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Last-modified: 2017-07-17 (月) 22:40:14

ユミナ「ん……」

 

 目を覚ましたユミナは周囲を見回した、自身はどこかの部屋のベットに寝かされていたらしい。
 周囲には豪華だがはっきりいってそれだけで趣味の悪い家具や調度に囲まれた部屋だった。

 

ユミナ「ここは……痛!」

 

 体を起こした事で腹部に走った痛み、それと同時に思い出した。
 オグマが斬られ自身が連れ去られようとしたとき、精一杯抵抗をした。それを押さえるため鳩尾を殴られ、気絶したのである。

 

????「目が覚めたか?少女よ」
ユミナ「!?」

 

 そこにいたのは1人の男、痩せぎすで高級感のあるガウンを羽織っているがそこに気品等は感じられず。
 顔立ちはそこそこ整っているはずなのに陰気な雰囲気がそれを台無しにしていた。

 

リマ4世「私の名はリマ4世、このソフィアの支配者だ……少女よ、喜ぶが良い、お前はこの私の嫁に選ばれたのだ」
ユミナ「は?何言ってんのよあんた」
リマ4世「口の聞き方を知らん娘だ、だがそんな気の強さだからこそ、躾甲斐がある」
ユミナ「ちょ!何よ、来ないで!!」
リマ4世「抵抗しても無駄だ、助けを呼んでも誰もここには来ない」
ユミナ「嫌ぁ!オグマ!」

 

ワァァァァァ

 

リマ4世「チッ、なんだ、騒がしい……」
衛兵「大変です!」
リマ4世「何だ!!」
衛兵「現在、屋敷が襲撃を受けています!」
リマ4世「襲撃だと!?馬鹿な、どこのどいつだ!リゲルの野蛮人共か!?」
衛兵「い、いえ、南部のアルム村の連中に一部ミラ教団員が入っているようです」
リマ4世「平民だと!?反逆か!敵の数は!」
衛兵「は!約100程だと」
リマ4世「100だと!ならさっさと蹴散らしてしまえ!こちらは500人いるんだぞ!」
衛兵「そ……そうなのですが、相手が非常に強くて……現在ドゼー様とスレイダー様が陣頭指揮をとっていますが押されており……」
リマ4世「チッ、無能どもが……
     このような状況では落ち着けんか、少女よ、奴等を蹴散らしたら続きといこう、大人しく待っていろ」
ユミナ「………一体何が……怖いよ………オグマ………」

 

リマ家屋敷周辺
 戦いは数が少ない筈のアルム軍が押していた。元々かなり強いアルム達なのもあるが、そもそもアルム村の構成メンバーは「地味」であっても「モブ」ではないのだ。
 仮にも名ありキャラであるゆえに、名無しの一般兵に対抗できる強さを有していた。

 

アルム「とはいえ数が多いな」
セリカ「彼女の事を思えば、あまり時間は掛けられないわ」
エフィ「ならここは、私達に任せて」
アルム「え?」
ジャンヌ「ここは私達で抑えます、アルム君達は突破して、彼女を助け出して下さい」
アルム「大丈夫なの?」
シルク「任せて下さい、私達はそんなに弱くありません」
ジーク「それに私もいる、ここは任せろ」
アルム「ジークさん、みんな、ありがとうございます。
    さぁオグマさん、みんな、行くよ!」

 

 メインであるオグマ、そしてその護衛役としてアルム、セリカ、マイセン、コンラートが付き、突撃していく。

 

ジーク「さぁ、ここからは私が相手だ、このグラディウスの錆になりたい者は誰だ?」
ソルジャー「ば、馬鹿な、リゲルの黒騎士ジークだと!?そんなに相手が……」
パラディン「ひ、怯むな!いかに敵が強くても少数だ!囲んで討ち取れ!」
ジーク「愚かな……」

 

