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Last-modified: 2017-09-21 (木) 00:06:15

結局後半が長引いたので、分割して投下します。次の終編で終わります。

 

〜ルドベック邸〜
ジョフレ「……ルドベック議員にお会いしたいのですが。」
門番「先生は公演に出ておられて現在おられません。日を改め下さい。」
ジョフレ「……」

 

ジョフレ「と、いうわけなんだ。いっそ忍び込んでみればいいのかもしれないのだが、残念ながら俺はアサシンや盗賊でもないからな……見つかれば、レニング市長に迷惑がかかってしまう。」
ルキノ「……オマ村に来ているって聞いたから、配達のついでに寄ってみたけど……そう、なかなか大変なことになってるのね。」
ジョフレ「すまない、姉さんにまで心配をかけて……」
ルキノ「何言ってるの、二人きりの姉弟でしょうに。昔から貴方は固くて真面目すぎるところがあるわ。……まあだからエリンシア様のことも……あ……」
ジョフレ「……」
ルキノ「ごめんなさい……」
ジョフレ「いいんだ、事実なのだから……」
ルキノ「でもね、真面目だからこそ、エリンシア様に強く迫れなかったけれども……貴方のそういうところ、ちゃんと見てくれる人がきっといるわ。きっとよ。」
ジョフレ「それよりも、ルドベックの屋敷をどう洗うかだな……捜査令状がなければ、警察も強く出られない。」

 

ルキノ「……私が行ってくるわ。」
ジョフレ「!?姉さん!それはダメだ!関係のない姉さんを巻き込むわけにはいけない!!」
ルキノ「ちょっとは他人を頼ってもいいのよ、ジョフレ。貴方はいつもそうやって気合を入れて一人で突っ込んで自爆するでしょう。だからヘタレと言われてしまうのよ。」
ジョフレ「うぐぐ……」
ルキノ「ルドベックは元々私に気があった男だし、こういう時は女の武器が役に立つわ。へザーさんにも、ちょっと頼もうかしら。」
ジョフレ「……危険すぎる。姉さんにもしものことがあったら……」
ルキノ「そのときは、私を切り捨ててでも公務に徹しなさい。それが貴方の仕事よ。」
ジョフレ「わかった……でも何かあったら必ず呼んでくれ。どこにいても必ず駆けつける。」
ルキノ「ふふ、最近槍の腕も上がってきているようだし、なんだか頼もしい顔になったわね。ここは姉さんに任せなさい」

 

ジョフレ「せいっ!」\ズバッ!/
ネフェニー「だいぶ、上達……しましたね……」\カンカンッ!/
ジョフレ「そうかな?まだまふぁ、君の足元にも及ばないような気がするが。」
ネフェニー「……ジョフレさんは、基礎が……できと……できてるから……」
ジョフレ「ああ、だが馬上で振るう槍と、地に足をつけて扱う槍は違うだろう?」
ネフェニー「……そうかも、だけれど……ジョフレさんは、弓もできるし……」
ジョフレ「……うーん、だから器用貧乏になりがちだったのかもしれないな……騎士の鍛え方、特に騎馬は様々な状況を想定しなくてはいけないから、多くの種類の武器を扱えるようにしなくてはならないのは事実だが。」
ネフェニー「……あた……わたし、弓は使えないので……そこは尊敬、します。馬も、乗れないし……/////」
ジョフレ「だが、エレブのサカの方へ行くと、馬を自在に駆る人たちがいると聞く。不思議なものだな。」
ネフェニー「そう……ですね……/////」(ジョフレさんってやっぱり貴族で本とかいっぱい持ってっから、物知りなんじゃな……)

 

