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Last-modified: 2017-06-06 (火) 19:58:58

ジーク「そうか、ユミナ様が……」
ベルフ「はい、素直になれない問題は御自身でも理解されているようなのですが……」
ジーク「ユミナ様自身もそうなのだが、やはりオグマの鈍感さも問題か……」
ロベルト「そうですね、どうすべきでしょうか?」
ライデン「あの方のご友人である、マリア様やサラ様も発破をかけておられるそうですが……」
ジーク「あの子達か……場合によっては過激な方法を取りかねないが……それでも外部から刺激を与える位でなくば進展はない……か?」
ベルフ「かも知れませんね……」
ロベルト「どうされますか?」
ジーク「……一度2人をこちらに招いてみるか」
ライデン「お2人だけでですか?」
ジーク「ああ、バレンシアののどかな風景なら、2人で歩くだけでも雰囲気は出る、雰囲気造りには悪くない」
ベルフ「実体験ですか?」
ジーク「む……まぁ、そうだな」
ロベルト「ティータ殿とは円満な様で、羨ましい限りですな」
ジーク「からかわないでくれ、それでその際に出来るだけ話してみよう、それでオグマがユミナ様を意識できれば良いがな」
ライデン「それではそのように」
ジーク「すまぬな、それで、アカネイアの方はどうなっている?」
ベルフ「こちらも相変わらずですね。
    ニーナ様はカ……いえ、ジーク殿に焦がれハーディン殿は泣き崩れる日々となっています」
ジーク「そうか……」
ロベルト「お訊きしたいのですがジーク殿自身はどう思っておられるのですか?」
ジーク「……はっきり言ってしまえば私はティータ以外の女性は考えられない。
    ……今の私はジークだ……あの方と過ごした、カミュはもういない……」
ライデン「それを……はっきり伝えられないのですか?」
ジーク「伝えて納得すると思うか?」
ベルフ「無理でしょうね……」
ロベルト「言っては難ですがそれで抑えられる倫理観と気遣いがあるのなら、ハーディン殿はああなってないでしょうね」
ライデン「むしろ今町ではハーレムブームですから、逆に突撃しそうです」
ジーク「だろうな、故にこうして身を隠す位しか取れんのだ」
ベルフ「成程……」

 

ティータ「ジーク、お話中ごめんなさい」
ジーク「どうしたんだ?」
ティータ「お酒のお代りを持ってきたの、それとおつまみも」つラムの葡萄酒、穴あきチーズ、青カビチーズ
ジーク「すまないな、ありがとう」
ベルフ「すみませんね、突然来てしまったのにここまでしてもらって」
ティータ「いいの、ジークのお友達だもん」
ロベルト「ふふ、穏やかで優しく、気遣いのできる方で」
ライデン「ジーク殿が羨ましいですね」
ティータ「ありがとう♪」

 

 それから5人で飲みつつしばらく談笑し、やがてお開きとなる。

 

ジーク「今回はすまなかったな、礼としてフェルナン殿に頼んではちみつパンをもらって置いた、後で食べてくれ」
ベルフ「これはありがたい」
ロベルト「程よい甘味と柔らかなパンは中々病みつきになりますからね」
ライデン「また何かありましたら何なりと仰せつけ下さい」
ジーク「ありがとう、ではまたな」バタン

 

ベルフ「相変わらず仲がいいなあのお2人は」
ロベルト「ああ、羨ましいことだ」
ライデン「私達も……と言いたいが、中々縁がないものだな」
ベルフ「あの場所では仕方あるまい」
ロベルト「愚痴を言っても仕方ないだろう、さあ、行くぞ」
ライデン「そうだな、帰るとするか」
3人『アルム村に』