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Last-modified: 2017-07-03 (月) 22:28:21

カフェ オープンテラス

 

マルス「シーダ、ごめん、待たせたかな?」
シーダ「マルス様、いいえ、私も今来たところです」
マルス「そうかい、なら良かったけど」
シーダ「はい、それでマルス様、大事なお話があるとの事ですが」
マルス「ああ、今までの事に決着をつけるべきかと思ってね……」

 

 彼女の顔が強張ったのがよく解った。決着をつける、それは彼自身が目を向けている彼女とアピールを続ける4人の事……

 

シーダ「そう……ですか……それで、彼女達の事、諦めて下さるのですか?」
マルス「諦めないと……ダメかい?」
シーダ「どういう事でしょう?」
マルス「君は、彼女達を選んだ場合……共にいることは絶対に無理かな?」

 

 その台詞で解った……彼は自覚している。
 今まで、いわゆる女の勘で、気付いていたのだ、彼が、彼女達5人、目で追っていたことを。
 そうしながら、彼は自分一筋といい、気付かないふりをしていたと。

 

シーダ「逆に聞きます、もし、私が、私以外の人は絶対に認めないと言ったら、それで彼女達を諦めてくれますか?」
マルス「それは……ああ、諦める……彼女達とは、ただの友人として接するよ」
シーダ「そうですか……マルス様、先に謝罪します」
マルス「へ、何で?」

 

 おもむろに立上がり、マルスに近付く、そして……

 

バシン!!

 

マルス「へ!?」
シーダ「マルス様のバカ!シスコン!ロリコン!巨乳好きのおっぱい星君主!!」
マルス「え、ええ、いきなり何なの!?」

 

 混乱するのも無理はない、いきなりビンタされた挙げ句散々な程の罵倒をされたのだ、これにより心のHPがガリガリと削れていく。
 暫くし彼女も落ち着いたのか罵倒も終わった。

 

マルス「い……一体何を……」
シーダ「これで私も全て吐き出せました、マルス様、他の方を受け入れること了承致します」
マルス「へ?良いの?」
シーダ「お聞きしますが私のみと付き合っている間、彼女達に決して目を向けないと確約できますか?」
マルス「それは……」

 

 情けない話だが確約はできない、スーをはじめとしてマリアやリンダ、そして自覚したことでカチュアやマリーシアを、間違いなく目で追ってしまう。

 

シーダ「普通にお付き合い出来たって、そのお相手が他の方に目を向けているのは、やっぱり気分が悪いです。
    ですが……マルス様、彼女達を見ても、決して、私を手放す事はありませんよね」
マルス「そ、それはもちろん!一番大事なのは、シーダ……君だよ」
シーダ「………ええ、その想いを持って下さることで、私は、それを了承することにしたのです。
    ずっと、恐かったんですからね?貴方に捨てられるんじゃないかって………」
マルス「そうか……ありがとう……そしてごめん、こんな情けない男で……」
シーダ「そこも含めて、私は貴方を、愛していますから。
    それに不満は、さっきので全部吐き出しました。
    いいですね、私を手放さないで、そして彼女達も、ちゃんと幸せにしてくださいね」
マルス「ありがとう、誓うよ、君も、彼女達も、絶対に幸せにすると」

 

 今、彼の、星君主への道が幕を開けた。

 

続く