61-514

Last-modified: 2017-05-30 (火) 21:14:29

セリカ「あぁぁぁ!何と言うこと!なんて恐ろしい事を!このままじゃ、バレンシア地区が!」
アルム「兎に角、御供え物を用意しなきゃ!村に行って農畜産物集めて来るよ」
セリカ「ありがとう、ごめんなさい、村の人は悪く無いのに。
    私もノーヴァとソフィアの港を回って来るわ、タテウオやニシン上手くすればダゴンがあるかも知れない」

 

 因みに当のリーフは消し炭になり、転がっていた、そしてこの事は他の兄弟の耳にも入り。

 

リン「今回は何と言うか……流石に事態が事態だから私も協力するわ。
   サカ草原から羊肉と馬肉、それから馬乳酒よ」
ヘクトル「会長に話をして白夜産の鯛や米、大豆とかと米酒を貰って来たぜ、それから……」
ファリナ「イリア産の鮭を持って来たわ、脂が乗ってるわよ」
エフラム「エリーゼ達に話をして暗夜産のベリーや牛肉を貰って来たぞ。
     それからサラからはロプト精酒を、キヌ達からはいなり寿司を貰った」
サラ「アッチの効果は抜いて、普通に度数が高めなだけのお酒よ」
アイク「レテやリアーネに話して木の実や獣肉等様々な森の恵みを貰った、これを持っていけ」
セリス「アルバイト先から飛竜肉を融通してもらえたよ、パオラさん達からバレンシアをお願いって頼まれたんだ」
セリカ「あ、ありがとぉぉぉ!!」
アルム「ありがとう!お礼は後でするよ!」

 

 兄弟達の協力によりバレンシアのみならず紋章町全土から様々なお供え物が集まり2人が必死で謝罪したことでミラの怒りはおさまった。
 そして今後はこんな事が無いようにリーフはバレンシア地区に出入り禁止となり、話を聞き過去に被害にあったアスタルテ神も乗ったことでテリウス地区にも出禁となった。

 

ミラ(…またやってしまった)

 

目の前に並べられた供物の山を見ながらミラは内省する。
最近はいつもこうだ、一度気が昂るとすぐ自分を抑えられなくなる、その度に大量の捧げ物が並び人間達は必死に頭を下げてくる。
真に非があるのは彼らではなく、不届き者そのものと短気な自分にあるのに。
ミラ(私も歳を取りました…これだけの捧げ物、昔は一晩で平らげられたのに今は3日もかかってしまう、その間に鮮度が落ちては問題です、どうすれば…)
冷凍保存すればいいのでは?という考えも浮かばないまま、地母神ミラは供物を前に悩み続けていた。

 

ハイドラ「私もドーマもミラもね。長く生き過ぎたのかもわからんね。万を超える生はどうしたって精神を削るのかもね」
ドーマ「マムクート化したことで退化は回避したのだが…」
ミカヤ「そお?私、なんともないけど」

 
 

兄弟家セリカの部屋

 

噂の不届き者はぐつぐつ煮えたぎる釜の上に荒縄で吊るされていた。
その前には覆面被ったセリカ。中世の魔女裁判と思えばわかりやすい。
セリカ「じゃこれから不届きにもミラ様の下着を盗んだ大罪人の審判をするわ。
     鍋に落として火傷したら有罪で死刑。しなかったら無罪よ」
リーフ「やあセリカ。怒ってるのはわかるけど申し開きの機会くらいくれよう」
セリカ「だまれ変態」
アルム「ま…まあまあ……話聞くくらいは」
他の兄弟の取りなしもあって一応話くらい聞くことにした。
リーフ「そもそも僕はミラ様のパンツ盗むつもりはなかったんだ」
セリカ「じゃなんでミラ神殿に忍び込んだのよ」
リーフ「僕はね…大変なものを盗みたかった。ミラ様の心を盗みにいったのさ…」
シグルド「ルパンか……あの作品大好きさ」
セリカ「それがなんでパンツ泥棒になるの!」
リーフ「最後まで聞いてよお。僕はミラ様口説こうとミラ様の居室を探して中庭に出たのさ…
    そしたら…クエストでミラ様の皿を間違って水路に落としたドジなシスターいたでしょ?」
セリカ「うん、私たちで探してきてあげたっけ」
リーフ「あの人がね。上のベランダでミラ様の洗濯物を干そうとして…落っことして僕の頭の上にパンツが落ちてきたんだ」
クロム「な、なんだと!なんというラッキ…あ、い、いや。なんでもない。ないからそんな顔で睨むなセリカ!?」
リーフ「もちろん僕は拾って、落とし物ですよと返そうとしたんだ…したんだけど僕の理性を衝動が裏切って…
    そして気が付いたらパンツ被って逃走していたんだ…つまり!計画性の無い衝動的な罪だったんだよ!減刑求む!」
ヘクトル「押収されたパンツ鼻血まみれだったな」
リーフ「うん、もったいないことした」
セリカ「バカバカ!おかげでみんな大変だったんだから!」
リーフ「僕に罪を犯させるこの衝動が僕だって憎いんだよおおおお……巨乳のおねいさんの彼女さえいれば僕だって道を踏み外さないんだよおおお…」
エフラム「言い分は聞いたが…どうするのだ?」
セリカ「ギルティ。穢れた魂は炎を持ってしか清める事はできない」
マルス「何回燃やされてもちっとも懲りてない気がするけど」
リーフ「あの時、あの時我慢していれば…僕はミラ様口説き落として恋人になっていた可能性がほんの少しでもあったかも知れない」
ロイ「100%無理じゃないかな」

 

燃やされたリーフは罪滅ぼしにダンジョン内部の草刈りと小銭拾い一か月間の刑に処された。
だんだん飽きてくる苦行であった。

 

ナーガ「もう限界だと思ったら肉体は捨ててもいいんですよ、魂だけになれば色々解放されます、これが解脱というやつでしょうか」
ドーマ&ミラ&ハイドラ(それが出来るのはあなたとあなたの血族だけじゃないですか…)