第07話【揺らぐ心】

Last-modified: 2009-03-20 (金) 10:55:39

「えっと、報告は以上かな…。現場検証は調査班がやってくれるけど…。皆も協力してあげてね。」
なのはは一度六人に召集をかけ、それからこれからの流れを説明した。
「しばらく待機して何もないようなら、撤退だから…。」
はいっと一同を返事を返す。しかし、ティアナだけはなんだか様子が違った。
「で、ティアナはちょっと私とおさんぽしようか?」
なのはの言葉に、ティアナは小さく「はい」と返事をした。
「何か…あったんですか…?」
茂みの方へと向かっていくなのはとティアナを尻目に、メイはヤマトに昨日は何かあったのと聞かれる。
「嬉しいところからそれは後で話す」
メイとヤマトは嬉しい状態であった。
それは…

管理局内・部隊長室

昨日の任務の報告、一時間前になのはとフェイトに後で部隊長室に来てくれと言われたヤマトとメイ。
「一条寺ヤマトです」
「一条寺メイです」
ドア腰で、「はやてちゃん、2人が来たよ」
「入れさせて」
ドアが左スライドに開き、ヤマト達は入室をした。
「失礼します、一条寺ヤマト一等空士であります」
「失礼します、一条寺メイ一等空士であります」
「ヤマト一士とメイ一士といや、ヤマト空曹長とメイ空曹」
「えっ!?曹長?」
ヤマトとメイの頭の中がはてなになった。
「実はね、ヤマト、はやてとお兄ちゃんいやクロノ提督の計らいで二階級昇進をしたんだ」
「あのクロノ・ハラオウン提督が俺達になんか評価したの?」
「私と提督が評価したのはヤマト君が二つ、メイちゃんは一つあるで」
「私が説明するね」
なのはに切り替え、説明を始めた。
「2人の共通評価は戦闘能力の高さ。私たちと引けをとらない高さそして何の支障もなく連携攻撃ができる」
「これに関して未知数や。何か秘訣あるんとちゃうん?」
「俺たちにも分からないよ…四字熟語で『以心伝心』や『一心同体』かな。2人のシンクロ率がピッタリでフルシンクロ…」
「ふーん、こういうことにしようかな」
「二つはヤマトの戦闘指揮」
「訓練でも的確にスバルやティアナ達にあれこれ指示を与えて最短ベストを尽くすのが○だったよ
「俺はただ隊長だった頃の血が騒いだと思うけどね」
「流石、タクティカルコマンダー・ヤマトや、これが小隊指揮のライセンスや」
はやてはヤマトにライセンスを渡した。
「闇の書事件でも指揮を取っていたからね。ヤマトは当然な事をしたんだよ」
「スターズやライトニング両方の小隊の指揮は任せたで」
「ハッ!隊長陣!」
「大袈裟だなぁ」
全員は苦笑いをした。

しばらくすると、なのはとの散歩を終えたのか、ティアナが戻ってくる。
スバルはすぐにかけよっていった。
「いろいろ…ごめん…。」
と謝るティアナ。
それに、気にしないでと言うスバル。
それから、ティアナはガジェットの残骸を興味深そうに見ているヤマトとメイへと歩みよって行く。
「あの…ヤマト……ありがとう…。それから、いろいろ…ごめん…。」
「あ…えと…うん。気にしてないから、心配するな。昨日はティアはティアなりにやったんだから気にすることはないさ」
それだけ言うと、メイはフェイトに呼ばれ、キャロ、エリオの方へと走っていった。

管理局機動六課本館玄関口前。
任務を終えて現場を撤収したメンバー一同はそこで、なのはからの指示を待つ。
なのはが訓練をすると言うのなら、これから訓練だからだ。
「今日は、午後の訓練おやすみね。」
「明日に備えて、ご飯食べて、お風呂はいって…ゆっくりしてね。」
となのはの隣に立っているフェイトが言う。
それに敬礼で答え、六名は解散となった。

