メインストーリー/窺う者

Last-modified: 2025-12-01 (月) 19:19:40

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旧地に新た痕

みんなと再び鉱区跡地を探索しよう
すべての手がかりが鉱区跡地の深部を示している。みんなで調査に向かう時が来たみたい。

葉瞬光:今すぐ出発する?

▲準備できたよ、行こっ!
》もうちょっと待って
先に進んで調査しよう
道に沿って進もう。瞬光の故郷が近づくにつれて、彼女の様子が少しおかしくなってきた…

Fairy:ルート設定完了。目的地――鉱区跡地・居住区
(戦闘2wave目)
葉瞬光:剣の呪文は…「我念ずるは、剣の往く先」…次が…「空明に映じ」?
葉瞬光:じゃなくて…「明鏡を抱き」だっけ…?
葉瞬光:…あっ!「我念ずるは、剣の往く先、明鏡を抱き、青溟を制す」!ふぅ…
(戦闘後)

不調

ダイアリンはどこか元気のない瞬光を軽くからかうと、瞬光は「どこか懐かしいのに、でも馴染みがないこの道のせい」で「気が散ってただけ」と答え、一行はそのまま歩みを進めた。

ダイアリン:ちゃんと唱えられましたか?
      我らが瞬光ちゃんはスランプですかねぇ…まさかとは思いますが、
      ゆうべは悪いことしたりしてないですよね?寝てる間に
      呪文がよだれと一緒に出てっちゃった可能性もありますよ?
葉瞬光:えーっと…次はたしか「星々流転…」だっけ?
    いや、待ってね…えっと…えーっと…
葉瞬光:はあ…変なの…

》ちょっと休憩する?

リン:瞬光、顔色悪いよ…ちょっと休む?
葉瞬光:…いいのいいの!
    その…ちょっと気が散ってただけよ!
葉瞬光:多分…どこか懐かしいのに、でも馴染みがないこの道のせい。
    なんかいまいち集中できなくて…
盤岳:むう…であれば、徒に急ぐことはあるまい。
ダイアリン:そうですよ。あそこにある秘密がなんであれ、
      急に足が生えて逃げ出したりなんてしませんから。
      体調が悪いなら、日を改めればいいだけです。
葉瞬光:む~…「星々流転…青溟よ、我を導け」!
    ほら、言えたでしょう?
    本当に気が散ってただけなんだから。さっ、行きましょ!

障害物を破壊しよう
「崩解の法」で障害物を破壊しよう。

(「崩解の法」を使う)

引き続き先に進もう
鉱区跡地の居住区までそう遠くはない。前方にさらに複雑な障害物が現れた、まずは調査して、それを排除する方法を見つけてから、先に進もう。

盤岳:目的地は眼前…
盤岳:されど行く手には障害か…

障害物を調べよう
障害物をよく観察すると、今回の状況は前と似ているみたい。トロッコの中にある可燃性鉱石を使えば、爆破で障害物を排除できるはず…

(戦闘)
ダイアリン:また障害物…クレームの電話が繋がらない時って、こんな気持ちなんですかねぇ
(瓦礫を調べる)
障害物が橋へと続く道を塞いでいる。

前と同じように、近くのトロッコを探して、
「崩解の法」で中の可燃性鉱石を起爆させ、
障害物を破壊しよう。

トロッコを見つけよう
この辺りにも前にあったようなトロッコがあるはず。まずはそれを見つけ出そう。

ダイアリン:まずはミアズマのコブを破壊して、トロッコを見つけないと
(トロッコに近づく)
今回のトロッコのレールは、前回よりも複雑だね…

障害物まで鉱石を運ぶには、
レールを2回切り替えないといけないみたい。

トロッコを障害物の前まで移動させよう
レバーを操作して正しい軌道に切り替え、トロッコを障害物の前まで移動させよう。

リン:あっちに制御装置があるよ!
(トロッコのレバーを調べる)
リン:これでオッケーだね!戻ってトロッコを動かしてみよ
(トロッコを調べる)
リン:かなり年季が入ってるのに…まだちゃんと動くんだね
ダイアリン:いやあ、作った人たちの血と汗のたまものですねぇ…
(トロッコが止まる)
盤岳:再び軌道を変えねばならぬようだな…制御装置を探すとしよう
(トロッコのレバーを調べる)
ダイアリン:よーし、これでトロッコが「軌道に乗り」ますよ――ドーン!
(トロッコを調べる)
ダイアリン:瞬光ちゃん、急に黙り込んじゃってどうしたんですか?
葉瞬光:この橋…瓦礫を片付けたら、もう一回確認したい、かも…

トロッコを爆破しよう
すべての準備が整ったら、「崩解の法」でトロッコを爆破し、障害物を排除しよう。

(「崩解の法」を使う)

橋の向こう

見慣れた橋のほとりで瞬光は、ミアズマ大量発生の後、ある人物が幼い自分と釈淵さんをしっかりと抱きかかえ、外の世界へと続くこの橋を駆け抜けていったことを思い出した。

アキラ:リン、対岸にあるのが当時の居住区だ。

》この橋を渡った先が…
》瞬光のかつて住んでいた家…

リン:この橋を渡った先が、瞬光の昔住んでた家なんだね…
葉瞬光:小さい頃、お兄ちゃんはよくワタシを
    この橋の真ん中まで連れて来てくれた。
    どっちが石を遠くまで投げられるか、水しぶきを高く上げられるかって、
    勝負してたっけ…
葉瞬光:お兄ちゃんはいつも手加減してくれたと思うけどね…
    ワタシ負けたことなかったし。あの頃はこの橋が、
    どこまで行っても終わらないように感じてた。
葉瞬光:そして10年前のあの日…覚えてるのは、
    まっくらで、騒がしくて…
    誰かの悲鳴と何かが壊れる音がひっきりなしにしてたこと。
    それと息もできないくらい、体がこわばったあの感覚…
葉瞬光:大きくて頼もしい影が、ワタシとお兄ちゃんを抱えて
    この橋を駆け抜けていったの…
    不思議と安心する…でも、ちょっとだけ冷たいような…
葉瞬光:そんなことを考えてるうちに、
    橋の向こうの景色はどんどん遠ざかって
    聞こえるのは風の音と、その人のずっしりした足音だけになった…