 向かい来る敵を彼は凪ぎ払って行く、そして他に残った者達も数に恐れず、次々と倒していった。

 

一方先行部隊

 

セリカ「みんな、大丈夫かしら……」
コンラート「信じるしかあるまい、それに、彼らはそう弱くないだろう」
セリカ「そうね……ありがとう、コンラート兄さん」
コンラート「ふっ……」
オグマ「すまない、俺の為に……」
アルム「いいっこ無しですよ、オグマさん」
マイセン「そうだ、恐れず、突き進め、大切な人を助ける事のみを考えろ」
オグマ「ありがとう……」
スレイダー「待ちな!」
アルム「お前は……昔セリカとエフィを拐おうとした盗賊!」
マイセン「貴様か……スレイダー……」
スレイダー「久しぶりだな小僧、盗賊呼ばわりとはご挨拶だなぁ
      せっかくだし名乗るとするか、俺の名はスレイダー、栄えあるリマ家に使える騎士団長だ!」
セリカ「あなたが、騎士団長?」
スレイダー「ほぅ、あのときの小娘か、随分と美しく成長したものだ、気に言ったぞ、お前達を打ち倒して貴様を捕らえ、俺の女にしてやろう」
アルム「馬鹿をいうな!お前に、セリカは渡さない!」
マイセン「アルム、ここはワシが引き受ける」
アルム「じいさん!」
マイセン「なぁに、こんな若造ワシ1人で十分じゃ、お前達は、すべき事をせよ」
スレイダー「させるか!」アルムに向かい突き
マイセン「甘いぞ!」槍で阻む
アルム「じいさん、すまない、ここは頼む!」

 

 そして駆けて行くアルム達を見送りスレイダーに向き直る。

 

スレイダー「チッ、マイセン、何処までも邪魔をしてくれる、あの時も今も……」
マイセン「若者の道を作るのは、老人の役目だ……とはいえ、貴様ごとき若造に討たれる程、ワシも耄碌しておらんがな」
スレイダー「ほざけ!貴様ごときロートルに、遅れをとるかよ!」
マイセン「行くぞ!」
スレイダー「でぇい!!」

 

リマ家屋敷内

 

セリカ「マイセンおじいさま、大丈夫かしら?」
コンラート「あの方は伝説とも言われる騎士だ、大丈夫だろう」
アルム「ああ、信じてあげよう」
ドゼー「ここまでだ、反逆者ども」
アルム「お前は!」
ドゼー「我が名はドゼー、このリマ家に仕える者、リマ家に刃を向ける愚かな反逆者どもめ、生かしては帰さんぞ」
アルム「こっちだって、ユミナさんを助け出さなくちゃ行けないんだ、止まれないんだよ!」
ドゼー「ユミナ?……奴が拐ったあの娘か、お前達はたかだか娘1人の為にこのような無謀な戦いをしたのか!?」
アルム「無謀だなんて関係無い、愛する人を救い出す、それを助ける、そこに、躊躇う理由なんて無い!!」
ドゼー「ここまで来たものならどんな相手かと思えばとんだ馬鹿者だったようだな。
    まあいい、その思いに免じ、一思いに殺してくれる」
アルム「セリカ!こいつは僕が相手をする!君達は奥へ!」
セリカ「アルム!」
アルム「大丈夫、君の愛する僕は、こんなところじゃ倒れないさ」
セリカ「解ったわ、信じるからね」

 

 奥に向かう3人を見送り。

 

アルム「何故行かせてくれたんです?」
ドゼー「………あのロリコンに、思うところがあったのは確かだ。
    だがこうして対峙した以上、容赦はせん!この竜の盾により守られた我が防御、貫けるものなら貫いて見せろ!!」
アルム「行くぞ!!」

 

コンラート「ここだ、ここに恐らく、奴がいる」
オグマ「何故あんたは、それを知ってるんだ?」
コンラート「………」
セリカ「ともかく行くわ、2人とも、準備は良い?」
オグマ「ああ」
コンラート「こっちもだ」

