62-44

Last-modified: 2017-06-09 (金) 20:29:31

縁側

エフラム「……」
アクア「あら、エフラムどうしたの? こんな時間に月なんか見て」
エフラム「……最近になって思うことがある。皆は、俺と結婚して本当に幸せなのだろうか」
アクア「? どういうこと?」
エフラム「この先、俺よりもいい男が現れるかもしれない。俺以上に幸せにできる男が居るかもしれない。
     それなのに、その可能性を潰して俺と結婚させてしまったんじゃないか、そう思ってしまう。
     特にファは一番若いから、俺以外の男を知らないことも余計にな。
     もし皆が別れたいと願うなら、潔く身を引くつもり──」
アクア「──そこまでよ」
エフラム「アクア?」
アクア「確かに、あなた以外と結婚する"if"の未来もあるでしょうね。
    でも、今を生きる私は……私たちは、あなたと一緒に生きたいと願ったの。
    いくらあなたでも、その想いを否定してほしくない」
エフラム「……すまない。俺が馬鹿だった」
アクア「そんなことを言うなんて、あなたらしくないわ」
エフラム「俺は完璧と程遠い男だ。相手の幸せを願うばかりに、独り善がりになっていた」
アクア「またそんなことを言い出したら、グラディウスの錆にするわ」
エフラム「そうしてくれると助かる。ありがとう、アクア」

 

アクア「悩み事は片付けたわ。」