》それは誰だったんだろう

リン:それが、瞬光たちを助けてくれた人なんだね?
   誰だったか…までは、わからない感じ?
葉瞬光:…うん、もう思い出せない…でも、
    そのとき感じたことはずっと覚えてる。
    ワタシを抱きしめてくれる腕はどこか冷たかったけれど、
    絶望の中では、それがどんなものよりも慰めになったわ。
寧謙:そうだろうか…
ダイアリン:それじゃ、向こう岸へ行っても?
      もう一度この橋を渡りましょう。今度はあたしたちと一緒に。

鉱区跡地の居住棟へ向かおう
目の前の橋を見て、瞬光の中で多くの思い出が込み上げてきたみたい…この橋を渡り、鉱区跡地にあった居住棟へ向かおう。

(橋の上)
リン:あの浮いてる石、ちょくちょく見るよね。何かに使えないかな…
ダイアリン:いつか落ちて、鬱陶しい連中をまとめてペッチャンコとかいいですね!
(橋通過後)

敵を排除しよう
この辺りにも多くのエーテリアスが集まっている。早く厄介な連中を排除しよう。

(戦闘後)

謎の白い花を調べよう
この辺りにも謎の白い花がある。まずは調査して、何か異常がないか見てみよう。

リン:あの白い花…奥に進むほど増えてない?
(謎の白い花を調べる)
このエリアにも白い花が…
道中で見てきた他の場所よりも多い気がする。

石獅子の像を調べよう
以前より密集していること以外、白い花には異常がないらしい。次は、ひときわ目立つ石獅子の像を見に行ってみよう。盤岳先生はそれを特に気にしているみたい。

葉瞬光:あそこの石獅子…覚えてるのと全然違う…
葉瞬光:昔のここは、とっても賑やかだったはずなのに…
(石獅子の像を調べる)

沈黙

寧謙さんは、この場所に来てから盤岳先生が「不自然なほど無口になった」と告げ、そっとしておくほうがいいと促した。盤岳先生は石獅子をじっと見つめたまま、深い思素の底へ沈んでいく様子を見せた。

寧謙:この十年で、あの像はずいぶん侵蝕されてしまった…
   時の流れというのは残酷だな…
寧謙:割れた窓を吹き抜ける風の音も…
   どこか泣いているみたいだ。

》たしかに…

リン:たしかに…空っぽで、荒れ果ててるね…
葉瞬光:ねぇ、ワタシ…一人で見て回ってもいい?
ダイアリン:ま、どのみち手分けするのが得策ですね…
      ところで…盤岳先生は昔はここでお手伝いしてたんですよね?
      ちょっとは懐かしくないんですか?
      ずいぶん口数が減ってる気がしますが…
ダイアリン:盤岳せんせー?
盤岳:……
盤岳先生は沈んだ表情のまま、何も答えなかった。
寧謙:ここに来てからというもの、師範は不自然なほど無口になられた…
   何かに気付いたのかもしれないな…
石でできた獅子の像には、無数の亀裂が走っている。
そんな像を見つめる盤岳のコアで、
とある過去のデータが瞬いた…

俗念

盤岳先生は、かつて鉱区跡地の住民たちと和やかに過ごしていた頃のことを思い出した。

「粘着性の物質を検知…リスク評価、0%…成分分析:果糖、植物繊維…」
金属の指がオレンジ色の果肉にめり込み、
砂糖が関節の隙間に付着する。
「触覚フィードバック:柔軟…分類:人間からの贈答品」
盲目のおばあさん:もってきな…これはうちで仕込んだ干し柿さ、うんと甘いよ。
フレンドリーな青年:おい、母さん!
          見えてないから無理もないけど、
          この人に柿が食えるんかな…
盤岳:…あり…が…とう…
葉瞬光の父親:ははは…ほら、僕の言った通りでしょう?
       彼は僕らの言葉が分かるんです!
爽やかな鉱員:ありがとなデカブツ、本当に助かったよ!
       おめーが崩れた坑道を片付けてくれたおかげで、
       ガキどもが無事に家まで帰れたぜ!
花をあげる女の子:あの、これ、どうぞ…
淡い色の野花が、
機械の関節の隙間に突然入り込んでくる。

不思議な暖かさが、腕部装甲を伝わって広がっていく――
それは、人の手のひらの温もりだった。
盲目のおばあさん:オババはあんたがどこから来たのか知らんし、
         どんな格好なのかもとんとわかんねえが…
盲目のおばあさん:触ればわかるよ。冷てぇ鋳物の体のなかに、
         あったけぇもんがある…心っちゅうやつがね。
微笑む少女:ねぇ、教えて。
      あんたのこと、なんて呼べばいいの?
「コア温度に異常な変動を検知…」

「『パージユニット・ゼロ』、
指令『いかなる代償を払ってもミアズマを鎮圧せよ』をオーバーライド」

「『盤岳』内部のコア感情モジュールを、恒久的にアクティベート…」

「ミッション:『新生』」
(戦闘後)

調査を続けよう
盤岳先生はこれといったことを口にしなかった。このまま先へ進んで、みんなと調査を続けよう。

葉瞬光:こっちのエーテリアスはほぼ片付いたね…
    それじゃ、何かないか見て回りたいんだけど、
    いいかな?

