとしたら…昔はどうだったかはともかく、
   あの陣法はもう誰かを救うためのものじゃなくて、
   始まりの主の降臨に備えて、
   エネルギーを集める手段になっちゃったんだね?
ダイアリン:寧謙さんがどこまで知ったうえで
      手伝ってたかはわかりませんけどね…
      いいように利用されちゃったことには変わりないかなと。
葉瞬光:ワタシ…あのとき鉱区跡地であったことはほとんど覚えてないから、
    寧謙さんの憎しみに寄り添う権利も、
    盤岳先生に代わってそれを許す権利もない…
    けど、先生がこの数日で見せてくれた優しさは、本物だったって思う…
ダイアリン:つまり?瞬光ちゃんは、盤岳先生を咎めるつもりはない…
      そう決めたってことですか?
葉瞬光:ううん…もうとっくに決まってたの。
    10年前、故郷と外の世界を繋ぐ橋を渡ったあのときに。
葉瞬光:混乱のなか、ワタシとお兄ちゃんを抱えて駆けだした、
    静かで大きな影…
葉瞬光:絶望のなかでたった一つの救いだった、
    山のように頼もしい人…
    あれは、盤岳先生だったんだから。

》……!
》思い出してたの?

リン:…瞬光、思い出してたの?
葉瞬光:うん。盤岳先生はそんなこと、一言も言わなかったけど…
    災害のあと、ワタシたち兄妹の面倒を見てくれたのもそうだし、
    雲嶽山っていう、新しい家を紹介してくれたときも…
    いつだってあの人がいたから。
葉瞬光:あの人がどんな過去を背負っていようと、
    どれほど冷酷な生まれの掟に従ってきたとしても…
    この恩がなくなっちゃうほどじゃない。
葉瞬光:そして今、罪悪感があの人をもういちど、
    危ない場所に駆り立てようとしてる…
    リン、ダイアリン…ワタシ、お兄ちゃんと盤岳先生、
    どっちにも無事に帰ってきてほしい!
ダイアリン:ふーむ、青溟剣の継承者らしい気概がようやく見れましたねぇ。
      そこまで覚悟を決めてるってんなら、とやかく言いません。
ダイアリン:行きましょうか!彼が正真正銘の鉄クズになっちゃう前に。
      それと、あんたのお兄さんと寧謙さんのバカが、
      取り返しのつかないことをしでかす前に。
葉瞬光:ダイアリン…!

》ダイアリン…!
》やっぱりいい人だよねぇ!

リン:ダイアリンって、やっぱなんだかんだいい人だよねぇ。
ダイアリン:あーもう、うるさいですね…!
      行くんですか?行かないんですか!?

深淵に投げた石

ダイアリンに話を聞こう
もう一度ダイアリンの意向を確認して、彼女の準備ができたら一緒に出発しよう。

ダイアリン:昨日の夜、盤岳先生に迫った選択の答えが、
      こんなに早く、あっさりと手に入るなんて、
      思ってもみませんでした。
ダイアリン:亡者の語る真実で、生者の嘘を暴く。
      それが、あたしの裁定のやり方ですが…
      今回ばかりは、亡者の言葉で生者に真実を示したいと思います。

》(今すぐ出発する)
》(少し準備してからにする)
修行者を助けよう
修行者の先輩たちは、みんなひどい怪我を負っている。清源先輩に話を聞きに行こう。

(清源と話す)

別の方法を探す

清源先輩の話によれば、修行者たちを窮地から救い出したのは盤岳先生だった。詳しい経緯は、シシオの記憶モジュールをスキャンすればわかるという。

修行者たちの手当てを終えた後…
清源:松涛はちゃんと伝えてくれたみたいね…
   彼、大丈夫かしら?

》心配しないで

リン:心配しないで。松涛先輩は大丈夫だよ。
   でも、適当観の弟子たちは
   ミアズマに囚われちゃったって聞いたんだけど…
   どうやって脱出できたの?
清源:盤岳先生よ。昨夜、あの扉がひとりでに開いて…
   弟子たちで奥まで探索しようとしたの。
   すぐに勢いよくミアズマが襲ってきて、わたしたちは
   別々の場所に閉じ込められてしまった
清源:そこへ盤岳先生が来てくれたわ。
   私たちを助けて、安全な場所まで連れて行ってくれた後、
   あろうことかさらに深いところへ向かおうとしてた…
清源:でも彼の表情を見て、衝動的な動きじゃないことはわかったわ。
   まるで…覚悟を決めて、何かと向き合おうとしてるみたいだった。
葉瞬光:先生は、他に何か言ってなかった?
清源:この混乱はもはや人の力では止められない…別の方法を探さねば…って。
   もうひとつ意味深なことも言ってたんだけど、
   私たちに言ったのか、独り言だったのかは
   判断がつかなかったわ。
葉瞬光:意味深なこと?
清源:うん…「人の歩みは、重き荷を負いて彼方へゆくが如し…
   来し方の過ちは路傍の石となり、
   己だけでなく、共にゆく者たちの足をも止めるだろう…」
清源:「己のため、そして何より共にゆく者たちのため…
   過ちをそのままにしては…ならぬ」?
ダイアリン:やっぱりそういう感じですか…
清源:様子が変だと思ったから、本当は彼と行きたかったんだけど…
   怪我のせいで体が思うように動かなくて。
   仕方なく、せめてシシオを連れて行くようお願いしたの。
清源:彼が溢れ出るミアズマの源へと踏み込んでから間もなく、
   大きな物音がして…私たちを閉じ込めてたミアズマが、
   何かに引き寄せられるように、どこかへ行ってしまったわ。
清源:私たちはホッとしてたけど、急いで戻ってきたシシオが言うには、
   代わりに盤岳先生が閉じ込められてしまったみたいなの!
清源:具体的に何が起きたのかは、シシオの視覚記録を見て。
   状況はとても危険だわ。このままだと
   盤岳先生は、閉じ込められたまま
   命を落としてしまうかもしれない!