ジョフレ「……君も……」
ネフェニー「……え?」
ジョフレ「遠くに、行ってみたいかい?……村から出て、それこそあのセミナーに聞きいっていた若者のようにより良い暮らしをと……君ほどの槍の名手が、片田舎の村にいては……つまらなくはないかい?」
ネフェニー「……」
ジョフレ「すまない、君には失礼な問いかけだったな。」
ネフェニー「……いいえ……私も……村の外に行くと……時々は、思ったり……します。村の外の方が……もっと上手く、槍が使える人も……お店にかわいいものも、いっぱい……あります。」
ジョフレ「……」
ネフェニー「確かにここは、畑以外なにもない……ところですが……でも、あたし……変わらないこの村、好きです。……畑、耕したときの土の匂いとか、たまに吹くあったかい風とか……せんぶ。」
ジョフレ「……そうか。私もこの村が好きだ。」
ネフェニー「えっ?」
ジョフレ「……最初来たときは辺鄙で何もない村だな、と思っていた……しかし今は……この穏やかで、ゆっくりと時を刻んでいるこの村が……たまらなく好きだ。」
ネフェニー「で、でも……ジョフレさんにとって……この村は……あんまし……あんまり、いい感じには……うつって……その……」
ジョフレ「いや、ここは本当にいい村だよ。豊かな畑と、温かい人が暮らしている。みんなが騙されてしまうのも、人がよすぎるだけなのだと思う。……何よりも、君にまた会えたしな。」(フフッ)
ネフェニー「ええ!?そ、そそそれってどういう意味じゃ……いや、意味で……!/////」
ジョフレ「え?い、いや!べ、別に変な意味では!す、すすすすまない!/////」
ネフェニー(あ、あたしは別に変な意味でもいいんじゃが……って何考えとるんじゃ!相手は貴族のおぼっちゃんじゃぞ!/////)

 

ネフェニー(……でも、この人みたいに正直な人なら、別にいいのかもしれん……/////)

 

〜弁当ショップクリミア〜
サーリャ「……秋のスペシャル弁当を一つもらえるかしら。そうそう、こんなビラが撒かれていたわよ。」
エリンシア「……まあ……酷いです!うちは食中毒なんか、出したことないのに!!」
サーリャ「みんなそれはわかってるから気にしないし、別にいいのだけれど……誰かが貴方と、関係の深い人を陥れようとしている……占いでも、そう見えたわ。」
エリンシア「……一体誰なのでしょう……」
サーリャ「そこまではわからないわね……ただ、前にもクリミア市長に中傷ビラが撒かれていたそうよ、関係がないとは言い切れないわ。気をつけた方がいいんじゃない。」(ここのお弁当屋割と気に入ってるから潰れると困るのよね……)
ルキノ「……」
エリンシア「あらルキノ、帰っていたの?」
ルキノ「ええ。これからまた、配達に行ってまいります。急に注文が入りましたので。」(ガザガサ)
エリンシア(ちくちく)
ルキノ「?」
エリンシア「お守りを、縫い付けておきました。……サーリャさんの占いが気になります……よくないことが起きないようにと。」
ルキノ(ニコッ)「ありがとうございます、エリンシア様。それでは行ってまいりますね。」

 

〜ルドベック邸〜
門番「何だお前たちは。先生は今、公務中である。」
ルキノ「お弁当ショップクリミアです。現在試食キャンペーンをやっておりまして。」
へザー「ねえ〜、お兄さん?ちょっとだけでいいのよ、お・ね・が・い☆」(ウィンク)
門番「そ、そうですか……それなら、ちょっともらってもいいかな?」(ゲヘヘヘ)
ルドベック「おや、誰かと思えばルキノ殿ではありませんか。」
ルキノ「お久しぶりです。フェリーレ公爵、いえルドベック議員。」
ルドベック「立ち話しもなんです、中にお入りになられては?」
ルキノ(何が公務よ、嘘だったのね……)「ええ、それではお言葉に甘えて。」
ルキノ(ヘザーさん、後は頼むわよ。)
へザー(うふ、任しといて頂戴。)

 

ルドベック「いやはや、見目麗しい貴女を我が屋敷に迎えられて喜びの極みです。」(ニコ)
ルキノ「……」
\コンコン/
ルドベック「私は少し席を外しますので、後ほど。」(ガチャ)

 

ルキノ「……もう大丈夫よ。」
\スタッ/
へザー「ふふん、男なんてみんな馬鹿ばっかりね。ちょっと色目を使っただけで油断しちゃうんだから。」
ルキノ「ごめんなさいね、貴女を巻き込んで。」
へザー「私は可愛い女の子の味方よ?あなたみたいな素敵な女の子のためなら、なんでもやっちゃうわ♪」(カチャカチャ)
ルキノ「……流石ね。もう隠し場所がわかったの?」
へザー「男なんてみんな見栄っ張りだもの。大体ヒミツを隠しそうなとこなんてスグわかるわよ。」(トントン)

 

