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Last-modified: 2017-04-11 (火) 21:25:34

>マルス、KINSINで検索したところマルスさんとリンさんが結ばれ駆け落ちした世界が引っ掛りましたが

 

どんな世界か想像するとたぶんだいたい5年後くらい。
…20歳くらいになって背も伸び、これがなかなかの美青年に成長したマルス。
どっちかっつーと年上好みっぽいリンも思わずキュンとしちまうようなイケメン化。
リンは21くらい。今とあんまり変わらない。というか今がすでに早熟に成長してるので。
あえて変わったとこをあげれば今よりもう少し胸が大きくなったくらい。100オーバー
そして…

 

〜 草原のゲル 〜

 

リン「この辺の草もちょーっと減ってきたわね。場所変えようかしら」

 

学校出たら憧れの遊牧生活に入ったリン。馬や羊を飼いながら自給自足の生活である。
ちなみに彼氏はいない。彼氏はいない。年齢と彼氏いない歴は=だ。どうしてこうなった。
…まあ20代前半だし焦るこたない。まだこれから。
……なのだが焦っていろいろやらかして縁が遠のいている。なぜだ。
それはさておき、飼ってる馬に草食わせてると地平線の彼方から誰かやってきた。
リン「あらマルス?何よ珍しいわね」
いつも自分をおちょくる弟がなんぞ真面目な顔してやってきた。
マルス「うん、久しぶりリン姉さん。クロム兄さんとルフレさんの結婚式以来だったよね」
リン「……そーね……クロム兄さんもやっとようやく…だったわね…何年だらだら時間かけたんだか…ま、入りなさいよ」
最近はあまり街に顔出してなかったっけ。たまには実家に帰省しようかしら。そんなん考えつつリンはマルスと一緒にゲルに入る。
茶でも出しつつ古典的なサカ族の絨毯に座って弟の顔を見やった。
リン「で、どうしたの?私に用事なんて珍しいわね。言っておくけどシーダへのプロポーズの台詞考えるの手伝って…とかなら無理よ」
私、喪だしとはさすがに口にしなかったが。
意外や意外、兄弟でも早いうちから恋人いたマルスだが、結婚には踏み切らずに数年を過ごしていた。
マルス「うん…それなんだけどね……別れた」
リン「……………は?」
どう切り出そうか迷った風だが、たまたま偶然リンの方から本題に触れてくれたから吹っ切れた。
いかにもそういう風である。
リン「え…ち、ちょっと!? どうしたのよ!?あんたらあんなに仲良かったのに!」
マルス「どうしたって?…まったくバカな話ですよ…はは…この僕がね…ははは…」
リン「……言ってみなさい。聞くから」
これはよほど重大な話だ。とにかく相談に乗ろう。
…と、言っても喪の自分にどれだけ恋愛の話が相談できるかはわからないが。

 