シシオの記憶モジュールをスキャンしよう
清源先輩から状況が良くないと聞いた。急いでシシオの記憶モジュールをスキャンして、何が起きたのかをはっきりさせよう。

(シシオを調べる)
急いでシシオの記憶モジュールをスキャンした…
昨日の夜遅く、盤岳先生は再び一人で
このエリアを訪れたみたい…


修行者に話を聞こう
適当観の修行者たちが皆重傷を負っている。状況を把握せねば。

(清源と話す)
清源:盤岳先生、実は…
清源先輩は大まかに状況を説明した。
盤岳:この混乱は、もはや人の力では止められぬ。
   別の方法を探さねば…我輩は根源を探り、
   皆を救ってみせよう。
清源:ここに残った人たちはみんな怪我が酷くて、一歩も動けないの。
   …だから、シシオを連れていって。盤岳先生の力になれば、
   わたしたちも安心できるから。
盤岳:…うむ。雲嶽山のボンプなれば、
   事が終わり次第、自力で戻り、
   おぬしらを見つけられよう。
清源:え…自力でって…?
盤岳:人の歩みは、重き荷を負いて彼方へゆくが如し…
   来し方の過ちは路傍の石となり、
   己だけでなく、共にゆく者たちの足をも止めるだろう…
盤岳:己のため、そして何より共にゆく者たちのため…
   過ちをそのままにしては…ならぬ。

深部へ行って調査しよう
ミアズマに異常があるようだ。深部へ行って、真相を確かめねば。

盤岳:かつて、我輩がこの地で微力ながら尽力しておった時、
   子供が自由奔放で、夜な夜な遊びに出てしまうことを
   憂う親がいた。
盤岳:彼らは我が子を守らんがため、
   特製の錠を用意したのだ。
   その開け方は、大人のみぞ知る。
盤岳:彼は…幼き頃に耳して以来、
   忘れることがなかったのだろう

さらに奥へ進もう
ゲートは開いた。速やかに周辺の不審な箇所を調査せねば。

盤岳:かつても足を踏み入れることは稀であったが…早々に調査せねば
(エレベーターで上がる)
盤岳:…寧謙、既に此処におったのか…

寧謙と話そう
寧謙が待っている。彼の話を聞こう。

(寧謙と話す)
寧謙:盤岳師範!やはり、
   修行者たちが心配で来てくれたのですね。
寧謙:朗報です!偶然にも、
   古書に記されていた陣の中心部を見つけました!
寧謙:ただ、僕だけでは陣を完全に起動することができず…
   師範が来てくれたなら、万事解決できますね。
寧謙:今回は、ミアズマの災いを鎮められそうです。
   この地で同じ過ちが繰り返されることはないでしょう。
盤岳:…それはいずこに?
寧謙:すぐそこの展望台です。
   柱が何本かあって…ご案内しますよ。
盤岳:…うむ。
   寧謙、油断するでないぞ。

陣法を起動しよう
寧謙の指示に従って陣法を起動させよう。さすれば、ミアズマも鎮まるだろう…

寧謙:師範、こちらです――!

(名も無き古の陣を調べる)
陣の中心部は古めかしく、柱に刻まれた紋様は、
未だ消えることのない守護の意志を宿し、きらめいている。

その中央に立つと、
長年沈黙を貫いてきた大地が苦しげに脈打ち、
陣の完全な起動を促しているように感じられる。

エーテルエネルギーで陣を導き、
完全に発動させようとしたその時、
冷たく、悪意に満ちた意志が突如として襲いかかってきた――
(カット)
盤岳:……!下がられよ!
盤岳:ハッ…


シシオの盤兵先生に関する記録は、ここで途切れていた…
シシオ:ンナ、ンン。
    (起動された陣の中に、絶えずミアズマが転送されていく…
    ミアズマを吸収し、鎮圧するというのは確かなようだ。)
シシオ:ンナ、ンナナ!
    (しかし、盤岳先生が「極悪のミアズマの結界」に囚われてしまうとは…
    今からわれが一日千里の勢いで進歩を遂げたとて、二人を救えまい。
    ああ、なんと嘆かわしい!)

》盤岳先生は寧謙の企みを…
》察した上で陣を起動したような…

清源:ええ、きっとそうでしょうね…
   みんな、早く盤岳先生を助けに行ってあげて!
   今回もシシオを連れてって!

記憶の中のルートを辿って、盤岳先生を探そう
盤岳先生が既に陣法を起動した。急いでシシオの記憶にあるルートを辿って、彼を見つけなきゃ。

(扉に近づく)
リン:この扉、開けたのは謙さんかな…
葉瞬光:ここにあるすべてを…ぎゅっと記憶に繋ぎとめてるみたい…
(目的地に近づく)

この借り、たしかに返そう

既に陣法が起動され、鎮圧されていたエーテリアスが湧き続ける中、盤岳先生は身を挺して寧謙さんを守った。寧謙さんは自分を見捨てて一緒に死のうと叫ぶも、盤岳先生は借りは自分の命で返す、そして寧謙さんには姉に代わって、人の世を見届けて欲しいと伝えた。

その瞬間、陣法の中は混沌とした光景に包まれた。
エーテリアスが潮のように絶え間なく、陣の中心から現れる――

寧謙は目尻が裂けそうなほど目を見開き、
ヒステリックな言葉には苦痛と絶望、そして歪んだ快感が満ちていた。
寧謙:もうやめろ盤岳!とっくに限界だろう!
   これ以上時間を稼いだって意味はない!
寧謙:けどわかったろ?英雄気取りにも限度があるって…
   今のあんたがどんな姿をしてるか知ってるか?
   化け物だよ!見るに堪えない化け物だ!
寧謙:そんなふうになってもまだわからないか?
   僕をここで死なせてほしいんだ!あんたと一緒に!
寧謙:僕の最期を見届けてくれ!
   あのとき姉ちゃんを見殺しにしたときと、同じ目で…!
寧謙:どうしてだ!この日のために十年待ったのに!
   あんた、自分にまだ人の生き死にを決める資格があるなんて
   思ってるのかよ!
寧謙;あの時…姉ちゃんはあんたを助けた、なのに
   あんたは姉ちゃんを助けなかった!
   どうしてだ…!
寧謙;この10年、ずっと考えてた…
寧謙;もしあの日、家を飛び出していなかったら、
   姉ちゃんのそばにいたら…
   姉ちゃんは孤独に死なずに済んだんじゃないかって。
寧謙;わかるだろ?僕の命は10年前、
   ここで終わってるべきだったんだ。
   なのに、今日まで生き長らえた…
寧謙:頼むよ「師範」…姉ちゃんの仇を討てるんだ…
   そうなったら…もう僕に心残りなんてない!
盤岳の重々しい足取りは地面に深い亀裂を刻んでいく。
割れ、砕け、ひび割れても
びくともせずそびえ立つ孤高の山のようだった。

彼は寧謙を背後に守りながら、
両の拳に凄まじいエネルギーをまとわせた。
その一撃一撃はさながら土砂崩れのような破壊力で、
襲いかかるエーテリアスを粉々に打ち砕いていく。