ルキノ「あら、引き出しが二重底なんて。用心深いわね。」
へザー「しかもそのまま開けると燃えちゃうオマケつきね。名前を書いたら死んじゃうノートでも入ってるのかしら。」(カチャカチャ)
ルキノ「……あった!これは……ルドベック議員が秘書や部下に出す命令書のようね。」
へザー「やだー、しかも水に解ける紙とか、どっかのスパイみたい。セコいわ〜。」
ルキノ「……これは……市民を扇動し、暴動を起こさせるつもりのようね。レニング市長の評判を落として、自分ではなく市民に市長を攻撃させるだなんて……結構な策士だこと。」
ヘザー「ふふーん、じゃあビラの件もあのオジサマの仕組んだことってことだわね。証拠ガッチリだわ。」
ルキノ「……後はこれをジョフレに……そして、警察に証拠として提出すれば……」

 

ルドベック「おっと、そこまでですよ可愛いお嬢さん方。」つトマホーク
兵士\ゾロゾロ……/
ルキノ「……!!」
ルドベック「最近、私の周辺をかぎ回る人が多くて困りますね。それが貴女だったなんて……残念ですよ、麗しい方。」
へザー「ふん、キザったらしいイヤな男。」
ルキノ「へザー、これを持ってジョフレのところへ。」つ証拠品
ヘザー「……貴女はいいの?!」
ルキノ「大丈夫よ。どうせこの男は私を人質にでも使うつもりだろうから。命まではとられないでしょうよ。……それに、弟は私が人質になったぐらいでは屈しない男よ。早く行って。」
ヘザー「……わかったわ。このへザーさんが絶対助けてあげるからね!待ってて可愛い人!」(シュバッ)

 

兵士「……ネズミが一匹、逃げましたが……追いますか?」
ルドベック「……放っておけ、どうせあの名ばかりのヘタレに何ができるというのだ。さて、これから楽しい時間を過ごすとしましょうか。愛しいルキノ殿。」
ルキノ「……」

 

チャップ「大変じゃ、ネフェニー!」(ドカドカ)
ネフェニー(もう!せっかくええ雰囲気だったのに!)「チャップさん、どうし……ました?」
チャップ「村の若いもんが、武器持って集まっとる!」
ネフェニー「なんじゃと!?」
ジョフレ「……私が行きましょう、チャップさん。とにかくまずは話し合ってみなければ。……チャップさん。もし、万一のことがあったために……警察に連絡を入れておいてもらえますか?」
チャップ「お、おう……」
ネフェニー「……チャップさん、念のため武器の準備しといて。」つ槍
チャップ「!!」
ネフェニー「……もしかしたら、万一っちゅうこともあるからな。」

 

ヤードリー「村人にも栄光を!皆、武器を取って戦う時が来た!我々は立ち上がるべきなのだ!!」
若者「そうだみんな!武器を取れ!クリミア市長を引きずり降ろすんだー!」

 

\ソウダソウダー!/\ミンナデ、自由ヲカチトルゾー!/

 

ネフェニー「……本当に、皆ばかもんばっかりじゃ!」
ジョフレ「待ちたまえ君たち!こんなことをしてもこの村のためにならない!」
若者「なーに役人が偉そうなこと言うとんじゃ!帰れ!!」つトマトポイー
ジフレ「……!」(ベチョ)
若者「そうじゃそうじゃ!いっつも何もせんくせに、偉そうにしくさりおって!」つ石
ジョフレ「……」(ガンッ)
ネフェニー「ジョ、ジョフレさん!何でなにもせんの!?」
ジョフレ「……この人達は、クリミアの市民だ。手を出してはならない……私が手を出せば、レニング市長がこの人たちにどう思われるか……」
ネフェニー「で、でも!……こうなったらあた……わたしが……」
チャップ「そうじゃ!」
ジョフレ「ダメだ。それでは、君達が彼らの敵になってしまう。手出しは無用だ。……フフ、槍が本体だの、ヘタレしょーぐん()だの言われながら今の今まで踏ん張ってきた私だ。うたれ強さなら自信はあるつもりだ。」
ネフェニー「……そんな……」
チャップ「ネフェニー、ジョフレさんの言うとおりじゃ。ここでジョフレさんが手ぇ出してしもうたら、レニング様の悪い噂が本当じゃとこいつらに教えてしまうようなもんじゃ……」
ジョフレ「ここにいるのはクリミアの市民だ。決して、私たちの敵ではない!私に怒りの矛先が向き、それで民衆の怒りが収まるなら本望……レニング市長も、エリンシア様も言っておられた……市民が市を作るのだと……」
ジョフレ「……私も騎士の端くれ。市民が無事で済むのであれば……己の屈辱だろうとなんだろうと耐えてみせる!」
ネフェニー「ジョ、ジョフレさん……」