 

 2人の了承ののち扉を開ける。中にはリマ4世を中心に護衛だろう何人もの兵がいた。

 

リマ4世「き、貴様ら!私を誰だと思っている!
     このソフィアの支配者にして偉大なるリマ家の当主、リマ4世だぞ!!
     い、今すぐ謝罪し退くならよし、退かぬなら命の保証はせんぞ!」
セリカ「そうは行かないわ、そちらこそ、ユミナさんを解放しなさい!」
リマ4世「ユミナ?あの娘の名か……それは出来ぬ、あの娘は私の新たな嫁となるのだ」
オグマ「ふざけるな!ユミナを無理矢理拐って、そんなことをさせるか!」
リマ4世「ふん、薄汚い平民が、この私に逆らうか、もう良い、お前達、やってしまえ!」

 

 その合図と共に兵達が襲いかかってくる。相手は魔戦士とバロン、室内戦においては魔戦士の機動力とバロンの堅牢さは非常に厄介であった。そして………

 

オグマ「貴様は!」
魔戦士「生きていたか、運の良いやつだ、だがそれもここまで……この手で仕留めてやる」

 

 魔戦士はあの時オグマを斬った男だった、それにより自然に相手が決まる。

 

オグマ「2人とも、魔戦士は俺がやる、2人はバロンを頼む」
セリカ「大丈夫?」
オグマ「ああ、任せろ!」
セリカ「解った、気を付けて!」
コンラート「行くぞ!!」

 

 そして2つの戦いは開始された。リマは巻き込まれないように部屋の隅に逃げ込みガタガタ震えていた。

 

魔戦士「そら、どうした!?」
オグマ「ぐっ!流石に速いな………」

 

 速さの高い魔戦士と傭兵のオグマでは手数に差があった。その為、序盤は敢えて攻勢に出ず守りに徹したのだ、そしてそれが効を奏した。

 

オグマ(こいつ………まさか)
魔戦士「ふっ、防戦一方か?なら良い、このまま何も出来ずに死ね!」

 

 気を良くした魔戦士が一気に決着をつけるため攻めた次の瞬間。
 大量に血を流し膝を付いていたのは魔戦士の方だった。

 

魔戦士「な……何故……」
オグマ「簡単な話だ、お前は確かに速い、だが、ナバールに比べると遅い」

 

 オグマは剣の訓練相手として、大抵剣士のナバールを相手にしていた。その速さは、目の前の魔戦士とは比べものに為らなかった。
 なら何故あの時敗れたか?単純にあの時は相手の方が数が多く、更に隙を突かれた故にだった。
 加えて言えば前回隙をついたことを考慮せず、相手の方が慢心し、油断していた事も加わっていた。

 

オグマ「そっちは大丈夫か?」
コンラート「ああ」
セリカ「平気よ」

 

 2人の傍には黒焦げになったバロンが倒れていた。いかに堅牢な防御も、コンラートの速さに翻弄されセリカの真ライナロックで焼かれては一溜りもなかった。そして3人の視線がリマに向く。

 

リマ4世「ひっ!こ、こんな……た、頼む、娘は解放する……金ならいくらでも出す、だから、命だけは!」
コンラート「……何と無様な」
セリカ「そうね……まぁ良いわ、オグマ、どうするの?」
オグマ「俺としてはユミナが解放されれば良い」
リマ4世「わ……解った、娘はその部屋だ」
セリカ「こいつは何とかするから、行ってあげて」
オグマ「……恩に着る」

 

 そして、彼女を迎えに行くオグマを見送り。

 