装甲に刻まれていく無数の傷跡や、ほとばしるエネルギーに
焼かれる痛みすら意に介さず…
彼の瞳の奥には、魂を貫くような深い悲しみと…
すでに結末を悟った者の、断固たる覚悟が宿っていた。

彼の低く掠れた声の一語一語には、
すべてを押し潰すほどの重みが込められていた――
盤岳:寧謙よ…
盤岳:この借り――我が命を以て、たしかに返そう!
盤岳:だが、おぬしの命は、駆け引きの具にあらず…!
盤岳:我輩とは違う。前途があるのだ…
盤岳:生きよ!
盤岳:そして姉君…寧舒に代わって、人の世を見届けるのだ!
自己を焼き尽くすような決意、贖罪の意志、そして…
生命そのものに対する、最も深く、最も壮絶な守護の炎が、今まさに送る。
盤岳はすべての守りを放棄し、
崩壊寸前の機体に残された最後のエネルギーと、
存在の全てを惜しみなく両拳に注ぎ込んだ…

前方の修行者に話を聞こう
前方に焦った様子の修行者がいる。今の状況について、彼に聞いてみよう。

ダイアリン:あっちです!盤岳先生がいつまで持つかわかりません、急がないと!
(焦る修行者と話す)

結界を破る方法

中心部に入れないと修行者から聞いた一行は、まずもう少し近づいてから、陣を破る方法を探すことにした。

焦る修行者:ゲホッ…ゲホゲホッ…やっと…来てくれたか!
      盤岳先生とその弟子が…あの陣の中に閉じ込められている!
焦る修行者:先生はあの青年を守るため、
      次々出てくるエーテリアスとずっと戦い続けてる。
焦る修行者:よく聞こえなかったが、青年は自暴自棄になっているようだ。
      もし先生が持ちこたえられなかったら…
葉瞬光:あの展望台…お父さんがよく星を見てたとこだわ…
    陣がこんなに近くにあったなんて…
ダイアリン:どうにかして、あの中に入る方法ってないんですかねー?
焦る修行者:あそこはミアズマの濃度が高すぎて、近づくことすらできないんだ…
アキラ:Fairy、陣の有効範囲を確認するんだ!
    リンは注意しながらもう少し近づいてみてくれ。
    僕とFairyで、この陣を破る方法を考える。

》わかった!

リン:オッケー。じゃあ、まずは近づいてみよ!

陣法に近づいて調べよう
修行者にもこれといった対策がないみたい。まずは陣に近づき、盤岳先生たちを助け出す方法を探そう。

(戦闘後)

陣法を調査しよう
陣法はすぐ目の前にある、どうにかして盤岳先生の現在の状況を確認しよう。

葉瞬光:ダメ、陣がミアズマを吸収して…障壁もあるし、入れない!
ダイアリン:呼びかけましょう!盤岳先生…盤岳先生!
(ミアズマの障壁に近づく)
どれだけ必死に叫んでも、
ミアズマの障壁の中から、
聞きたい返事が返ってくることはなかった。

今際の際

死闘の末、意識が朦朧となった盤岳先生は、とある未知な存在にそそのかされる。抵抗することと、寧謙を助けることを諦め、永遠の解放を求めるように…

盤岳は陣法の中で、
自分を呼ぶ馴染みのある声を聞いたような気がした。
だが彼にはもはやそれに応える力は残っておらず、
そのかすかな呼び声も、意識の深層からくる
別の響きにかき消されていった――
???:「屈せよ…鈍重なる鉄の塊…
    終わりなき苦しみに、なぜ耐えようとする?」
???:「そのコアをさらけ出し、偉大なる力を受け入れるのだ。
    お前に新たな命と、永遠の自由を与えてくれるだろう…」
???:「聞こえるか?
    負荷に耐えかねたボディが、悲鳴をあげている――」
???:「ベアリングは軋み、回路は焼き切れ、
    全身に走った亀裂から、もう崩壊する寸前だ…」
冷たい指令:感情モジュールに過負荷を確認。冗長な感情データ消去のため、
      強制アンロードを実行します。
冷たい指令:コアの指令を再認証:「いかなる代償を払ってもミアズマを鎮圧せよ」。
???:「沈め…この永遠に溶け込むのだ…
    見るがいい…彼らがどれほどお前を受け入れたがっているかを…」
???:「なぜ抗う――お前はもとよりこの穢れの一部だろう!」
盤岳:機体が、持たぬ…もはやこれまでか…?
盤岳:否…たとえ一縷でも望みがあるなら…この心、離しはしない。
???:「まだ強がるか!この傷を見よ。これは名誉の負傷などではない…
    『背負うべきではない」ものを背負った代償だ――」
憎悪に満ちた呪い:人殺し…命で償え!
憎悪に満ちた呪い:存在そのものが間違いなんだ、無くなってしまえばいい!
憎悪に満ちた呪い:痛み?私たちの苦痛に比べれば万分の一にも及ばない!
憎悪に満ちた呪い:地獄に墜ちろ!我らと共に!
???:「あとどのくらい持つ?十分?一分?…一秒?」
???:「果たしてその価値はあるのか?
    お前を憎み、恐れる者たちのためだとしても?
    昼夜問わず呪詛をとなえる亡者たちのためだとしても?
    お前を利用するだけの、いずれ朽ちてなくなる世界のためだとしてもか?」
???:「苦しいか?疲れたか?それでも望みなき泥の中をもがき続けるか?
    無意味な苦痛など捨ておけ。
    お前の存在自体が過ちであり、もがき続ければより大きな過ちとなる。」
盤岳:ここで散るとも…これは我輩が選びし道…
   この手で償わねばならぬ罪過なり…
盤岳:この志は磐石の如く、不変…
   たとえこの身砕け、地に倒れ伏すことになろうと…それもまた善し!
???:「抵抗をやめ、その身に余る責任を手放すのだ…
    すべてをゼロに戻し、原初の穢れなき空白へ還る…
    それでよいではないか…」
???:「殺戮も、裏切りも、永遠に続く贖罪もなく…責任も、負い目もない。
    ただ――永遠の解放があるのみ…」
いくつもの声が交錯し、重なり合い、渦巻く――
締め付けるような破滅的な螺旋となって、
盤岳にかろうじて残された自我を、完全に砕こうとする…

柱の捜索

Fairyとお兄ちゃんは、周囲の「柱」を破壊すれば「中心部」の機能を停止させ、ミアズマの障壁を破って二人を助け出せることに気づき、一同は手分けして行動することにした。

