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Last-modified: 2017-05-04 (木) 21:30:59

とある引きこもり娘の一室。

 

ヴェロニカ「ふん、世間はGWとか言うけど私には関係ないわ。でも最近私にとっていい週間といえなくもないかもね」

 

そう、Echoes発売や蒼炎実装でヒーローズに新しい風が吹いているのだ。
お目当てのキャラは人によりけりだろうが目玉はなんといっても新作主人公アル…

 

ヴェロニカ「歴代最強主人公とかって言われてるアイクって英雄、私が独り占めしちゃおうっと」

 

…彼女の興味はもう一人の目玉の方に向いていたようだ。

 

アルム「あ、なんだろう。心なしか森がまた深くなったような…」

 

ヴェロニカ「人気者の英雄さん…GWでさぞ大勢に囲まれて楽しく過ごしてるんでしょうね」

 

端的に言うと彼女はひねくれている。大して労力を使わない程度に他人の邪魔をするのが趣味なのだ。
楽しい時間を奪われて彼自身も彼の周りも困る、一方自分だけは彼を得られて喜ぶ。最高だ。

 

ヴェロニカ「課金の力見せてやるわ。さあ来なさい蒼炎ピックアップ!」

 

シュウゥゥゥ…

 

アイク「…ん、なんだこれ」

 

現れたのは締まった身体つきをしているがそんなに大柄とは言えない少年だった。
アイクと言えばゴリラとも称される程逞しく体格のいい青年のはずだ。

 

ヴェロニカ「私のお目当ての英雄さんじゃないみたい。悪いけど、送還」
アイク「わけがわからん」

 

シュウゥゥゥ…

 

ヴェロニカ「さあ気を取り直してもう一回」
アイク「さっきから身体が縮んだり戻ったりなんなんだ。あとここはどこだ」
ヴェロニカ「またあなたなの?」
アイク「それはこっちの台詞だ」
ヴェロニカ「もう、私は英雄アイクがほしいの!」
アイク「英雄かどうか知らんがアイクは俺だ」
ヴェロニカ「えっ」

 

アイク「なるほどな、その件ではよく間違われる」
ヴェロニカ「なんで普通に身体縮むのよ…」
アイク「俺の場合スマブラとかいろいろあってな」
ヴェロニカ「まあいいわ。じゃあ私が『アイク』を独り占めしていることに変わりはないのね?」
アイク「用がないなら俺は修行に行くぞ」
ヴェロニカ「ちょっと!契約とか色々あるの!勝手にいなくなるとかできないの!それにあなた傭兵って設定でしょ?契約は大事でしょ?」
アイク「俺の側は何も知らんぞ。この扉を壊せばいいのか」
ヴェロニカ「だからもうちょっと流れとか空気とか読んで…」
アイク「ぬぅん!」
ヴェロニカ「あーもう!お願いだから少しの間だけ私と一緒に過ごして…!」
アイク「そのくらいなら別にいいぞ」
ヴェロニカ「えっ」

 

アイク「はじめからそう言えばいいだろ」
ヴェロニカ「だって、脳筋ゴリラが頼まれて一緒にお茶飲んでくれるなんて思わなかったし…」
アイク「あのな…まあ、別にどうでもいいか」
ヴェロニカ「ふふ…また付き合ってくれる?」
アイク「時間があればな」