63-70

Last-modified: 2017-08-08 (火) 21:34:31

ノワール「ジェロームは……私が無理をしてないか、体調を崩していないかって、いつも心配して見ていてくれるし……。
     私の口調が……その……変わっちゃうことも、受け止めてくれたし……。
     重い荷物を運んでいたら手伝ってくれるし、倒れそうなら支えてくれるし、隠れて努力していたこともちゃんと見てくれるし……。
     それに、最近は……前よりもいっそう強く逞しくなって……この前は襲われそうなところを助けてもらったけど……。
     ……でも……だけど…………良い雰囲気になった、だなんて……そんな……/////」

ルフレ♂「…………まさか、生まれる前に親離れされるとはね……」
サーリャ「恋に効く呪い(まじない)を教えてあげようかしら……?」
ルフレ♂「ほどほどにね? 相手の行動を操るだとか、結ばれないと不運になるだとか、恋敵を排除するだとかは、絶対にダメだよ?」
サーリャ「………………私って、そんなイメージ……?」

 
 

はい(即答

 

マーク♀「よーし! ノワール姉さんの恋を、全力全開全身全霊プロデュースしちゃいますよー!
     まずは既成事実を作るところからですかね! サラにロプト酒と噂のEドリンク試作品を貰ってきます!
     ついでに! なんか効き目がありそうなモノを片っ端から混ぜちゃいましょう!」

 

帰れ(真顔

 

飲ませてみた

 

ノワール「……ひぃ! な、なにこの飲み物!?」
マーク♀「マークちゃん特製、恋が叶うドリンクです! ささ! どーぞグイッと!」
ノワール「ぃ………やめ……ひぃぃぃぃい!」

 

   ーー 暗転 ーー

 

ジェローム「ノワールが呼んでいる、と言われてきたが……。
      しかし、伝えに来たのがマークだからな………悪いやつではないんだが、何を企んでいる?」
ノワール「くくく……導かれるままに、のこのこと現れたか!」
ジェローム「……いきなりその口調なのは、まあ、まだいいとして……。
      その格好はなんだ? まるで、悪の女幹部みたいだぞ」
ノワール「ふはははは! 我が装備に恐れをなしたようだな!
     この程度で怯むなどーー
ジェローム「もしかして、酔っているのか? あまり肌を人目にさらすな」
ノワール「……………ふん! 我が何も考えていないとでも思ったか!
     今この近辺を訪れる者は無い! 我らだけだ!」
ジェローム「それでもだ。相手が俺だからといって、そんな格好を見せていい理由にはならない」
ノワール「…………………ではないか……」
ジェローム「なに?」
ノワール「全く照れも何もない様子ではないか!
     どうやら! 我がどんな姿であろうと、微塵の魅力すら感じないらしいな!」
ジェローム「お、おい……」
ノワール「もういい! そちらの気持ちはよく分かった! 我のことなど、女とは思っていなーー
ジェローム「思っている。魅力を感じているに決まっている。
      今この瞬間も、無様を見せないよう、必死に自分を抑えている。
      万が一にも、他の誰かがお前のそんな姿を見たら、と、想像するだけでその誰かに怒りが湧いてくる」
ノワール「………………え……」
ジェローム「これが自分の中のどんな感情から来るものなのかは、まだ答えを出せない。
      しかし、ノワールを魅力的な女性だと思っていることは、間違いない。
      だから頼む。どんな事情があるにせよ、そんな格好で出歩くのは、やめてくれ」
ノワール「……あの……ええっと…………はい、わかり、まし、た……/////」

 
 

その後、マーク♀ちゃんがルフレ♂から正座で説教されたことは、言うまでもない