アキラ:リン、僕とFairyのほうで新しい発見があった!
Fairy:マスター、異常なミアズマの集合を検知しました…
   警告:展望台エリアのバイタルサインが極めて微弱になりつつあります。
Fairy:アノマリーポイントを検出。
   複数のエネルギー流動に、異常のあるノードを発見しました。
   座標はすでにマーク済みです。
Fairy:エーテルエネルギーの流動パターンは、
   古代陣法における「柱」の特徴と一致します。これらに干渉または
   破壊することで陣全体の構造に揺らぎを生じさせ、機能の低下、
   ならびに「中心部」の機能を停止させることが可能と推測されます。

》やってみるしかないね

リン:「柱」と「中心部」…やってみるしかないね!
ダイアリン:はい!柱を壊せば中にいる盤岳先生たちを助けられますし、
      始まりの主に供給されるミアズマを遅延ないし遮断できるかもしれません。
      一刻を争う状況ですからね、急がないとですよ!
葉瞬光:ノードがあちこちに散らばりすぎてる。手分けするわよ!
ダイアリン:こっちのほうはあたしに任せて、
      プロキシさんは瞬光ちゃんを援護してください。
      中心部の反応は、目に見えて弱くなってますから。さあ早く!

「柱」を探そう
「柱」を壊せば、陣法を解除できるかもしれない。まずはミアズマの墓が示す方向を頼りに、「柱」を探してみよう。
一つ目の「柱」を破壊しよう
「崩解の法」を使って、一つ目の「柱」を破壊しよう。
二つ目の「柱」を探そう
ミアズマの墓が示す方向を辿れば、二つ目の「柱」はすぐ先にあるはず…
二つ目の「柱」を破壊しよう
「崩解の法」を使って、二つ目の「柱」を破壊しよう。
三つ目の「柱」を探し出し、破壊しよう
残る「柱」はあと一つ。なんとか見つけ出して、同じ方法で破壊しよう。

(戦闘)
ダイアリン:最後のひとつは、上のほうか…
(戦闘後)
ダイアリン:…儀玄先生の青溟鳥…もしかして、何か情報を…?
ダイアリン:盤岳先生を助けたら、みんなに知らせないと!
(三つ目の「柱」を破壊する)
ダイアリン:これでよし…あとは瞬光ちゃんたち次第かな
ダイアリン:早いとこ「中心部」の方に戻らないと…
(カット)
ダイアリン:やりましたか!?
ダイアリン:待ってられませんね…早く応援に行かないと!

盤岳先生と共に戦おう

ダイアリン:身を犠牲にして仁を成す?命を命で贖う?
ダイアリン:策に釣られて死に急いで…お得意の損得勘定はどうしたんですか!?
盤岳:かつての過ちは…万死をもっても贖えぬ
盤岳:謙を守り抜いた時には、おぬしの望むものを持ち去るがよい
ダイアリン:…あたしの任務を、知ってたんですか?
(会話終了後)

未完の裁決

寧謙:師…師範!
ダイアリン:まだ終わってないのに
ダイアリン:もう満身創痍ですか
盤岳:なれば 終わらせよう
盤岳:我輩のコアだ…
盤岳:持ってゆけ
ダイアリン:まあそれも
ダイアリン:悪くないですけど…
ダイアリン:ここでひとつ
ダイアリン:選択肢をあげます。
ダイアリン:今度は故人の言葉から…
ダイアリン:「真実」を聞いてみませんか

亡者の言葉

盤岳先生を責め立てる亡者の言葉が押し寄せる最中、その奔流の奥から、これまで掻き消されていた穏やかな声が、急に輪郭を帯びて聞こえ始めた…

天地を覆い尽くす果てしない苦痛と憎悪、
呪いと絶望が混ざり合った叫び、悲鳴、
告発の声が津波のように流れ込んできた…

「どうして助けてくれないんだ、どうして!
俺を待ってる人がいるのに――!」

「あんたのしたことを見て!…心のない怪物め!…」

「この顔を覚えておけ!お前が流させた血と共に!」

「やっぱり、しょせんは機械ね…」

「絶対に忘れない!絶対に許さない!絶対に!」

怨嗟の声が全てを呑み込もうとしたその時――
戻った瞬光たちが展望台に足を踏み入れると、
突如として穏やかで澄んだ声へと変わった。
暗雲を貫く光のように、安らぎとぬくもりを伴って、
全ての雑音を洗い流していった。

真実の重み

亡者の声が、真相を示した。瞬光の両親は、少しでも子どもたちの命がつながる望みを高めるため、二人の子を盤岳先生に託し、泰然と最期を迎えた。寧謙さんの姉の寧舒は、自分はもう助からないと悟り、死ぬ前に弟を盤岳先生に託した。彼らは皆、感謝と覚悟を抱いて最期を迎えていた。

寧舒:…本当によかった。あのバカな弟は拗ねて遊びに行ったんだね…
   大男さん、頼みがあるんだけど、あいつを探してきてくれない?
寧謙:姉…ちゃん…?
寧舒:あいつは頑固で融通が利かないし、
   すぐ考えすぎるところがあるから…
   どうせこの先も紆余曲折の末につまずくんだろうね。
寧舒:でもどうか…どうか、辛抱強く見守ってあげて。
   あいつが無事に大人になれるまで…
   そして、私の代わりに、もっと素敵な未来を見られるように…
   お願い。
葉瞬光の父親:この幸せな時間に固執するあまり、
       あれを開ける決心がつきませんでした…
       これが、その罰だというのでしょうか…
葉瞬光:…こ、これって…!
葉瞬光の父親:ただ…お願いです、どうか頼まれてください。
       僕たちの子供は、まだこんなにも幼い…
葉瞬光の父親:ミアズマに襲われる直前、
       せめて子供たちだけでもと…術法を使いました。
       この子たちは、生き延びられるかもしれません。
葉瞬光の父親:こんなふうに、親の死に目に会わせたくないんです。
       まだ幼いこの子たちに、親しい者の死は早すぎる…
       どうか…さみしい思いをさせないでやってはくれませんか…
葉瞬光の母親:お願い、盤岳さん…
       この二人を連れてできるだけ遠くへ行って!
       釈淵と瞬光さえ生き延びてくれれば
       もう、私たちは…
葉瞬光の母親:お願いします…どうか…!
寧舒:ありがとう…大男さん。
   本当に…ありがとう…
葉瞬光の父親:ありがとう…これで、
       心残りはありません。
葉瞬光の母親:いつか、あの子たちがここに戻ってくることがあったら、
       どうか伝えてあげてちょうだい――
葉瞬光の母親:お父さんとお母さんは、
       あなたたちを笑顔で見送っていた、と…
死者の言葉は消え去り、最後の言葉には
余韻のような安らぎさえあった…
葉瞬光:お父さん…お母さん…ワタシの決心、きっと分かってくれるよね
寧謙:姉ちゃん…!姉ちゃん…!なんでこんな…どうしてだよ!
寧謙:ただ憎むだけなら楽だったのに…
   こんなの聞かされて、
   どうしたらいいんだよ…
寧謙:…姉ちゃん…姉ちゃんに会いたい――
ダイアリン:どうですか盤岳先生。
      あんたのせいで消えた声と、
      あんたのおかげでまだ存在できてる声が…
      ちゃんと聞こえました?
ダイアリン:これが…「真実の重み」ってやつですよ。
ダイアリンの体が僅かに揺れた。
いつもの嘲りは消え、その淡い微笑みには、
どこか同情めいたものが宿っていた。