》手分けして調査しよ!
》その方が発見も増えそうだね

盤岳:うむ、くれぐれも気を付けよ。

固く閉ざされたゲートを調べよう
前方に固く閉ざされたゲートがある、鉱区跡地の深層へと続いてるみたい。まずは何か手がかりがないか、見に行ってみよう。

葉瞬光:ここ、なんか変な気配がする…
(固く閉ざされたゲートを調べる)
葉釈淵:あなたの言う、始まりの主の「降臨の道」とやらは…
    誰もが築ける、というわけでもないようですね?
葉瞬光:この姿…お兄ちゃん、お兄ちゃんだ…!
サラ:フッ…当然よ。身も心も捧げ、
   かの至高の意志を唯一の拠り所とする…
   そんな敬虔な信者だけが、その存在を感知し、
   降臨を招くことができるのだから。
葉釈淵:ずいぶんと謎めいた言い方ですね…
    もしや、まだ僕を信用していないのですか?
    これでも陣の在り処を突き止めてあげたのです。
    もう少し確かなことを教えてくれてもいいのでは?
サラ:言ったでしょ、始まりの主が降臨する地を、
   知ることができるのは私だけ…
   これは私の栄誉であり…越えられない一線でもあるわ。
   あなたはただ、私についてくれば、それでいい。
サラ:たとえ本当に、誰かがネズミのように
   私たちをここまでつけてきたとしても…
   所詮はよそ者…何を企んでいようと、徒労に終わるでしょう。
サラ:これ以上進めば、あなたの「その」姿も隠しきれなくなる。
   いい加減、自分自身と向き合いなさい、葉釈淵。
サラ:何かを得る時、必ず何かを失うことになる。
   あなたが大切にしているものも、守りたいものも、
   失うことを恐れているものも…
   新しい秩序を育むための糧となりうるのよ…
幻は、ここで途切れた…

扉の記憶

サラと釈淵さんの幻を目にした瞬光は、このゲートの向こうにまつわる出来事を思い出し、ゲートを開ける方法を思い出そうとした。

葉瞬光;今のは…お兄ちゃんとサラ…?
    でも、ちょっと前の出来事みたい…

》前にもこんなことがあった
》私のミアズマへの反応と関係があるみたい…

リン;こんなことが前にもあったの。
   私の中の何かが、ミアズマと反応して起きるみたいで…
   仕組みはサッパリだし、正確かどうかも保証できないけどね。
リン;もしあれが本当に過去の再現だとしたら…
   幻が現れた場所と、話してたことからして、
   例の「陣」はこのゲートの奥にある可能性が高いかな。
葉瞬光;うん…きっと本当にあったことだと思う。
    あの一瞬だけど、過ぎ去った時間に触れたような感覚…
葉瞬光;それに、お兄ちゃんの言ってたことだって。
    ああいう言い方をするのは、心の奥底で
    冷静に何かを考えてるとき…ワタシが一番よくわかるもの。
葉瞬光;何一つ確かなことはないけど、
    最悪の可能性からは少し遠ざかったのかなって。
葉瞬光;だってお兄ちゃんには、やっぱりお兄ちゃんなりの
    目的があったんだもの。
    だからってアナタに信じてとは…言えないけど…

》私は瞬光を信じる
》それに、兄弟子さんのことも信じたい

リン;瞬光がそう思うなら、私は信じるよ。
   もちろん釈淵さんのこともね。このまま痕跡を辿ってみよ、
   きっと連絡してくれない理由だってわかるから。
葉瞬光;うん!ありがとう。
    お兄ちゃんたちは、きっとこのゲートをくぐっていった…
    うーん…
瞬光は扉を押してみたけど、開かなかった。

》鍵がかかってるみたい…

リン:鍵がかかってるみたい…
葉瞬光:あれ…どうやって開けるんだっけ…?
    たしか、おじさんの誰かがいたずらされないよう
    秘密の「鍵」を掛けたんだけど、
    年長の子がその仕掛けを盗み聞きしてたんだよね…

》何か思い出したの?

リン:瞬光、何か思い出したの…?
葉瞬光:もうこんなに時間が経ったし、
    あの時は何もかもめちゃくちゃだったから、
    大したことは覚えてないかなって思ってたけど…
葉瞬光:いざここに来てみたら、あっさり思い出しちゃったわ。
葉瞬光:うん。もう少し先にある階段を上がったら、開けた場所があるんだけど…
    お父さんがそこに座ってると、ワタシは背中めがけて駆けていっては、
    物語をねだってた…
葉瞬光:…お父さんは言ってた。空の星のひとつひとつは
    灯りの消えてしまったカンテラが姿を変えたもの…
    掘り出された輝嶺石は、そんな星が夢を見て、
    大地に落ちてきたものなんだって…
葉瞬光:お父さんは、ミアズマの中で亡くなった鉱員たちを、
    忘れてしまうのが怖かったのね。
    今のワタシが、彼の声を
    忘れてしまうのを恐れているように。
葉瞬光;お兄ちゃんとサラが向こう側に行ったのはわかったけど、
    まだ、このゲートは…ううん、
    ここの全部は、本当に必要にならない限り
    あんまり壊したりしたくないの。
葉瞬光:うーん、先に他のところを見てきてくれる…?
    もうちょっとここで粘ってたら、思い出せるかもだから…
葉瞬光;あとでみんなが合流したとき、まだ
    開け方を思い出せなかったら…
    そのときほかの手段を考えるっていうのは、ダメ?