 

ジョフレ(姉さんが証拠を掴みに頑張ってくれているんだ……ここで踏ん張らなければ全てが無駄になる!)
ネフェニー「……ジョフレさん、ごめん。あたし、もうこれ以上あんたが悪く言われたりするの我慢できん!!」つ銀の槍
チャップ「すまん、やっぱわしも我慢できんわ。お前たち、レニング市長がこの村にやってくれた村おこしや……ディン市に吸収されそうになったときに戦ってくれたこと、水路作ってくれたこととかを忘れたんか?」つ銀の斧
ヤードリー「ほら見ろ!こいつらはクリミア市長の手先だ!このことを市長に報告し、村を焼き払うつもりだぞ!」
ネフェニー「!!」
ジョフレ「……待て!レニング市長がそのようなことをする人だと本当に思っているのか!?彼女たちは関係ない!!手を出すな!!」
ヤードリー「知ったことか!皆騙されるな!!」
若者A「おおー!!」
若者B「やれーい!市長の手下を血祭りに上げるんじゃあー!!」
若者C「IKKI!IKKI!」
ネフェニー「……あかん。この人たち、頭に血ィ上ってしまっとって、もう聞く耳もたんわ。」
チャップ「……仕方ないのう。怪我せん程度に、やるとするかのうネフェニーや。」
ネフェニー「……うん。」(コクリ)

 

〜ベルン署〜
ツァイス「うーん、ルドベックの件ですが、献金方面も責めてますがダメですねえ……」
クロム「イーリス署でもそこを洗っているのだが、相手が有力議員のせいでなかなか捜査が進まないんだ。イーリスの議員が絡んでいる以上、ヤツのことは見過ごせないんだがな。」
ツァイス「にしても、ジードさんはこの忙しい時に何やってんだか……」

 

ジード\ドサッ/
ツァイス(ビクッ)「ジ、ジードさん!入るときはノックぐらいしてくださいよ!」
ジード「おう、チンピラ捕まえてルドベックの野郎の裏の顔を吐かせたぜ。あの先生はチンピラをやとって市民を啓蒙だのってセコいマネして革命を起こそうとしてたみたいだな。台本も没収したぜ。」つボロボロの紙きれ
チンピラ「」(ピクピク)
ツァイス「なんか色々ともはやボロ雑巾と化してますけど、この人ちゃんと証人に使えるんスか……」
ジード「ヘッ、大先生はイーリスの議員にまで賄賂を贈ってご大層なこったな。おまけに、経営してる飲食店の雲行きが悪いってんで近所の店の営業妨害も画策してたみてーだぞ。」
クロム「流石ジードさん!脅威の検挙率を誇る名刑事ですね!」
ツァイス(謹慎処分の件数も脅威の数だけどね……)
ジード「まーこれを聞き出すのに、かれこれ10人ぐらいシメたけどな。いやー、ラッキーだったぜ〜?競馬行ったらたまたま顔見知りのコソドロがいてよ〜。そいつからポロッと出たんだな、コレが。」
ツァイス「」
クロム「この状況で競馬に行ってたのかあんたは!……だがこれでやっと、捜査令状が出せる!!早速ルドベック議員の家宅を捜索だ!!」
ジード「おっしゃあ!カチ込みに行こうぜ!!」

 

\プルルルル/

 

クロム(ガチャッ「はい、ベルン署です。……え!?何!?オマ村で暴動が起きている!?」
ジード「ククク……久しぶりに大暴れできそうだなあ〜?なあツァイス君?」つ槍\ブンブン/
ツァイス「……もうどっちが悪人なんですかねこれは……」
クロム「クソッ!現場に急がねば!」
ジード「っしゃああああ!久々に楽しめるぜえええ!!」(ウッキウッキ)
クロム「……この人は本当に警官なのか?」(アセアセ)
ツァイス「……こんな人ですけど、恥ずかしい話、かなり頼りになるんスよ……」

 

ジョフレ「……すまない、私が至らないばっかりに君達を結局、村人と敵対させてしまうことに……」
チャップ「何をいうとるんじゃ、先に動いてしもうたのはわしらじゃけえ。ジョフレさんはよう耐えた。」
ネフェニー「……ええんじゃ。だって、もう自分を押さえ込むの、嫌だったんじゃ……」
ジョフレ「……え……?」
ネフェニー「……何でもない……//////……ジョフレさんは下がってて。……あの人達を放っておいた……わたしたちにも、責任あるから……」

 

\ヒュルルルル〜/

 

ヤードリー「ん?何だあれは?」

 

\ドカアアア〜ンッ!!/

 

ヤードリー「たわばッ!!!」(グシャア!)