それは暗雲を突き破る一筋の光のように、
傷だらけでありながらまっすぐに立つ盤岳の身体に
優しく降り注いだ…

活路

ダイアリンは、盤岳先生は決断を通して、すでに「アルゴリズムの束縛」を振り切ったことを証明したと語り、自分が黒枝の裁決官として下す裁決は「生きる」――亡くなった人への後ろめたさを背負いながら、より多くの人を救うことだと告げた。寧謙さんは盤岳先生との誤解を解き、先にホロウを離れた。残った一行は、さらに奥へと進んでいくことにした。

ダイアリン:あのとき、あんたのアルゴリズムは
      生き残れる人間はごくわずかだと判断しました。
      助かる人だけを助けた合理的な最適解、
      それが「見殺し」の真実だったわけですが…
ダイアリン:あんたが今こうしてここに立ってること――
      合理的でもなんでもない、自ら死地に足を踏み入れる選択をしたことが
      全てを物語ってるとは思いませんか?
      絶対的な指令やアルゴリズムの束縛を振り切った証明ですよ。
盤岳:だが…過去はどうあっても…
ダイアリン:そうですね、過去はどうあっても書き換えられません。
      まったく…死んだ殺したの「負債」はきっちり覚えてる割に、
      今際の際にみんなから託された「約束」は、
      綺麗にすっぽ抜けてるんですから…
ダイアリン:ここで死ぬことが立派な償いになると
      本気で思ってたんですか?
ダイアリン:そんなの、あたしに言わせればただの逃避です。
ダイアリン:せっかく感情や自我があって、
      痛みを感じられる「人」の形をしてるんですよ?
      日々過去のことに向き合って、終わりのない罪悪感と戦うには
      うってつけじゃないですか。
ダイアリン:だからこそ生きる――それが正解の答えなんです。
      あんたが救った人たちに感謝され、受け入れられ、
      疎まれ、怖がられ、憎まれる…そうやって
      亡くなった人たちとの約束を果たしてったらいいんです。
ダイアリン:最後まで続けたら、いい償いになりますよ。
      なので、ぜひ残された時間をフルに使ってやってみてください。
ダイアリン:以上が、黒枝の裁決官として、
      「パージユニット・ゼロ」あらため
      「盤岳」に下す最終的な裁定です。
ダイアリンのはきはきとした言葉に、盤岳の体がかすかに震えた。

長年にわたって横たわり続けた枷。
冷たいアルゴリズムと果てしない殺戮、
自己嫌悪と誤解によって形作られ、
魂を押しつぶしかねない重圧が…

彼の真っ直ぐに伸びたな背筋と共に――
音を立てて崩れ去った。
盤岳:瞬光、寧謙、我輩は――
葉瞬光:ううん…いいの、盤岳先生。
    実はワタシ…このあいだ故郷の橋を渡ったとき、
    もう全部思い出してたから。
盤岳:なんと…!?
葉瞬光:先生が自分のことを、
    まるで加害者みたいに思ってるのが、意外だった。
    だってワタシとお兄ちゃんにとってアナタは、お父さんとお母さんが
    命と引き換えに示してくれた、「生きる道」だったから。
葉瞬光:それにきっと両親は、
    ワタシたち兄妹と一緒に、アナタにも一人の「人」として、
    生きる道を託したんじゃないかなって思うの。
葉瞬光:だから、ダイアリンの言う通りだと思うよ。亡くなった人への
    後ろめたさは消えないけど、背負って前に進むことはできる。
    その手で命を奪ってしまったことに後悔があるなら、
    同じ手で、それより多くの人を救いましょ。
葉瞬光:だからワタシ、
    盤岳先生を責めたりなんてしない。
葉瞬光:ワタシと両親の想いは一緒だったんだってわかって、
    すごく嬉しかったくらい。ありがとダイアリン。
    二人の最期の言葉を、もう一度聞くチャンスをくれて…

》瞬光もご両親も優しい
》自慢の娘さんだよ、きっと

リン:瞬光のご両親は優しい人たちだったんだね…
   そして瞬光も、立派に二人の意思を
   ちゃんと受け継いでるんだ…
葉瞬光:といっても…寧謙さん、
    これはあくまでワタシたちの選択だから。
    アナタが盤岳先生とどう向き合うかは、
    自分で決めるべきだと思う。
瞬光は震える彼の肩を優しく叩いた。
そんな寧謙さんの声はもう涙に掠れている。
寧謙:すみません…師範…僕…
寧謙:ずっと間違った人を恨んでたんだ…って…
   姉ちゃんは、あなたに希望を託してたってのに…
盤岳;忘れもせぬ。
   おぬしの姉君は、
   あのホロウの深きで我輩を見つけてくれた恩人。
盤岳:その最期の願いもまた、鮮明に記録されている。
   我輩が救うことのできなかった、数多の面影と同じく…
   けして色あせることはない。
盤岳:葉兄妹を救い出したのち、
   衛非地区でおぬしを捜しまわったが、徒労に終わった。
   だが、幾年も経ったのち、道場にふらりと現れたときは…
   すぐ彼女の弟だとわかったものだ。
盤岳:その頃、おぬしは姉君と同じ目をしていたゆえ。
寧謙:…そんな、師範は最初からご存知だったんですか?
   なのに、弟子として迎え入れてくれたばかりか、
   なにひとつ惜しむことなく指導を…?
寧謙:ぼ、僕なんです!僕があのサラとかいうやつと組んで、
   師範が陣法を起動するよう仕向けたんです…
寧謙:あれはミアズマを吸収するって話だった…
   それで救われる人もいるだろうし、僕は復讐を果たせるしで
   一挙両得だと思ったんだ…
ダイアリン:彼女にとって、寧謙さんは、
      使い捨てのきく盤上の駒にすぎなかったんです。
      肝心のミアズマですけど、これが本当に浄化されてるのか、
      どっかに吸い出されてるのかは、まだわからないんですよ。
ダイアリン:事態はもうあんたが想像してるより、ずっと込み入ってます。
      あたしたち全員、知らないうちに
      もっと深いとこにある策略に巻き込まれてる…
寧謙;皆さん…こんなこと今さら言ったって手遅れかもしれないし、
   瞬光先生に合わせる顔もないけど…
   正直に打ち明けなきゃいけないことがあるんだ。
寧謙;…釈淵先生から、あることを頼まれていたと。

》釈淵さんから連絡が?
》釈淵さんはなんて?