》瞬光の気持ちはわかった
》先に他の場所を見てくるね

リン:わかったでもあんまり無理しないでね。
   それと気をつけて。
   先に他の場所を見てくるから。

他の仲間と話してみよう
まさか釈淵さんとサラの幻がいるなんて…彼らがさらに進んだ先には、きっと多くの秘密が隠されている…瞬光が何か思い出すまで、まずは他の仲間と話してみよう。

リン:まずはこの辺りを見て回って、みんなとも話してみよ…

(葉瞬光と話す)
葉瞬光:ここにいると、また子供の頃のことを思い出しちゃった。
葉瞬光:あっちにいつも陽の当たる壁があって、
    お母さんが言ってた。冬はあそこが一番あったかいんだって。
葉瞬光:だからワタシ、良かれと思って
    内緒でお兄ちゃんの服をあそこに埋めたのよね。
    そしたら上手に埋めすぎたせいで、後から自分でも
    見つけられなくなっちゃって…半泣きで探したなぁ。

》昔の瞬光はお茶目だったんだね

葉瞬光:そうよ。
    あの時はお父さんがいてくれて良かった…
葉瞬光:まるで生まれつき、失せ物探しの術法でも知ってたみたいに
    お兄ちゃんの服を見つけてくれたの。ワタシが隠すところを、
    太陽がこっそり見てたんだよ…とか言って。
葉瞬光:でもなんとか掘り出した服が、これまたボロボロで…
    お父さんとお母さんは笑ってたし、お兄ちゃんも怒らなかったのに、
    泥だらけのワタシだけがわーわー泣いた…
葉瞬光:あっちの空き地はね、暑い日になると鉱員のおじさんたちが
    椅子を持ち出して、輪になって夕方まで涼んでたの。
    大人たちはうちわをあおりながらおしゃべりして、
    横で子供たちが蛍を追いかけてた…
葉瞬光:お母さんが、ワタシとお兄ちゃんが遠くまで行かないよう、
    蛍を思い通りに飛ばす術法を教えてくれたの。
    強力なものじゃなかったけど…
    光でお絵描きしてるみたいで楽しかったわね。
葉瞬光:今でも聞こえる気がする…
    目の不自由だったおばあちゃんの、夕ご飯を知らせる声…
    帰ってきた鉱員のおじさんたちが、階段に
    カンテラをこするときのガラガラって音…

》あたたかい思い出だね

葉瞬光:うん…彼らはこの場所を必死に守り、
    温かな場所として残そうとした。
    たとえ…そのあとにミアズマに飲み込まれてしまったとしても

(居住区の遊び場に近づく)
ダイアリン:みんなを見殺しにした怪物なら…恨まれるのも無理なし、ですかね…

(居住区の遊び場を調べる)
かつて子供たちの笑い声に満ちてた場所は、
今や歳月という分厚い塵に覆われてる。

打ち捨てられて幾年も経ち、災禍に見舞われてもきた、
それでもなお、今、ここの設計者の当時の想いが鮮明に感じられた。

この小さな場所のどこをとっても、
この過酷な鉱区での生活の中で、次世代の子供たちのために、
ひとときの活気に満ちた遊び場を作りたい――その想いだけが、
入念に、この場所の隅々にまで張り巡らされてる。

この場所は、今でも忘れ去られることに必死に抗い、
かつてこの土地に根を下ろし、懸命に生き、日々という器に、
喜びと希望を注ぎこんでた人々がいたことを、力強く物語ってた。

(ダイアリンと話す)

感謝にまつわる困惑

ダイアリンと話していると、彼女が突然何かが聞こえたようで、「人が自分を殺した相手に感謝するって、どんな状況だと思います…?」と困惑した様子で尋ねてきた。そこで、「自分が死ぬことで、大切な人が生き延びられる」例を挙げた。

リン:うぅ…このへん、静かすぎてちょっと不安になるね…
   ダイアリン、そっちは何か見つけた?
ダイアリン:静か、ですか…
ダイアリン:まあたしかに、こういう誰もが苦労して生きてる場所だと
      「静か」っていうのは違う意味を持ちますもんね。
      誰もが喋る気力もないくらい飢えてるか、
      息をひそめて外の音に耳を澄ましてるか…どっちかです。
ダイアリン:ホロウに飲み込まれてなかったら、
      こんな廃墟みたいな場所でも
      物音くらいはしたはずですが。
ダイアリン:壁の中を走るネズミ、
      パイプから漏れた水滴…
      それと、割れた窓から吹き込む風――
ダイアリン:ん…?
淡々としていたダイアリンの表情が、
集中と奇妙な気づきの混ざり合った複雑なものへと変わる。

彼女は一瞬ためらったのち、眉間に困惑の色を滲ませた。
ダイアリン:ちょっとご意見を伺いたいんですけど…
      人が自分を殺した相手に感謝するって、
      どんな状況だと思います…?
リン:自分を殺した相手に…感謝…?
   ずいぶんヘビーな話だね…急にどうしたの?
   また何か聞こえたりした?
ダイアリン:まあまあ、ちょっと考えてみてくださいよ。
      先に質問したのはこっちなんですから。
リン:あっ、うん…えっと…「自分を殺した相手に感謝」ね…
   たとえば、すっごく追い詰められてて苦しいとき…
   他に楽になる方法がないなら、そんな言葉も出る、かも…?
リン:それか、復讐の終わり…とか?
   誰かを殺した罪を背負ったまま生きるっていうのは、
   死ぬより辛いときがあるかもしれないし…
リン:もう一つ可能性があるとしたら――
リン:自分が死ぬことで、
   大切な人が生き延びられる、とか…
ダイアリン:自分が死ぬことで、
      大切な人が…生き延びられる…
揺れるブランコが止まり、
再び、ダイアリンは物思いにふける様子を見せた…

(ダイアリンともう一度話す)
ダイアリン:ん?どうしました?

》あんたのことについて話したくて…
》あんたのことについて話したくて…

ダイアリン:聞きたいことがあるなら、今のうちにどーぞ。

》ダイアリンの能力について…
》ダイアリンの目的について…

ダイアリン:前から勘づいてたんでしょ?
      ホロウの中にいると、聞こえるんですよ。
      亡者たちの最期の声が…
ダイアリン:これはあたしの能力で、黒枝の裁決官として
      「真実」を明らかにするための手段でもあります。

》「裁決官」?

