第14話【新型機動兵器】

Last-modified: 2009-06-28 (日) 10:27:08

地上本部と警備組織の合同陳述会五日前。
時空管理局本局・デバイス開発・技術室
「イアン博士の言っていたデバイスの強化プランって何ですか?」
忙しそうにレイジングハート、ファーウェル、バルディッシュ、ファフニールのデータを解析しているイアン・ヴァスティ博士の代わり、助手をしているマリエルがなのはの質問に答える。
「戦いが激しくなっていく一方でしょ?そのためのプランなの。導入はまだまだかかるけどね。陳述会襲撃の時には早くなるかも」
プランとはデバイスに新機能や新装備を施したり、各部能力の上昇、カートリッジの容量増加、必要弾数の減少、必要魔力の減少である。
「みんなの予想プランの中身を見せようではないか」
イアンが順番にプランの内容をモニターに映す。
「まずはなのはだ」
モニターにバリアジャケットのなのはとレイジングハートのデータが移る。
「バリアジャケットはエクシードモードで捨てた、高速機動と省魔力を追加して防御力と機動性の増加。オートで敵の攻撃のみに発生し、自身の魔法を干渉しないAMF機能」
イアンの一言でその機能ぶりにびっくりするなのは、ヤマト、フェイト、メイ。
「レイジングハートはJS事件に踏まえて、スターライトブレイカーの収束魔力が少なくなるけど、威力が最大時と同じ威力だ。ブラスターを3から6にアップし、ブラスタービットの耐久性もアップしたぞ。しかし、なのはも分かっているな?いかにブラスターが危険だって事を」
ブラスターはその分、機能性が高まるが負荷も高まる。ブラスター4以降はもってのほかだ。ブラスター6を使用するとヘタしたら命に関わる場合もある。
「分かっています」
一度ブラスターの負荷を味わったことがあるなのはは頷いた。
「開発名はレイジングハート・シュイヴァン。次と言う意味だ。リミッターリリース後は両方ともマイスターモードだ」
なのはとレイジングハートはイアンが心配するほど無茶をしており、イアンがそういうことで負担を減らしていると言う。

「続いてヤマトだ」
モニターにヤマトとファーウェルの仮想データを映写する。
「うわ、ランチャーとヴェスバーがなくなっていて、代わりに折り曲げが可能なGNソードⅡより長い刀がありますね」
ヤマトは意外な事に気づく。
「優れた洞察力だな、ヤマト。その通りだ」
イアンがヤマトの優れた洞察力に気づき、説明を始める。
「これはGNソードⅢといって、GNソードⅡより使いやすい。折り曲げることによってライフルモードになる。砲撃ならディバインバスターまでの出力を出すことができる」
続いて新機能の説明
「バリアジャケットの性能は変わらないが、その代りにこれがある。」
ヤマトの右手に盾らしき装備がある。
「チョパムシールドといってチョパムとAMFが融合したシールド。並みの魔法なら跳ね返すことができる。続いてはソード以外の武装を廃止した代わりにこれがある。フォーミュラモードだ」
「フォーミュラモード!?」
ヤマトは聞き慣れない単語で疑問を覚える。
「任務や戦況によって武装を変えることができるモードだ。全部で26のタイプがある。これじゃ言い切れないのでマニュアルで確認してくれ。因みにリミッターリリース前でも使えるぞ」
「トランザムも強化されていますよね?ブラスターと同じく」
「ああ…」
ヤマトの言葉にイアンが躊躇なく答える。
「トランザム6もブラスター6と同じく、下手すると命に関わるってことは同じだ。二人とも、もしもの時以外やここぞ!と使う以外は絶対に使うなよ!デバイスが急激にオーバーロードして壊れることがあり、術者もそれに抑えきれなく暴走してしまうこともあるだろう。」
その言葉に不安になるなのはとヤマト。
もし、世界が破滅する危機に瀕している時、自分たちがそのシステムが使うが使わないかで世界の存在の有無が決まる。もし、自らを犠牲してまで人々を幸せにすることができるなら躊躇なく使ってしまうだろうとヤマトは思う。
なのはも何故か同じ考え方をしていた。
「オホン!気を取り直して、フェイトだ」
「はい」
場の雰囲気回復やフェイトとバルディッシュの説明をするために一転の咳払いをするイアン。
「リミッターリリース前は機動力と防御力の増加。ソニックフォームの弱点である『機動力が飛躍的に上がるが防御力が神装甲。一発でも当たれば致命傷』を緩和させて強力なAMF機能を追加しておいた。並大抵の攻撃でやられる心配は大きく減らせるはずだ」
「ありがとうございます。イアン技術三佐」