リン;えっ、釈淵さんから!?
葉瞬光;お兄ちゃんは、なんて!?
寧謙;彼は、僕とサラの関係を知らないようだった。
   それで僕に…
   「盤岳師範の弟子なら、『黒い鳥』を探せ」と言ったんだ。
葉瞬光;黒い鳥…青溟鳥?
    まさか師匠、青溟鳥を使ってお兄ちゃんと連絡を取ってたの?
ダイアリン;なるほど…?それで繋がりました。
      あたし、さっき柱を探してたとき、
      ミアズマに囚われてた黒い鳥を助けたんですよ。
ダイアリン;その青溟鳥とやらはまっすぐ飛び去っていきました。
      寧謙さんの話からするに、釈淵さんは
      あの伝書鳩に何かしらのメッセージを託してたんでしょうね。
ダイアリン;けどあんまり返事が来ないものだから、
      何か問題が起きたと思って、信頼できそうな盤岳先生の弟子に
      捜索を頼んだ…ってところでしょうか。
葉瞬光;あの青溟鳥を動けなくしちゃうなんて、
    それこそ始まりの主にしかできない芸当だと思うわ。
    どうしよう、お兄ちゃんはいま完全に孤立しちゃってるってこと…?
盤岳:寧謙、瞬光よ。此の地は危険だ。
   おぬしらの状態を鑑みれば、即刻退くのが吉であろう。
   他の修行者と適当観に戻り、儀玄の援護を待つべきだ。
寧謙:確かに…今ここに残っても、僕は足手まといになるだけです。
   師範…皆さん、くれぐれも気をつけて。
   儀玄宗主が見えたら、すぐに状況を報告しておくよ。
葉瞬光:ワタシは…さっきからこの辺りで、青溟剣が異常に反応してるの…
    きっとこの先に、ワタシが向き合うべきものが待ってる。
    だから退けないわ。
葉瞬光:盤岳先生、ワタシ、ここへ来る前にリンと話したの。
    もうお留守番はしない…
    大切な人がホロウで危ない目に遭ってるのを、
    見過ごしたりなんてしないって!

》(瞬光を支持する)

リン:盤岳先生、瞬光はもう決心したよ。
   私たちにできるのは、信じてあげることだけだと思う。
ダイアリン:まったくです。ただでさえ時間が無いうえに、
      実の兄が生きてるかどうかも分からない状況で
      回れ右しろなんて…そんな道理は通りませんよ。
ダイアリン:どうするんです、盤岳先生?
      瞬光ちゃんを気絶させて連れ出すか、
      彼女の決心を尊重するかの二択ですよ。
ダイアリン:それに、お気づきかわからないですけど、
      今のあんただってけっこうズタボロですからね。
      もしかしたら、あたしたち全員、こちらにいる
      青溟剣の継承者に助けてもらう羽目になるかもしれません。
盤岳:…よかろう。みな、心して先に進むのだ。
   軽はずみな行動は…慎むべしと心得よ。
盤岳先生はそれ以上瞬光には何も言わず、
寧謙さんは皆に別れを告げ、来た道を戻っていった。
ダイアリン:さて、迷える子羊は無事改心させましたし…
      今度はあたしたちが、
      始まりの主のねぐらをひっくり返す番ですよ!

選択の余地はない

サラの気配にいち早く気づいたダイアリンに続き、一行は容貌がすっかり変わってしまった釈淵さんと対面する。瞬光の到来に釈淵さんは激しく動揺するが、自分にはもう選択の余地はないと言い残し、心を鬼にしてサラと共にその場から去った。

何かを察知したダイアリンが遠くの影へ目を向けると、
そこにサラが姿を現した。
いつもの読めない笑みを浮かべ、まるで偶然通りかかったかのように。
サラ:…さすがは黒枝の裁決官、評判通りね。
   舌を巻く洞察力だわ。
ダイアリン:バレバレでしたよ、サラ・フローレンさん?
      某データベースではず一っといない人扱いですからね、
      ご自分のことを透明人間か何かと勘違いしちゃってるんじゃないですか?
サラ:私のことを調べたのね?
サラ:…ふふ、けどもうすっかりほとぼりも冷めたし、
   過去のことなんてどうでもよくなってるの。
サラ:黒枝、「パエトーン」、葉瞬光
   あなたたちの手を借りて、そこにいる機械仕掛けの獅子を
   主に捧げようと思っていたの。あのお方が、
   ミアズマを浄化するために消耗された力を補うために。
サラ:残念だけど、計画通りにはいかないものね…
   でも構わないわ。この場所はもうほとんど浄化できたから。
葉瞬光:サラ!お兄ちゃんはどこにいるの!?
サラ:あら。まさに彼の悪夢に出てきたとおりね…
   真っ白で、天真爛漫、そして無知…
サラ:あなたのお兄さんなら、もちろん――ほら、噂をすれば来てくれたわ。
そこへ現れたのは、どこか見覚えがありつつも、
かつてとは大きく異なる釈淵さんの姿だった。

瞬光の姿を視界にとらえた釈淵さんは、
はっきりと動揺を見せた。
葉釈淵:…瞬光?どうして!?
    本山で修行中のはずではなかったのか…
    誰に言われてここへ?
葉瞬光:お兄…ちゃん?その恰好、まさかお兄ちゃんも…?
葉釈淵:いますぐ戻るんだ!ここは君が来るべき場所ではない!

》釈淵さん…
》みんな心配してるよ!