ダイアリン:あれ?どうやら照ちゃん先輩は、
      あたしたちのことをちゃんと話してなかったみたいですねえ。
ダイアリン:かの有名な「パエトーン」様も、
      今や黒枝にとって協力可能な友好対象とみなされてることですし、
      別に教えちゃっても問題ないか。
ダイアリン:「この枝が影を落とすところ、あまねく判官の席座である」——
      「審査」と「裁定」の素質、そして権能を持つ黒枝のコアなメンバー、
      それが、あたしたちです。

》めちゃくちゃ厳しそう…
》めちゃくちゃ強そう!

ダイアリン:でも、いわゆる「統率のとれた組織」だと思ったら
      大間違いですよ。そんなつまんない感じでやってないんで。
ダイアリン:黒枝では「任務を達成させる」っていう、
      骨に刻まれたルールさえ守っていれば、
      どの裁決官も、自分だけの「物差し」で判断を下せるんです。
ダイアリン:同じ任務でも、担当の裁決官が違えば
      遂行の仕方もまったく違ってきます。
      どう解釈し、どこまで執行し、何を重視するか…
      全て、各々の「物差し」次第。
ダイアリン:どうです?言われた通りに動くだけの仕事より、
      よっぽど魅力的じゃありません?

》…その分、危うく聞こえるね

ダイアリン:あたしの物差しは、真実です。
ダイアリン:あんたから見て、
      目の前でペラペラと喋る生者の行動と、
      死の間際にもがきながら、絞り出された亡者の言葉…
      どっちがより真実に近いと思います?

》場合による、かな…

ダイアリン:生者の約束が安っぽいほど、
      死者の呪いの真実味が際立つ…
      これは、あたしが過去から学んだことです。
ダイアリン:人間は虚無へと堕ちて、
      何一つ掴めなくなった瞬間になってようやく、
      すべての仮面と、計算と…生きるための嘘を
      手放せるのかもしれません。
ダイアリン:そんな死に際に吐き出される言葉は…
      往々にして本人でも歪めたり、取り繕ったりできない…
      最も純粋な「真実」なんです。
ダイアリン:…そういう声って、弱々しくて
      断片的で血なまぐさいんですけど…
      蜘蛛の巣についた透明な露みたいに、
      巧妙に隠された模様を映し出してくれるんですよ。
ダイアリン:逆に活発な生者の一挙手一投足、
      一言一句は精巧に作られた蜘蛛の巣みたいで、
      見極めるのが難しい…だからプロキシさんも、
      たまには過去の残響に耳を傾けてみるのも悪くないですよ。
ダイアリン:今後、「嘘の借り」を清算する時がやって来たら…
      味方でいてくれます?だって、あたし――
      あんたを敵に回すのだけは、何よりも避けたいので…

》それは…何かの匂わせ?
》今回は誰を裁定するの?

ダイアリン:今はまだ、すべてを打ち明ける時じゃありません。
      あたしはあんたの敵じゃない、言えるのはそれだけです。
ダイアリン:まっ、自分の手で「真実」っていう
      パズルを組み立てるその時まで、
      一時の安らぎに浸るのもいいじゃないですか。
ダイアリン:…さて、優秀オペレーター
      ダイアリンちゃんのQ&Aはここまでです。
      あとは他の人にでも話を聞いてみてください。

》なんでもない、邪魔しないでおくね

(不気味な気配が漂う廃墟を調べる)
どこか異様な雰囲気の漂う一角。

一部の建物の残骸や壁の断面は不自然なほどに滑らかで、
とても自然に崩れたとは思えない。
何か、鋭い翼の先端のようなものに傷つけられた痕跡も見られる。

(この辺り…何か羽の生えた、大きな生き物でもいるのかな?)

(盤岳と話す)

囁きが再び

盤岳先生は、心を惑わす「面妖な声」が聞こえた、そして白い花に近づくほど、体を蝕むはずのミアズマが、なぜか和らいでいくのを感じ取ったと話した。

「骨格の軋む音が聞こえないか?
その機体は、とうに限界を超えている…」

「かつては草花の柔らかさすら感じられなかった存在が…
春の日を守る愚者を演じる必要がどこにある?」

「…どうしてなおも壊れた器を引きずって進もうとする?
より楽で、幸福な選択肢があるというのに…」

「贖罪のも、責任というしがらみも、もはや存在しない…」
「『無』へ追いやってしまうことこそ…犯した数多の罪に対する…
最も完全な「償い』となる」
盤岳:……!
盤岳:…おぬしか。

》盤岳先生、どうしたの?

リン:盤岳先生、どうしたの?
盤岳:今しがた、我輩も面妖な声を耳にしたのだ。

》ダイアリンが言ってた…
》あの変な声?

リン:それって、ダイアリンも言ってたやつ?
   また聞こえたってことは、
   よっぽどおかしなことが起きてるのかな…
盤岳:うむ。この壁の向こうに、
   尋常ならざるミアズマを知覚できる…
盤岳:その声は密かに忍び寄り、心を惑わす。
   おぬしも用心することだ。
盤岳:不可思議なことはそれだけではない。
   かようにミアズマの気配が強い場所なれど、
   白き花の咲く場所に近づけば
   侵蝕が和らぐようなのだ…

》確かに変だね

リン:言われてみたら…確かにそうかも。
   やっぱ、ラマニアンのミアズマに起きてる「引き潮」はおかしいよ。
   ミアズマがみんな、白い花に導かれて
   同じ方向へ収束してるみたい…
リン;私と瞬光はね…さっき、サラと釈淵さんが
   ゲートをくぐってく幻を見たの…
リン;讃頌会が探してる古の陣は、あの先にあるっぽいんだよね…
盤岳;ならば、この先に待つ危険は計り知れぬ。
   なおさら軽率に踏み込むのではなく、
   皆が合流したのちに決断を下すべきである。

(葉釈淵を調べる)
葉釈淵:…送ったはずなのに、なぜ未だ何も返ってこない…
葉釈淵:その時が訪れても、このままならば…もう、これ以外の方法は…
(またこの幻…
釈淵さんはひそかに…何かを待ってる…?)

