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Last-modified: 2017-09-17 (日) 22:36:01

アメリア 「やああああっ!!」
カザハナ 「せえええいっ!!」
ネフェニー「…………」
ミルラ  「2人がかりの猛攻を、完全にさばいています……!」
エフラム 「ああ。久々に訓練に参加してもらったが、相変わらず見事だ」
ンン   「いくつか、エフラムさんの技に通じるものも使っていますですね。参考になりますです」
エリーゼ 「3人ともスゴいなぁ……ねぇ、エルフィ?」
エルフィ 「はい。エリーゼ様の護衛として同席させていただきましたが、後で私も手合わせ願いたいですね。
      アイクさんやセルジュさんとも違う強さです」
エフラム 「悪いが、先に俺からやらせてもらうぞ、エルフィ義姉上」
エルフィ 「ふふ……分かっていますよ。
      エフラムさんも、早く手合わせしたくて、うずうずしていますものね」
エフラム 「む。態度に出ていたか。俺もまだまだ未熟だな」
エルフィ 「そういうところは、アイクさんそっくりです」
ノノ   「会話しながら視線は訓練の様子に集中……訓練ガチ勢だなぁ」
サラ   「そういうノノも、近ごろは積極的に参加しているみたいだけど」
エフラム 「槍を使わないにしても、身のこなし等は参考になるからな。
      皆も、足運びだけでも良く見ておくと良い。万が一の時に役立つかもしれん」
サクラ  「分かりました、エフラム兄様」

 

ネフェニー「…………はっ!」
アメリア 「うわっ!」
カザハナ 「……っ!」
エフラム 「攻め続けていた2人の動きに隙が生じた瞬間、連続突きで同時撃破、か」
ンン   「訓練用の槍ですから、尻餅ついただけで済みますですが、本物なら致命傷なのです」
ミルラ  「動きが目で負えませんでした……」
ノノ   「なにしたかも見えなかった!」
サラ   「同じくね。アイク義兄様といい、テリウス地区って、やけに強いイメージがあるわ」
サクラ  「決着のようなので、飲み物と手拭いを持っていきますね」
エリーゼ 「あ! 手伝うよ!」
エルフィ 「エリーゼ様、サクラ様、そういう雑務は私が……」
エリーゼ 「いーのいーの! あたしがやりたいだけだから、ね?」

 
 

ネフェニー「お疲れさんじゃったのお、2人とも」
アメリア 「あたた……」
カザハナ 「うぅ……完敗……」
ネフェニー「アメリアちゃんは、ちょっと見んうちに強ぅなったなあ。
      カザハナちゃんも、初めておうたけど、しっかり訓練しとる剣じゃった。
      2人とも、この調子ならもっともっと強ぅなれるわあ」
アメリア 「はい!」
カザハナ 「ありがとうございました!」
サクラ  「皆さん、お疲れさまです」
エリーゼ 「タオルと飲み物どうぞー!」
ネフェニー「っ!? ……ぁ……あり……ありがとう……」
エリーゼ 「え? あれ? どうしたのネフェニーさん? どこか具合でも悪い?」
ネフェニー「ごめんなさい……初めて会う人と……話すの、苦手で……」
サクラ  「ですが、同じ初対面のカザハナさんとは、先ほど普通に……」
ネフェニー「手合わせしたら……どんな人か分かる、から……」
カザハナ 「そう言えば、訓練始める時は『……よろしく』の一言だけだったっけ」
エリーゼ 「うーん……気軽にお話ししたいけど……」
サクラ  「無理強いはだめですね。人見知りしてしまう気持ちは、よく分かりますから」
ネフェニー「…………ありがとう……」

 

エフラム 「ネフェニー殿。エリーゼとサクラが驚かせてしまったようで、すまなかった」
ネフェニー「あたしの方こそごめんなあ。ええ子たちなんは分かるんじゃけど、緊張してしもうて……」
エフラム 「これから訓練でまた顔をあわせる機会もある。ゆっくり慣れてくれれば良い。
      他の皆も、あんたと話したがっていたから、喜ぶだろう」
ネフェニー「……そういう言い方、アイクさんそっくりじゃなあ」
エフラム 「さっき、エルフィ義姉上にも同じようなことを言われたな。
      兄上に似ている、というのは嬉しいが、そんなにか?」
ネフェニー「人を惹き付けるっちゅうことじゃろおよお。なんせ、神将と覇王じゃけえ」
エフラム 「むぅ……」
ネフェニー「……さて、と。話するためだけに来たんじゃなかろお?」
エフラム 「ああ。最近は、手練れと試合う機会がなくてな。楽しみにしていた」
ネフェニー「…………これが噂の『多数支援S』かあ……。
      奥さんたちからエフラムさんに、力が流れこんどるわあ」
エフラム 「見て分かるものなのか?」
ネフェニー「何となくじゃけど、アイクさん相手にしとる感覚に近いなあ」
エフラム 「そうか。では、よろしく頼む」
ネフェニー「庭とか家とか壊したり、奥さんたちに怪我させたりせんよお、気をつけんとなあ」
エフラム 「無論だ」
ネフェニー「ほんじゃあ、行くよ」
エフラム 「……来い」

 
 

アメリア 「速すぎて」
カザハナ 「なにがなんだか」
ンン   「分かりませんです」
ミルラ  「こういうの、ヤム○ャ視点、って言うんでしょうか?」
エリーゼ 「エルフィには、アレ見えてる?」
エルフィ 「アイクさんとセルジュさんの手合わせで、目が慣れています」
サラ   「人外魔境だわ……」

 
 
 

 その後、エルフィvsエフラム、エルフィvsネフェニー、三つ巴、と、ノリノリで訓練した槍馬鹿達の讃歌。

 
 

サラ「ンンもいつかああなるのかしら?」
ンン「……おぼろ気に……あんな動きをしているアメリアさんとカザハナさんと私を眺めた思い出が……」

 

モズメ「ネフェニーさんほんに精が出るのお。野良仕事の合間にも稽古欠かさんで」
アルム「そうだよねえ。本職は農家なんだけど武術も熱心だよね」
グレイ「しっかしなんでだ?農民の自衛っつうレベルを超えてる気がするぜ。もしかして一揆でも起こす気なのか?」
アルム「まさか…でも一揆って僕に縁深い気がするよ」