日も半分沈みかけ、辺りが夕日に染まる中を、局員隊舎へと向かって歩いていく六名。
ティアナが不意に立ち止まり、
「スバル…、私、これからちょっと一人で練習してくるから…」
と言い出した。
「自主練?私も付き合うよ?」
元気一杯答えるスバル。それに続き、エリオ、キャロ、メイも付き合うと言う。
ヤマトも
「俺も付き合うよ、小隊長による指揮の練習がしたくて…これは俺とメイが昇進したってことは言ってなかったな。そして俺が小隊指揮をとることになったも…」
そう言って、みんなで自主練をしようと促すが…、ティアナはそれを断った。

そんなわけで、メイとヤマト、エリオは先に寮へと戻り、風呂に入っている。
頭、髪、顔、体を洗い、湯船へとつかると、たまっていた疲れが流れていくような気がし、つい顔の筋肉が緩んでしまう。
メイはずっと気になっていたことをこの場でエリオとヤマトに聞いた。
「何か、一緒に模擬戦やったりしてた時から思ってたんだけど…。
ティアって…前に何かあったの?」
「何で?」
ヤマトが聞くと、たまに無茶をやったり、何かを失敗したりしたときの態度が気になるらしいのだ。
メイを見ているヤマトの目からしてみると、そうでもないのだが、何か二人には通じるものがあるのだろうか。
「お兄さんに、関係があるみたいですよ…。」
エリオが言った。
ちょっと待ってくださいねと、何事か念話でお願いしたのだろうか、スバルとメイ、ヤマト、二人の念話が繋がった。
「ティアのお兄さんが…執務官志望の魔導士だったんだけど…。」
スバルがゆっくりと語りだした。

両親をなくしてからティアナの兄が育ててくれたこと。ティアナが十歳の時に任務中に亡くなったこと。
その任務で犯人に手傷を追わせるも取り逃がしてしまっていたこと。
犯人はその日のうちに、地上部隊が捕まえたが、その件につき、心ない上司が酷いコメントをしたこと。
それが問題となったこと。立った一人の肉親を失ったのに、その最後の兄の仕事が無意味で役に立たなかったと言われたこと。

ちょっとした休憩室の様なところで、ドリンクを買い、四人は飲みながらスバルの話を聞く。
「だからティアは…、証明するんだって…。
お兄さんが教えてくれた魔法は役立たずじゃない。
どんな場所でも、どんな任務でもこなせるって…。」
一旦言葉をきり、続けるスバル。
「そして、残された夢を…、お兄さんが叶えられないで終わっちゃった…執務管になるって夢を叶えるんだって…。
ティアがあんなに一生懸命で必死なのは、そのせいなんだよ…。」

「そう…だったんですか…。」
皆表情を沈ませる。
「そっか…。何か…分からないでもないよ…ティアのこと…。」
とメイ。えっ?ヤマト以外が言う。

ヤマトも関わっているのだから

「まぁ境遇とか状況は違うんだけど…私たちは生まれて来て3年で両親がどこかへ出張することになって、肉親はおばあちゃんと涼子お姉ちゃんだった」
「今となっても父さんと母さんは帰ってこない。今の環境になっても寂しくはない。あの馬鹿と退魔師がいるから毎日が楽しかった」
2人は先に部屋に戻った。

「成り行きでモビルスーツのパイロットになったってのは言えない」
「私も…ってここの記憶は?」
「かなり思い出したよ。9歳児だったなのはさん、フェイトさん、はやてさんに会ったけど、皆変わったなぁと」
「三年前にここに飛ばされたんだよね」
「事故で飛ばされたんだよな。ここに来ていろんな事があった」

