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Last-modified: 2017-02-28 (火) 08:21:21

トラキア

 

紋章町のダウンタウン。デトロイト。ヨハネスブルク。
ギャング、違法バイヤー、ホームレス、強盗、山賊、まあそんな人たちが闊歩するろくでもない街である。
警察? 多少の賄賂で大概の犯罪は見逃す。公権力が清く正しいと何時から錯覚していた?
一人歩きは日中でも避けるべきこの地区の廃屋に顔をマスクで隠した少年が身を潜めていた。

 

リーフ「…こ、ここまでくれば…撒いた……はず…」

 

ここは勝手知ったる彼の街。
表通りから路地裏まで知り尽くしている。
…だが…

 

ベルカ「殺す!」

 

斧で壁をぶち破って乱入してきた少女が一人。
彼女もまた日陰者で裏の住民。アウトサイダーが集うトラキアの事は詳しかった。

 

リーフ「ま、待った待った待った!?僕が何をしたっていうのさ!?」

 

ベルカ「よくもカミラ様と私とルーナの3ぴ……ん、夜戦訓練を覗こうとしたな。許さない。殺す。葉っぱは殺す!」
リーフ「ああ、違うんだ!僕が見たかったのはカミラさんだけで別に君には興味無…」

 

カミラさんを見たいというのもあんたにゃ興味ないというのもどちらも相手の神経逆撫でする一言だった。
原作でのミランダ辺りとの会話とかどうもリーフは無神経というか、いらん事言いというか、ゆえに喪なのであろう。
普段クールな鉄面皮のベルカがこめかみに青筋浮かべている。

 

ベルカ「死ね!」
キラーアクスが脳天目掛けて振り下ろされる。
当然回避しようとするリーフ。

 

ああ、その足元に……バナナの皮が!
ここ最近ラッキースケベでネタが来ている。
これは滑ってこけてベルカにダイブしラッキースケベ発生の流れか!?

 
 
 
 
 
 
 

そんなことは全くなく、滑って斧躱し損ねて直撃しコノヒトデナシになっただけだった。
いつか葉っぱが懲りる日は来るんだろうか。
たぶん来ない。懲りた葉っぱはもはや葉っぱのような別の誰かである。
葉の返り血浴びた暗殺者は一仕事終えたとばかりに晴れ晴れとした顔で廃墟を後にしたのだった。