 

ジード\ドラゴン着地ッ!/「ベルン署所属!ジードさんが暴動が起きてると聞いて!正義のために駆けつけましたあ!」\ガッツポーズ!/
ツァイス「……先輩、村人は傷つけないようにお願いします、マジで。」
クロム「……まあこいつはルドベック議員の秘書だし、別にいいか。」(顔写真確認)
ヤードリー「あばばばば」

 

ジョフレ「」
チャップ「」
ネフェニー「」

 

若者A「ひえええええ〜っ!お、お助けーっ!!」
若者B「鬼だ!鬼が来たんじゃああああ!!」

 

ジード「オイコラ!悪い子はいねえかー!悪い村人は、ジード様がギッタギタにしてやんよお!!」(ニッコオオ)
若者C「ひぃやああああ!!」(失禁涙目)

 

ジョフレ「……国家権力って一体何だっけ……」(白目)
ネフェニー「お、お巡りさんって……あんな怖いもんじゃったじゃろか……」
チャップ「他の二人はいいとして、あの兄さんはヤ○ザじゃ……」

 

\モクモク/

 

ルドベック「……チッ……ヤードリーはしくじったか。しかも、ベルン署の刑事まで動いたとなると……面倒ですね。」
ルキノ(ジョフレ……大丈夫かしら……)
ルドベック「じきに連中もこちらへ来るでしょうね……貴女にはこれから役に立っていただきますよ、美しいルキノ殿。」
ルキノ「……」

 

へザー「……なんだか村がえらいことになってるわね……あなたがルキノさんの弟クン?」
ジョフレ「ええ、そうですが……あなたは?」
へザー「お姉さんからこれを預かってきたわ。……早く来て。ルドベックが本性を表したわ。」
ジョフレ「これは……!……そうか……姉さんは、人質になったんだな……」
チャップ「なんちゅうこっちゃ、そりゃ早よ行かんと!」
ネフェニー「……私も、行きます……」
ジョフレ「これは、ルドベックがレニング市長の一連の事件に関わっていたということを示す、大事な証拠です。……受け取ってください。」つ書類
クロム「うん、確かに受け取った。ツァイス君、伝書竜で回しておいてくれ。」
ツァイス「合点です。」(バッ!)
ジード「仕方ねえなあ〜、折角気合入れて出てきたってのに、暴動起こした村人は勝手にどっか行っちまってつまんねえし……そこのヘタレ君のオネーちゃんも助けに行ってやるか!」
一同(……ほとんどあんたのおかげ……ってか、せいですよ……)

 

兵士「そうはさせるか!」\ゾロゾロ/
タシヨリア「真実を知っている貴様らにはここで消えてもらう。」(ククク)
へザー「も〜、ムサイ男がゾロゾロと……うっとしいわねえ〜。」
クロム「全く、用意周到だな。……証拠も揃った以上、もう容赦はしないぞ。」\シャキンッ/

 

ジード「よお〜し、ルドベックの兵隊どもはこの俺に任しといて……ツァイス、お前そこのクリミア市の騎士サンと一緒に、オネーちゃんを救出してこいや。」
ツァイス「えっ?」
クロム「……念のため、俺も行こう。捜査令状持ってるし。」
ツァイス「わ、わかりました……」(色々な意味で大丈夫かよ……)
ジード「さ〜あ、面白くなってまいりましたあああ!!」(テンションMAX)
兵士「ひ、ひいいいい!」
タシヨリア「なにこの人戦場で笑ってんの怖い……」(ガクガクブルブル)
クロム「ジ、ジード刑事!無駄な武力衝突は避けるようにお願いしたいんだが!?」(このややこしいときに始末書とかカンベンしてくれ……)
ジード「わーってるよお!全くこれだから戦争は地獄だぜヒャッハー!!」\ブンブンブンブン/
ネフェニー「」
ジョフレ「」
ツァイス「……すいません、このお巡りさんはこれが平常運転なんで……」
チャップ「そ、それよりもお姉さんを助けにいかんと、な?」
ジョフレ「そ、そうですね……」(ベルン署の刑事は一体どうなってるんだ……)