自分をおちょくってばかりの小憎たらしい弟だが、こんな奴でも幼児のころは自分を慕ってくれた。
おしめしてる頃から知ってて、なんだかんだで可愛がってきた弟なのだから。
マルス「言っちゃったんですよ。シーダに嘘は付けなかったんですよ…だから」
リン「…うん、何を」
マルス「私とリンお姉さん、どっちが大事なんですかって聞かれて…リン姉さんってね。そりゃもう完全にフラれますがな。
     マルス様のバカ!シスコンってビンタくらっておしまいでした」
リン「……は?」
マルス「覚えてます?4、5歳の頃は僕、ずっと姉さんにべったりだったでしょ…あの頃から根っこはきっと成長できてないんですよ。
     んん、ちょっと違うかな…バカみたいに表現だって変えて…ずっとあなたに構ってほしかったんでしょーね」
こ、これは……いかに恋愛経験無いリンでもだいたいマルスが何を言いたいか…想像できてしまう。
ち、ちょっと待て。焦る。そら焦る。弟ですよ?けど…とにかく茶を一気飲みして、そしてちょっとむせて。
よくよく考えてみたら…幾分形は違えど、自分がエフラムやエリウッドに向けた気持ちと同じ、あるいは似たものをマルスがずっと自分に向けていたということではないのかと。
ちなみにその二人、エフラムは5年たって紆余曲折あって、やっとシェンメイに許してもらい、アクアと結婚した。
エフラムの手助けもあってやっと社会復帰したヴェロニカや、サラ様の画策でようやくにも躊躇いを振り切れたカザハナとも結婚し、
念願だった保育士の仕事しながら17人の嫁たちと幸せに暮らしている。
何人か子供もできて、こないだ遊びに行ったらそりゃにぎやかだった…正直、いいなぁと思った。
エリウッドは入退院繰り返しつつ医者をしている。よくそんな激務についたなとは思うが。
それも嫁二人がよく支えてくれるからだろう。今だ子供の話は聞こえてこないが。
原作でロイ作れたんだし、なんとか頑張って1、2人くらいは…作りたいと言っていた。
それはさておき……
リン「ち、ちょっと待ちなさい。待った!」
ちとテンパっていろいろ考えて…気が付いたらマルスの顔が近いし。
プロレス技かけたりどついたり、軽口叩き合ったり、もっとガキのころはおしめまで変えた相手だ。
そんな目で見た事無かったが…間近で改めてみると蕩けそうな甘いマスクだ。
い、いやちょっと何考えてるの私!?
マルス「…わかってるんですよ。僕だってこんなんいけないって。でもね…もうスレ最初期の頃から…何年も悶々抱えて。限界なんです。正直」
リン「ば、バカ!?ほ、本気なの!?今ならまだ…し、シーダとだって寄り戻せるわよ!」
マルス「もう…今の僕にはあなたしか見えないんですよ。えーえ認めます。認めますとも。自分がガチのシスコン野郎だって。
     いつもあなたの事ばかり目で追ってましたよ。イケメン追っかけてるの見ては妬いてフラれる事願いましたよ。
     エフラム兄さんに熱上げてた時は…なんで僕じゃないんだって…ね」
近い…ますます近い。
吐息が触れそうなほど近い。思わず仰け反ると…その腰を弟の腕が抱いた。
瞬間…風切り音がする。これは幾度も聞いた。エリウッドやエフラムとなんかいい感じになった時に何度も聞いた音だ。だが…
マルス「ふんっ!」
飛んできたティルフィングをなんと片手ファルシオンでホームランよろしく打ち返した。
遥か彼方街の方で長兄はカウンターされて串刺しになったらしい。
リン「こんなとこで何気に初めてのティルフィング反撃!?」
マルス「…原作からずっと兄さんがKINSINNへの怨念溜めてたように…僕だって負けないくらい心に情念溜めてたって事です」
腰を抱く腕が強まる。抱きすくめられた。いつの間にか自分より背、高くなってた。
リンは女性では長身な方だったが…
リン「ま…マルス…待ってよ……」
マルス「……嫌なら…跳ね除けてくださいね…姉さん……リン…愛してます」
顎に手があてがわれ……そして唇が重ねられた。
思わずぎゅっと目を閉じてしまうと弟の体温と息遣いだけが感じられ…
身体と身体の間で豊かすぎるものがひしゃげ…
弟の手が優しくその上に重ねられ………

 

朝。とうとうリンはマルスを跳ね除ける事ができなかった。
ああもう湧き上がってしまった情動をなんで抑えられなかったんじゃとリンは頭を抱えていた。
ダメでしょ!?これ!?そりゃ年齢=彼氏いない歴ですよ!?非常にとっても健康な心と身体持て余してた部分ありますよ!?
ずーっとずーっと空回りし続け、欲求不満もあったでしょう。でも、だからって。
だからってっ昨夜はあんなに何十回も…どうすんじゃこれ!?
最後の方は意識が飛び飛びだったが、野生児の体力の前にマルスが枯れてきて息も絶え絶えだった気がする。
…経験からいえばシーダと経験あるマルスと初めての自分。最初はマルスがリードしてたんだけど。
いやそういう問題でもなくて。KINSINNしてもーた…よかったんだろうかこれ。
今度ンン義姉さんとエフラム兄さんにでも相談しようか。
ただ…軽い気持ちではいけない。ほんとに真剣に…
毛布から半身を起こす。
身体にかかった毛布がはだけかけ、裸身が、そして大変巨大なサカの大地の実りが露わになりかかってちょっと慌てて毛布を抱く。
そういえば昨晩は夢中であまり気付かなかったが…マルスは何度も揉んだり吸ったり挟んだりしていた。
…よほど私の胸…好きなのね……
汗ばみ、濡れた胸を抱くようにする。ちょっとべとべとする。
傍らでは弟…マルスがまだ眠っていた。あとちょっとやつれていた。
その寝顔は……一緒に添い寝してやった4、5歳の頃と変わらなく思えて。
あの時そうしたように、もう一度おやすみなさいのキスを頬に落としたのだった。

 

リン「朝ごはん、作らなくっちゃね…」

 
 

…………………

 

ルーテ「こっそり検索機持ち出して何してるんですマルスさん」
マルス「………」
ルーテ「鼻から大量の出血。意識無し。生命維持に支障のあるレベルですね」

 

クラウス「マルス、死亡確認!!」