リン:釈淵さん、みんな心配してるよ!
盤岳:釈淵…
葉瞬光:あの手紙、やっぱりお兄ちゃんが書いたんじゃないんだね?
    青溟剣との繋がりを断つ方法なんて…
葉釈淵:手紙?…手紙だって!?
葉釈淵:あなたですね、サラ?
    いったい何をしてくれたんです?どうして妹がここに!
サラ:落ち着いてちょうだい。あなたが始まりの主を求めているのは
   あの子を救いたいからなんでしょう?私としては、
   ドラマチックな再会を手配するくらいのことは
   当然だと思っていたのだけど…
サラ:それにもう、そんなことにこだわっている場合じゃないの。
サラ:忘れないで。始まりの主に選ばれた導き手は私。
   私だけが、あの御方をこちら側に降臨させるための門を開けられる…
サラ:あなたの悲願が成就する時は、もうすぐ目の前まで来ているわ。
サラ:…たった一人の妹のために、
   何もかも投げ打つ覚悟があるのよね?――
サラ:そうでないなら、これまでの努力は
   すべて水の泡になってしまうでしょう。
釈淵さんは、不安げに手を伸ばす瞬光を
苦しげに一瞥すると、強く瞼を閉じる。
そして再び目を開いた時…そこに迷いはなかった。
葉釈淵:瞬光、僕の言うことを聞くんだ。
    みんなと一緒に戻りなさい。
    信じてくれ…君はついてこないほうがいい。
葉釈淵:お弟子さん、そして皆さん、申し訳ありません。
    ここまで来てしまった以上、
    僕にもう選択の余地はないのです。行かなければ。
葉釈淵;そしてどうか、瞬光に…
    僕の後を絶対に追わせないでください。
    お願いします。
釈淵さんは瞬光に一瞥もくれず、きっぱりと背を向けると
サラと共に不気味な黒い霧の中へと消えていった。
葉瞬光;そんなの…追いかけるな、なんて言われて、
    追いかけないわけないじゃない…!お兄ちゃんの、バカ…!
ダイアリン:親しい人をダシにするのって卑劣ですよねぇ…効果的ですけど。
      ぼ一っとしてないで追いかけますよ?

》(サラたちを追跡する)

リン:お兄ちゃん、サラたちが向かった方向…トレースできそう?
Fairy:座標をロック、ルートの再計算が完了しました。
アキラ:距離はそれほどでもないけれど、
    ミアズマの濃度はこれまでよりもずっと高い。
    くれぐれも気をつけるんだ!

》オッケー!

リン:オッケー!

追跡に向けて、準備を整えよう
この先のミアズマ濃度は、これまで訪れたどのエリアよりも高い。二人の後を追う前に、深層探索に向けてしっかり準備しておくことも大事だね。

リン:瞬光…まだいけそう?
葉瞬光:うん、行こ!お兄ちゃんを…連れ戻しに!

(シシオと話す)
シシオ:ンナンナ!
    (若先生、お待ちを!この先には
    凶悪な気配が漂っており、一筋縄ではいかぬようだ…)
シシオ:ンナンナ!
    (十分に備えてから出発しても、遅くはなかろう。)
(チーム編成)

サラと釈淵さんの追跡を続けよう
準備ができたら、Fairyが計画したルートに沿って、サラと釈淵さんの追跡を続けよう。

(進行する)

時は満ちた

葉釈淵は、瞬光を巻き込んだ理由をサラに問いただす。約束に反故すると訴えるが、サラは「全ての『鍵』が揃った」と告げ、「始まりの主」を呼び出す儀式へと移ろうとする。

その頃、少し離れた場所で、
サラはついに、長く待ち望んだ瞬間を迎えていた…
葉釈淵:僕の問いに答えてください。
    なぜ黙って瞬光に接触したんです?
    あまつさえ、彼女をここに連れてきてしまって…
葉釈淵:始まりの主が降臨するまで、
    彼女には干渉しないという約束だったはずです。
    反故にするというのですか?
サラ:約束?ふふ…
   始まりの主の神託を前にして、
   尋常の人同士の約束がどれほど意味を持つのでしょうね。
サラ:彼女がここに現れたのも、
   ただ歯車が噛み合うべくして噛み合っただけのこと…
   そんなに取り乱すことはないわ。
サラ:それに、ほら――あなたと私、そしてあなたの妹。
   全ての「鍵」が揃った。
   壮大なる「降臨」の幕が、今まさに上がろうとしている。
サラ:妹の枷を取り除き、あなたの望みを叶える…
   仲間を捨てて私と来たのは、このためだったんでしょう?
葉釈淵:サラ…あなたは一体、何をするつもりなんですか…?
サラ:何をするつもりか?
   最初から最後まで、何も変わってないわ。
サラ:時は満ちた、万象が源へと還るときが。
   さあ来なさい…答えと救いを求め彷徨うすべての者たちよ。
   定められた運命を受け入れましょう!
サラはもはや彼を見ようともせず、
両手を高く掲げて、魂を刺し貫くかのような
難解かつ神秘的な詠唱を口にし始めた――

終末への帰路

「始まりの主」が反応した。釈淵さんは最初の計画通り、現れたコアを全力で攻撃し、瞬光たちがまだ深く関わっていないうちに決着をつけようとした。勝利が目前に迫った瞬間、サラは自らを捧げ、光に呑まれた。次の瞬間、彼女と「始まりの主」の気配は、一瞬にして消えてしまった。