「最後はメイだな」
同じくしてデータ映写をさせるイアン。
「接近戦メインのファフニールに長距離砲撃機能を追加させたぞ。名はランチャーフォルム。まぁ、ヤマトが前に使っていたハイパーメガランチャーに似ているがな。二つ目は二種類の遠隔操作魔法だ」
「それってファンネルやドラグーンみたいなものですか?」
メイはイアンの言っていることに質問する。
「その通りだ。一つはシールドファンネル。盾の形をした小型発射体。AMF搭載で個々やまとめて防御できる代物だ。攻撃もできる。もう一つは攻撃に特化したファンネル、ライフルファンネルだ。ファンネルとして分離させることができるし、そのまま砲台として使うことができる」
「なんだか、すごいですね」
「そうだろ?名前はファフニール・アヴァルスだ。これで長い説明を終わりにする。」
「ありがとうございます。イアン博士」
イアンによるデバイス新機能解説はこれで幕が閉じ、ヤマトが代表で挨拶をした。
「忘れるとこだった。デバイスを返す。マリーが言っていたことは強ち本当だったが、実はもう俺の言っていたプランをそれぞれのデバイスに組み込んでいる」
爆弾発言に驚愕する四人。

数分後
「訓練の時間だな」
「そうだね」
なのはが壁にある時計を見て時間が訓練の時間前になっていた。
「今回は新機能のテストを兼ねた模擬戦にしようか」
フェイトの提案で賛成する三人。

さらに数分後
「航空1039部隊、ナガト・ランドール三等空尉であります!」
「ナガト三尉、よく来てくれた」
握手を交わすヤマトとナガト。
ナガトは同部隊で両親がはやてに連絡をして、快く承諾し、ここ、治安維持局に赴いていた。
しばらくの間、ここにいることになるナガトはここの面子に歓迎されていた。
ナガトはフォワードメンバーの一員でフリーダムとジャスティス両方をサポートする役になる。
「よろしく、兄貴」
「また、お会いできて嬉しいです。ナガトさん」
「よろしくです」
「よろしくです」

「オッホン!再会はここまでとして、今日の訓練の内容がなのは教導官が言う」
「私たちのデバイスの新機能のテストを兼ねた模擬戦でなのは隊長&ヤマト副隊長 対 フォワードチーム五人の戦いです」
訓練参加者全員はバリアジャケットを着用している。
「マニュアルも一回通したし、新機能のテストでも行きましょうかね、なのは隊長」
「やる気満々だね!ヤマト副隊長。でも無茶しないでよ!」
ヤマトはなのはの最後の言葉を無視して、ファーウェル・GNソードⅢを構えるとなのはもレイジングハートを構える。
メイの笛の音と合図に始まり、フォワードチームはそれぞれ散開した。マイトとナガトとランド、マリアとクリスのチームになる。相手をかく乱させるためだろうか?
(なのはは射撃や砲撃で後方支援してくるだろうから前衛は俺がカバーしなければならない。しかも相手は五人。クロスレンジのマイトとナガト、ミドルレンジのランドとクリス、ロングレンジのマリア。勝敗の条件は1人でもカートリッジがゼロ、チームの1人でも戦闘不能がいたら戦闘は終了。)
(ヤマトも考えてる…私が後方で戦うことを分かって、ヤマトが前で戦う。相手は五人。この場合は戦闘不能を狙った方が得策だけど…)
やまととなのはは作戦を練っている。
「私はマリアとクリスを狙うから、ヤマトはあの三人を!」
なのはは隊長らしくヤマトに指示をする。
「クロスレンジの奴らだな。了解」
ヤマトはそれを受け入れ、散開。
『Change Intercept type』
ヤマトのバリアジャケットの色が青から紫に変わり、機動性重視のバリアジャケットになり、武装はGNソードⅢと大型のライフルを持つ。
早いスピードでクロスレンジチームのところへ向かう。
「早い!」
驚異的なスピードを出してくるヤマトを見て驚くマイト。
「とりあえず様子見だ」
「了解」
ナガトの提案でしばらく様子を見る三人。
「クロスファイアシュート!」
ヤマトの目の前に現れる幾十の青色の弾。
通常のクロスファイアシュートは十数発しか発生できないが、インターセプトタイプは30以上の魔力弾の発生が可能。インターセプトタイプの特色である。因みに意味は妨害だが、この場合は迎撃・追撃である。
「「ウイングロード!!」」
ヤマトに向かって発生する赤と茶色の魔法の架け橋。
ランドール兄弟はそれぞれに散開し、クロスファイアシュートの軌道を分ける。追いかける魔力弾。
ヤマトに直撃する作戦だが、
「甘いな!」
魔力弾の軌道が急にそれてそれぞれの魔力弾を三人に狙いを絞る。空中にいるヤマトからウイングロードのランドール兄弟、地上のランドだ
延々と追いかける魔力弾。魔力弾はヤマトの脳波とリンクしており、ヤマトが脳内で止まれと言うと止まる。いわばドラグーンシステムやファンネル・ビットみたいなものだ。