ピピピピピ………。
早朝からなり響く電子音。
「ティア?」
スバルは音に目を覚まし、ティアナを起こそうとする。
昨日、正確には今日だが、真夜中を過ぎて部屋に戻ってきたティアナが
「私、明日から四時おきだから…目覚まし…うるさかったらごめんね。」
といって寝てしまった。
まぁそれはいいのだが、問題は起きると言った本人が起きないことに問題がある。
「ティア、起きてよ、朝だよ?朝練するんでしょ?
ティ~ア?」
「ん…ん~…。ありがと…スバル、起きた…。」
ティアナは布団の魔力から抜け出し、さっそく訓練着に着替える。
すると、その横でスバルも着替を始める。
「何であんたまで着替えるのよ?スバル…。」
「私はティアの相棒でしょ?だから…。」
上着を着ているスバルに
「そぅ…勝手にしなさいよ…」
とティアナが言った。

「そうだ、ヤマトも誘おうよ!」
「何でよ?」
スバルの提案に明らかな嫌悪を示すティアナが理由を聞く。
「同じスターズの一員じゃん。それに、チームでと言うより、ヤマトはいつも一人で戦ってるじゃん。
それに空戦もできるからきっと連携バリエーションも増えると思うんだぁ。」
実際スバルの言うことは正しいと思う。

というわけで

「早朝訓練?参加する。感心だと思う」
もう起きていたヤマトはすぐに支度をした。
「あんた…眠くないの?」
「まぁ、休める時は休んでおく、それも作戦の一つ」
こうして、三人での早朝訓練が始まった。
それから、なのはによる午前の訓練、午後の訓練とこなす。
それが数日続いて、早朝訓練にメイも参加。この理由はティアナたちの技や、連携が実際に効くかどうか試すためである。
それからまた数日がたった。今日はなのはとの訓練のおさらいで、模擬戦を行うらしい。
「じゃあ、午前の訓練のおさらいいくよ?
3on1での模擬戦…、まずはスターズから行ってみようか?」
ついに特訓の成果を出すときがきたと、スバル、ティアナ、ヤマトの三人はそう思い、顔を見合わせ、笑みを浮かべる。
「じゃあ三人とも、バリアジャケットを準備して…。始めるよ!」
「「「はい!!」」」
「ライトニングの三人は私と一緒に見学な…。」
戦闘準備を開始する三人とは別に、エリオ、キャロ、メイはヴィータのあとについていった。

空に築かれる数多の水色の道、ウィングロードを疾走するスバル。
地上から空中に向かい射撃するティアナ。
そして、空を自由に滑空する鮮やかな魔力光、ヤマト。
その様子をヴィータと、エリオ、キャロ、メイがとある建物の屋上から眺めているとフェイトが息を切らしながら現れた。
「あぁ、もう模擬戦始まっちゃってる…。」
その声に気付き、一同はフェイトへと向き直る。
「本当は私がスターズの模擬戦の相手もしようと思ってたんだけど…。
このところ、なのは全然休んでないし…。」
「なのはもいい加減、訓練密度が濃いからな…。」
と再び空を見上げながら、ヴィータが言った。

「なのはさん…、いっつも僕たちのことをみててくれるんですよ…。」
エリオが言ったその言葉に頷くキャロ。
「部屋に戻ってからも、ビデオを見て皆の訓練メニューを考えたりしてくれてるんだよ。」
「おっ…クロスシフトだぞ?」
ヴィータの言葉に見てみれば、ちょうどティアナが魔法陣を展開したところだった。
「クロスファイヤー!!シュートォオ!!」
一斉に放たれる複数のオレンジ色の光弾。
しかし、なのははそれをものともせずかわす。
ヴィータたちは違和感を覚えた。
「なんか…キレがねぇな…。」
「狙いは正確なんだけどね」
フェイトも、エリオ、キャロも疑問に思う。
(やっぱ、早朝訓練の疲れなのかな?)
メイはそんなことを思いながら、見学を続けた。

