ぽてとーく/2014-08-04

Last-modified: 2014-08-04 (月) 05:10:11

 
 
 [ぽてちょんのちょっと怖い話]
 
 
 
あなたは、人を死ぬほど好きになったことありますか?
 
もしくは、最愛の人を失ったことありますか?
 
今回は、思い出すのも悲しいお話…
 
 
 
ぽてには、3大親友という連中がおりまして
小学生の頃から、ずーーーっと一緒に成長してきた友達がいます!
 
その1人、山口君(仮名)のお話。
 
 
山口君は、我々グループの中でも、一番のオマセさんで
高校を卒業すると、中学時代から付き合ってた人と
いち早く同棲を始めました。
 
その愛の住処は、我々グループのたまり場にもなり
ぽても、手料理を振る舞ってもらったり
近所からの頂き物は必ず山口君の家に、持っていっていました。
 
 
ある土曜日の夕方…いつもの様に山口君の家に遊びに行くと
どうも山口君に元気がありません。
 
ぽて:○○ちゃん どうしたの?仕事?
 
山口君:昼過ぎに帰ってくるはずなのに、連絡ないんだよ…
 
 
なんでも、本当は休日だったのに、仲のいい子の代わりに出勤したとか…
 
時計の針は、もうすぐ18:00になる頃でした…
 
山口君の携帯が突然鳴り響き、○○ちゃんからの電話だと思い、飛びつく山口君。
 
 
でも…その顔は喜びの色から、真っ青に青ざめていきました。
 
 
なんとなく、ただ事ではないと察したぽては、「どうした?」と聞きました。
 
山口君:○○…交通事故にあって、ヤバいらしい…
 
絶句するぽてに、山口君が早口でしゃべります
 
山口君:○○のオヤジは、俺に知らせるなって言ったらしいけど、
お母さんからの電話で、危ないからすぐに来て!って…
 
 
山口君は、同棲するにあたって、向こうの父親からめちゃくちゃ反対されたのを
押し切って、一緒に暮らしたので、連絡が遅れたのでした…
 
 
慌てて2人で近所の病院に駆けつけました!
その病院は、県内でも有名な総合病院で、受付まで駆け込みました。
 
山口君:○○○ ○○が救急で運ばれたはずです!どこにいますか!
 
冷血な受付:個人情報保護法の為、お教えできません。
 
2人そろって:そんな場合じゃないだろ!!!
 
ふだん、めったに怒らないぽても、受付のおばさんに殴りかかる勢いで罵倒しました。
 
 
静かな病院で騒いだため、○○ちゃんのお母さんが気づいて
受付まで走ってきました。
 
山口君はお母さんと一緒に、何やら話ながら歩いていきます。
 
ぽては、身内ではないので、ついて行くのをためらってしまい
受付にポツンと、取り残されました。
 
受付の人に、怒りがおさまっていないぽては、再び受付攻撃です!
 
ぽて:もし!死に目に会えなかったら、お前を一生許さないぞ!
 
冷血な受付:どうしょうもないんです…これが仕事なんです…
 
ぽて:そんな仕事やめてしまえ!!お前はその仕事、誰かに誇れるのかっ!!
 
 
わかってるんです…受付の人に罪はないことは…
でも、不安で不安で……
 
 
 
 
事故の一報から、67時間…○○ちゃんは頑張りましたが、
私達の叫び、祈りは届きませんでした…
 
 
その後…あんなに楽しかった山口君の家にも行きにくくなり
ぽては、悲しみに暮れる山口君から逃げてしまいました。
 
会っても、何を話しかけていいのか考えると…
 
 
状況が変わったのは、事故から3週間後…
もう1人の友達が、アイツ…あのまま引っ越ししないつもりだぜ…
 
その話を聞いて、やっぱりワシらが関わらんとイカン!と思い直したのです。
 
 
もう1人の友達(ここではビィ君にしますw)と山口君の家に向かいました!
 
 
玄関を開けて、ビックリしました!ビィ君はギャビィー!と悲鳴をあげています。
 
そこには…女物の靴がビッシリと並べられていました。
 
部屋に入り、山口君に玄関どうした?と聞くと
 
山口君:仕事終わって帰ってくると、寂しいから…アイツの靴を全部出してる…
 
寂しそうに笑う山口君を、ぽては怒鳴りました!
 
ぽて:しっかりせい!お前はこれからも生きていくんやぞ!!
 
ぽて:この部屋もあきらめろ!なんなら3人で暮らそう!
 
 
これはビィ君と、事前に相談した話で
みんなで暮らせば、山口君の笑顔も戻ると信じていました。
 
山口君は、子供の様に泣きじゃくり、ありがとうありがとうと何度も何度も言いました。
 
 
少し落ち着いた山口君は、鼻水をチーンしながら言いました。
 
山口君:気持ちは凄い嬉しいけど、もう少しここに居てアイツを落ち着かせてやりたいんだ…
 
 
何を言ってるんだ?落ち着くのはお前だろ?と思いながら
 
黙って話を聞いていると、ボソボソと山口君が話だしました…
 
 
山口君:毎日、夕方になるとアイツ帰ってくるんだよ…
 
山口君:カギ開ける音聞こえてさ…初めはイタズラかと思ったけど…
 
山口君:毎日毎日、カギ開けてドアの開く音してさ…見に行くんだけど…カギ閉まったままだし…
 
山口君:そのうち…こう思う様になったんだ…
 
山口君:アイツ…まだ生きてるんだと…
 
 
それを聞いて…ぽては言葉が出なかった…
 
 
まったく霊感のない山口君が…○○ちゃんの存在を感じている…
 
 
その存在こそが、ぽてが山口君にこの部屋を解約させる理由なのに…
 
 
 
ぽては…台所から睨みつけている○○ちゃんの視線をかわしながら
 
ぽて:これからは、前みたいに毎日来るからな!
 
 
山口君を守る為に…