そのころなのはは1対2の戦いをしている。
「すごい!動き方が今までと違う」
なのはのウリである防御力は高いが、その反面機動力が少し低い。機動力向上のためにさらには防御力も増加をしている。クリスのスピードにも付いていける。
「なのはさんのスピードが今までと違って早い!」
なのはのスピードアップっぷりに驚きを隠せないマリア。相手は空を飛んでいるため、マリアとクリスは戦略を練る必要がある。
だが、高機動力(フェイトやヤマト、メイのようには行かないが)と鉄壁みたいな防御力でどう立ち向かえるわからない。
(閃いた!)
クリスの脳が一瞬だけのぎった。
(何、クリス?何か分かったの?)
(魔力やカートリッジの消費!)
クリスは簡単に念話で作戦を説明した。
なのはの魔力やカートリッジを消費して弾切れ敗北を狙う。だが、逃げるだけでは面白くないので徹底応戦をする。
(ひょっとしたらあの2人、レイジングハートのカートリッジをゼロにする作戦に出るのかな?)
二人が気付かぬ間になのはは作戦を見破っていた。
「行くよ、レイジングハート!」
『Yes,Allright』
なのはは一度、間合いを取るために2人から離れる。
「そんなことはさせない!」
『Sonicmove』
クリスのグングニルからガシャンと言う音と同時に一発のカートリッジを消費。
早いスピードでなのはを追いつく。
「どうですか!?私のスピードは」
「優秀だ。でも後ろがガラ空きだよ!」
なのはの言葉に後ろを向くクリス。
クリスの背後には数発のクロスファイアシュートが待機していた。
おそらく無口詠唱をしたのであろうと。
「ヤマトのとはちょっと違うよ!」
『Burst』
待機しているク魔力弾が結成し、集束弾になり、クリスを追いかけるが、
「甘い!」
クリスは目の前に障壁を発生し、グングニルを回して魔力弾を弾く。その方法はヤマトと同じで手法だが、彼女にとっては荒業である。障壁は破壊されて魔力消費も大きい。ヤマトのは魔力刃で魔力弾を受け止めているので干渉してダメージをゼロにする。
「やはりマネはできないか…」
直撃はしたものの大したダメージではなく、立ち上がるクリス。
(さすがは管理局のエース・オブ・エース…1対2の状況を自分の有利に覆す。マリアはどう攻めるのか気になるけど)
マリアは戦況を分析していた。
(男性陣はヤマトさんに苦戦中。私とクリスはなのはさんの圧倒的な性能で押され中…両方とも苦戦しているのね)
「とりあえず、なのはさんを攪乱しないと!ヤマトさんに教わってもらった幻影を使ったバリエーション魔法を。でもヤマトさんみたいに動きが速くなるのは無理だけど、質量を持った残像は発生できるはず」
『アクセルシューター』
レイジングハートから発する魔法。
なのはの周囲に桜色の魔力弾が出現。そしてマリアに狙いを定める。
「マリアには悪いけど、勝負のため!行くよ!」
(予想通り、私を対象にしてきた!ウロボロス!)
『Yes!』
「これがヤマトさんに教わってもらった幻影のバリエーション魔法!」
アクセルシューターの対象にされつつもマリアは身を構える。
「防御でもするの!?」
なのはは様子を伺っている。
「フェイクシルエット・ミラージュ!」
幻影と残像を合体した魔法。幻影が攻撃を受けてそのまま質量を持った幻影となってその場に居続ける。
マリアは攻撃を受けるものの、それは幻影で彼女自身はダメージがない。それに質量を持った幻影を残す。
それはあっという間に質量を持った幻影のマリアが出現する。
「ヤマトの残像魔法を使った質量を持った幻影かぁ。私も知っていた。発動する際の消費魔力が大きいからマリアはそれ耐えれるかどうか…」
ヤマトの残像はJAPE展開(Jacket Peel-off effect)と呼ばれて、ファーウェルのカードリッジを三発消費させてファーウェル内部の余分な熱を排出させて強制冷却をおこなう。副次的効果として隔離したバリアジャケットの欠片が敵に認識されるためヤマト自身が分身しているように見えるが、実際はバリアジャケットの欠片による相手の目の錯覚であり、俗に質量を持った残像と呼ばれている。最初は分身で見えたエース魔導師でも、これはヤマトが使う魔法を見てきたなのはが見つけた論理である。
マリアの質量を持った幻影も同じ原理だがウロボロスを使わず自分の魔力で幻影を生成しているから消費魔力が大きいのがたまに傷。持続時間でもヤマトよりかなり短い。
「本物はここだ!ディバインバスターEX!」
「えっ!?もう見破った!?」
なのはには幻影も残像も同じではないのかという答えで本物のマリアを見破った。
答えは質量を持った残像や幻影を発生すると残像や幻影が消えた時にバリアジャケットの欠片が残る。もう一つは使用者にオーラが纏う(ヤマトはオーラが纏わないそして機動性が格段に上がるので走っていても残像を残したり、分身として使うので判別しづらい)。
ディバインバスターより強力な桜色の奔流がマリアを直撃する。
「マリア戦闘不能!練習弾そして非殺傷設定だから大丈夫だよ」
ディバインバスターを直撃したマリアはひょっこり立ちながら言った。
「そんなこと、試合開始前から言ってくださいな」
なのははゴメンといい、チーム戦の一つが終了した。ヤマト対男性陣の戦いだ。
「私とマリアとクリスの三人はヤマトたちの戦い方を見ていこうか」
「「はい」」
なのはの言葉に返事する二人。