なのはへと光の道が架る。
視線の先に見えるのはこちらに向かってくるスバルの姿。
(幻影じゃない…本物?)
普段ならば幻影を使ってのコンビネーションを多用するのだが、今回は違うようだ。
確認のため、ためしにアクセルシューターを放ってみる。
レイジングハートの尖端に桜色の魔力が溢れだし、複数の奔流が放たれ、滑らかな起動を描きながらスバルへと向かっていった。
回避するかと思いきや、プロテクションを使い、アクセルシューターを防ぎ、強引に突攻を仕掛けてくるスバル。
リボルバーナックルをふりかぶり、なのはに向けて拳を放つ。
なのははラウンドシールドを発生させ、攻撃を防いだ。
走る衝撃、明滅する閃光。
そして、予め予想していたのかスバルとは逆方向にもラウンドシールドをはると、案の定、ヤマトのハイパーメガランチャーのヒート銃剣がラウンドシールドを叩いた。
(ヤマトの指揮もやるね。80点かな)

なのははまず、スバルを力で押し飛ばし、次にヒート銃剣でシールドを破壊しながらヤマトの手元に戻るハイパーメガランチャー。
「スバル、この軌道じゃ危険だ。回避行動をとれ」
そして、今度はヤマトへティアナの攻撃をかわしながら
「ヤマト、ナイスコマンドだよ!」
と評価をする。
「俺のことを過小評価をしないでいただきたいよなのはさん」

「あ、はい…、でも、ちゃんと防ぎますから…!!」
とスバル。
「はい!」
ヤマトも返事をして、すぐに体勢を建て直した。

なのはは違和感を覚えた。

「散開して、攻撃を攪乱させるんだ!俺が吶喊する!」
「(スバル、ヤマト、クロスシフトC、行くわよ!)」
(了解!!)
(なっ、俺の指示を無視する気か!?後でどうなっても)

リボルバーナックルから消費されるカートリッジ。
そして、消費されたカートリッジの魔力は連動しているマッハキャリバーへと供給される。
回転を始めるマッハキャリバーのローラーを押さえ付け、クラウチングスタートの姿勢を維持しつつ、力をためるスバル。
カートリッジを消費させてハイパーメガランチャーをバスターライフルに変形させるヤマト。
「ティアナの作戦を拝見しようじゃないの。(責任とっても知らん)」
地上でなのはを狙う態勢をする。だが、狙うふりをしており撃たない。
一方、なのははティアナに照準され、攻撃を警戒していた。
しかし、一瞬だけスバルの動向に気をとられた次の瞬間にはティアナの姿はもう消えていた。

「あのティアナさんは幻影?じゃあ…本物のティアナさんは?」
エリオがそう言うと同時、スバルが動き出す。
そして、射撃だけではこの先やっていけないと感じたティアナは近接戦闘用の魔法を編み出した。
スバルが張り巡らせたウィングロードを駆け上がっていくティアナ。
なのははスバルとヤマトの相手に気をとられている。
銃口から短いながら発生するオレンジ色の魔力刃。
そして、ティアナはなのはの頭上までくると、なのはに魔力刃を向け直下する。
(バリアを切り裂いて、フィールドをつき抜ける…)
「一撃必殺!!でぇぇええい!!!!」
「無茶だ!下がれ!ティア!スバル!」
ヤマトは警告を促し、武器を捨てるがティアナ達はそれを無視した
なのはの違和感は確信に代わった。
「レイジングハート…モードリリース…。」
『オールライト』
デバイスを待機形態に戻したなのは。
目を見開くスバル。
直後、爆煙が四人を包み込んだ。