(全て調べた後)

広場の中心に戻り、みんなと合流しよう
もう時間も遅いし、まずはみんなで情報を整理してから、次の行動を決めよう。

(目的地に着く)

サクリファイスを倒そう

リン:なんでここにもサクリファイスがいるの?見たことない姿だし、もしかしてサラたちが!?
盤岳:この尋常ならざる気配…まこと奇怪であるな
葉瞬光:この怪物…なんだかダイアリンと盤岳先生を狙ってない?
ダイアリン:ぞわっとしますねえ、この見られてる感じ…初めてな気がしませんけど!
(ミアズマシールド)
葉瞬光:すごいミアズマの気配…
盤岳:荒々しき邪気よ…その正体、我輩が見極めてくれよう!
(大技時?)
盤岳:凶々しき気配…無間に受けず、柔をもって制すのだ!
ダイアリン:チッ…そういうお説教は、可愛いお弟子相手にどうぞ!
(戦闘後)

幻の真実

目前のサクリファイスが倒れた直後、あの不気味な声が再び響き、ダイアリンは過去の痛ましい記憶へと引きずり込まれてしまう。
彼女が「真相」に固執してきた理由は、すべてその過去に由来していた。必死に呼びかけた結果、ダイアリンはようやく正気を取り戻した。

目の前のサクリファイスを倒した後…
サクリファイス:傾聴せよ…始まりの主の…
        呼び声を…
盤岳:ミアズマの気配が濃く
   なっておる…用心せよ。
???:未だ「真実」とやらを
    必死に追い求めているのか…
ダイアリン:お化けみたいに
      コソコソして…とっとと
      出てきたらどうですか!
???:忘れるな、かつてその幻を
    追いかけたこと…
???:それは、どんな赤裸々な「嘘」
    より――お前を絶望させる…
???:早く荷物をまとめるぞ!
    ホロウが目の前だってのに、
    こんなボロ屋敷なんかを
    惜しんでいられるか!
???:何焦ってんのよ、
    建設会社の人が言ったでしょ?
    凄腕の霊媒師を呼んだから、
    くじを引けば解決するって。
???:ほら、くじを引きに行くぞ…
    ファンさん、いつもあんたに
    くっついてる「お荷物」は?
ダイアリン:あ…ファンおばさん…
ファン:どうしたんだい…
    こんなとこに隠れて?
    まだ何も食べてないでしょ?
ファン:みんなもう行ったわ。
    あんたがお腹を満たしたら、
    私たちも行きましょうね。
ダイアリン:あの人たちが言ってる
      「くじ」って、何するの?
ファン:ああ…怖がらなくていいわ、
    私がついてるから。
ファン:あんなの形だけのものさ、
    うちのダイアリンが心配する
    ことなんて、何もないよ…
???:避難だって?
    「借命」の器として
    ひとり生贄を差し出せば、
    他は安泰だって約束するさ!
???:どいつもこいつも
    我が身がかわいいだろうから、
    くじ引きにしてやったんだ…
???:よーし、公平公正、
    お天道様がちょうどいいのを
    選んでくれたわ。
???:まったく…
    縁起の悪い小娘だこと一一
ダイアリン:ファンおばさん…あたしは
      大丈夫だから…
ダイアリン:だから…
      悲しい顔しないで…
ダイアリン:……
亡霊:私は…生きていたい…
   それだけなのに!
   なんで、どうして――
亡霊:もう終わりだ、
   今更何をしても…
   もう手遅れだ…
亡霊:ただ普通に暮らしたかった、
   それだけなのに…!
亡霊:…最後に、
   お願いをするとしたら…
ダイアリン:願い…ですか…霊媒師さんが
      ちゃんとあたしの死と
      引き換えに皆さんを幸せに
      してくれたらいいなあ。
亡霊:こんな小細工が、もう
   何度行われてきたのか…!
   みんな…死んじまうーー!
亡霊:最初から避難すればよかった…
   「借命」に縋れば助かる
   なんてデタラメ、
   信じるべきじゃなかったのよ!
亡霊:…保険金詐欺の建設会社…
   それとくじ引きだなんて言った
   霊媒師…!絶対に、血で…
   血で償わせてやる…!
ダイアリン:…くじ引きって…うそ…
      みんな…死んじゃうの…?
ダイアリン:ファンおばさん!
ダイアリン:ダメ!早く考えてダイアリン!
      なんとかホロウから出て、
      あの人に伝えないと…
亡霊:こっちだ!
   こっちから逃げるぞ!
ダイアリン:この声を辿って…
      ぜったいにここから出るんだ…
ダイアリン:ぜったいに…
      ファンおばさんに伝えなきゃ…
ダイアリン:あの霊媒師と
      外から来た人たちは、
      みんなを騙してるって!
???:ど、どうしてこんなことに!
    あのお婆さんはどこ!
    建設会社の人たちはどこよ!
    た、たすけて…
???:あのチビに当たりを引かせれば
    いいって話だっただろうが!
???:――ファンさん、
    あんた発案者だろ?
    何か言ったらどうだ!
???:…身替りが見つかったと
    思ってたのに…
    どうして…こんな…
リン:――ダイアリン…
リン:――ダイアリン!ダイアリン――!
ダイアリン:!!
リン:大丈夫?何回呼びかけても
   反応がなくて…何があったの?…
ダイアリン:いえ、なんでも。
      …ハメられたみたいです、
      迂闊でした。

未知の存在

一同はホロウの内部に、得体の知れない何かの力が潜んでいると判断したものの、なぜ異様な声がダイアリンと盤岳先生にだけ絡みつくのかは、依然として不明のままだった。瞬光は事態の重大さに気づき、先に雲嶽山に状況を知らせ、そこから対策を決めることを決めた。

葉瞬光:ダイアリン、盤岳先生、大丈夫?
寧謙:あのサクリファイスが消えたあと、
   お二人とも石みたいに動かなくなったんだ。
   何と呼んでも反応がなかったから心配しました。

》あの声が?