『グランドタイプ』
ヤマトの装備は右腕にGNソードⅢ、右肩にアクセルシューターランチャー(13連装)、背中に魔導キャノン砲。両腕にはAMFラウンドシールドが搭載されている。
グランド(G)タイプ
陸戦強化型タイプ。名の通り、空戦を捨て、陸地戦闘用に強化されたタイプ。背中の翼がなくなる代わりに、足にはなのはと同じくフライヤーフィンがある。このフライヤーフィンは空は飛べないが、ホバーの役割をしているので水上戦も可能。
13連装アクセルシューターランチャーは収束・拡散の二種類に分けることが可能。キャノン砲はディバインバスターなら出すことができる。GNソードⅢ・ライフルモードとドッキングすることによって出力が大きくアップしてスターライトブレイカーを出すこともできる。
「陸戦型に変わった!?陸戦なら俺たちの方が有利」
チャンスだと思い喜ぶランドとその反面、フッと笑うヤマト。
「有利だからと言って足元をすくわれるぞ」
『ターゲット、マルチロック、ロックオン3。ダブルアクセルシューター・ホーミングシフト』
ヤマトの眼前に出現するレーダーゴーグルでランドール兄弟とランドをロックオンし、ランチャーから次々魔力弾が発射。その数は24。

観戦チーム
「ヤマト、もうミッションシステムを使い分けているね。なのはとレイジングハートもなかなか良かったよ」
フェイトの言葉に喜ぶなのは。
「みんなを心配するのがイアンさんらしいや。でも私も良かったと思う。デバイス強化プランも」
「フォワードのみんなも第二のストライカーズになれば私たちみたいなデバイスを強化してもらえるよ」
メイの言動に目を輝くマリアとクリス。
「ストライカーズかぁ…いい響き」
「初代ストライカーズでもJS事件で結構いい評価を貰えたから私たちも管理局やなのはさん達に応えられるために…」
グッと決意を抱くマリアだった。