セリカ「……聞いても良いかしら?」
リマ4世「な、何だ!?」
セリカ「なぜ、彼女を拐ったの?」
リマ4世「何故だと?」
セリカ「あんたはこのバレンシアで好き放題してきた、それはここでならあんたの権力が及ぶから。
    でも彼女達は別の地区からの旅行者よ、彼女達に手を出せば、その関係者が助け出そうと動く。
    そうしたら町内全体に跨がるベルン署等が動くわ、そうしたらあんたの権力でも抑えきれないわよ」
リマ4世「そうなのか!?」
セリカ「そうなのか……って……あんたそんなことも解らなかったの!?」
コンラート「情けない……これが我が父とは……」
リマ4世「父だと?」
コンラート「……………」仮面を外す
リマ4世「こ、コンラート!!何をしている、早く父を助けんか!!」
コンラート「黙っていて下さい、今の今まで、それこそ顔を見るまで息子の声すら忘れていたでしょう。
      本当に、早くに家を出て、ハルク様の元で教えを受けていて良かった」
リマ4世「何をいうか、この親不孝者め!!」
セリカ「黙りなさい」
リマ4世「!!!」
セリカ「改めて聞くわ、なんで彼女だったの?
    リスクを知らなかったとしても、何故幼い彼女を狙ったの?」
リマ4世「わ……私は今まで何人もの女を味わってきた……
     だがそんな私でも手にしたことの無い女……それが幼女だ……」
セリカ「………!!」
リマ4世「私は私の嫁に相応しい幼女を探し、そして彼女を見つけた。
     外見の美しさも勿論、彼女から滲み出る高貴さ、その意思の強そうな視線、そんな彼女を我が手に置き、好きにできたらたまらないと思った……だから……」

 

恍惚したように語るリマ、セリカが聞いたのはただの好奇心だった。彼女を狙ったのはロリ趣味によるものかと。
 だが帰って来たのはあまりにも女を己の道具としか見ない最低な返答、見ればコンラートも嫌悪の表情を浮かべている。
 少しの間でもこいつをロリコンかと思った事を後悔した。こいつは違う……例えそう呼ばれても彼女達を慈しみ、愛を貫いた兄エフラムとは違うと……

 

セリカ「黙れ……」
リマ4世「何?」
セリカ「先に聞いたのは私だけどね、もう聞いてられないわ……何、あんたにとって女ってどんな存在なの?」
リマ4世「ど、どんな存在だと!?
     決まっている、女は私に傅き、奉仕すべき存在だ、私はソフィアの支配者なのだぞ!貴様もソフィアの女なら私に……」
セリカ「ふざけるな!」
リマ4世「ヒィ!」
セリカ「さっきから聞いてれば好きなことをベラベラと……ここまで頭に来たのはホント久しぶりだわ。
    おまけによりにもよって私にまで、お断りよ!私には、アルムという愛する相手がいるわ!」
リマ4世「あ……あ……」
セリカ「この……リーフにも劣る最低の変態野郎がぁーー!!」

 

 鋭く振るわれた右足は正確にそこを……どんな強者でも鍛えることが出来ず……リーフのごとき人外でも堪える事のできないその弱点に突き刺さった。

 

リマ4世「!?!?!?!?」
セリカ「……ふん!」
コンラート「せ……セリカ……」若干内股
セリカ「あ、ごめんなさい、兄さんのお父さんなのに」
コンラート「いや、良いんだ、僕も頭に来てたからね、落ち着いたかい?」
セリカ「ええ、何とか、向こうは大丈夫かしら?」

 

 一方そのころ……ユミナはベッドの上で、いわゆる体育座りでそこにいた。
 先程より隣室から戦闘と思われる音が鳴り響き、その恐怖に絶える為に自身の身を抱き締める様な体勢をとっていたのだ。

 

ユミナ「音が……聞こえなくなった………?」

 

ガチャ

 

ユミナ「ひっ!」
オグマ「ユミナ……?」

 

 誰かが入ってきた様子に身をすくませるも直後に聞こえた声にハッとなる。

 