リン:あの声が、また聞こえたんだね?
盤岳:さよう…

》なんて言ってた?

リン:なんて言ってた?
盤岳:…人の心の隙につけこみ、
   力を捧げよと迫る面妖な言葉だ。
ダイアリン:ふーむ…サクリファイスは言ってましたね?「始まりの主の呼び声」と…
      まさかとは思いますが、本当に始まりの主とやらが
      拡声器で呼び掛けてるんでしょうか?
ダイアリン:でも、どうしてあたしと盤岳先生にだけ
      聞こえるんでしょうね…
ダイアリン:皆さん、このエリアに入ってから何も聞こえてませんか?
      例えば…頭の中でもう一人の自分がわちゃわちゃ言ったりとか…?
葉瞬光:もうひとりの自分…?特に何も聞こえなかったけど…
    ただ、さっきアナタたちが危ないことになってるときに、
    剣棺の中の青溟剣が反応してたの…
葉瞬光:師匠自ら封印を手掛けて以降、こんなことは初めだったから…
    ちょっと驚いたわ。
ダイアリン:なおさら興味深い状況になってきましたね…
      私たちはここへ、陣法と葉釈淵さんの行方を探しに来たわけですが…
      その過程で、このホロウに潜む何かに
      目をつけられてしまったようです。
ダイアリン:その「何か」とあたしたちが目指すものに
      どんな関係があるかは知りませんが…
      こんなふうに人様を誑かすようなのが、
      慈悲深き神様なんかじゃないことは確かです。
葉瞬光:得体の知れない何かのカ…
    それも、盤岳先生くらい強い人でも
    影響を受けちゃうほどの…
葉瞬光;本当はすぐにでも先へ進んで、
    お兄ちゃんの足跡を追いたいけど…
葉瞬光:はあ、今までどうにかお忍びってことでやってきたけど…
    もうそんなこと言ってる場合じゃないみたいね。
    これ以上みんなを危ない目に遭わせないためにも…
    雲嶽山に連絡するわ。
葉瞬光:師匠たちはラマニアンホロウに詳しいし、
    同門や年長者の中にも、誰かしら
    事情を知ってる人がいるかもしれないから。

》確かにそうだね

リン:うん…瞬光、その判断は正しいと思うよ。
   壁の向こうはミアズマがまだあんなに濃いんだし…
   変な声がいつまた聞こえてくるかわからないもん。
   いったん外へ出よ。
ダイアリン:同感ですね。どこの誰とも知らないやつに
      頭の中まで入ってこられて…
      そろそろ本気で頭に来てますから。
葉瞬光:盤岳先生、いいよね?
盤岳:……
盤岳先生は固く閉ざされたゲートをもう一度見つめ、そして頷いた。

真名は枷のよう

隠し事はもうナシ

瞬光は適当観の修行者たちに自身の正体を打ち明けた。修行者たちは今回のミアズマ異常の根源を先に調査すると告げるも、師匠の指示に基づき、適当観で知らせを待つよう瞬光に頼んだ。それを聞いた瞬光は、ひどく落ち込んだ様子だった。

適当観に戻り、
瞬光が適当観の修行者たちに事情をすべて打ち明けた後…
松涛:そうか…君が、あの若くして青溟剣を継いだという葉瞬光さんだったとは。
   雲嶽山の若き弟子たちのなかでも一番の秀才とされ、
   いずれは虚狩りにもなりうる器だと、もっぱらの評判だ。
葉瞬光:秀才だなんて…そんな…
葉瞬光:あの、ごめんなさいっ!
    ワタシってば、本当に自分勝手で、軽率で…
    こんなことになるまで黙ってたこと…
    本当に申し訳なく思ってます!

》(瞬光と一緒に謝る)

リン:私からも、ごめんなさい…
   みんなには、もっと釈淵さんの行方がはっきりしてから
   打ち明けるつもりだったんだけど…あの場所のミアズマが、
   あんなにおかしなことになってるなんて…
葉瞬光:今回調べてみて、事態がどれだけ深刻か痛感したわ…
    衛非地区の安全にも関わることだし、
    これ以上、隠しておくわけにはいかないって…
葉瞬光;でも、これだけは信じて。
    お兄ちゃんは雲嶽山を裏切ったわけじゃない!
    サラと一緒に行かなきゃいけない理由があったはずなの。
    確かな証拠が、あるわけじゃないけど…
葉瞬光:ワタシはお兄ちゃんと一緒にここまで来た。
    誰よりもあの人のことを良く知ってる!素直で、仲間思いで…
    私利私欲のために人を傷つけたり、道を外れるような人じゃないって!
清源:大丈夫よ、光ちゃん…じゃなくて、瞬光さん。
   兄弟子の人となりは、ここの誰もが知ってるもの。
清源:師匠にはもう連絡してあるわ。
   今は別のお務めで手が離せないそうだけれど、
   そっちが済みしだいすぐ駆けつけてくれるって。
   後のことは…師匠の指示を仰ぎましょう。
葉瞬光:ありがとう、信じてくれて。でも、あんまり気は使わないでいいから…!
    普通に「光ちゃん」って呼んでくれたら嬉しいかな。
    ねぇみんな、師匠が来るまでの間、ミアズマがおかしくなった原因を
    ワタシと一緒に突き止めてもらえない?
松涛:もちろん、全力を尽くそう!ただ…光ちゃん、その…
   君はしばらく適当観で休んだらどうだろう。
   リンちゃんも、しばらくこのまま彼女に付き添ってあげてくれないか。
葉瞬光:休むって…
清源:実は、師匠からの返事で、
    あなたをしばらく調査に参加させないよう
    念を押されてしまって…
葉瞬光:で、でも…!
清源:ごめんなさい、でも明日からちゃんと
   わたしたち適当観の人員で調査をはじめるわ。
   だから安心して待っていて。
同門たちは二言三言残して去っていき、瞬光はその場に立ち尽くす。
その両手は強く握りしめられ、
無力さに表情を曇らせているようだった。
葉瞬光:いつも…こうなっちゃう…