息を飲む、見学者一同。
当たったのか、当たらなかったのか、気になるのはそこだ。
しかし、煙が晴れてみると、スバルのリボルバーナックルを素手で、ティアナの一撃必殺を素手で止めるなのはの姿であった。
「なのはさん…攻撃を素手で止めた…」
「おかしいな…三人とも……どうしちゃったのかな…」
「あっ…」
「えっ…」
と間抜けな声をあげるスバルとティアナ。
「俺の指示を聞いていないからだ!1人の勝手な行動はみんなを殺すことになる」
「ヤマトの言う通りだよ。がんばってるのは分かるけど…模擬戦は…喧嘩じゃないんだよ?」
いつもよりもトーンが低い声。
「練習の時だけ言うこと聞いてる振りで…本番でこんな危険な無茶するなら……練習の意味、ないじゃない…。
ちゃんとさ…練習通りやろうよ…。」
いつもの雰囲気ではないなのはの声と、無表情な顔にスバルとティアナは脅え始めた。
「ねぇ?」
と振られても、言葉にならないただの声が漏れるだけ…。
「私の訓練…そんなに間違ってる?」
なのはを見下すティアナを見上げ、2人に問掛ける。
沈黙と緊張がはりつめ、それが堪らなくなったのか、ティアナは魔力刃を消し、素早くなのはから距離をとる。
「私は!!…」
カートリッジを消費。流れる涙を拭いもせず、ティアナは再びなのはに銃口を向ける。
「もう誰も…誰も傷付けたくないから…!!亡くしたくないから!!」
「ティア…。」
(ティア、君の言うことは分かるけど…現実性を見ていない…前の俺もそうだった)
今までみたことのないティアナの姿を見て、スバルが名前を呟く。
心で警告するヤマト。
そして、そんなティアナに向けるなのはの表情は無。
「だ…から……強くなりたいんです!!!」
生成される魔力弾。
「少し…頭冷やそうか?」
なのははそう言って、魔法陣を展開し、人指し指をティアナへと向けた。
スバルがなのはに何か言おうと口を開く前に
「クロスファイア…」
冷めた声と
「うわぁぁああ!!!ファントムブレイ!!!」
ティアナの悲痛な叫び響いた。
「シュート…」
なのはが使うティアナの魔法。放たれるそれは六つの光弾を束ねたものだった。
散弾しない分、威力は大きい。そしてそれは、ティアナに直撃した。
弾け、舞い上がる爆煙。
煙が晴れると、そこには脱力したティアナが立っていた。
「ティア!!」
ティアナのそばに行こうするヤマトにバインド魔法が来る。避けるヤマト。
「彼女を叱ってやりたいんだ。邪魔をしないで!」
「どいて、ヤマト…あなたにも」
「わかった…退くよ」
なのはの忠告でヤマトは無言で頷きながらティアナから離れた。
「すまない、ティア。俺はここで見るしかない…俺の判断ミスか彼女らの勝手な行動が凶だな」
スバルもだ。
「じっとして…、よく見てなさい…。」
指先に収束されていく六つの魔力弾。

「どうしてとめないんですか!?」
声を荒げてフェイトとヴィータに言うメイ。そんな二人はただ黙ったまま首を振る。
訓練を無視して無茶をやったあいつらが悪い。
恐らくそう言うことなのだろう。
「隊長も副隊長も行かないなら、私が!」
バリアジャケットを装備し、飛ぼうとするメイの肩をフェイトが掴んだ。
するとヤマトが
「邪魔をするな、メイ。今回は彼女らが悪い。だから」
「わかった」
と警告する。
「なのはさん!!!!!」
「すまない!!」
ヤマトは静かに見る。スバルの叫びも虚しく、収束型のクロスファイアがティアナに再び直撃した。
ヤマトの頭の中にティアナとの早朝訓練の様子が駆け巡る。
「ティアァァ!!!」
荒がう術もなく、ただ重力にその身を委ねるティアナの元へと向かうスバル。
なのはがティアナの落下速度を減速させ、ウィングロードに寝かせた。
スバルが駆け寄り名前を呼ぶが返事はない。

ミスをしてからも、その前からも、ずっと必死だったティアナ。
早朝訓練やって、午前の訓練やって、午後の訓練もやって。付き合った期間は短いけど誰よりも必死だったティアナ。

「模擬戦はここまで…、今日は三人とも撃墜されて終了。」

「これでいいんだよな、なのはさん…」
「くぅぅぅ…」
ティアナを撃墜したなのはを見て怒りを露にするスバル。
彼女たちの気持ちも分かるが指示を勝手に無視されては少々複雑のヤマトであった。

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