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Last-modified: 2017-09-23 (土) 23:02:33

207から、不発弾のまま神将化したパターンの後日談です
妻たちの中でもアイクが1番頼りにしてそうな人に相談してみました

 
 

アイク 「今になって考えれば、俺の初恋というやつは、ミカヤ姉さんだったらしい」
セルジュ「……あのね、アイク。夫から『実の姉に劣情を抱いていた』カミングアウトされて、私にどうしろと?」
アイク 「すまん。だが、誰かに話すならお前だと思った」
セルジュ「……ええ……まあ……そうでしょうね……。他の皆だと、暴走しそうだもの」
アイク 「お前なら、何か良い助言をくれる気がしたからな」
セルジュ「信頼が重いなんて、初めての経験よ……。はぁ……今は、その感覚はないのね?」
アイク 「ああ。サナキと式を挙げて、『こいつを守ろう』と思った時から、感じなくなった」
セルジュ「つまり、無意識に自分の中で整理はついている、か。
     それなら、もう悩む必要はないわ。『そんなこともあった』と、誰にも言わずに仕舞っておきなさい」
アイク 「そうか、分かった、感謝する」
セルジュ「……こんなことでも、頼られて嬉しい、だなんて……私も大概、どうかしているわね」
アイク 「どうした?」
セルジュ「何でもないわ。あなたが罪な人っていうだけ」
アイク 「む……よく分からんが、すまん」
セルジュ「はいはい」

 

セルジュ「ちなみにだけど、もし今『ミカヤ義姉さんか私たちか片方だけ助けられるとしたら』……なんて、聞くまでもなく両方でしょうね」
アイク 「ああ。どちらかしか選べんなど認めん。そのために、強くなる」
セルジュ「そうね。それでこそ、だわ」

 
 

セルジュ「それにしても……この件は、絶対に皆には聞かせられないわね……。特に、サナキには」
サナキ 「なんじゃ?」
セルジュ「何でもないわよ」

 

セルジュ(私は義姉上の代わりなのか、って、何を言われても聞く耳持たずに、辺り一面焼き尽くす未来しか思い付かないわ……)

 
 

神将家で最も苦労人なのは、セルジュさんな気がします