瞬光を慰めよう
正体を明かしたものの、行動を制限されてしまった瞬光は、とても落ち込んでいるように見える。みんなで彼女を慰めてあげよう。

盤岳:儀玄の命令も、おぬしの——
葉瞬光:…身を案じてるから、でしょ。
    わかってる、ワタシもわかってるの…
    師匠は、本当の家族みたいに大切にしてくれてるって。
葉瞬光:自ら施した剣棺の封印があっても、ずっと心配してくれてた…
    青溟剣の力が暴走しないか、儀降さんと同じ道を辿るんじゃないかって…
葉瞬光:でも、みんなが危険な目にあってるのに、
    ただ後ろで守られて、待つことしかできないのは…
    もう…
ダイアリン:はぁ…そのしかめっ面…
      あたしの知ってる「葉瞬光」らしくないですね。
ダイアリン:どんな状況にも揺るがず、素直に向き合える…
      それこそが「葉瞬光」じゃないんですか?
アキラ:瞬光、そんなに張りつめなくてもいいんだ。
    今日は大変な一日だったし、
    まずはしっかり休んで、元気を取り戻そう。

》そうだよ、今日はもう休も?
》万全の状態で明日を迎えようよ

葉瞬光:…ごめんなさい、また心配かけちゃったわね…
    わかった、みんなもゆっくり休んでね!

休む準備をしよう
ベッドで休もう(0/1)
(任意)瞬光ともう一度話そう(0/1)
一日走り回った後、思考もまとまらなくなった。そろそろ休もう。

(葉瞬光と話す)
葉瞬光:あれ?アナタ、まだ起きてたの?

》様子を見ておきたくて
》どうしても心配で…

葉瞬光:大丈夫よ――ちょっと落ち込んだだけ。
    さっき、みんなが慰めてくれて、だいぶ楽になったわ。
葉瞬光:それに、あの二つの幻のおかげで、
    状況も少し理解できたしね。
葉瞬光:アナタこそ、ワタシにつき合って
    あちこち走り回って、きっと疲れたでしょ?
    早く休んでね!

(ベッドを調べる)
忙しい一日を終え、ベッドのささやきが聞こえてくる。
「さあ眠りなさい、俗世の人間よ、それが汝のすべきことだ」と。
まるで雲の中に落ちたかのように、
優しさに包まれて、すぐに眠りに落ちた…

しかし、澄輝坪にも夜の帳の裏に隠れ、
未だ眠らぬ者たちがいた――
サラ:意外ね、あんな取るに足らない小物を逃がすなんて。
   肉親を殺された恨みを胸に、仇を道連れにしようと考えている…
   そんな人間にしては、甘すぎるって思わない…?
寧謙:…あいつは、大して計画にも関わっていない、たかが駒一枚だ。
   知っている情報もたかが知れている、生きようが死のうが影響はない。
   あえて始末する必要もないと考えた、それだけだ。
サラ:始まりの主に謁見する道の上に…
   不信心なものの雑音は、
   すべて、徹底的に、浄化されなくてはならないのよ。
サラ:そう、かつて主の恩寵を浴したにもかかわらず、
   疑念を抱き、冒涜を企てた裏切り者たちのようにね…
   今、彼らはもう…静かになっているわ。とっても、静かに…
サラ:なのにあなたは…その「たかが駒一枚」に情けをかけた。
   そんな人間が、最後の最後で盤岳に同じことをしたり、
   己の結末を前に、ためらったりしないなんて…
   どう信じろと?
寧謙:あんたが信じようと信じまいと関係ない。
   言ったはずだ、盤岳に血で償わせることは、
   僕がやつに課した罰であり、自分自身に定めた結末だと。
サラ:罪も罰も、同じ場所で決するって…?
   あはははっ、皮肉ね!まさか、あんな欺瞞まみれの、
   ないも同然だった「師弟の絆」を、まだ気にしてるわけ?
   ふふっ…笑わせないでちょうだい…!
寧謙:無駄な探りはもうやめろ。
   僕たちはお互いに必要なもののため、
   利用しあっているにすぎないんだ。
   とやかく言われる筋合いはない。
寧謙:僕なんかより、周りの人間に目を光らせることだな。
   それに…あんたの「神」にも期待しすぎないことだ、お人形さん。
   その始まりの主とやらが…本当に全知全能がどうか、
   せいぜい祈っておくといい。
サラ:葉釈淵のこと?
   はっ、彼のちっぽけな企みなんて…問題にもならないわ。
サラ:始まりの主は、彼が牙を剥くことなんてとうに予見していた。
   そして私こそが…主の予言を成し遂げる最後の鍵となる。
サラ:葉釈淵という存在も、その決断も、無駄な足掻きも…
   すべては壮大な絵巻物の一部、その絵が完成する頃には…
   少し変わった彩り程度にしか、見えなくなっているわ…
サラ:すべては、その終点で、始まりへと還る…
余燼のように、陰謀の気配はなおもくすぶっていたが、
澄輝坪の朝日に照らされる頃には、徐々に散らされていった。
一夜、その暗い水面下で何があったのか、
適当観ではまだ誰も知らない。それでも新しい一日が、
未解決の謎と迫りくる危機とともに、始まろうとしていた…


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