ふゥン
「また……来ちゃったわ……いけないことするのに……」
吸血鬼の膂力で腰を打ち付けることに耐え切れるのは、やはり重戦車のみに他ならなかった。
抱いても、抱いても、捕食した獲物を壊さないようにと我慢を強いられていた大月下は、満たされない日々に今、別れを告げる。
何より最も愛する人類に、艦長に──この熱り勃つ陰茎と脳が粘膜の擦り合いのみに支配された雌の姿を見せる訳には行かなかった。
記憶戦場のパートナー──妖艶な大人となったグレーシュ──に打ち明ける手。使えなかった。このような媚態を晒して尚、平静な関係を続けることなど、出来はしない。
「ねえ、あなたとすることを考えてたら」
天使の声で悪戯に囁く。完璧に包み込んでくれる、夢のような粘膜に。
「こんなに、なっちゃった……」
ゆっくりと、ピシャーチャは大月下に聳える矛盾した見せ槍を受け入れてゆく。ストロークの度に、自分自身に合わせて膣の形を変えて──歪んだ性の幸せが、そこに横たわっていた。
「あっ、ああっ、ねえ、おしえて……あなたは、いま、んっ、しあわ、せ……?」
嬌声へ応えるかのように、膣を意地悪に吸い尽くす形状へと変える母のごときピシャーチャ。対して蕩けに蕩け力任せに腰を打ち付け続ける大月下は、我儘を言う小稚児そのものだった。
「いくっいくっ、いっぱい、せーし、だしちゃ、う、なかに…んっ…うけ、とめて……あああああああっ!!」
遂に気を遣って、気絶するかのようにへたりしゃがみ込む大月下。今宵の三日月とピシャーチャだけが、このあられもない痴態を知っていた。
ということか