未来人

Last-modified: 2025-02-23 (日) 17:25:20

辰己涼介(楽天)のこと。また、辰己が世界野球WBSCプレミア12決勝戦(東京ドーム)で立てたフラグ


概要

2024年に開催された国際大会プレミア12で、井端監督率いる侍ジャパンはオープニングラウンド(予選、6チーム×2グループでグループ内総当たり戦)を全勝で突破し、スーパーラウンド(4チーム総当たり戦)もアメリカ、ベネズエラ、台湾(チャイニーズ・タイペイ*1)を下して決勝戦に進んだ。決勝戦はスーパーラウンドの上位2チームが戦うため、これまでに両ラウンドで2度戦い2度とも勝っている台湾が相手となった。

11月24日、東京ドームでの決勝戦前に金子誠ヘッドコーチから「令和のスーパースター」として円陣の声出しに指名された辰己は「どうも未来から来ました」「優勝おめでとう」などと発言。

ここまで全勝で迎えた日本代表を鼓舞するための檄だったが、予祝先達の有様を思い出したり、すでに2回勝った相手を迎えた決勝戦という場*2での大胆な縁起ネタ発言に既視感を覚えたりする者も多く、不穏な空気が流れていた。

予祝発言

全文

侍J・辰己涼介、恒例声出し大トリで〝予祝〟「未来から来ました。優勝おめでとう」


どうも未来から来ました。未来といったら、きょうの夜の12時くらいから来たんですけど、もう答え言っていいですか?優勝しています。なので、先制されようが、逆転されようが、気にしなくて大丈夫です。焦ることなく、自分が出せる力を皆さんが出し切ってください。優勝おめでとう。それではいきます。さあいこー!!


円陣動画

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結果

試合が始まると、前のスーパーラウンド3試合でいずれも9得点と爆発していた日本の打線が一転、4安打無得点に抑えられ、投手陣は5回に戸郷が2本被弾し4点を失ったのが決勝点となり、0-4の完封負けを喫した。これにより台湾が優勝、日本は準優勝に終わり、前回の2019年プレミア12から続いていた侍ジャパンの連勝記録も27でストップした

案の定の結果で辰己の不遜さ、フラグ職人ぶりが脚光を浴びるとともに、台湾が前戦でルール違反の罰金を払ってまで先発を変えた*3ことから「予告先発変更で既に未来を変えた」のではという指摘も見られた。

ピッチャー転向します発言

辰己はまた前日にも以下のような発言をしていた。

【プレミア12】辰己涼介、決勝の台湾戦へ珍発言「負けたらピッチャー転向。俺のための大会に」


侍ジャパンの辰己涼介外野手(27)が、大一番へ「負けたらピッチャー転向します」と珍発言で自らを鼓舞した。

敗戦後のコメントで即撤回したものの「田中将大の穴は埋まった*4」などとネタにされた。

台湾での反応

これらの辰己の発言は、対戦相手である台湾でもインターネット上を通じ拡散され、現地のニュース番組でも大きく報道される結果となった。

実際のニュースで放送された様子
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見出しの訳:試合前にフラグ建設!辰己涼介「負けたら投手」と放言!驕り批判される者は必ず負ける!

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見出しの訳:辰己は日本が優勝すると予想したが外れ、「台湾を見下している」と批判された

また「投手転向」発言を受け、台湾代表の江国豪投手は辰己とSNSを通じて交流をもち投手用のグラブを贈呈したことを明かしている。

その後

このように国内外で批判された辰己だが、その翌々日26日に招かれたNPBアワード*5ではなんとコスプレで登場。もはや狂人であることを開き直ったかのような行動に、無敵の人認定するなんJ民が続出した。なお本人は、「ここまで何でもかんでも似合う人はいないと思うんで、スタイリッシュに生まれてきて良かったと思います」と“どや顔”で語った(ソース)。以下3写真はいずれも同日同イベント中のものであり、このネタのためだけにコスプレ衣装を裏で複数用意して早着替えしていたようである。

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ゴールドの紋付を着て、ちょんまげのかつらを被った姿*6

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金髪のかつらをかぶり、エンジ色のハットをかぶり、エンジ色の上下スーツ姿*7

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甲冑姿*8

更にその翌々日の28日に行われた、「第53回 三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式には、ゴールドのスーツに、顔と髪の毛もゴールドに塗った姿で登場し、会場の笑いを誘った*9
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また当初冗談として語っていた「投手転向」についても翌2025年1月24日に行われた契約更改の場で「25勝0敗」を目標として示すなど二刀流に本気を見せており、2月の金武キャンプでは岸孝之のユニフォームをまとい実際にブルペンで投球。7球を投じ最速152kmの速球をアピールしたものの、石井一久GMにはスタミナ面を課題として不合格を言い渡された。

関連項目

Tag: 楽天 国際試合 フラグ・ジンクス


*1 漢字表記は「中華台北」。台湾(中華民国)が大陸中国(中華人民共和国)に外交の代表権を取って代わられて以来、スポーツの国際大会等で台湾の名称が使えないために用いている呼称のひとつ。
*2 野球の国際大会では変則的な敗者復活の仕組みが取り入れられていることが多く、日本代表はたびたびこれに救われて世界一に輝いた過去があった。第1回WBCでは韓国に2回敗れながらも復活、準決勝で3回目にして韓国を破りそのまま優勝した。第2回WBCでも日韓が2勝2敗の状態で決勝にのぼり、日本が勝って優勝した。また野球ではないが、2008年北京オリンピックのソフトボールでは日本代表が予選・準決勝で敗れたアメリカに決勝で勝つという、2024年プレミア12の台湾と同じ流れで金メダルを獲得している。
*3 スーパーラウンド第2戦までの時点ですでに2位以上での通過が確定していた台湾は、第3戦の日本戦で登板予告済みであったエースの林昱珉を決勝戦へ温存するため、先発を変更した。これは大会ルール違反であり、台湾チームは主催者のWBCSから課せられた罰金2000ドルを支払った上、日本側からの「林と同じサウスポーを先発登板させろ」という要請も受け入れた。この強硬策が実を結び、台湾はスーパーラウンド第3戦で日本に敗れながらも、決勝戦での零封勝ちを実現させた。
*4 決勝戦と同日となる11月24日に楽天からの退団が発表されていた。
*5 ベストナイン(外野手)、パ・リーグ最多安打、連盟特別賞(外野手シーズン刺殺最多記録更新による)を受賞。守備の人呼ばわりされていたころから打撃も成長し、2024年シーズンでは選手としては十分に一流と言える成績を残していた。
*6 最多安打表彰。「打者」と「武者」、「侍ジャパン」をかけたらしい。
*7 連盟特別賞表彰。漫画『終末のワルキューレ』に登場するキャラクター「ジャック・ザ・リッパー」がモチーフで、本人談ではそのキャラの元ネタである連続殺人鬼と、自身の刺殺(当然ながら殺人ではなく、自分のプレーで直接アウトを取ったことをさす野球用語)外野手記録をかけたとのこと。
*8 ベストナイン表彰。「プロに入った時から将軍になりたいと思ってやって来た。武士の誉れを忘れずやっていきたい」とのこと。この発言はプレミア12での顛末もありネット上で総ツッコミを受けた。また先述の投手転向発言を受けて「当主に転向」とも皮肉られた。
*9 2022年では金のスーツ、2023年では全身タキシードで登場と(リカちゃん人形も持ち合わせている)、同表彰式では奇抜な格好で登場するのが恒例となっていた。