[かぼちゃ頭のテクニシャン]第二話
その時、酒場のドアが静かに開いた…
ハゲちらかした冴えない感じの50代ぐらいの男性だった。胸に執事と名前が書いてある。クビにでもなったのだろうか…
酒場の室内を見回しながら、グラスに注がれたバーボンを一気に飲み干す。マスターが無言でバーボンを注ぎ足した。
その時!酒場のドアが豪快に開いた。
指という指に宝石を散りばめた、強欲そうな女性の姿がそこにあった。胸にミニなんとかと書いてある。副会長の圧力なのか、上手く読めない。
それから30分ほど時は過ぎ、ヤツとはどうやら会えそうにない…そんな考えが頭をよぎった頃…
その時!!酒場のドアが妖艶に開いた。
そこには、やけに色気のある女性が立っていた。古い友人のカ○吐いたーの好きそうな感じだ。胸にR10と書いてある。やはりあの色気…10歳の思春期には規制もやむおえまい。いや、もしかしたらRioと読むのかもしれないが、私にはよく分からない…
ここまでくると、どうしてもヤツに会いたい…苛立ちからか酒をあおるように飲み干す。
その時!!!酒場のドアが気配もなく開いた。
若い男だ!雰囲気がある!もしやコイツが…と警戒しながら目でヤツの動きを追う。胸に7つの傷がある。なんだケンシロウか…
べろんべろんになりながらも、ヤツを一目見る為にカウンターにしがみつく。マスターのうんざりした視線が悲しい。
その時!!!!酒場のドアが開いたり閉じたりした。
ただの風だ…
私はここで何をしてるんだ…
誰かと待ち合わせでもしていたのか…
よくよく思い出したら、私は酒を飲めない…
薄れ行く意識の中で、ケンシロウがマスターの額を指で突いてる姿が映った…
おわりw