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Last-modified: 2017-02-24 (金) 20:32:42

兄弟家居間

 

リーフ「……」
クロム「どうしたんだリーフ、1%の必殺を食らったような顔をして」
リーフ「クロム兄さん!? ルフレさんとデートじゃなかったの?」
クロム「……まあ、いろいろあったんだ。それより、話してみろ」
リーフ「クロム兄さん……世の中不公平だと思うんだ。エフラム兄さんは10人も嫁がいるのにさ、
    昨日なんかは、バイトに行ったと思ったらセツナさんをおんぶして帰ってきたり、
    休みの日には表現の奥深さを学びに行くと言ってミタマの所で一緒に俳句を詠んでいるらしいし、
    最近はソレイユとも親しげに話しているじゃないか。
    挙句の果てにアイク兄さんなんて、カミラお姉さんと仲良さげに話していたんだよ。
    それなのに僕は、リン姉さんの親睦会からも外されて妨害されるし、
    ……ただカミラお姉さんとお近づきになりたかっただけなのに」
クロム「そうか……リーフ、お前には足りないものがある」
リーフ「何さ、足りないものって」
クロム「エフラムの例で言うならば、まずあいつは最初から傍に居たミルラを拒むことをしなかった、
    自分がロリコンという誹りを受けてもな。今はデレたが、かつてのサラもエフラムに棘のある言葉を吐いていたしな」
リーフ「そういえば、そんなこともあったね」    
クロム「だが、エフラムは幼女がトラウマになってもめげずに克服し、ついにはサラを篭絡した。
    それ以降だな、あいつの周りに人が集まり出したのは」
リーフ「……つまり、何が言いたいのさ」
クロム「あいつは人との繋がりを大切にしているということだ。人との繋がりは新しい繋がりを呼び、出会いをもたらす。
    その連鎖の中で独特の個性があっても受け入れる……それこそが絆だ」
リーフ「僕だって……出会いを探しに行ってるのに」
クロム「リーフ、お前の場合は自分のことを知ってもらおうとするばかりで、相手の都合や内面を見ていないだろう。
    俺だって、姉上達や巨乳やお姉さんは好きだが、気心の知れた仲にならない限りアプローチはしないぞ。
    ……それに何より、お前は最初の繋がりを大切にしているのか?」
リーフ「…………それは」
クロム「していないのだろう。お前の理想がお姉さんなのは分かる……だが、
    今お前のことを慕っているあの三人を蔑ろにしているようでは、不誠実というレッテルは剥がせない。
    長く話したが、お前に足りないのは誠実さだ。
    覇王と神将という称号は、慕う者に誠実に向き合い、信念を貫いたからこそ尊敬の念を込めてそう呼ばれ、
    その周りに人を集める。あの二人のようになりたければ、まずはあの三人との決着をつけろ……リーフ」
リーフ「……自分の部屋で少し考えるよ、ありがとうクロム兄さん」
クロム「じっくり考えればいいさ」
リーフ「後お客さんだよ、じゃあね」
ルフレ♀「く、クロムさん……さっきのって」
クロム「のわっ! ……いつから居たんだルフレ」
ルフレ♀「勝手に上がってごめんなさい。さっきのことを謝ろうと思って来たんですけど、
     リーフさんとの話を立ち聞きしてしまって」
クロム「そ、それはだな、うおっ! 立ち上がったら足が縺れて」
ルフレ「きゃあ! クロムさんのエッチ」トロン

 

オ、オマエノ…セイジャ…ナイ……ゴ、ゴメンナサイ!クロムサン

 
 
 

おわり