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Last-modified: 2017-07-10 (月) 22:39:22

自警団詰所、訓練場
クロム「ウオオオオァ!!」
ドガン!ズバォッ!!ドグシャァァン!!!
クロム「フーッ…フーッ…」
ルフレ♂「…今日は一段と暴れたね、うわー見てよこれ、粉微塵じゃないか」
クロム「…お前か」
ルフレ♂「荒れてる理由は大体察しがつくけど、あまり物に当たりすぎるのも考えものだよ、またフレデリクに搾られても知らないぞ?」
クロム「…用が無いならほっといてくれ」
ルフレ♂「用ならあるよ、…サーリャの件だけど、もうこれ以上、君に迷惑な呪いをかけないように妹と頼んできた、妹の邪魔をしないであげて欲しいって」
クロム「そう、か…なぁルフレ、俺は…俺は今、少しだけ自信を無くしているんだ」
ルフレ♂「うん?」
クロム「俺は別にサーリャに迷惑をかけられてるとは少しも思った事はない、あいつとうまくいかないのは俺がだらしないせいで、呪いなんか何の言い訳にもならないって」
ルフレ♂「クロム…」
クロム「呪いくらい、はね除けられればよかったのにな…結局自分の力で何も改善出来なくて、駄目だな俺は」

 

ルフレ♂「…そうだね、君には結構ダメな所がたくさんある、それもかなり、呪いのどうこう抜きにしてもだ」
クロム「なっ…!」
ルフレ♂「向こう見ずで、つっけんどんで、シスコンで、ムッツリスケベで…正直僕からすれば妹に恋人として見るのは考え直した方がいいって言いたくなる位だ」
クロム「そ、そんなにか…?」
ルフレ♂「でもねクロム、それが僕が親友だって思ってる男で…妹が一番好きな男なんだ」
クロム「…!」
ルフレ♂「君はダメな奴だけど…それ以上にいい奴だってちゃんと解ってる、だから僕は君に妹を任せるって決めたんだ、なのに自分を駄目だって言って、自信を無くされちゃ僕が困る」
クロム「俺は…」
ルフレ♂「しっかりしなよ、君じゃないと出来ない事がちゃんとあるんだぞ、妹を幸せにするっていう大事な事が」

 

クロム「…そうだな、俺には、こうやって自信を無くしてる場合じゃないよな」
ルフレ♂「そうだよ、…ほら、これ」
クロム「ん?これは…チケットか?」
ルフレ♂「そう、リゾートまでの旅行券、妹にも同じ物を渡してある、場所は用意してるから、そこでちゃんと告白する、いいね?」
クロム「ああ、絶対に決着をつける!」

 
 

おまけ
クロム「…ところでルフレ、このタイトルは何だ?」
ルフレ♂「だらしない聖王ですまない…って感じだけど?」