歴代の依坐について
過去の依坐についての記述
初代依坐・散弌(ちるいち)ーー「狼神と契りし者」
真神教の始祖。彼は霊山にて狼の群れと共に暮らし、神の啓示を受けたという。
ある夜、銀色の狼が夢に現れ、「我を祀り、我が声を伝えよ」と告げた。
散弌は人々を集め、狼神を祀る社を築き、神の言葉を広めた。
彼は神の導きに従い、狩りの作法、山の恵みへの感謝、
群れの絆を重んじる掟を定め、狼神の教えの礎を築いた。
二代目依坐・散弐(ちるつー)ーー「夜を駆けし者」
散弌の教えを受け継ぎつつ、散弐は「狼の如く生きる」ことを重んじた。
彼は夜の森を駆け、群れを導く狼の姿を神聖視し、夜の儀式を確立する。
満月の夜、信徒たちは狼の遠吠えに合わせて祈りを捧げ、
神の声を聞く習わしが生まれた。また、影走は異国の侵略から村を守るため、
狼の知恵を活かした戦術を伝授し、戦の神としての側面も強調した。
あと動画の編集とかを頑張っていた。
三代目依坐・心散(みちる)ーー「血の誓約を交わしし者」
この時代、飢饉と疫病が村を襲った。
人々は狼神の加護を求めたが、神の力は試練の時にこそ試されるとされた。
心散は、狼の生き様を見習い、「生と死の均衡」を説いた。
彼女は血の契約を神に捧げる儀式を定め、
信徒たちに狩猟と祈りを通じて神との絆を深めさせた。
四代目依坐・散夜(ちるよ)ーー「銀狼と語らいし者」
散夜は、神の使いである「銀狼(ぎんろう)」と交信できると言われた。
ある夜、神託を受けた彼は、狼神の新たな姿を描き、
本殿を改修し「双狼の社(そうろうのやしろ)」を建立した。
この社では、二匹の狼像が神の姿として祀られ、
信徒たちは狼の精神を己の中に宿すための修行を行うようになった。
のちに双狼の社は地震によって解体を余儀なくされている。
五代目依坐・散瑚(ちるこ)ーー「雪を統べし者」
冬の厳しさが増し、狼たちが食糧不足に苦しむ時代。
散瑚は「狼は飢えに耐え、春を待つ」と教え、信徒たちに忍耐と団結を説いた。
彼は信徒を率いて冬を乗り越える知恵を広め、狩猟法を発展させた。
また、狼の毛皮を神聖視し、特定の儀式でのみ使用することで、神聖性を高めた。
そして、伝令役としての狼の側面を重視した。
彼は遠方の村々を巡り、狼神の教えを広めた。
狼煙を用いた通信術を確立し、群れの絆をより強固なものとした。
彼の活躍により、真神教は各地に広がり、多くの信徒を得た。
六代目依坐・散旅(ちろ)ーー「神火を灯しし者」
火の神としての狼神の側面を強調し、祭事に炎を用いる儀式を確立。
散旅は、戦乱の中で信徒たちに武勇を授け、火の力を使った神事を確立。
狼神の加護を受けた戦士たちは「炎の群れ」と呼ばれ、戦場で名を馳せた。
教団への迫害が強まる中、散旅は秘密裏に信仰を守る道を選んだ。
彼は地下神殿を築き、狼神の教えを闇の中に伝え続けた。
隠された聖地「影狼の洞(えいろうのほら)」は、後の時代まで信仰の拠点となる。
また、雷のごとき咆哮をもって信徒を鼓舞し、狼神の名を再び世に轟かせた。
彼は狼神の神威を示すため、雷を呼ぶ神事を執り行い、人々に畏敬の念を抱かせた。
狼の戦士を養成し、信徒の守護者として「神狼衆(しんろうしゅう)」を結成。
七代目依坐・散凪(ちるな)――「静寂の風、儚き狼」
七代目の依坐となった散凪(ちるな)は、
狼神の教えを受け継ぐべき者として選ばれたが、
彼女自身にはその資質がなかったとされる。
彼女の時代は、真神教にとって試練の時期となり、
数年のうちに依坐を交代せざるを得なくなった。
以下、その理由を考察する。
- 適性の欠如――「狼の咆哮なき依坐」
真神教の依坐は、通常、狼神の加護を受けた者として
「神の声を聞き、群れを導く力」を持つ。
しかし、散凪は幼少の頃から病弱であり、
神託を受けるための修行や狩猟の試練に耐えられなかった。
そのため、憑依も完璧とは言えず体のコントロールが効かないなど
様々を問題を抱える事となる。
さらに、彼女は本来「群れを率いる者」ではなく、
「静かに従う者」の気質を持っていた。狼神の力を示す「咆哮の儀」においても、
その声は弱々しく、信徒たちは「神が彼女を選んだのではないのではないか」と疑問を抱くようになった。
- 政治的な混乱――「争いの風に揺らぐ信仰」
散凪が依坐に選ばれた背景には、教団内部の政治的な力学が影響していた。
彼女の師であった大司祭が、真神教をより穏健な信仰へと変えようと画策し、
「戦を避ける者」を依坐に据えたとされる。
しかし、当時は外敵の脅威が増しており、
信徒たちは武力を持って狼の如く戦うことを求めていた。
散凪は争いを避ける姿勢を貫こうとしたが、
結果として信徒たちの不満を募らせ、教団内部の分裂を招いた。
- 神託の沈黙――「狼神の声なき時代」