「ひぇぇぇ~何で追いかけてくるんだよ~」
8発のホーミング機能が付いたアクセルシューターがランドを追いかける。ヤマトはコントロールしていない。
「だらしがないなぁ、ランドは。あの2人を見てみろ。魔力弾を撃破している。」
ランドール兄弟は計16の魔力弾を冷静に破壊した。
ヤマトは個別に狙う様に命令したのでランドール兄弟はホーミングのメリットを利用したやり方で魔力弾同士のぶつかり合いで爆発、フォースソードで斬りつけて爆発。
「そんなんじゃ立派なストライカーズにはなれないな。右手にある合体しているマグナムで迎撃したらどうだ?」
ランドはマグナムをみてあっと思った。
「撃墜してみせる」
『フォースバレット』
弾倉からカートリッジ2発消費。一つの銃口から4発の弾丸が発射される。そして全ての魔力弾の撃墜に成功。
そろそろフォワード男性陣が疲れている頃。ヤマトはこれが好機だと思い、背中のキャノン砲を担ぐ。
『マグネットフィールド』
一種のフィールド変化魔法。戦場の中心に発動者以外を引き寄せる磁場が発生し、男性陣が磁場に引き寄せられる。
「よし、全力全開!」
ヤマトはファーウェルのGNソードⅢ・ライフルモードをキャノン砲にドッキング。そしてカートリッジを二発消費。
『スタンバイ、レディ』
「ディバインバスター・スプレッドォォッ!」
キャノン砲の銃口から放たれる蒼色の拡散奔流。ドッキングする場所によって収束・拡散・連射が可能になる。これはスプレッドモードだ。
もがく男性陣。もがけどもがけど磁場から離れない。
「クソっ、ヤマトさんの魔法は強い…」
「感心している場合じゃないよ、アニキ」
ナガトの言葉に走りながらため息を吐くマイト。そしてランドも延々と走り続ける。
目前までに迫った奔流が三人にクリーンヒット。
ピピッ!
模擬戦終了のホイッスルがなった。
「男性フォワードメンバー、戦闘不能。この模擬戦はフリーダム分隊の高町なのは隊長と高町ヤマト副隊長の勝ち!」
フェイトが勝利者の知らせを言う。

ハァハァといい、バリアジャケットに傷や破れ目があるフォワードメンバー
「はい、今日の訓練はここまで。」
なのはが訓練の終了と言うと同時に
「陳述会まであと少しだから自主練や食事、十分な睡眠も忘れないでやること」
フェイトが気遣う様に言う。
「俺は陳述2日前に現場へ行くのでなのは隊長達の指示に従うこと。いいね?」
はい!!
一同解散し、残されたのはなのはとヤマトとフェイトであった。
「ヤマト、あの計画の進行はどう?」
なのはがヤマトに言うとフェイトが
「管理局モビルドール計画のこと?」
「俺が発案して採用されて今は試作段階だけど、いくつかのモビルドールが完成している」
管理局モビルドール計画
先日、ヤマトとなのはが遭遇したナンバーズ11と12に渡されたデータロムにはもう一つの情報があった。
モビルガジェットならずモビルドールの設計データが入っており、当の発案者であるヤマトは敵に塩を送るとは何か策でもあるのかと思いつつ、設計データに添付してあるメッセージにはプロフェッサーには気付かれてはいなく、個人たちの意志で送ったという。
採用され、今は試作段階だがいくつかのモビルドールが完成されている。
五人のエース(なのは、フェイト、はやて、ヤマト、メイ)と初代ストライカーズ(スバル、ティアナ、エリオ、キャロ)のデータを用いて作られた。
メリクリウス
前衛用モビルドール
ボディカラーが赤色が特徴。右腕はクラッシュシールド呼ばれており、魔力刃の展開が可能。また防御にも使える。いくつかの円盤状はプラネイトディフェンサーと呼ばれる防御システムでAMFにも匹敵する防御力を誇る。
魔法、質量兵器であるミサイルですら受け流す。
相性がいい魔導師(騎士)は高町なのは、八神はやて、ヴィータ

ヴァイエイト
後衛用モビルドール
メリクリウスとは兄弟にあたる機体。青色のボディカラーが特徴。
大型の魔力キャノンを装備し、肩には大型の魔力ジェネレーターが搭載されており、最大出力で放つとなのはのスターライトブレイカーとは引けを取らない威力となる。
これらの兄弟機はメリクリウスが防御に徹した後、ヴァイエイトが攻撃するという連携が基本。
相性がいい魔導師(騎士)は高町ヤマト、フェイト・T・ハラオウン、一条寺メイ、シグナム

ビルゴⅡ
メリクリウスの防御力とヴァイエイトの火力の二つを一つにしたモビルドール。
二機の特徴を一つにしたが二機よりもかなり性能が落ちるが、やはり汎用性が高い。
魔力サーベルもあり、オールレンジ対応ができる。

トーラス
可変型モビルドール。
四機の中では平凡なMD。射撃や砲撃しか持たないので接近戦はダメだが、変形を利用しての一撃離脱は一品である。

「予算や開発データがあればガンダムタイプも作れるのも夢の夢ではないけどね~」
なのはがクスッと笑うとフェイトも笑う。
「この兄弟は前線に配置した方がいいかな。ビルゴとトーラスは量産型だからいくらでも配置できるけど」
「フォワードの連係も入れたいからフォワードと共に警護と言うことで」
フェイトの策に2人は同意する。

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