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Last-modified: 2017-05-18 (木) 23:01:41

クロム「ぐ………ぐぉぉぉ」
ミカヤ「頭抱えてどうしたの?風邪ひいた、それとも二日酔い?」
クロム「いや、そういう訳じゃないんだ」
ミカヤ「じゃあどうしたの、何か悩み?」
クロム「ミカヤ姉さんのお相手の事はもう仕方ない、流石に諦める……だが」
ミカヤ「あ……そういう……」
クロム「問題はエリンシア姉さんについてだ!
    既に故人のミカヤ姉さんの相手では何も出来んがエリンシア姉さんの方は……一体誰が!!」
ミカヤ「(気絶していて話は聞いて無かったのね)
    うーん……本来なら放っておきたい所だけど、それで何時までも奇行に走られても面倒よね、仕方ないか」

 

エリンシア「それではお姉様、今夜はお願い致します」
クロム(ね、姉さん、とても綺麗だ……じゃなくて、凄くめかし込んでる……)
ミカヤ「行ってらっしゃい、楽しんで来てね。
    (ちょうど今日はその相手に会いに行く日だったのよね)」
エリンシア「では、行って参ります」
ミカヤ「………さ、行くわよ」
クロム「姉さん、そんな尾行なんて……」
ミカヤ「私だってこんな事したくないけど、直に見ないとあなた納得しないでしょ」
クロム「む……むぅ……」

 

エリンシア「〜〜♪」
クロム(姉さん、嬉しそうだな)
ミカヤ(当たり前よ、好きな人に会えるのはとても嬉しい事でしょ)
クロム(むぅ……)
ミカヤ(あ、丁度相手が来たみたいよ)
クロム(だ、誰なんだ、姉さんを汚したド畜生は!!)
ティバーン「エリンシア」
エリンシア「ティバーン様、お逢いしたかったです」
ティバーン「それはこっちも同じだ、元気だったか?」
エリンシア「はい、アイクを始めだんだん巣立つ子達も出てきて、嬉しくもありますが寂しくも感じてますわ」
ティバーン「そうだな、あいつがまさかリアーネすら嫁にするとは、本当に意外だったぜ」
エリンシア「ふふ……」
ティバーン「さ、早速行こうぜ」
エリンシア「はい!」

 

クロム(ま、まさか、あの鷹王が……)
ミカヤ(確か、あの子が大学を卒業したかしないか位だったわね。
    想い人と結ばれたって、嬉しくも恥ずかしそうに報告してきたわ)
クロム(何故俺達は知らなかったんだ……)
ミカヤ(当たり前でしょ、こんな事男兄弟や年下に話せるはずないでしょうが)
クロム(ぐぅっ………しかし、王などと持て囃されても所詮男、姉さんの身体が目当てで……)
ミカヤ(いや、猛烈にアプローチしていたのはエリンシアからの方よ)
クロム(ぐふっ……)
ミカヤ(ほら、私達も行くわよ)
クロム(姉さん、相手を確認したならこれでいいんじゃないか?)
ミカヤ(最後まで見るべきだと、勘が告げているのよ)
クロム(そうなのか……)

 

 その後、二人は食事の後買い物をしたりとデートを続けた。
 時折ティバーンがエリンシアを褒め、彼女が赤くなったり2人がキスをする場面ではクロムが飛び出そうとしたが。
『彼女に嫌われても良いのか?』
 と伝えれば流石におとなしくなった。そして………

 

ティバーン「エリンシア、話は考えてくれたか?」
エリンシア「はい、私の想いとして、貴方に嫁ぐことは凄く嬉しいです。
      ですが……家族を考えると、まだ、見守らなければならない子も何人かいるのですわ」
ティバーン「そうか……もしお前が来るのが難しいと言うのなら、俺がお前の元へ行くのも構わねぇんだが」
エリンシア「そ、それは……」
ティバーン「後進も育って来てる、もしお前が良ければ、王の座を辞し、唯のティバーンとして、お前の方へ婿入りしても良いと思うんだ」
エリンシア「ティバーン様……大変嬉しく思います……ですが、私などの為に……」
ティバーン「俺は本気だぜ」
エリンシア「え?」
ティバーン「こうしてお前と何年も付き合って来たが、その間にいくつもお前の魅力を知っていったんだ。
      例えそうしても、お前が欲しい、そう思える位に」
エリンシア「ティバーン様………
      大変嬉しく思います、ですが、やはりもう少しお待ち頂けますか?」
ティバーン「ふっ、そんなに王の妃の方が良いのか?」
エリンシア「そ、そんな!」
ティバーン「わかってるさ、お前がそんな女じゃないって事は」
エリンシア「もぅ………ですが貴方の王としての誇り高さや高潔さを私が愛しているのは確かです。
      勿論愛しているのはティバーン様全てですが、私の為にそれらを捨てて欲しくはありません」
ティバーン「俺としては、お前にそれだけの価値があると思っている。
      だが、俺もそんな気の長い方じゃねぇんだ、あまりかかるようなら、全てを捨てても、拐いに行くからな」
エリンシア「………はい」
ティバーン「それに、最近随分他の男に目を向けてるようじゃねえか?」
エリンシア「え!?……そ、それは……愛と性癖は別物と言いますか……」
ティバーン「……………」
エリンシア「ごめんなさい……」
ティバーン「………ま、いいさ、最近は中々お前にあってやれなかった俺にも非はある」
エリンシア「そんな、これは私が……!」
ティバーン「だから、今夜は、俺しか目を向けられないようにしてやるからな」
エリンシア「え!……それは……///」
ティバーン「覚悟しろよ」
エリンシア「/////////」コクリ

 

 エリンシアを抱えあげ、夜空に飛び去っていく、2人の愛し合う場所に向かった様だ。

 

ミカヤ「ここまでね、それでどうだった?」
クロム「………正直、信じられない思いだ、姉さん、とても嬉しそうで……
    ………姉さん、聞いてもいいか?」
ミカヤ「何?」
クロム「俺は、エリンシア姉さんの枷になってるのか?」
ミカヤ「ハッキリ言っても良いの?」
クロム「頼む」
ミカヤ「そうね、あの子の言ってた『見守らなければならない子』に、あなたも入っているわ」
クロム「そうか………」
ミカヤ「あなたがあの子の幸せを願うなら、あなた自身出来るだけ早く進みなさい、三喪とか屍王とかやってないで」
クロム「ああ、ありがとう、姉さん、今日は帰るよ」
ミカヤ「ええ」

 
 

ルキノ「どうしたのです、そんな滂沱の涙を流して」
ジョフレ「姉さん……私は、取り返しのつかない事をしてしまったような気がする……」
ルキノ「そうですか……」
ジョフレ「あれ?その手に持っているマドレーヌは?」
ルキノ「………これから兄弟家に行ってきます
    料理ではセルジュさんに遠く及びませんが、諦めず積極的に行けば……」
ジョフレ「………私ももっと体を鍛えて積極的に行ってれば良かったのか………」

 

サーリャ「さ せ る か あ あ あ あ… 渡さない…渡さない…もっともっと屍王の道に追い込んでやるわ…」
シャラ「投票大戦決勝で忙しいんでしょ姉さん…第一回第二回とこの人鉄板って人が優勝してるし、今回も順当なら姉さんだと思うけど…
     今回は番狂わせ起こり得るシステム入れたらしいから油断しない方がいいわ…」