歴代の依坐は、神託を受け、未来の指針を示してきた。
しかし、散凪の時代には「神の声が聞こえない」と囁かれるようになった。
彼女は「狼神の沈黙は試練である」と説いたが、
信徒たちは「依坐が適性を欠いているため、
神が口を閉ざしているのではないか」と疑念を深めた。
やがて、霊山の神殿にて「神託を下せない依坐は、狼神の意志に反している」
とする過激派の反発が起こり、ついに散凪は自ら退位を決断する。
- 後継者の台頭――「新たなる狼の咆哮」
散凪の後継者となった八代目依坐・散葉は、齢十歳にも関わらず彼女とは対照的な存在であった。
戦の神としての狼神の側面を強調し、信徒たちを鼓舞する力を持っていた。
彼女の台頭により、信徒たちは新たな依坐を求める声を強め、
散凪はわずか数年で依坐の座を退かざるを得なかった。
- 結末――「静かなる引退、そして伝説へ」
散凪は依坐を退いた後、山奥の聖域に隠棲したと伝えられている。
一部の信徒は彼を「影の依坐」として密かに崇め、
彼女が狼神の沈黙を解く日を待ち続けたという。
後世の記録には、散凪について「真神教が最も混乱した時代に現れたが、
彼女の退位により新たな狼が咆哮する道を開いた」と書かれている。
彼女の短い治世は、決して輝かしいものではなかったが、
歴代の依坐の中で最も「試練の意味を考えさせる存在」として語り継がれることとなった。
- 現在――「咆哮する配信者」
隠居していたと思われていた彼女は、
八代目と共に真神教の教えを広めるために時代の流れを取り入れ、
「神の言葉を広めるための配信」という手法を生み出した。
信徒たちは遠方にいても彼女の説法を聞くことができ、
狼神信仰は一気に広がることとなった。
しかし、彼女の配信には一つ大きな問題があった――。
- 問題:「叫び声が大きすぎて、周囲に甚大な影響を与える」
散凪は、「狼神の咆哮を信徒たちに届けるべし」という信念のもと、
神事の際には狼の如く叫び声を上げることを習慣としていた。
しかし、配信を通じてこれを行った結果、さまざまな問題が発生した。
- 機材トラブルが頻発する
散凪の凄まじい咆哮により、配信機材が耐えられなくなった。
マイクは頻繁に音割れを起こし、スピーカーは爆音によって破損。
信徒たちは「これは狼神の怒りなのか?」と混乱する事態となる。
- 近隣住民から騒音苦情が殺到
散凪の拠点となる分家では、配信のたびに響き渡る凄まじい咆哮。
特に深夜の儀式配信では、近隣の住民たちから
「夜中に獣のような叫び声が聞こえて眠れない」と苦情が相次ぐ。
地元の役人が視察に訪れる事態にまで発展し、
「狼神信仰の教団が何か異様な儀式を行っているのでは?」と疑われることに。
- 野生の狼たちが反応し、集まってしまう
散凪の「本物の狼の遠吠えに匹敵する咆哮」は、
なんと山中に住む狼たちを刺激してしまった。
配信中に咆哮を上げるたびに、周囲の狼たちがそれに応えて遠吠えし、
時には分家の周囲に群れが集結。
地元の村では「狼が増えすぎてしまった」と問題視されるようになる。
- 一部の信徒が「これが真の狼神の啓示だ!」と誤解し、奇声を発する儀式を始める
一部の信徒たちは散凪の影響を受け、
「神に近づくためには、より大きな咆哮を上げねばならない」と信じ込む。
結果、各地で「狼の叫び」を模倣する奇妙な儀式が流行し、
一般人から「これは新手の怪しい宗教では?」と警戒されるようになる。
八代目依坐・散葉(ちるは)――「毒舌だけど人見知りな狼の神子」
年齢:幼女(だが本人は「歳なんて関係ない」と主張)
特徴:極端な人見知り/リスナーには毒舌/リアルでは挙動不審
教えの広め方:ネット配信
信念:「狼は孤高の存在…だから私は群れに混ざらない(ただしカメラ越しなら話せる)」
- 人見知りエピソード
総本山での集会
影からチラ見するだけで話しかけられるとフリーズ
ダンボールに籠城し集会が進まない為
以降、幹部との打ち合わせはすべてオンライン通話になった。
教団の幹部と話す時
配信では偉そうだが、直接会うとモジモジして声が出ない
外出
信者にバレると狼のように素早く逃げる(が、信者は「おお、これは試練!」と解釈)
信者との対面イベント
信者たちの「散葉様に直接お言葉を賜りたい…!」
これに対し置き手紙で対応。
結果:「直接姿を見せないのが神の証拠」という神話が生まれる。
取材依頼
着ぐるみを着て応対
信者の間で「神は狼の皮をまとい現れる」という新たな教義が誕生。
信者の訪問
窓から脱出
「狼神は一箇所にとどまらない」という新たな解釈が生まれる。
教団の式典
無人の壇上、スピーカーから声だけ
「神は姿を現さず、声のみで導く」という信仰がさらに強化。むしろ神格化が進む。
彼女は、直接的な接触を避けながらも、画面越しの信仰を確立した新時代の依坐なのだった――。