ユミナ「オグマ……?」
オグマ「ユミナ、無事か?」
ユミナ「オグマ………オグマぁ!!」ギュ
オグマ「っと……ユミナ……もう大丈夫だ」
ユミナ「怖かった……怖かったよぉ……あの時、オグマ、死んじゃったかと思った……」
オグマ「死なないさ、お前を必ず迎えるまで……
    ユミナ………俺は、お前が好きだ」
ユミナ「!!!………私も……私もオグマが好き!!」

 

 告白を聞いた瞬間感極まり、普段出る筈のツンデレな憎まれ口はなく、自身の素直な言葉をぶつける事が出来た。
 長い時を経てようやっと想いを伝え合えた2人は、他の者がそこに集まり様子を見に来るまで抱き締めあいお互いの温もりを感じていた。

 

2人が再会した頃

 

 屋敷周囲の戦場ではアルム軍優勢で大局が傾いた頃、敵に動きが見られた。
 反撃の様子ではなくむしろ混乱の様子、原因は東の空に現れた竜騎士の集団。
 バレンシアでは見慣れないその兵種に敵は混乱するもそれを知るものの多いアルム軍では終わりの雰囲気を感じていた。

 

ジャンヌ「ベルン署の方々、漸く到着ですか」
エフィ「開始前に通報したのに、遅いよ、もう大体終わっちゃったよ」
シルク「まぁまぁ、向こうもお役所故に手続き等が複雑なのですよ。
    来てもらえたことで後始末がしてもらえそうだから良いじゃ無いですか」
ジーク「漸く終わったか……オグマ、ユミナ様、想いは、伝えられたか?」

 

スレイダー「ぐっ!!」
マイセン「ワシの勝ちだな……」
スレイダー「手も足も出ないなんて、化け物かよ、この爺」
マイセン「まだまだ若いものには負けんよ」

 

アルム「ここだ!獅子連斬!!」
ドゼー「ぐぉ!」

 

 振るわれた2連撃により、盾が飛ばされ倒された所、喉元に剣が突きだされた。

 

アルム「僕の……勝ちだ!」
ドゼー「そのようだな、それに、騒ぎも済んだ様だ。
    盾は持って行くといい、私は奴らに付いて行くことにしよう」
アルム「貴方は……いいえ、ありがとうございます」

 
 

 それから突入したベルン署の一斉摘発により、リマ4世、ドゼー、スレイダー、並びに彼らに付き従い、悪事に手を染めた者達は逮捕された。
 これによりこれまでの悪事も暴かれリマ4世はソフィアの地区長から失脚、協議の結果、北部リゲルと合併し、統一バレンシア地区として新たに進められる事となり、その初代総合地区長として元リゲル地区長ルドルフが着くこととなった。
 彼のやや強引さがあるものの常にバレンシアの民を思った地区政治は人々に受け入れられる事となった。

 

オグマ「ここまでの護衛、感謝する」
ジーク「何、君達をこちらに呼びながら危険な目に合わせてしまった。贖罪の意味を込めて。これくらい当然だ」
ユミナ「それでも、ありがとう」
ジーク「ああ、2人とも、おめでとう、これからも仲良くな」
ユミナ「え……ええ」
ジーク「オグマ、ユミナ様を泣かせないでくれよ、そうした場合私達黒騎士団総出で君をボコるからな」
オグマ「わ……解った、決して泣かせないと誓おう」
ユミナ「もう………///」

 

 そしてユミナとオグマはお互い想いを伝えたことで本格的に恋人として過ごす事となった。
それから数日し、彼女が非常に歩きにくそうにしている姿を友人達に見られ、経験故に事情を理解されたことで、盛大に祝われたと言う。

 

マリア「…先を越してドヤ顔できると思ったら…すぐに追いつかれた…だと…」
ニノ「いいんじゃない?あとはデューテだけかぁ…」
デューテ「無いから!?ボク、別に何もないから!?」