61-45

Last-modified: 2017-04-25 (火) 20:07:15

ルーテ「電力事業を拡大します」
アスレイ「リーフ君の代役が見つかったんですか?」
ルーテ「いいえ。供給は葉っぱさんのみです」
フォルデ「だったら、なんでまた?」
アスレイ「流石に、彼の負担が大きすぎるのでは?」
ルーテ「本人からの申し出です。『自家発電すら満足にできない僕には、ここしかない』と」
フォルデ「自家発電云々じゃなきゃ、良い台詞に聞こえる……」
アスレイ「それで、リーフ君からより多くのエネルギーを取り、規模を拡大する、と?」
ルーテ「その通りです。既に、開発費用は余裕で回収できています。
    装置の維持管理及び葉っぱさんの賃金を考慮しても、大幅な値下げが可能です。
    嗅覚が鋭い方を除外しても、かなりの顧客獲得が見込まれます」
アスレイ「そういうことであれば。
     では早速、詳細な諸経費の算出と、価格設定、新規契約に向けた宣伝ですね」
フォルデ「……リオンのところもだが、うちもすっかり事業化しちまったなぁ」

 
 

レプトール「我が伝統あるフリージ電力が……赤字の危機……だと……!?」

 

フォルデ「葉力発電もここまで規模が大きくなってきたが、契約相手ってどうなってるんだ?」
ルーテ「はい、先ず本流の葉力発電ですが基本的に臭いに鈍感になった高齢の方々、または臭いを気にしない戦士、アーマー、傭兵、蛮族の方々が契約されています。
    料金の安さもあり好評です」
フォルデ「リーフ……哀れな……」
ルーテ「そして臭いが敏感な方、女性、ラグズ、マムクートの方々には覇王、並びに神将バッテリーを購入いただいています。
    こちらは発電よりは割高ですが従来のフリージ電力よりはかなり安いです」
アスレイ「あちらは多数の雷魔道士の力を用いていますからね」
フォルデ「人件費がかなりかかってるんだよな。
     それ考えると、その分のエネルギーを一人で放出してるリーフってどれだけなんだか……」
アスレイ「そういえばカムイグループとベグニオン社から事業参画を提案されているとか」
ルーテ「はい、傘下に置かれる見返りに資金提供と人材派遣を提案されています。
    近く交渉してみるつもりです」
フォルデ「戯れに始めた事が大きくなったなぁ」

 

ルーテ「……稼働時間が増えた分、装置のメンテナンスも増えましたね……。
    改良型も開発したいですし、人手が欲しいところです」

 

フォルデ「広告用の漫画、描き終わったぜ」
ルーテ「マスコットは『ルテ』と『アス』ですか。
    どこか親近感を覚えるキャラクターですね」
フォルデ「どこかも何も、まんまお二人さんだよ。
     前に話して許可もらっただろ」
ルーテ「そうでしたか?」
ノール「とにかく、これから発行してきます。
    ……はぁ……男キャラ二人がよかったのに……」
ルーテ「別にそれでもかまいませんが」
フォルデ「構えよ。広告にBL載せる訳にはいかんだろ」
ノール「せめて、『ルテ』を男性に置き換えて脳内補正するとしましょう……。
    では、行ってきます」
フォルデ「おう。道中で馬にはねられないようにな」
ルーテ「……こちらも、広告の作成に専念できるよう、発行や配付を任せる部署が欲しいですし……なにより……」
アスレイ「えっと……顧客名簿を更新して……っと、電話が……。
     はい、ルーテ電力です。
     ……はい。……はい。新規のご契約ですね。ありがとうございます。
     ご契約内容について説明させていただきます」
ルーテ「…………書類の山と、鳴り続ける電話の対応……。
    ……大手企業からの人材提供について、そろそろ回答すべきですね」