サラ:至尊たる始まりの主よ…
   其の祝福と啓示を受け、
   此処に穢れしものを
   供物として捧げましょう…
サラ:どうか、
   背信者の誓言、復讐者の狂気、
   冒涜者の吟唱、悼亡者の慟哭、
   其の全てを滅し、我ら敬虔なる
   塵芥の悲願を聞き給え。
サラ:謹んで我が主に請う、
   真理の形をとり、
   混沌なる人の世に顕現せよ。
サラ:謹んで我が主に請う、
   永遠に揺るがぬ権威を以て、
   万有の秩序を再創せよ――
???:サラ、我が最も忠実なる
    僕よ。お前はついに
    降臨の地を見出したり…
???:世の残滓を捨て、
    生と死を越え、
    輝きと退廃、快楽と苦痛、
    一切はやがて我へと帰る…
葉釈淵:これが讃頌会の言う…
    「始まりの主」?
    輝かしい光に見えて、
    異様な寒気を感じる…
葉釈淵:この不吉な穢れを
    祓えるかは、僕の一撃しだい…
    加減はしない。
葉釈淵:瞬光たちがまだ深く
    関わっていないうちに、
    全てを終わらせる!
葉釈淵:はあっ――!!!
サラ:フッ…
サラ:ずっと隠していたのに、
   やっぱり牙をむくのね?
葉釈淵:退きなさい!
葉釈淵:魔瘴——滅却!
サラ:遂に…
葉釈淵:穢れし者よ、
    これで――終わらせる!
サラ:ゴホッ…主の視線は
   あまねくものに注がれている…
葉釈淵:ゴホッ、ゴホッゴホッ…
    やはり一筋縄ではいかない、
    僕の攻撃を弾き返したか…
葉釈淵:だが、あの邪祟はすでに
    エーテル粒子レベルで
    粉々になっている。
    もはや存在し続けることは…
    ゴホッ…
サラ:ゴホッ…ゴホッ…
   世の残滓を…捨て…
サラ:…ゴホッ…
   生と死を…越え…
サラ:…やが…て…
サラ:…ゴホッ…ゴホッゴホッ…
   こちら…こちらは
   H.A.N.D.対ホロウ行動部
   特別調査小隊所属…サラ…
サラ:…私たちの小隊は…
   要警戒エーテリアス殲滅作戦に
   巻き込まれ…全ての隊員と
   連絡が途絶…
サラ:待って!お願い、行かないで…
   助けて…死にたくない…
サラ:た、助けて…いや…
   置いていかないで…お願い…
サラ:誰でもいい…
   助けて…
サラ:はぁ…はぁ…
   誰も聞こえないの…
サラ:…神様…
   もし本当にいるのなら…
   どうか、応えて…
サラ:…こ、ここは…?
   私は…助かった…?
ソフェル:幸運な子供よ、君は
     「始まりの主」の御意思によって
     選ばれ、エーテリアスと化す
     寸前で人の世に
     連れ戻されたのです。
ソフェル:その壊れかけた身体に流れる
     「属液」の血こそ、
     君がここに属する何よりの証…
サラ:…「始まりの主」?
   それに…「属液」って…?
   あなたは…?
ソフェル:ハハハ…ここは讃頌会、であり、
     私は「記録者」ソフェル、
     そして現「司教」でもあります。
ソフェル:恐れることも迷うこともない、
     慈悲深き始まりの主が、
     ここが君の新たな安息の地だと
     指し示してくださったのです。
サラ:いえ…ごめんなさい…
   私には…まだ帰るべき場所が――
???:何度も言ったはずだ、
    対ホロウ行動部に
    「特別調査小隊」など
    存在しない!
???:H.A.N.D.にも、お前の言う
    「サラ・フローレン」などと
    いう人物の情報はなかった。
???:最後の警告だ。
    これ以上食い下がるなら、
    出て行ってもらう。
サラ:慎重に…あと一歩進めば、
   俗世の罪から解放されよう。
   終域への門へといたる道に、
   再創はある…
サラ:生と死、存在と不在、
   輝きと退廃、快楽と苦痛…
   全てが始まりの主へと帰る…
   なぜなら主は元より、
   全ての始まりであるため…
サラ:わかるわ、私の中に…
   私の身体、そして魂に、
   私が向き合うことを拒んできた
   悪の種子が隠れている。
サラ:あなた様が
   張り巡らせた因果の輪が、
   ようやく見えました。
   あの救済を求める声の中で。
サラ:世の残滓を捨て
   生と死を越え、
   背中に手を置き、
   手のひらを欲求に向ける…
サラ:そして名もなき刻印を
   導きとして、主を尋ねる
   帰途につきましょう…
サラ:結末をすでに示されし
   「始まりの主」よ…
   今、あなた様の予言を
   成し遂げました。
サラ:どうか…
   私を受け入れてください…
葉釈淵:まずい!
サラ:「始まりの主」よ
   一つになることを…
   認めてくださるのですね…
葉釈淵:なんだ!?
葉釈淵:サラと「あれ」の気配が…
    一瞬にしてどちらも消えた?
葉釈淵:違う!

悪夢再来

葉釈淵:この凄まじい気配は 一体…
葉釈淵:「始まりの主」が戻った…?
葉釈淵:まずい…!
葉瞬光:お にい…
葉釈淵:だめだ そんな…!
葉瞬光:お兄ちゃん…
葉瞬光:待ってて…
葉瞬光:お兄ちゃん!
葉釈淵:しゅん…こう…
葉瞬光:な なんなのこれ…!?
葉瞬光:なんでもいい…
葉瞬光:お兄ちゃんを返して!

敵を倒そう

葉瞬光:もう…大切な人を奪われてたまるもんですか!
盤岳:なんと歪な…これが彼の者が求める「始まりの主」だというのか?
???:「ハッ、全て、全て…!あの葉釈淵の愚かな抵抗のせいで…!」
ダイアリン:これは…サラの声?
???:「我が最も敬虔なる信徒の献身により、降臨の道は開かれた」
???:「葉釈淵は…安心しろ、やつには別の使い道がある――」
葉瞬光:黙って!アナタを倒せば、すべて終わるんだから!

奪われたもの

盤岳:あれは…
葉瞬光:お兄――…ちゃん?
???:「我が元に帰るべきものを…」
???:「『肉親』の手で奪い取る」
???:「それが最善」

敵を倒そう

ついに、決断の時

盤岳:いかん!
葉瞬光:みんな――!
???:「なぜ剣を抜かぬ?」
???:「それでは…」
???:「仲間や肉親を 救えぬぞ!」
葉瞬光:お兄ちゃん…
葉釈淵:時には辛い選択も必要だろう
葉釈淵:その時はどうか
葉釈淵:僕が信じる…瞬光を信じて
???:「遂にか…」
葉瞬光:もし操られたのがワタシなら…
葉瞬光:お兄ちゃんもきっと
葉瞬光:同じ選択をするよね
リン:瞬光…
葉瞬光:お兄ちゃんが信じる…
葉瞬光:ワタシを信じる!
葉瞬光:だから…
葉瞬光:怖くない
???:「封印が…解かれた!」
葉瞬光:お兄ちゃん…
???:「この力を」
???:「我が物としよう…!」
???:「…なにっ!?」
葉瞬光:邪崇ごときが
葉瞬光:笑えるわ…
葉瞬光:雲嶽青溟剣の剣
葉瞬光:葉瞬光…
葉瞬光:この剣が
葉瞬光:天地を覆い
葉瞬光:悪をくじく!
葉釈淵:瞬光…
葉釈淵:僕はわかったんだ…
葉瞬光:この声…
葉瞬光:お兄ちゃん
葉瞬光:お兄ちゃんなの…?
葉釈淵:…そして また行かないと
葉釈淵:どうか信じて
葉釈淵:待っていてくれ
葉釈淵:…君のこと
葉釈淵:必ず助けてみせる…!
葉瞬光:お兄…ちゃん…


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